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2017年10月 9日 (月)

「本」をテーマにした京都国際映画祭プレイベントを京都アスニーで開催!

10月12日(木)〜15日(日)の日程で行われる「京都国際映画祭2017」。10月8日(日)には、図書館連携企画として「本」をテーマにした2つのプレイベントが京都アスニーで行われました。

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ひとつめは「吉村誠×ネイビーズアフロ 『お笑い芸人の言語学とは?』」。元朝日放送プロデューサーで数々の人気番組を担当、現在は同志社女子大学で非常勤講師を務める吉村誠氏の著書「お笑い芸人の言語学」をテーマにしたトークショーです。まずはネイビーズアフロの漫才から。同級生コンビであること、はじりの実家が会場から徒歩10分の場所にあること、ついでに住所も発表するなど、詰めかけた参加者たちを笑わせます。

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ネタに続いて吉村氏が登場。なんと吉村氏は客席から現れ、会場から拍手が起こります。そしてプロフィール紹介のあと、いよいよトークがスタート。先日、漫才劇場でネイビーズアフロのワンマンライブを見たと吉村氏。「おもしろかった」と感想を述べ、300人の劇場の98%が若い女の子だったことにビックリしたと語ります。そして本の宣伝は少しでいいと話し、「ギャラは自分から交渉しないと上がらない」「芸人は目標を持ったらダメ」「芸人の世界は仲間であると同時に敵」「売れている芸人で人のいい芸人はいない」など、刺激的な言葉を連発。さらに芸人というのは、ステージでほかの芸人がウケていると「しくじれ、スベれ、噛め」と思っていると話すと、ネイビーズアフロの2人も「漫才劇場のメンバー全員の分、藁人形を持っている」と盛り上げます。

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吉村氏は、誰でも嫉妬や羨望など、普段の社会生活のなかで口にしてはいけない、どろどろしたものを持っている、芸人はそれを表に出さないといけない、そのときに大切なのが言葉である、と話します。そしてネイビーズアフロに、先日見たネタをもう一度リクエスト。「ほかのコンビとは違う大きな要素が入っている」と話し、同じ音で違う意味の言葉を入れたネタを、これはうまくいくと強みになる、でも独りよがりになるとスベっていくと評します。

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それからネイビーズアフロについて、言葉にクセが無さ過ぎると注文。漫才のテクニックの勉強をやると同時に言葉の体力を強くしてください、とアドバイスし、もうすぐポンと上がるきっかけがあるはず、若手人気ナンバー1だと思うとエールを送りました。

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気がつけば予定時間をオーバーし、吉村氏は「しゃべりすぎたな」と苦笑。最後に著書「お笑い芸人の言語学」を2人へプレゼントしました。さらに吉村氏とネイビーズアフロのサインを入れたものを、イベント終了後に特別価格で販売することを告知。熱い話しをたっぷり聞くことのできたトークショーは終了しました。

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休憩を挟んで行われたのが「ビブリオバトル『ヘンダーソンVSさや香VS図書館司書』」です。まずヘンダーソンとさや香、4人がそろって登場。そして、ヘンダーソン・子安がビブリオバトルについて説明します。1人5分間で自分が面白いと思う本をプレゼン、参加者全員でそのプレゼンについてのディスカッションを行い、全員が終了したあと、「どの本が一番読みたくなったか?」=「チャンプ本」を、会場の拍手の大きさで決定するというルールです。

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ヘンダーソン、さや香に加えて、その道のプロとも言える図書館司書の森さん、二矢さんも参加したほか、見届人としてアーティストのパラモデル中野氏も登場。いよいよバトルが始まりました。

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まずは司書のお二人からプレゼンスタート。ステージのモニターにデジタル時計のカウントダウンが映し出されます。一番手の森さんは「〆切本」、二番手の二矢さんは「傷跡」をそれぞれ選んできました。バトルは5分の持ち時間で、いかに面白さを伝えるかがポイント。プレゼンのあとの3分間のディスカッションタイムは、会場や出演者からの質問に答えて、より本の魅力を伝えるチャンスです。一番手の森さんがまさかのタイムオーバーで、会場が笑いに包まれるなど、和やかなムードでバトルは進んでいきます。

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芸人トップで登場したのは、さや香・石井。「これはキツいですね」とつぶやきながら、ステージ中央へ。紹介するのは漫画「よつばと」です。文字数が少なくて、リラックスして読めるとのことで、大まかなストーリーやキャラクターを説明していきます。途中、モニターを振り返ったところ3分以上残っていることを知り「まだ!?」と絶叫。それから何度も時計を確認し「(時計を)止めてました?」と言い出すなど、会場は爆笑に包まれます。終わったあとは「めちゃくちゃ長いで!」と、これからプレゼンするメンバーを牽制していました。

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続いて、さや香・新山です。まずは生年月日と血液型、さらに「恋愛マスターなんです」と自己紹介からスタート。今は芸人仲間やお客さんから恋愛相談でご飯を食べていると話し、会場を笑わせます。プレゼンする本は「愛する言葉」。稀代のアーティストが著者で、1ページに1つ愛の言葉が書かれているとのこと。本のなかに書かれた好きな言葉を読みだした途端、制限時間1分前のチャイムがなるという奇跡も起こりつつ、プレゼンは終了。終わったと同時に拳を突き上げ、本人的には手応えがあった様子です。しかし質疑応答で「今バイトをしている」と口を滑らせ、「恋愛でメシ食うてるんちゃうんか!」と一斉にツッコミを浴びていました。

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ラストはヘンダーソン・中村。「きついな〜」とつぶやきながらセンターへ。プレゼンする本は東野圭吾の「赤い指」です。最初は指がうっ血してるんかなと思って読みました、とひとボケ。推理小説であることを話したあとには、モノマネも飛び出します。そこからストーリーを説明していたかと思うと、なぜか中村自身の身の上についての話しに。「家庭環境が複雑なんですよ!」と叫んだところでプレゼンが終了。「読み終わったあと、どんな気持ちでした?」という質問に、実は半分までしか読んでないと白状すると、会場からは笑いが起こっていました。

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いよいよ「チャンプ本」が決定されます。一番拍手が多かったのは、二番目に登場した司書の二矢さん。紹介した「傷痕」が、見事「チャンプ本」に輝きました。見届け人の中野氏は「芸人さんはバナナのたたき売りみたい、おもしろかったけど本の内容があんまり頭に残ってない」とコメント。司書のお二人が紹介した本は読みたい、内容の光景が浮かんだと絶賛していました。

 

最後に、京都国際映画祭2017と京都市図書館の連携イベントについて告知がありました。19の京都市図書館で、読書好き芸人がおすすめする本を紹介するPOP展示が行なわれるほか、向島、吉祥院の両図書館では、ヤナギブソンと女流棋士による将棋ワークショップが開催されるなど、魅力的なイベントが多数行なわれるとのこと。詳しくは京都国際映画祭のホームページで確認してください。

 

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