大阪文化芸術フェス2017「タレントミーツスクエア」開催!
大阪文化フェスティバル実行委員会では今年度から、10月の1ヵ月間を大阪文化芸術フェス月間と位置づけ、「大阪文化芸術フェス2017」を開催しており、万博記念公園をはじめとする、府内の各会場において、上方伝統芸能、上方演芸、音楽コンサート、アート等、様々な魅力あふれるプログラムを展開し、多くの府民や観光客に文化・芸術に親しみ、体験する機会を提供するとともに、大阪の文化魅力を国内外に広く発信しています。
大阪文化芸術フェスの集大成的なイベント「タレントミーツスクエア」が10月28日(土曜日)、大阪万博公園内にあるお祭り広場で開催されました。
当日は台風22号が関西にも近づいており、朝から雨が降ったり止んだりと、ぐずついた天気。
とはいえ、会場は様々なテーマに沿ったブースに分かれ、賑やかさと活気に溢れていました。
漫才や落語、吉本新喜劇が体験できる「大阪お笑い体験スクエア」では、この日の朝、大阪に着いたばかりという台湾住みます芸人の漫才ボンボンのふたりが台湾の民族衣装に身を包んで登場。
日本と台湾の架け橋となるべく、現地で活躍している彼らが時折中国語を挟みながら子どもたちなどにサンパチマイクの前で漫才のレクチャーをしたり、記念撮影をして楽しく漫才を体験。
落語体験では六代目桂文枝の弟子である桂三実が、ブース内に作られた高座で子どもたちに扇子を使って古典落語「時うどん」にも登場するうどんの食べ方を教えていました。が、なかなか"すする"という行為が難しいらしく体験していた子どもたちは苦労していた模様。
さらには小咄にも挑戦し、小さな羽織を着て落語家気分を満喫していました。
吉本新喜劇体験には座員の新名徹郎が食堂の大将として登場。ブースに作られたうどん屋の屋台に新喜劇のテーマでおなじみの「サムバディ・ストール・マイ・ギャル」がエンドレスで流れ、簡易ながらも雰囲気たっぷり。参加した方は、新名を相手におもいおもいのスタイルで記念撮影をしたり、ズッコケを体験してみたりして新喜劇の疑似体験を大いに楽しんでいました。
一方「ナニワ美容健康スクエア」では美容番長・シルクが登場し、べっぴんレッスンを開講。
体と肌の疲れを取るには眠くなった時に眠るのが良い。ただ夜12時くらいまでに寝るのが大事、できれば目覚ましをかけないで寝るようにし、それを何度か繰り返し、自然と目覚めた時間が、自分のベストな睡眠時間なのでそれを知ることをすれば快眠になるという話や洗顔、洗髪は33度くらいのぬるま湯を使うのがいいそうで、洗顔石鹸はしっかり泡立てて肌を撫でるように洗うのが美をキープする秘訣といった家に帰ってすぐに真似したくなるような話を目の前で講義してくれ聴講していた女性陣は大きくうなづきながら真剣に聞いていました。
吉本の中でも大の将棋好きであるシャンプーハットてつじが、「将棋好き大集合!将棋体験スクエア」で繰り広げたのは、今年4月に女流初段に昇段した里見咲紀棋士との公開対局。
笑いなしの真剣勝負。ですが、途中、解説を担当した都成竜馬四段と竹内雄悟四段の元へ移動し打党としている手を若干、相談気味にかけあうシーンはご愛嬌。さらには「公開対局で下手なものに普通は華をもたすものなのに、私うまいでしょみたいな手を出すのはいかがなものか」と里見初段にプレッシャーを与える場面も。後半は派手な手を出し、なんと勝者となるてつじ。これには対局を楽しんでいたお客さんたちも大喜びしておりました。
一日中、賑やかだったのは「Music&Danceスクエア」。28日のこのブースの最後を飾ったのは「大阪の歌を楽しもう!カラオケ大会」。
司会に見取り図・盛山を。ミキや鱒之介・梶川、ジェットゥーゾ・渡辺らが参加したリアルカラオケ大会。最初は大阪の歌をってことでしたが次第にもう大阪の歌よりも歌いたい曲にしようということで植木等の「スーダラ節」を熱唱。そこから火がついたのか集まったお客様も参加し「幽遊白書」の「微笑みの爆弾」など次々と舞台に上がり、ミキらとともに本気歌い。見取り図・盛山が熱を冷ますのに右往左往する場面もあり、なかなか見ることのできないまさにタレントミーツスクエアならではでした。
「○○を作ろう!立体アートブース」では「ゴミアート」が開催。
淀川から漂流物を拾って、動物などのアートを制作している淀川テクニックさん、MCにガチャガチャを迎えてのイベントでは、全員が黙々と作業に夢中。
今回のイベントについて「淀川のゴミもあるし、最近は日本海の鳥取のゴミを集めています。漂流物とよばれる海ゴミを使っています」と淀川さん。今日はそんな漂流物を使い、ペットボトル、LEDライトと組み合わせてのコンセントライトを制作。「僕は名付けて"ゴミ光"と呼んでいます」と淀川さん。「いらないゴミなんだけれども、以外と光るとキレイ」とも。
グルーガンと呼ばれる溶かした樹脂で溶接する工具を使い、思い思いのゴミをくっつける参加者のみなさん。オモチャだったであろうプラスティックの断片や日用品、サンダルなど、様々なゴミでペットボトルが彩られます。
またガチャガチャの二人は何を作っているのかとの質問に「芸術を作っています!」とコメント。モチーフはと聞かれると「あったらもっとちゃんと作っていますよ!ゴミを見てインスピレーションで決めました」と叫び、ブースの笑いを誘っていました。ちなみに完成作品を名付けるなら「青殿様」とのこと。
淀川テクニックさんは活動について「ゴミって元々みんなが嫌がるものじゃないですか。それを、こんな面白い使い方もあるんですよと、再発見して欲しい思いもあり、アートを制作しています」とコメント。東の広場では大きな魚のオブジェも展示しているとのことでした。
同じブースでは「プラモデル」も開催。
イベント名は「プラモデル」でしたが、フタを開けてみるとアイフォンケースを塗装だけでリアルなサビ仕様にするというコーナー。イベントには、パンクブーブー佐藤、ハイキングウォーキングQ太郎、クロスバー直撃が参加しました。雨の影響により、他のイベントが中止になるなか、「吉本プラモデル部」部長、ガチなガンプラビルダーとしても知られているパンクブーブーの佐藤が参加するとあってか、イベントには多くの参加者が。さらに、パンクブーブー佐藤は部長としての責任もあってか、MCらしい仕切りでイベントはスタート。
まずは、佐藤自身とQ太郎を指し「吉本プラモデル部、部長と副部長です」と紹介した後、クロスバー直撃を「誰か知らない人たち」と紹介し、笑いを誘います。さらに「プラモデルをこの時間で作るのは無理なので、100均一のスマホケースに簡単な塗装をしてサビサビにしよう」と説明。見本を見せると、その出来栄えに参加者からはどよめきが。「難しいと思うでしょ。誰でも簡単にできちゃう」と佐藤が付け加えます。
使う塗料はクロームシルバー、ハルレッド、クリアオレンジの3色。安全で臭いもない水性塗料を使います。佐藤は細かく解説しながら、「サビを見てると、どんどん興味が湧いてくる」「あっ、サビ見てたら日曜日終わっちゃった」と小ネタを挟み、「そんな休日嫌やわ」と総ツッコミ。
さらに途中経過を見ながら、佐藤は参加者たち一人ひとりをチェック。「いいっすねー」や「もうちょっと大胆にしてみよう」など、丁寧なアドバイスに参加者たちも大満足。
そして最後の色、クリアオレンジの工程へ。こちらはサビ塗装面にのせつつ、薄め液をかけて上から流すことで、サビが雨で流れ落ちたような表現に。この意外な使い方には、参加者たちも「なるほどねぇ~」と驚嘆。ただし、テクニックとしては若干難しいため、ここでも佐藤が参加者一人ひとりを回り、丁寧にレクチャーします。そして、仕上げにトップコートと呼ばれるつや消しスプレーをかけてフィニッシュ。
「大阪パフォーマー&大道芸スクエア」にてGABEZ(ガベジ)による「ダンス&サイレントコメディー」が開催。
ちなみにGABEZは、舞台公演を中心に、ダンスやアクロバット、そして台詞を使わないお芝居を組み合わせた「ダンス&サイレントコメディー」で活躍するMASAとhitoshiによる二人組ユニット。
言葉を使わないパントマイムをベースに、子どもからお年寄りまで、国籍を問わず誰でも笑って楽しめるパフォーマンスで、現在人気急上昇中です。2014年には、パントマイムをベースにしたコメディー作品で有名な「ザ・が~まるちょばカンパニー」に正式メンバーとして参加するなど、さらに活動の枠を広げています。
そんな二人のパフォーマンスは雨により30分遅れてのスタート。お揃いのストライプ柄のジャケットに身を包んだ二人は、BGMに合わせて多彩なパフォーマンスを繰り広げます。つかみは側転をやったりやらなかったり。最初は見ている人もわかりませんが、同じくことを繰り返すうちに次第に理解でき、笑いに変わっていく手法は見事です。
次にBGMを流しつつのパントマイム。途中で止まらない音楽に動きを絶妙にシンクロさせ、「バシッ」と叩くような効果音や日本刀を「シュッ」とかわす効果音、拳銃の弾を刀で弾く効果音などにピッタリと動きを合わせるパフォーマンスに、観客からもドッと笑いが沸き起こります。ワンアクションごとに、拍手や「おぉ~!」「すごいな~」といった歓声もあがり、大きな歓声につられてブース前はいつしか人でいっぱいに。最後までお客さんを飽きさせないステージとなりました。
天気には恵まれませんでしたが、それぞれのブースの盛り上がりは秋晴れレベルだったのでした。
【シルク】【シャンプーハット】【見取り図】【ミキ】【鱒之介】【ジェットゥーゾ】【パンクブーブー】【ハイキングウォーキング】【クロスバー直撃】