あの人気音楽バラエティをラニーノーズ流にアレンジ!? 歌ありトークありゲームありの1時間ライブ『ラニノズ兄弟』
1月6日(金)、よしもと漫才劇場にて、「ラニノズ兄弟」が上演されました。昨年11月に同劇場で行われた「目指せ実現!おもしろプレゼンSHOW」で、ラニーノーズが持ち込んだこの企画。見事、優勝を勝ち取り、満を持しての1回目となりました。
幕が開くと、舞台の両端にギターを抱えたラニーノーズのふたりが。歌われるのは、Kinki Kidsの『全部だきしめて』。続いて出演メンバーが、ひとり、またひとりと歌いながら登場します。
素肌にベスト姿のシンクロック・木尾は武田真治さん、そっくりメイクを施した馬と魚は槇原敬之さん、ミニスカ姿が愛らしいガンバレルーヤ・よしこはたかみなこと高橋みなみさん、ヒップホップな雰囲気をかもしだすなにわスワンキーズ・こじまラテはブラザー・トムさん、そしてトレードマークのメガネを外した白塗りZAZYは高見沢俊彦さん。ヒガシ逢ウサカ・高見だけは、なぜかいつも通りのスタイルで"本人役"。8人が揃ってサビの部分を歌い上げると、客席は爆笑に包まれます。
「堂本光一ことラニーノーズ・洲崎です!」「堂本剛ことラニーノーズ・山田です!」と挨拶するふたり。そう、このライブはKinki Kidsが中心となって大人気を博したあの『堂本兄弟』を、漫才劇場メンバーで"リメイク"しようという趣向なのです。洲崎は「真治どうした?」と木尾に話しかけるなど、すっかりなりきっている様子。一方の木尾も、「今年のハロウィンはこれでいこう!」と自身の扮装にご満悦です。
ここで改めて、ひとりひとりのキャラクターを紹介。木尾によると、ラニーノーズのふたりから「武田真治、お願いします」としか依頼されず、いったい何のライブに出演するのかわからなかったとのこと。ZAZYはオファーを聞き、「ぜったいに高見沢さんやな」と早々に確信したと明かします。馬と魚は先日、槙原さん本人に会ったことから、全力でなりきりつつも「ヤバイ」とおびえが見え隠れ。高見は名前つながりで出演が決定しましたが、既にZAZYがいるため、まさかの"高見沢かぶり"で「オレ、いらんやん!」と不満顔。とはいえ「このメンバーはなかなかない」という異色の顔合わせに、どんな化学反応が起こるのか、本人たちも楽しみにしているようでした。
まずはオープニングトークから。と、ここですでに「キャラと本人がややこしい」と苦情が出て、結局、全員が本人として臨むことに。「そろそろ彼女がほしいんじゃないですか?」と、光一こと洲崎から話を振られた木尾は、昨年、付き合って2週間で「スペックが高すぎる」と振られた彼女がいたことを告白。いまひとつわかりづらいこの理由、高見が詳細な情報を握っているらしく、じわりと明かし始めます。しぶしぶ木尾が明かした「別れの朝に起こった衝撃の出来事」には、メンバーもドン引き。「怖い!」と恐怖の声も上がっていました。
さらに、ZAZYがいなかのくるま・木佐を不自然なまでに連れ回している疑惑や、よしこが体験した恐怖のナンパ、こじまラテがラグビーをやっていた頃に試合でヤジられた痛烈なひと言など、高見のナビゲートでマル秘ネタが続出! そんな高見もラニーノーズのふたりからストーカー疑惑を暴露されましたが、かたくなに「純愛」を主張、観客を凍りつかせるひと幕もありました。
赤裸々トークで親睦を深めた後は、いよいよゲストを呼び込でのコーナーへ。記念すべき第1回のゲストは、スーパーマラドーナです。呼び込まれたものの、メンバーたちのなりきりぶりに戸惑いを隠せない武智と田中。そんな中、「スーパーマラドーナさんに僕たちから聞きたいことがたくさんある」ということで、さっそく「ラニノズ一問一答」でスタート!
「学生時代の武勇伝の中のひとつを教えてください」など全9問に答えた後、それぞれの回答について、メンバーが深く掘り下げていきます。
「初めて買ったCD」では、武智がMY LITTLE LOVER、田中がビジュアル系と、普段のイメージが完全に逆転した答えに全員が爆笑。田中は黒夢なども大好きで、一時期、カラオケでビジュアル系の曲ばかり歌っていたそうです。「『M-1グランプリ2016』決勝で何かハプニングはありましたか?」という質問では、武智が「最終決戦の直前に、田中からネタを変えてほしいと言われた」。理由は、前日に武智から渡されたネタを覚えていなかったから、というもの。しかし田中は後悔の様子もなく、「自分の意思をハッキリ伝えられて、成長したなと思いました」と天然な感想を述べていました。エンディングで田中が放り込んだ「メガネの中に紙吹雪が入る」というボケについても、そこに至るまでの葛藤が明らかに。次々と飛び出す裏話に、メンバーは驚きの声を上げていました。
「田中さんの一番の奇行を教えてください」では、「吉本の草野球で、センターを守っていた天津・木村さんが守備の際フェンスに激突して倒れた。一番に駆けつけたのが田中だったが、木村さんを介抱せずにボールを拾って返球した」という衝撃の事件を明かした武智。曰く「まさに田中の説明書とも言える出来事」だそうで、普段から師匠方にも失礼なことばかり言ってしまう田中に、日々ヒヤヒヤしているとのことでした。
「武智さんに対して一番腹が立ったこと」は、まさかの「コンビを組もうと言われたこと」!? 「それさえなければ、こんなに怒られることもなく、平穏に暮らせたのに」と話す田中。これを受け、一度、解散してから再結成するまでの流れを武智が説明。鳥取を舞台にした再結成秘話、「二度と怒らへんから、と言われたが、1週間後にもう怒られた」という田中のクレーム、そこから「お前が悪い!」と押し問答になるなど、普段は聞くことのできないピソードに、客席は興味津々、爆笑の連続となっていました。
トークの後は、「スーパーマラドーナさんと遊ぼう!」と題したコーナーも。トレンディエンジェルの「斎藤さんゲーム」をベースに、ラニーノーズが発案した「スーパーマラドーナゲーム」で盛り上がります。全員が横一列に並び、1から順番に数字を言っていきますが、7がつく数字と7の倍数の時だけ田中のギャグ「た〜な〜かっ!」をやらなければなりません。
試しにやってみると、これがなかなか難しい! こじまラテの「た〜な〜かっ!」には、田中本人から「違う」と修正・指導が入るなど、先に進むことができません。再チャレンジでこんどは高見が失敗すると、武智から「何の仮装もしてないのに、もっと頑張れ!」と檄が飛びます。
やがて、ルールはさらに複雑に。7に加え、5の付く数字と5の倍数では武智のギャグ「挽き肉にしてやんよ!」もイン。メンバーは頭を抱えています。7と5、両方の倍数である35をゴールに設定し、そこで「田中にしてやんよ!」とふたつのギャグをミックスしたフレーズでフィニッシュするのが最終目標。何度も失敗を重ね、爆笑・失笑を起こしながら、ついに高見の「田中にしてやんよ!」でチャレンジ成功! 会場は大きな拍手に包まれました。
エンディングでは、これも『堂本兄弟』にちなみ、ゲストの歌でお別れ。田中のビジュアル系好きを知ってしまったメンバーは、「もしやX-Japanの曲?」とおびえましたが、歌う曲は武智のリクエストで徳永英明さんの『レイニーブルー』に決定。スクリーンには、歌詞とともにスーパーマラドーナの懐かし写真が映し出され、またまた笑いが! 「この曲、知りません」と言っていた田中も何とか歌いこなし、ふたりの歌声が響くなか、この日のライブは幕となりました。
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