3日間、トリを務めた小籔千豊率いるバンド・吉本新喜劇ィズが振り返る『KOYABU SONIC 2017』
『KOYABU SONIC2017』の最終日、11月5日に吉本新喜劇座長・小籔千豊率いるバンド、吉本新喜劇ィズが囲み取材に応じ、最終日をはじめ開催した3日間を振り返りました。
「10年前に『KOYABU SONIC』をやろうなった時は、『サマーソニック』に出られへんかったから自分らでやろうかみたいな軽い気持ちでしたが、たくさんの人が僕みたいな者に協力してくれて、10年経ったらこんなに大きくなりました。最初は3000人の会場(大阪城音楽堂)でしたが、それでも十分大きいところだったので満足していて。スチャラダパーさんに"こんな優しい雰囲気はないし、音楽と笑いが融合しているのは珍しいし、何よりもみんな小籔くんに誘われてきている感があるから、知らないアーティストとも小籔くんの友達? 俺も!みたいな、友達の友達みたいな感じで仲良くなれるからいいね"みたいなことを言ってくれて、その言葉に甘えてずっと続けてきたら、こんなことになりました。僕らみたいなバンドがやっているフェスなんて誰も出たくないと思いますが、優しい人たちに囲まれて、こんなことができて、縁とか、出会いが大切だと改めて感じました。ありがとうございました」と小籔。
金原早苗は「吉本新喜劇に入って12年目ですが、新喜劇に入った時は、まさかこんなメンバーでバンドをやらせてもらって、ライブもやらせてもらって、自分たちのCDを出すなんて思っていなかったので、本当に感激です。もっともっとこれからも上を目指して頑張っていきたいと思います」とさらなる意欲を燃やしました。
松浦真也は「バンドの方は最終日で、完璧に仕上がっています。問題ないと思います」と自信たっぷり。ですが、懸念事項があるようで...「打ち上げの司会を任されていて、そっちの方が頭にずっと演奏中によぎっていて"どうしよう、どうしよう"と」。とはいえ最終日はバンドに集中し、爆発したいと意気込みを語りました。
今年の打ち上げは松浦と今別府が司会を担当しているのですが、小籔曰く「RGがいない穴はデカかったです。打ち上げのRGは神がかっていたので」。今後、5年、10年と『KOYABU SONIC』を続けて行き、クオリティを上げていきたいと話しました。
宇都宮まきは初開催から出演。コラボ企画がいつも楽しみだと言います。「特に、今まで聞いたことないであろう小籔兄さんの好きな曲に挑戦する池乃めだか師匠の姿を間近で見ていて、それを楽しみにしていました。『コヤソニ』が1回終わって、これでめだか師匠のコラボが見られないのかとすごく残念に思っていたのですが、今回復活して、しかもPerfumeとのコラボということで。めだか師匠は聞いたことないかもしれない若い女の子たちの素敵な歌を一生懸命練習されていて、今日は本番で完璧に歌われて。その姿を見て、同じ舞台上で涙が出ました。『コヤソニ』のいいところはそういうコラボ企画があるところ。おじいちゃんが頑張っている姿とかを観られることもすごいところだと思いました」と感極まった様子で話しました。
「確かに、おじいちゃんの頑張っている姿が観られるフェスはたぶん、『コヤソニ』だけやと思います。桑原師匠も頑張ってくれまして、ありがとうございました」と小籔、音楽と笑いが融合したフェスの醍醐味を噛みしめました。
福岡晃子さんは「『KOYABU SONIC』はチャットモンチーとしても結構、出させてもらっていたのですが、今回は3日間とも吉本新喜劇ィズがトリをやっていて。開演中、ずっと司会をやっている小籔くんが、バンドではそのまま普通にドラムをやっているという、その姿がすごく面白いですし、ほんまにバンドマンになってきてるんやなって思いました。このフェスを通してだんだんバンドマンの方に寄ってきている感じがすごく面白いなと思っています。これからも続けて行くと、本当に音楽と笑いが密着したフェスになっていくんだろうと思いました」と将来の姿も見据えたご感想を述べられました。
吉本新喜劇ィズは数百人規模のライブハウスでデビューを飾り、2回目のライブで福岡さんが徳島で開催している『こなそんフェス』に出演。そして『サマーソニック』にも出演とフェスも経験しました。今回、3日間トリを務め、「普段、いかに適当に練習しているか改めてわかるというか、普段注視していない細かいところがすごく気になりましたね。また次に向けて、1年かけて鍛錬したいと思いました」と出来を分析する小籔。
「僕らのバンドはまだ"ごまめ"の状態だと思うんです。"芸人にしたらまあまあ"みたいなところから、"バンドもええやん"とたくさんの人に思ってもらえるよう、僕らは舞台経験を肥やしにして頑張っていきたいと思います。バンドとしても徐々に上手になっていくと思うので、成長をともに見守っていただきたい」とますます上を目指すと宣言。「10年後に"ほんま、あの時は下手やったけど、うまくなったよな"と言ってもらえるように、この10年を頑張りたいと思います」と気合を入れました。
バンド活動も盛んになっている小籔。「もう少しお笑いの仕事がほしいなと思うのですが、もし、お笑いの仕事がなくなってもバンドで飯を食えるよう、リスクを回避するというか、小籔家の家長としてご飯を食べていかなければならいので」と本気であることをアピール。「新喜劇もバラエティもあかんようになって、ドラマも出られへん、モデルも出られへんようになったらバンドでご飯を食べようと思います。バンドは生活のためです」とプロとして頑張ることも宣言しました。
3日目の終盤、スペシャルゲストで笑福亭鶴瓶さんが飛び入り出演され、ステージ上で小籔とミニトークを展開しました。「鶴瓶さんはいつもほんまに忙しいので、毎回"どっかで行くわ"って言ってくれるんです。でも今年は無理やろうと思っていました。そしたら前日の22時頃に"明日、行けるようになったから、明日行くわ"と連絡があって、ふらっと来てくださいました。復活前の『コヤソニ』の後半は、何年も連続で飛び入り出演してくれています。何でか分からないけど、僕のことをめちゃかわいがってくれて、新喜劇のみんなもかわいがってもらって、ごはんに連れて行ってもらったりしていて、会社が違うのに"吉本新喜劇は大切や。吉本新喜劇は大阪の宝やで、ほんま"と鶴瓶さんが言ってくださるんです」としみじみと語ります。小籔の公演には差し入れしてくださることも多く、「僕が東京で公演したときには、すごく大きいクーラーボックスが届いて、中にアイスキャンディーが100本以上あるんです。出演者の人数以上に差し入れしてくれて、すごくありがたいです。差し入れお化けですね、鶴瓶さんは」と感謝の意を表しました。
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