チェルシーフラワーショーで6年連続金メダルを受賞した石原和幸がうめきたガーデンで出展作品「御所の庭」を解説!
よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の世界的庭園デザイナーである石原和幸が、国際ガーデニングショーの最高峰「英国 チェルシーフラワーショー2017」アーティザンガーデン部門に「御所の庭」を出展し、金メダルを受賞! これで石原氏は、「チェルシーフラワーショー」アーティザンガーデン部門で、なんと6年連続で金メダル受賞となりました! これを記念し、6月4日(日)、うめきたガーデンに石原氏が来場。石原氏は、うめきたガーデンにも同時建設された「御所の庭」の前で、「御所の庭」制作にあたっての秘話や苦労したエピソード、さらに「チェルシーフラワーショー」での裏話などを披露。貴重な話が石原氏本人から聞けるチャンスとあり、多くのファンがつめかけました。
生き生きとした木々と滝のせせらぎが清々しい「御所の庭」の前で、さっそく解説を始める石原氏。まずは、皆さんの前で「チェルシーフラワーショー」6年連続金メダル受賞の報告を。「チェルシーフワラーショー2017」が開催された5月23日は、マンチェスターでテロ事件が起こった日でもありました。「開催が危ぶまれるほどの衝撃だった」と語る石原氏は、続けて、「御所の庭」を通して争いがない世界をメッセージで伝えたいと訴えました。「そもそも平安時代の京都御所は、『攻め込まれる』という概念がなく、垣根も低く開放的に作られていたといわれています。そのような想いを踏襲した庭を造園することにより、ロンドンと大阪から平和への思いを発信したいという願いを込めました。花と緑があれば、みんなが笑顔になるので、庭を通して少しでも平和を訴えられたら」と石原氏。
さらにチェルシーフラワーショーに出展する際の、知られざる裏話も。チェルシーフラワーショーに出展するには、庭を作り上げて空輸するまでおよそ1年がかかるのだとか! さらに費用も6,000万〜7,000万円かかることも明かし、「デザインはもちろんですが、スポンサー集めや、いい作品をつくることも大切。そう考えるとF1のレースによく似ているかもしれません」と石原氏。次回のチェルシーフラワーショーに向けての意気込みや、今後の試み、さらにこれからうめきたガーデンで考えている展示の構想も明かす一幕も。「秋には、うめきたガーデンで全日本選手権を考えています。庭だけでなく、フラワーデザインなども合わせて、うめきたガーデンを"ミニミニチェルシーフラワーショー"のように発展させていきたい」と笑顔で語りました。
二回目の解説では、庭師としての石原氏のルーツに迫る話も。「僕は、苔をよく使います」と、その理由を明かしました。長崎県出身の石原氏。石原氏が生まれた家は、爆心地から約3kmのところにあったそうです。しかし、家の周りには小さな丘があり、その丘が爆風をさえぎったことでご両親は九死に一生を得たといいます。辺りがほぼ焼け野原となってしまった中、お父様が残った畑を借り、農業を開始。その10数年後、石原氏が誕生し、その頃には畑は棚田になっていて、田んぼの間から生えた木々の木陰で町民みんながひとつの家族のようになかよくおしゃべりに花を咲かせていたそうです。「まだ電気も水道も来ていなかったので、6月ぐらいになると棚田から一斉にホタルが飛び、ブワーッと明るくなるんです。その景色を鮮明に覚えていて、田んぼの石垣には必ず苔があり、その景色が本当に忘れられない。その景色をずっと追いかけて、こうした僕の庭のスタイルになっています」と石原氏。ほかにも石原氏がガーデナーになったきっかけなども明かされました。
また、「自分が住んでいるところにとにかく花を増やしたい」とも。現在、住んでいる東京・渋谷でも、さまざまな場所でガーデンコンテストを展開。「僕は勝手に、2020年を"ニワニワオリンピック"と呼んで、渋谷から東京中の公共の沿道に、コンテスト形式で花を植えていこうと進めています」と明かしました。
最後は、ステージで「チェルシーフラワーショー」でしか手に入らないトートバッグや石原氏のグッズが当たるジャンケン大会を実施! 笑顔あふれるひとときとなりました。
石原氏が手がけた「御所の庭」は、現在もうめきたガーデンで公開中! 「チェルシーフラワーショー」で金メダルを受賞し、庭を愛する人々を魅了した滝が清流に注ぐ純和風の庭園をぜひその目で!
また、石原氏が監修した作品が購入できる、花と緑の園芸インターネットサイト「よしもと園芸」もぜひチェックしてくださいね!
よしもと園芸 http://engei.yoshimoto.co.jp/