ミサイルマン・西代が先生に!? 流通科学大学で特別講義を開催!!
6月15日(木)、神戸市西区にある流通科学大学で、ミサイルマン西代が講師として教壇に立ちました。これは「特別講義(プロデュース論)」の講師として西代へオファーがあり、実現したもの。メディアの最前線で活躍するプロとして、西代が学生たちに語りました。
この「特別講義(プロデュース論)」は、テレビや雑誌といったマスコミのプロが、現場で感じる社会の動きなどを学生に向けて発信するため、開講するものです。講師陣は、第一線で働くテレビ局のプロデューサーや広告代理店のディレクター、出版社編集長など、そうそうたるメンバー。日々、舞台に立つ芸人として、西代がどんなことを学生に向けて語るのか、開講前から教室は多くの学生で埋まっています。
まず、西代は「お願いします!」とあいさつ。学生もお願いします!と返事をしてスタート、と思いきや、西代のマイクが入っていないハプニングがあり、会場の空気が和みます。自分は高卒であること、元々から西代家は大学に縁がないことなどを話し、今回はしゃべりたいことだけを携帯に入れてきた、この世界で学んだ、気がついたことを話したいと伝え、「みなさんの役に立てたら」と講義が始まりました。
まずはNSCのエピソードから。同期は1000人いたものの、17年経った現在は10人ぐらいになっていると西代。しかし花の22期と呼ばれていると話し、売れっ子芸人、コンビの名前を羅列していきます。多くの同期は賞を取ってそれを名刺代わりにしていったなかで、一切賞を取っていない自分たちがどうやって生き残ってきたか、という話しを学生に聞かせます。
西代は「出会った人のおかげでここまで来れている」と周りに感謝し、「ひとつひとつの仕事を熱量持って、前のめりに取り組む」ことが大事だとアピール。「プライドは足を引っ張るけど、信念は背中を押す」という言葉に出会った西代は「そう思ってやれば、すべてはうまくいくようになる」と力説します。実際にミサイルマンは西の前説王と呼ばれるようになり、賞を取ったのと違うルートから頭角を現してきたというエピソードが語られました。
そして自分たちが知られ始めたことでたくさんの人と出会えるようになったと西代。そのなかには西代が「ターニングポイントになった」と話す、いくよくるよを始め、サバンナ・高橋、たむらけんじなど、現在の芸人・西代を作り上げた先輩たちとの貴重な出会いがあったと振り返りました。「人との出会いは財産、いろんな業種や年齢、たくさんの人と仲良くなればなるほど、その中に指針となってくれる人がいるはず」と、自分の体験を話します。
それから自分自身が小さなころ「ジュピター」と呼んでいたという爆笑エピソード、初めて東京の人気番組に出たときの裏話、芸人同士の飲み会での過激な遊びなど、トークは様々な方向に展開。学生たちも時に真剣に、時に笑いながら、西代の話しに耳を傾けていました。ほかにも、西代が学生に質問し、先輩との接し方に関するレクチャーを行うなど、内容盛りだくさんですが、当の本人は「退屈してません?」「慣れてないから心配」と、時々携帯に目をやり、少し心配そうな表情も見せます。
後半は、とある番組のロケが過酷という話しから、その番組のギャラがいくらと思うか、西代が学生に質問しました。「20万円くらい...?」と答えた学生に、そんだけあったら...と服をめくり出した西代。お腹の部分がない、襟と胸までのシャツを着ているその姿に、学生たちは爆笑です。「みんなもバイトが安いとか思ったとき、僕のことを思い出してください」と訴えていました。
そして、社会に出たら熱量を見せないとダメなんです、と力説。「与えられるんじゃなくて、自分から少しでも動いた方がいい、前のめりのミスは反省としていかせばいい」と話します。さらに西代がこれまで接してきた人たちの付き合いで学んだ処世術についても吐露。「大学って社会に出た時の縮図、いろんな人との距離感を学んでいたら、本当に役に立つと思います」と語りました。ほかにも自分自身のプロデュース論として「言われたことより、少しだけ多めにやる方がいい」というやり方、頼れる人がいるときには弱みを見せた方がいい流れになるなど、西代自身がこれまでに学んできたことが伝えられました。
西代の高校時代の写真やデビュー当時の写真をモニターに映したときには、現在とのあまりの違いに会場から驚きの声も上がります。そして講義もいよいよラスト。「じゃあ、質疑応答。言うてみたかったんです」と学生からの質問を受け付けます。キライな芸人は? 尊敬している同期は?などの質問に答え、最後は乳首陥没トークで締めくくりました。「初めての経験、参考になったかどうか...。街中で会ったらあの時授業受けましたって、言うてください」と話した西代。学生から大きな拍手を受け、講義は終了しました。
終了後、西代に今日の講義について聞いてみました。この講義の話しを初めて知ったときは「高卒ですよ、いいんですか?」と答えたそう。大学に行ってないことで講義のイメージがなく、たむらけんじにもアドバイスを受けたとのこと。「賞を取っていないコンプレックス、賞を取らずにやってきたことが学生たちに何か引っかかればと思った」と西代。同じ人前ではあるものの、舞台とは全く違うので「勉強になった」とも。今日の講義は「手応えあり!」とのことで、「初めての教え子たちなんで、今日のことが何かの時に出てきてくれたらうれしい。...教えるってこういうことか!」とすっかり先生の気分に浸っていました。講義を見学していた教授からも「おもしろかった」とホメられ、さらに気分を良くしていた西代。最後には「これから大学行こうかな〜」と学生宣言も飛び出していました。
【ミサイルマン・西代】