爆笑クイズから絶叫必至の怪談まで!「戦慄劇場2017〜笑いと恐怖で背筋が凍る真夏のホラーナイトSP~」今年も大盛況
8月14日(月)、よしもと漫才劇場にて、「戦慄劇場2017〜笑いと恐怖で背筋が凍る真夏のホラーナイトSP〜」が開催されました。昨年も多くの芸人たちが、夏にぴったりの怖〜い話を持ち寄り、観客を恐怖のどん底に突き落としたこのイベント。今年は新たな企画を加え、さらにパワーアップ! 会場にはしばしの"涼"を求める人が数多く集まり、立ち見も出る大盛況となりました。
劇場ロビーも客席も照明が落とされ、いつもとは違う雰囲気。続々と入場してくる観客たちも、「なんか怖いね...」と不安げな表情を浮かべています。そんななか、炎を模した照明が並ぶ薄暗い舞台に、MCを務めるトット・多田が登場。「楽しい部分もあるし、怖い部分もある。両方を楽しんで!」と呼びかけます。
続いてトット・桑原、吉田たち・ゆうへい、ダブルアート・真べぇ、ミキも舞台へ。ゆうへいが「うちの弟はおじけづいて出ません」と笑わせれば、ミキ・亜生も「うちのお兄ちゃんも出ません」と目の前にいる昴生を亡き人に!? 真べぇは、「こういうところに、霊は集まってきますからね」とニヤリ。これを聞いた多田は、「お金返すから、やめよ!」とイベント中止を提案するなど、冒頭から笑いあり恐怖ありのトークで盛り上げます。
最初のコーナーは「怖い話イントロドン!」。いろんな芸人が持ってきた怖い話の"オチ"を、早押しクイズ形式で当てていきます。トップバッターは、占い芸人のターザン。中学生の頃に体験した話を始めると、いきなりゆうへいがボタンを押してひとボケ!? さらに桑原らが続き、多田が「もうちょっと聞いてあげて!」と懇願するひと幕も。車の中にただよう線香のにおいが告げていた、不幸の予兆。ターザンが明かした意外な結末には、驚きの声が上がりました。
二番手のてんしとあくま・川口は、大学時代に体験した出来事を披露。グループで妙見山に出かけたところ、霊感の強い女性に異変が起ったそう。オチが明かされる前から、恐怖度は既にMAX! 正解となる、もうひとりの女性が発した怖すぎるひとことには、「なんか、しんどなってきた...」と一気に生気を失う出演者たちでした。
そんな空気を一気に和ませてくれたのが、3人目に登場したビスケットブラザーズ・きん。相方・原田の携帯に登録されていた自分の名前が実は...というエピソードに対し、「デブ?」「ビジネスパートナー?」「カスタネット?」などなど言いたい放題の回答が次々と。正解は「レモン」で、「ある意味、怖いけど、なんでやねん!」と多田のツッコミが炸裂します。
ラニーノーズ・洲崎は、1枚の写真をスクリーンに映し出し、「どこか変なところがあるので見つけてください」。すると、真べぇがいきなり「ワーッ! アカン、アカン!!!」と絶叫! 客席からも悲鳴が上がっています。正解は、「真ん中の男の人の足が写っていない」。後日談もまたひんやりした内容で、イベントタイトル通り戦慄が走る1枚でした。
最後は大自然・里が、地元・沖縄の有名な都市伝説を。ある公園で起こった信じられない事件を、持ち前の低音ボイスで語り始めると、場内の気温は急降下。正解となる、彼氏を探す女性がバックミラーに見た"あるもの"には、ショックのあまり出演者全員が言葉を失っていました。
いずれの問題も全員がボケまくったせいで、たった1問正解しただけの真べぇが優勝。ところが多田は「優勝は桑原!」と間違えて発表してしまい、桑原から「いま怖いから、お前の天然いらんねん!」と怒られていました。
「本当になかった怖い話!」では、語り手たちが創作したフィクション怪談を披露。怖い話を、いかに「本当にあったこと」のように語れるかを競います。ラインナップは、ラニーノーズ・山田、ジソンシン、ツートライブ・たかのりに桑原を加えた5人。どんな話で震え上がらせてくれるのか、期待が高まります。
山田は、ある女子大生と彼氏が遭遇した体験談を。話の終盤、親友が持ってきた箱の中身に気づいてしまった観客からは「イヤーッ!」という声が上がるなど、恐怖度120%の展開で沸かせます。
ジソンシン・下村が語るのは、地元・三重を舞台にした心霊話。廃虚となった旅館に出かけた下村が、車のなかで体験した異常な"熱さ"の理由とは? そして翌朝、車の表面にはとんでもないモノが浮かび上がっていたとか...。
「奈良で実家暮らしをしていた頃のことですが...」と話し始めたのは、ジソンシン・酒井。ある女性とドライブに出かけ、ふらりと入ったあるホテルでの出来事は、思わぬオチに脱力感と笑いが広がる内容。真べぇからは「たぶんホンマの話です」との指摘が飛んでいました。
たかのりも、地元にまつわる話を披露。尾道で心霊スポットとして知られる県道を訪れた際、トンネルのなかで真っ白な女性の顔に遭遇したたかのり。その女性は、自分たちを助けてくれた"いい霊"なのか、それとも...? 女性が口にした最後のひとことに、出演者たちも震え上がります。
稲川淳二さんの怪談ライブにも足を運ぶという「怖い話好き」な桑原は、ここ漫才劇場での恐怖体験話を創作。ひとり深夜の楽屋に残る桑原を、とんでもない恐怖が襲います。見慣れた場所が舞台ということもあり、細かい描写がリアルな怖さを演出していました。
さあ、いよいよイベントもクライマックス。ここからは「戦慄!本当にあった怖い話!」と題し、正真正銘の"ガチ怪談"で楽しませます。出演者が全員集合した舞台で、ひとつ、またひとつと語られる物語は、いずれ劣らぬ最恐ぶり。照明はさらに暗くなり、笑い抜きの真剣勝負(?)が繰り広げられます。
まず名乗りを挙げたのは、これまでいくつもの恐怖体験をしてきたという下村。バスケ部だった高校時代、深夜の自主ランニング中に遭遇したエピソードを語ります。チェーンメールに書かれた電話番号を、公衆電話からダイヤルしてみたら...? 下村だけに聞こえた謎の音声、そして携帯に届いた開封も削除もできない謎のメール。あまりの恐ろしさに、舞台上も客席もシーンと静まり返ってしまいます。
続く川口は、10年ほど前に見た夢の話を。友だちと一緒に座っていると、鎌を持った男が徐々に自分のほうへと近付いてくる...そんな不吉な夢を見続けたことから、お払いに出向いた川口でしたが、なんと道中で事故に遭遇。その後、改めてお払いに行くと、驚愕の事実が明らかに...。神主さんの言葉、そして5人の友だちの後日談に、場内は騒然となりました。
真べぇは、漫才劇場の前身・5upよしもと時代の楽屋で起こった出来事を紹介。ある芸人のネタ中、効果音ではなく謎のうなり声が流れるという怪現象が。その原因はなんと...!? まさにこの場所で起こったことだけに、恐怖感も倍増です。
トリを飾ったたかのりは、知り合いの女性がとあるビルで体験した恐怖談を。行きつけのホストクラブに行くはずが、エレベーターはなぜか別の倉庫フロアで停止。扉が開くと、そこには白いワンピース姿の女性が...。泣いている彼女が話し始めた信じがたい話とは!?
選りすぐりの怪談の連続に、客席のあちこちから何度も悲鳴が。エンディングでも、川口が劇場で生死の境をさまよった事件や、真べぇが教える「お風呂場で感じる視線の主」など、怖い話はまだまだ止まらず。桑原が思わず「もう終わったからやめてください!」と絶叫すると、場内は一気に大爆笑となり、涼しい一夜は笑いとともに幕となりました。
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