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2017年3月14日 (火)

田畑藤本、初の著書『漫才でわかる中学数学 基礎レベル』が本日14日に発売! 藤本「最初に読む数学参考書として手に取ってほしい」

3月14日(火)、田畑藤本による初めての著書『漫才でわかる中学数学 基礎レベル』が発刊されました。

本著は藤本淳史が東京大学を卒業、田畑祐一が立命館大学卒業と、高学歴漫才師である田畑藤本が漫才形式で中学数学の基礎を楽しく解説した新しいかたちの中学学習参考書。「正負の数」「文字式」「平方根」「因数分解」など11つのテーマに沿ってまとめられており、数学な苦手な中学生、数学を1から勉強し直したい大人の方も楽しんで学べる1冊となっています。

今回は、著者である田畑藤本へインタビューを敢行。この日、刷り上がった初めての本を手に取った2人は「うわぁ~、すごい!」と目を輝かせながら、すぐさまページをめくり始めました。

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(向かって左:藤本淳史/右:田畑祐一)

  *  *  *  *  *

――できあがった本を手に取ってみて、いかがですか?

田畑 感動です! クリスマスの朝起きたら、枕の横にプレゼントが置かれていたような感覚というか。
藤本 今日いただけるとは思ってなかったので、確かにサプライズプレゼントのような感覚はありますね。本をつくること自体、初めてのことですし。
田畑 しかも、その1冊目がまさかの参考書ですからね。とりあえず両親は「うちの子供が、人様に教えるような本を出すなんて。こんなことはあれへん!」ってめちゃくちゃ喜んでくれてると思います。
藤本 (本をパラパラとめくりながら)ページ数で言うと、卒論の4倍くらいある。卒論は50ページくらいだったので、自分が書いたもののなかでいちばん文章量の多い書物です。索引が付いてるのが、またいいですね。
田畑 後ろの著者紹介っていうの? これもいいですねぇ。
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――こういった参考書的な本を出すきっかけは?

田畑 藤本のところに「本を書きませんか?」っていう話が来たんですよね、確か。
藤本 今まで芸人さんが書かれているものってブロードキャスト!!・房野さんの歴史本だったり、文系の本が多くて。数学を扱っている芸人さんはほとんどいなかった気がして、テーマとしてやってみようということになりました。
田畑 元々、勉強ライブみたいなのをずっとやっていたんです。数学だけじゃなく、歴史とか地理とかジャンルを問わずに毎回2つくらいピックアップして、一緒に勉強していくっていう内容なんですけど、そういうライブをやってますって話したところから、こういう本にしようということになったんやったと思います。

――中学数学に絞ったのは、何か理由があったんですか。

藤本 最初につまずくところで、ここを乗り越えたら楽しくなるからですね。
田畑 ただ藤本はね、数学をわかってるんですよ。わかった上で話を進めるんですけど、わからへんヤツからすれば「そこがわからへんねん!」っていうところを普通に流すんで、最初に僕とかなりぶつかりまして。
藤本 僕は"あぁ......わからへんねやぁ(ため息)"という感じでした。
田畑 (笑)お前みたいなヤツしか、本をつくってこうへんかったからわかりにくい部分もあったんやと思うわ。
藤本 中学数学の参考書を書いてる人らが、すごくわかってる人ばっかりやもんな。
田畑 そう。やから、一方的なものになってしまっていたところもあったと思うんです。
藤本 (笑)学習参考書の著者をぶわーっと並べたときに、いっちばん数学をわかってないのは田畑藤本・田畑でしょうね、きっと。
田畑 それは確かにそうやわ。こんなにぶつかるかっていうくらい、ぶつかりましたからね。

――ただ、この本に関しては、わからない田畑さんが数学の苦手な人達の助けになると思ったと。

藤本 そうなんです。各章にある『田畑の疑問』っていうコーナーでは、田畑が純粋に気になった点について僕が答えているので参考にしてほしいですね。
田畑 細かいことを言えば、漫才の言葉遣いや言い回し、藤本がしてくれる解説の表現も、僕が読んでわからへんところは伝えたりして書き直してもらったので、大変やったと思います。さっきも言ったように、藤本はわからへんことがわからへんっていうのがありますから。
藤本 (田畑のわからへんっていうところは)僕にとって、英語を聞いてるみたいな感じでした。
田畑 ははは! この時だけは、僕のほうが立場が上でしたからね。わからへんことを棚に上げながら......。
藤本 「わかれへんねんぞ!」って強気に言いきってきました(笑)。で、とにかくわかりやすいものをつくろうということで、このかたちに。当たり前すぎて、先生に質問できなかったところを突いた1冊ですね。
田畑 漫才は数学をわかっている人とわからへん人の会話劇なんで、得意じゃない人も入りやすいんじゃないかなと思います。例えば、自然数と整数の違いってわかりますか? 最初の項目に書いてあるので読んでほしいんですけど、僕、そこはもう完璧です!
藤本 そこから先は、本書17ページを開いてもらえれば。......こんな言い方するのも、初めてで面白いですね(笑)。

――藤本さん、田畑さんのわからないっていう主張は理解できるようになりましたか?

藤本 おぼろげながら......。わかることが当たり前だと思わなくはなりましたね。
田畑 これ、めちゃくちゃ腹立つ表現ですね!
藤本 (笑)ここが引っかかったら、確かにこっちはわからへんなるなって(わからない理由が)見えてきたところはありました。
田畑 藤本とは中学の同級生なんですけど、ノートは人に見せないタイプやったんです。僕は貸したり借りたりしてたんですけどその輪に入ってこず、100点を取ってた。僕からしたら、"ついに藤本が今までやってきたことを明かしてくれた!"っていう感激も、今回はありましたね。

――田畑さんはいつから数学が苦手になったんですか?

田畑 高校1年生の4月に転びまして......。実は中学生までは好きやったんです。パズルを解いてる感覚で楽しかったんですけど、高校で出会った先生と相性があまりよくなくて、数学には触れずに歩んできました。けど今回、久々に触れてみたら楽しかった。
藤本 つくりながら「あぁ、これそうなんや!」って言うてて。"よかったな。中学生にも伝わるな"って感じましたね。
田畑 いやいや、俺もう32歳で色々と経験してるから!(笑)

――(笑)藤本さんの思う数学の面白さは、どんなところにあるんですか?

藤本 仕組みを理解できれば、色々と応用できるところですね。社会とか国語は1つ覚えたら1問しか解けないですけど、数学は1つの考え方さえ覚えれば色々と解けていけるのは面白いと思います。パズルみたいで。
田畑 バズル......さっき俺が言うたけどな。
藤本 ......田畑のパズル発言、消しといてください!
田畑 ははは! これ、藤本から聞いた話なんですけど、先人達があれやない、これやないと色々考えた最終系が数学らしいんです。昔の人達が苦労した恩恵を受けて研究してきた、いちばん効率のいい勉強法をさせてもらってるんやっていうのを知ると、ありがたみも感じますよね。
藤本 100年前とか1000年前には知らんかったような最先端のことが今、中学生で勉強できているんですよ。本の中にあるものでいうと、無理数。2000年前、ピタゴラスは数学の学派みたいなのをつくって弟子を募っていたんですけど、そこで「無理数は存在しない」って主張してたんです。で、「でも、あるんじゃないですか?」って反論した弟子を殺してたらしいですよ。
田畑 えぇーー!
藤本 「そんなはずはない。私の論理と反する」って。今は、無理数について自由に考えることができますからありがたい話ですよね。

――確かにそうですね。漫才部分も、お2人で話し合ってつくっていったんですか。

田畑 いつも通りの感じでネタづくりしました。最初、試しにつくったものを(編集担当に)読んでもらったんですけど、面白いと言ってもらえたのでそのまま他の漫才もつくっていった感じですね。
藤本 で、できた漫才を監修の先生にも見てもらったんですけど。
田畑 監修してもらった東京理科大学の川村(康文)先生がイケイケな方で。「最高です! めちゃくちゃ面白かったです」って言ってくれてなぁ?
藤本 うん。全部で11本あるんですけど、3本くらい連続でいい出来やと感じてくれたらしく、「絶好調ですね! その調子でどんどんいきましょう」って面白がってくれて。
田畑 「名著です!」って絶賛してくれました。

――大人になって思うことですけど、実生活の中で数学とか理系の勉強って意外と必要になりますよね。でも、そういうことがわからず、数学から離れてしまう人も多いと思うんです。

田畑 将来、どんな役が立つのか。そういうことって、学校で早めに教えたほうがいいですよね。この勉強をやればこの職業に繋がっていくっていうのを羅列したほうが、勉強するイメージも湧きやすいのに。
藤本 文系でも経済学部とかに進むと、めっちゃ数学使いますもんね。
田畑 まさに、僕がそうでした。
藤本 あ、大学の学部、経営か。
田畑 そうそう。で、経済の授業面白そうやけど、数式使うから無理やんっていうこともあった。やから、ほんまは数学ってこういうところで必要やねんでって事前に教えたほうがいいなと思います。
藤本 この本は、漫才で日常的なことを使ってわかりやすく数学を説明しているので、文系を選んで後々、理系を勉強しなければいけなくなった人の役にも立つかもしれないですね。あと、学生時代って「勉強なんか、どうでもええねん」って言うことへのカッコよさがあるじゃないですか。
田畑 あるある!
藤本 勉強できるキャラクターは割と悪役で。
田畑 それかサブやな。いちばんいい感じに描かれてるのは、(『ドラえもん』の)出来杉くんちゃう?
藤本 うんうん。野球に打ち込むエースのように、勉強に打ち込む主人公が描かれることはあんまりないですよね。ただ、この本やったら勉強してることがバレへんかも。「お前、中学数学の参考書持ってるやん!」ってならへんから、勉強しやすいかもしれないですね。
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――こんなところに注目して読んでほしいっていうポイントはありますか?

藤本 最初は漫才だけ読んで、数学に興味を持ってきたら「なんでここはこうなるのか?」って疑問を持った章を読んでもらうっていうのが、入りとしてはいいかもしれないですね。あと、学校でやってるけど訳わからへんっていう分野があれば、噛み砕いて説明しているので理解しやすいと思います。で、理解ができたら、問題集を解いてもらえばいいんちゃうかなと。
田畑 ほんまに、そんな感じで読んでほしいですね。因数分解とか普通にやってるけど、これ一体何をやってるねんって疑問の思う瞬間ってあるじゃないですか。そういうとこともわかりやすく書いてるので、基本に立ち返りたいときに読んでもらいたいなと思います。
藤本 数学って、中学から大学まで基礎を積み上げて勉強していくものなんです。けど、最初に穴にハマると、全部わからなくなる。中学3年生になってからや、高校に入ってから先生に改めて聞くのははばかれるという人の助けにもなるんちゃうかなと思います。入学祝い、進学祝いにもオススメです。
田畑 僕は学校の図書室に置いてほしいんですよ。漫画でわかる歴史シリーズみたいなのってあるじゃないですか。僕らのも、漫才でわかるシリーズとして置いてもらえたらなと。
藤本 そうですね。で、最初に読む数学参考書として、手に取ってもらえたらいいですね。

――帯のコメントは、ジュニアさんが書かれていますが。

田畑 そうなんです、嬉しいですね。
藤本 僕がジュニアさんの家庭教師をやらせてもらっていたご縁で、書いていただきました。第1章の「正負の数」を引用したコメントを書いてくださって......。ただ、ジュニアさんにつくった漫才を読んでもらったんやなと思うと、ちょっとドキドキしてきます。
田畑 確かに! それドキドキするわ。

――(笑)ちなみに、漫才に数学が役に立つ部分はありますか?

田畑 どうやろ?(笑)考え方として、比例は当てはまるよな? X軸とY軸をボケとツッコミやとしたら、どんどん展開が広がっていくうちに笑いの量も広がっていく......そういうイメージで、ネタをつくりますけどね。
藤本 彼は比例のイメージらしいですけど、僕は指数関数のイメージですね。
田畑 一緒やん!
藤本 一緒ちゃうのよ......。指数関数はグッと上昇するねん。
田畑 確かにグイーンと上がる感じはあるけどな。あとは......考え方というか作り方に、数学でやっていたようなロジックで構築する感覚が応用されて、活かされている感じはあります。そういうベースは、数学で養われている気はしますね。
藤本 文章を文字で表すっていうシンプルに見通しを立てることが数学なので、確かにネタの考え方に繋がりがある気はしますね。林修先生って現代文の先生ですけど、理系を専攻してる方なんですよ。
田畑 元々はそうやんな?
藤本 うん。数学が得意で、数学を使って論理的に現代文を解いてるんです。やから、文章を読み解く時、数学力は必要なのかもしれないですね。とにかく、数学ができると選べる仕事もたくさんありますから。
田畑 うん、損することはないですから、今からでもこの本で勉強してもらいたいですね。
藤本 で、漫才の台本も11本載ってるので学年会とかでやってもらえれば。

――それ、いいですね。「あなたの街に"住みます"プロジェクト」の一環で小学校で漫才教室を開催してますけど、そういうところでやるといいのかもしれません。

田畑 確かに。数学って発表する授業がないイメージやから、学校で取り組んでもらえたら嬉しいですね。各都道府県、どこでも行きますんで、そういう依頼もお待ちしてます。
藤本 ダブルヘッダー、トリプルヘッダーで行かせていただきます!

――では、最後にニュースセンターを読んでくださっている方々へ、改めてPRをお願いします!

田畑 数学がわからない人、途中でつまずいた人、もちろん数学がわかる人にも楽しんでいただける本になっております。皆さん、ぜひ買ってください。このインタビューを読んだという方は、1人5冊買ってください!
藤本 いい大学を出たメンバーでつくった本なので、持っているだけでご利益があります。
田畑 え、こんだけロジックや言うてたのに、最後にご利益?
藤本 ははは! 学問の神様が宿っている本です。1冊買えば私立大学、2冊買えば国立大学、3冊買えば東京大学に......。
田畑 いやいや、そんなコスいことせんでも!
藤本 受かる可能性が高くなりますので(笑)、お守りのつもりでも買っていただけたらなと思います!
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【田畑藤本】

『漫才でわかる中学数学 基礎レベル』

著書:田畑藤本
監修:川村康文(東京理科大学教授)
定価:1200円(税抜)
発行:ヨシモトブックス
3月14日(火)発売!!