「大阪国際がんセンター わろてまえ劇場」ついに最終公演! トリを飾ったのは桂文珍
大阪国際がんセンターでこの春から行われていた「わろてまえ劇場」が最終公演を迎え、トリを務めた桂文珍が公演終了後の記者会見に出席しました。
「わろてまえ劇場」とは、大阪国際がんセンター内で今年5月18日からスタートした笑いの舞台。大阪国際がんセンターと松竹芸能、米朝事務所、吉本興業(50音順)が力を合わせ、がん患者さんや医療従事者を対象に、「笑い」が生活の質(QOL)や免疫機能等に与える影響を明らかにする日本初の「笑いとがん医療の実証研究(iOSACA研究)」を行っています。8回目となった8月24日(木)は、ついに最終公演。桂楽珍、桂文珍がそれぞれ会場を大いに沸かせました。
まずは、「わろてまえ劇場」ですっかりおなじみとなった「笑いヨガ」。会場全員で大きな声で笑い、深く呼吸することですっかりリラックスムードに。
続けて登場したのは桂楽珍。マクラで自身の孫とのエピソードで会場を沸かせたあと、「青菜」を披露しました。
そしてトリの桂文珍が高座に。「今日が最終公演ということで、8回目で皆さんの免疫が落ちたらどうしようかと」と心配して見せますが、マクラですでにお客さんは大笑い。続けて、「笑いの宝庫」だというおもしろおかしい老夫婦の暮らしを描いた落語でお客さんを笑わせました。今回は約130名の皆さんが採血に参加し、研究の最後を締めくくりました。
公演終了後の会見に、桂文珍と大阪国際がんセンターの左近病院長(研究総括責任者)、宮代ドクター代表、井上検査グループ代表、北坂対象者対応グループ代表が出席。これまでの進捗状況などの質問に答えました。
桂文珍は「高座でもお話させていただいたように、いちばん最後の日でしたので、ここで免疫力が落ちたらどうしようと思ったんですが(笑)。今日はたくさん笑っていただいたので、きっと免疫力も高まったのではないかいな、と思っています。客席のほうを見させていただくと、患者さんにはもちろん大いに笑っていただいたんですけど、いちばん笑ろてはったんは先生方(笑)で」と話し、思わず先生方も笑顔に。「笑いができる役割なので、何かお役に立てるのであればどんどんこれからも続けていただくとありがたいです。お互いに元気をいただきながら、元気を取り戻していただきたいと思っています」と語りました。
左近病院長は、「皆様方のご支援のおかげでたくさん笑うことができました。力をいただいたのではないかと感謝しています。皆様お忙しい中、スケジュール等々を調整していただき、裏方の方にも本当に尽力していただき、感謝しています。皆様方のおかげです。ありがとうございました」とご挨拶。
宮代ドクター代表は「今、病院長が言われたとおりですが、研究に関しては研究にご参加いただいた患者さんと医療従事者など皆様のご協力のもと応援していただき、8回を無事に終えることができました。少なくとも皆さん楽しかったことは確実です」と語りました。井上検査グループ代表は「今回の研究では、免疫機能を主に検討させていただいております。私たちのグループが血液の検討をしており、これから解析にかかります。個人的には真面目に取り組んできましたので、その成果が出るといいなと思っています」と話しました。北坂対象者対応グループ代表は「患者さま代表という形で参加させていただきました。患者さまから笑顔もいただき、最後まで皆さんから『来てよかった』という声もいただきました。採血の時も『すごく楽しかった』と言っていただけるので、とてもよかったなと思います」と語りました。
患者の方々から集めた血液は今後、解析が始まるとのことです。その解析には時間がかかり、早くても年度内を目指すとの説明がありました。
桂文珍は「はたして、私自身はどういうことになったかも知りたいところではありますね。免疫力が高まったお客さんがいれば、それはありがたいことですし、私の免疫力もきっと上がっていると思いますので、楽しみでございますな。まだ採血はしてませんけど」と語り、記者陣を沸かせていました。
「今回はかなり真剣に準備されたのでは?」という質問に対しては、「真剣というより、落語のことをご存知じゃないお客さんが多く、徐々に慣れていただくとおもしろみ、楽しさに入っていただけるのではないかと思い、入り口にわかりやすい噺を選びました」とのこと。
「おもしろい噺でお客さんに笑っていただくことで、ご自身も健康になると感じたことは?」という質問を受けて、「以前、すごい熱があった時に高座に出て、帰ってきたら治っていましてね(笑)。お客さん全体に注射していただいたような、そんな感じはありました。アドレナリンみたいなのが出るのかな? 元気になったという過去はございます」と驚きのエピソードを明かし、記者陣を驚かせる一幕も!
皆様に笑顔を届けた「大阪国際がんセンター わろてまえ劇場」は、最終公演まで大盛り上がりで幕を下ろしました。
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