3年ぶりに復活を遂げた音楽と笑いの融合フェス『KOYABU SONIC 2017』が開幕! 初日レポート!
3年ぶりに復活を遂げた音楽と笑いの融合フェス『KOYABU SONIC 2017』(以下、『コヤソニ』)が11月3日よりインテックス大阪で開幕しました! 今年は3日間開催と、3年間の充電期間を経てさらにパワーアップして戻ってきた『コヤソニ』。主宰者の吉本新喜劇座長・小籔千豊が、アーティストのラインナップ、会場レイアウト、そして『コヤソニ』でしか見られないコラボ企画まで完全プロデュース。新たな顔合わせでのアーティストと芸人のコラボも必見です。オープニング前には前説で守谷日和が登場。注意事項を告げつつ、ネタも披露。曲に合わせた創作ダンスの表現で盛り上げました。
いよいよオープニング! 2008年の初開催からの名シーンを写真で振り返るオープニング映像で、すでに拍手が沸き起こります。「どうも~」といつもの挨拶で小籔が登場。「朝から集まってきてくれて、ありがとうございます。『KOYABU SONIC』を始めたいと思います! 3日間MCさせていただきます」と自己紹介を。そして2014年に一旦中断したものの、今年復活できた喜びをかみしめました。
「2017年に復活しようとアーティストの方にお願いしました。その時は復活できるか分かりませんでしたが、たくさんの方々にご協力いただいて実現できました。2008年に始まった『KOYABU SONIC』は10年続けたいと思ったのですが、10年目にこうして復活できて、ここからまた毎年やれたらいいなと思います」とさらなる意気込みを語りました。また、自身のバンド、吉本新喜劇ィズがトリを務める理由も説明。「イキってトリにしてるわけじゃないんです。時間が押したときに、どこを短縮させるかとなったとき、吉本新喜劇ィズの時間を使うため。クッション的な存在だと思ってください。懇切丁寧にこのフェスをやっていきたいと思います」と語りました。
「今日は僕がめっちゃ好きか、尊敬しているか、そんな人しか来ていません。今日はノー喧嘩、ノー泥棒、ノー痴漢でいきたいと思います。レディファーストフェスで行きたいので、男性の方、ご協力お願いします!」と3日間、気持ちよく過ごせるフェスにしようと呼びかけました。
「2014年に中断する時、この方々がステージ上で言ってくれました。"もし復活することがあったら、いの一番に声かけてくれよ"と。それがすごくうれしかったんです。この方々のお言葉があったから、くじけそうになった時も復活に向けて頑張って来れました!」とトップバッターのリンダ&マーヤさんをステージに呼び込みました。
●リンダ&マーヤ
一番手はリンダ&マーヤの2人。まずは3日間のトップバッターに選ばれたことに感謝のコメント。そして「いきなりロックンロールやで!」「全部新曲じゃい!」とステージがスタートします。ベースレスで男女2人がそれぞれボーカル&ギターという変則ユニットですが。飛び出してくる音はタイトそのもの。
MCでは「『KOYABU SONIC』もっとイケるんちゃうん!?」と会場をアオり、小藪から直接出演依頼の電話があったというエピソードも話されました。リンダさんのスウィートな声&ルックス、マーヤさんのシャウトするボーカルというこのユニットの持ち味をしっかり堪能させてくれたステージ。トップバッターとしてしっかりとライブを盛り上げてくれました。
ライブ後のコメントは開口一番「時間が足りなかったです」とマーヤさん。「1年間がんばって練習してきた」と話すと、会場からは拍手が起こります。「リンダ&マーヤさんはうまさとかではなく、お二人の味」と小籔。「二人の味が濃い、かっこいい」と絶賛します。マーヤさんは、ライブが終わったら飛び込もうと思っていたということで、「ロックンロール!」の声で客席へダイブ。「3日間楽しめよ〜!」とエールを送っていました。
ステージには吉本新喜劇ィズのメンバーが。まずは松浦がギター片手にテキーラのテーマで「マツウラ!」とシャウト。続いてのキーボード、トロンボーン担当、金原早苗は学生時代のエピソードを披露します。これまでも『コヤソニ』に出場経験のある今別府は「たくさんのお客さんの前で話せるのが感慨深い」とうれしそう。ビッグポルノ解散後は「無難に日々を過ごしていました、これでいいのかと今日ここに来た、明日に向かってがんばっていきたい」と前向きに発言しますが、「すごい先輩ヅラする」と松浦と金原からクレームが入ります。しかし「先輩風バンバン吹かせてやりました」とまったく悪びれた様子がない今別府に、小籔も思わず苦笑いです。
●BRADIO
2番目のバンドが登場です。小籔は2014年以降、イケてるバンドをネットでずっと探していたそうで、次のバンドは「1分聞いた時点で、出てもらおう! この人ら100パー盛り上げてくれるやん」と感じたとのこと。小藪が太鼓判を押したバンド、BRADIOがステージへやってきます。
ハンドクラップしながら登場したメンバーたち。1曲目からハネるリズムのヘビーなファンクナンバーでグイグイ引っ張っていきます。ボーカル・真行寺さんの圧倒的な声量、ビシッと締まったタイトな音を弾き出すリズム隊。気持ちいいカッティングを聞かせてくれるギターで、会場はあっという間にBRADIOのホームといった雰囲気に。
モニターに飛び乗り、ステップを踏みながらステージを右へ左へと動き回るアクティブなステージングに会場も一緒になって盛り上がります。MCでは「ファンキーとハッピー、ファンピーを届けにきた」とシャウト。ラストチューンでは「コヤブダンスホールへようこそ!」の声とともに観客がひとつになってダンスを始めるなど、会場中をファンク&ソウル一色に塗り替えたステージは圧巻でした。
ステージを見ていた小籔は「めっちゃかっこよかったです!(このバンドには)突き抜けた明るさがある」と絶賛します。ステージ上を動き回るパフォーマンスについて「めちゃ体力ありますよね?」と振ると、ボーカルの真行寺さんが「ふぜけてるだけです」と回答。さらに「ビジネスファンキーなんで」とボケ、会場を笑わせていました。
トークのあとは新喜劇の爆乳三姉妹も登場。ちょいエロな自己紹介をするも「想像したないわ」と小籔にツッコまれる始末。ここで吉本新喜劇ィズのCDが販売されていることや様々なブースが出ていること、よしもと芸人との撮影会の告知なども行なわれました。
●LEARNERS
「モデルの先輩に教えてもらったおしゃれなバンドです。おしゃれでかっこいい音楽に酔いしれてください」と小籔が紹介し、登場したのはLEARNERS。モデル・歌手のSARAさんと松田"CHABE"岳二さんによるユニットから発展した5人組ロックンロールバンドです。
ロカビリー中心の楽曲が多く、ツイストするお客様の姿も。手拍子も自然発生し、楽しそうに踊る姿が多く見られました。スタディングドラムも珍しく、ステージは華やかに進行。男女のツインギターや、楽曲によってボーカルも変わり、飽きの来ないステージで魅了しました。
「このイベントに呼んでいただきありがとうございます。初日、楽しんで帰ってください。ここに集まっているすべての方に、10代の気持ちを忘れていない皆さんに捧げます!」とCHABEさん、『TEENAGE KICKS (NEVER DIE) 』でベースのHamaさんがメインボーカルを取り、ベースを置いてステージ下へ飛び込んでいきました。演奏後には「Hama兄が飛んでった! この人はスイッチが入るとこうなるんです。なんの前触れもなく!」とSARAさん、楽しそうな表情が印象的でした。続けてCHABEさんが「どんどん行きます! 不滅のダンスナンバーやります!」と『恋はヒートウェイヴ』を披露するなど、全10曲のステージを終えました。
ライブ後のトークでは、番組で一緒だったというSARAさんと小籔がざっくばらんなトークを。改めてのメンバー紹介もあり、アグレッシブなステージとは打って変わって控えめに自己紹介をされるギャップに小籔は、「印象が違いますね」と驚きの声を上げていました。『ViVi』モデルの先輩でもあるSARAさんは、「小籔さんのモデル写真はよく見るんです。最近ポーズがうまくなりましたね」と"成長ぶり"を称えられていました。
●ネタステージ
「僕はお笑いオタクなので、ほんまにおもろいと思った、心の底から尊敬する先輩と後輩に出ていただいています。お笑いも盛り上がってください! ほんまにおもろい人間しか出ません!」と小籔、お笑いステージへといざないました。
先陣を切ったのはダイアン。コンビ名がビジョンに映し出されるとどっと沸き、大きな拍手で迎えられました。いつまでも手を振る西澤に「いつまで振んねん!」と津田。西澤によれば「西澤」「津田」と書かれたタオルを持っている人が2名いたそうです。そして職務質問の漫才を披露しました。
ジャルジャルはうろ覚えデュオのコントを。『コヤソニ』初登場のジャルジャル、ネタは小籔からのリクエストでした。ギターを抱えて繰り広げた歌ネタ。ここでも音楽フェスのような雰囲気を醸し出しました。
シャンプーハットは漫才を。おなじみ「こいちゃんを笑うな」というコンビ愛あふれるネタで沸かせました。
最後はハリウッドザコシショウさんです。誇張しすぎたモノマネを次々に繰り広げるハリウッドザコシショウさん。世間に衝撃を与えた人物のモノマネもあり、ライブだからこそ楽しめるネタの数々で沸かせました。
ステージに全員集合してトークを。『コヤソニ』1回目から出演しているダイアンですが、「昔はダイアンが紹介されても会場がシーンとなっていたのに、今はすごいな~!」と小籔。今や伝説ともいえる台風が直撃した年のステージを振り返り、「あの時の漫才している姿がめちゃめちゃかっこよかった」と強烈な印象を残したと話しました。うろ覚えで歌えないというコントを披露したジャルジャルは、「ネタでやっている歌は本当に歌えない」と後藤と福徳、口を揃えました。また、突如、持ちギャグを始めた後藤が、その浸透率の低さに後ずさりするという一幕もありました。シャンプーハット・てつじは飲食ブースに出店しているつけ麺屋「宮田麺児」の宣伝も。『コヤソニ』だけの麺を作ったと自信をのぞかせました。ハリウッドザコシショウさんは「前に2万人が集まるフェスに出たら、誰一人笑わなくてめっちゃ悲しくなったんです」と、『コヤソニ』のステージではウケてよかったと顔をほころばせました。また、「コンビ時代はネタがわけわからなかった」と小籔、ハリウッドザコシショウさんのネタを紐解く時間もありました。
●Charisma.com
続いては小籔が「24時間のうち16時間くらい聞いて見てって時期があった」というほどホレ込んでいる「Charisma.com」の登場。いきなりビートの効いたトラックで会場を盛り上げていきます。クールなラップを放つMCいつかさん、ステージセンターのブースで踊るDJゴンチさん、2人の姿に会場は釘付け。派手なライティングとフロアを揺らすベース音で、会場は巨大なクラブと化します。
カッコいいステージのイメージとは一転、MCでは未だに小籔との間の壁が取り払えないと悩みを吐露。もっとグイグイ行ったらいいのかな?と話します。そして「3年前に『KOYABU SONIC』に出させてもらった」と当時のエピソードを披露し、「復活おめでとうございます」と伝えると会場からは拍手が。最後までスピードを落とさず、『コヤソニ』のステージを駆け抜けました。
ライブ後のトークでは「かわカッコいい!小さいのにパワフル」と小籔。ラップ部分が早すぎて小籔はうまく歌えないそうで、「カラオケで歌うの難しくない?」と尋ねたところ、ゴンチさんもカラオケで歌えないと告白します。さらにいつかさんも「実はけっこう噛んでいる」というレア情報をポロリ。そして来年1月に初のベストアルバムを出すことや、大阪でのライブも告知していました。
ここで『コヤソニ』の楽屋裏レポートがステージ上のモニターに映し出されます。バックステージでは用意されたバーでジャルジャル・福徳がヒザの裏から音を出す特技を披露していたほか、座敷でくつろぐハリウッドザコシシショウさんの姿が映し出されるなど、ステージ上とはまた違った出演者の表情を見ることができました。
●きのこ帝国
生で見られるのが光栄と小籔が紹介したのが「きのこ帝国」。男女2人ずつの4人組で、リズム隊を男性メンバーが、ボーカルとギターを女性が担当します。言葉ひとつひとつを丁寧に発するボーカル・佐藤千亜妃さん、ギター・あーちゃんさんとのハーモニーも美しく、会場中がその浮遊感のある世界に包まれます。
MCでは「自分もお笑いが好きなので、小籔さんに呼んでもらえてうれしい」と笑顔。そしてスティックを持った小籔をスタジオで何度か見たことがあると明かし、その理由を聞いてみたいと話していました。
ライブ後のトークでは、むっちゃかっこいいと小籔が絶賛。「こんなオシャレバンドが『KOYABU SONIC』に出て大丈夫ですか?」と質問すると「オシャレでした?」と意外そうな表情。演奏力もすごいとベタボメの小籔は「もう練習せんでいいじゃないですか」と言いますが、「いや常に鍛錬を」と真面目な返答。これには小籔も「まさかきのこ帝国から鍛錬という言葉が出るとは」と笑いを誘っていました。現在きのこ帝国は結成10周年ツアー中で、来春には大阪でのライブも予定されているとのこと。「春にきのこ帝国に行きましょう!」と小籔もアピールしていました。
●吉本新喜劇
「サプライズするよー! みんな集まってー! これからタイムテーブルには載ってないことをやります!」と客席に呼びかける小籔。「『KOYABU SONIC』は僕たちのバンドを観てほしい、尊敬する芸人さんを見てほしいから始めました。大阪に生まれて、ナマで見たことありますでしょうか? 今、こうやって生活できているのはこの方々のおかげです!」と呼び込んだのは『吉本新喜劇』です!
ステージ上にはいつの間にか、うどん屋の屋台が。信濃岳夫と井上安世がオープニングで登場、物語は二人の女性がうどん屋の店長、川畑泰史をめぐってひと悶着というもの。うどん屋のアルバイトである酒井藍が登場し、いつものノリツッコミで大暴れ。ふたりの座長がステージに並び、華やかさも増していきます。そこに川畑の彼女役の未知やすえや、清掃員の女性役である桑原和夫、警官役のMr.オクレなど、次々と舞台へ。川畑のストーカーという島田珠代は、ぶりっ子キャラで猛烈アタック。「ねえ、泰史さん、そろそろ壁にぶつかりたいの」と自ら志願し、ステージ上に「かべ」を呼び込みました。川畑も「ソニックスペシャルで、思い切りいくで~!」と気合を入れ、勢いをつけました。やすえに川畑と別れてもらうために紹介したいと連れてきた"イケメン"は烏川耕一。珠代は力づくで別れさせようとチンピラも連れてきました。そのチンピラに扮していたのが松浦真也と太田芳伸で、松浦は得意のギターネタを披露しました。川畑と藍、そして烏川らの間でひと悶着あったあと、やすえに向かってうっかり「白豚!」発言が。客席からも「あ~...」との声が上がり、それからはやすえの猛追、強烈なダメ出しで沸かせました。ですが、騒動はこれにて一件落着。「いや~、よかったですね」と桑原和夫が舞台に現れ、「丸く収まったのも、あの方のおかげですよ」と、「神さま~!」。インテックス大阪に神様が降臨。『コヤソニ』3年ぶりの復帰を喜び、「復活ができたのも、スタッフの皆様、今日、ご来場の皆様のたくさんのご声援のおかげです。ますます、『KOYABU SONIC』が続いていきますように、大きな拍手でご声援ください」と祈りを捧げました。
ステージを終えたメンバーとトークも繰り広げました。新座長になってやりたいことがあると藍は、烏川と川畑とともにステージの袖へ。その間、桑原和夫の健康トークや、やすえ、珠代らの挨拶もありました。
●ブルゾン藍with烏川・川畑
「用意ができました!」という藍、再びステージに現れるとブルゾンちえみさん風の衣装に身を包み、両脇にU・Kこと烏川・川畑を引き連れて"新喜劇あるある"を。「チャーリー浜とのコミュニケーション方法」「若井みどりが一番好きな俳優」「すっちーが毎晩見ている動画」と「封印したギャグ」など、新喜劇座員だからこそ知る、レアな情報を次々と披露していきます。小籔についても「小籔座長が地元の住之江で何て言われているか知ってる? "千豊くんっておもろいか?"」と暴露し、笑いを誘いました。
●カジヒデキ
「大阪・南港がスウェーデンなります。僕の大好きなこの方です!」と小籔が呼び込み、カジヒデキさんのステージがスタート。3ピースバンドでのライブを展開されました。2曲目の『甘い恋人』ではコーラスを観客の皆さんに促すカジさん。すぐに反応するお客様たちとの呼吸もピッタリです。「お久しぶりです! はじめましての人もよろしくお願いします。最後まで楽しんでもらえたらうれしいです。最高の一日にしましょう」と間奏でメッセージを届けるカジさん。ついさっきまでコテコテの吉本新喜劇が行われていたことが信じられないほど、空気を一瞬にして塗り替えました。
「改めましてこんにちは、カジヒデキです。ジャケットでやろうと思ったが暑くて脱ぎます。久しぶりに開催で呼んでくれてありがとうございます。吉本新喜劇をこうやって間近で見らることができてすごくうれしいです」とカジさん。今年は6月によしもと祇園花月で、8月に小籔の東京公演で9月にはなんばグランド花月ですっちー座長の回を観に行かれたほど、吉本新喜劇のファンだと公言されました。
小籔千豊率いる吉本新喜劇ィズのデビュー曲『アイ ラブ ジョージ!』を作詞・作曲されたカジさん。「小籔さんから『シヴィラはある日突然に』みたいな歌を作ってくださいと頼まれまして、リスペクトの気持ちを込めて作りました。似ているところもあると思うので、そこも聞いてみてください」と『シヴィラはある日突然に』を。極上のポップスを聞かせてくれました。そのほか全7曲を披露。最後はベースをLEARNERSのHamaさんにお任せして、マイクをもってステージ上を右に左に走り抜けます。サウンドもどんどん派手になりロック色が濃厚に。北欧の風が吹いてくるようなさわやかさと、骨太でアグレッシブさが感じられる両極端なライブで終始、引き込みました。
●ハリウッドザコシショウさんによる徳永英明さんの『壊れかけのRadio』
終演後のトークでは服部ひでこ、森田まりこ、岡田直子からなる爆乳三姉妹も参加しました。爆乳三姉妹は吉本新喜劇ィズのコーラス隊でもあります。ボーカリストとしての話題で盛り上がり、カジさんが思う「歌がうまいと思う人」を挙げてもらいました。スピッツの草野マサムネさん、オリジナルラブの田島貴男さんに続いて、徳永英明さんの名前も挙げたカジさん。
すると、ステージにスモークが流れ出し、『壊れかけのRadio』のイントロが。まさかサプライズ...⁉と注目が集まります。登場したのは"古畑任三郎"に扮したハリウッドザコシショウさんで、『壊れかけのRadio』の歌詞をすべて「ハンマーカンマ―」に変えて熱唱。歌い終わって一言、「......この空気、お察しします」。しかしカジさんは「楽しかった! すごい似てる! 大好きです!」と声を弾ませていました。
●スチャダラパー
「『コヤソニ』があるのはこの人たちのおかげ」と小籔のコールで登場したのは、『コヤソニ』常連のスチャダラパー。「『KOYABU SONIC』、準備はいいですか〜!」という一発目の声がしただけで、会場の盛り上がりはいきなりピークに。ボードを使って、会場とコールを合わせるなど、そこからもどんどんヒートアップしていきます。おそろいのTシャツにパーカー、キャップというスタイルで登場した3人でしたが、すぐにパーカーを脱ぎ、臨戦態勢に。ダンス&ムーブでステージ狭しと動き回ります。
「コール&レスポンス、いけてますよ!」と盛り上げ、クールなチューンを連発。わかりやすくキレのあるリリック、体が自然に揺れてくるエッジの効いたビートに会場の盛り上がりが止まりません。
MCでは「またできてよかったね」「何年ぶり?」と懐かしそうに話し始めます。そしてこたつで千鳥の大悟が寝ていた、中川家・剛とゆりやんがコント始めた、ハリウッドザコシショウさんがネタの用意をし始めるなど、楽屋のレアな裏話を披露。さらに今作っている雑誌『余談』で、小籔に出てもらっているということも告知します。そして、次の曲『レッツロックオン』のサビについて説明し、会場中の手が上がっていれば盛り上がってる絵は撮れる、と断言。その絵があれば今年の『コヤソニ』も盛り上がったんだなとなる、とボーズが話すと会場は笑いに包まれます。
ここで『KOYABU SONIC』でやるために作った曲があるということで、ゲストとしてEGO-WRAPPIN'を呼び込みます。いい曲作ろうと一緒に作ったという『ミクロボーイとマクロガール』はソリッドなラップからスタートするクールなチューン。中納のボーカルパートでは突き抜けた開放感を感じさせてくれる名曲した。
ここで小籔がステージへ。「今夜はブギー・バック」をやってないことを指摘すると、『コヤソニ』のためにすごいゲストを呼んでいるからとBoseさん、会場からは歓声が。そこにやってきたのが岸大介(ダイアン・西澤)。スチャダラパーの3人が呼んでないというと「太秦の空き時間でうろうろしてる」と返答。そこからひとしきり続くコントに会場は爆笑です。
そしてやっと「用意してたゲストとはチョット違う、この人のワケないでしょう」改めて本当のゲストを呼ぶことに。登場したのは、ビンクのジャケットにヒゲ、サングラス姿のダイアン・津田。「...鈴木雅之です」と自己紹介しますが、緊張してるから声ちっちゃいと小籔にツッコまれます。
そしてサビを津田に任せるという英断で演奏された名曲「今夜はブギー・バック」では、会場全体が横揺れで盛り上がりました。ライブ終了後のトークで3人は「(『コヤソニ』が)復活してよかった」と笑顔。そして小籔に「3日間あるから打ち上げではしゃぎすぎないこと」と釘を刺していました。
●ネタステージ
続いてはネタのコーナー。まずはゆりやんレトリィバァが登場。超有名キャラクターを思わせるスタイルで披露されたネタに会場は笑いに包まれます。
二番手はかまいたち。フェスらしく登場していきなり客席にタオルを投げる山内。続いて濱家もタオルを投げてからネタに突入。キングオブコント優勝をアピールしますが「劇的に仕事が増えました、にゃんこスターが」と自虐ギャグもはさみつつ、しっかりと笑いをゲットしていました。
次は千鳥の出番。まずは少し前にステージにいた津田について「あんな扮装でガチガチ」と暴露し、笑いを取ります。寿司屋のネタでは大悟の表情やしゃべりにノブのキレのいいツッコミがハマり、会場は爆笑でした。
続いては中川家の登場です。剛はタオルをぶらぶらさせてステージへ。会場に投げるのかと思うと「風呂屋のオッサン」のネタをかまし、最初から爆笑をゲットします。街で見かけたオッサンの様子、得意の電車ネタなど、顔やしゃべり、体全部を使った息ピッタリのネタに会場は笑いが止まりませんでした。
そしてステージにネタを披露した全員が集合。まずはかまいたちが、近況を報告。山内は賞金が入ったら仮想通貨に全部ぶっこむと宣言。ゆりやんはまだネタのときのままのしゃべりで登場するも、ボケを礼二にダメ出しされます。千鳥は2014年の『コヤソニ』で小籔のオーダーでスベリまくった思い出を語り、中川家はここでも小ネタを連発。大いに会場を盛り上げていました。
●Chara
「この方が出てくれるとなって飛び上がりました」と小籔のコールでステージにやってきたのはChara。ファンクなリズムにのせ、おなじみの甘くハスキーな歌声が響けば、すぐさま会場はCharaの色に染まります。
1曲目終わりには「酒井藍です」とボケるレアな瞬間も。そして「暑いからみんなでフーフー言って」と客席にフーフーを要求。さらにあと2曲と話したときの会場のリアクション「エ〜ッ!」を聞いて、「いいともみたい」と笑顔のChara。リラックスしたステージに、会場も歓声でレスポンスします。新曲「Sympathy」も含め、しっかりとCharaワールドを満喫できたステージでした。
ステージ後のトークでは、小籔がCharaさんと同い年とのことで「全然違うな、チャラとコヤでは全然違う」と話し、笑いを誘います。そして以前の『コヤソニ』に登場してくれたときの思い出話も披露していました。さらに吉本新喜劇ィズの小籔サイン入りペンライト、Tシャツ、撮影会などが当たるCD購入者対象の抽選会も行なわれました。
ここで再び楽屋中継のコーナーへ。女キャッチャーによる「『コヤソニ』のベンチ裏リポート」がスタート。千鳥やかまいたち、ゆりやんとの絡む女キャッチャーは少しずつにクセになるおもしろさ。最後はノブの「大脇毛」も飛び出し、会場から笑いが起きていました。
●EGO-WRAPPIN'
小籔の「むちゃくちゃ毎回盛り上げてくださるみなさんです!」のコールで、次にステージへやってきたのはEGO-WRAPPIN'。1曲目からアップテンポのナンバーで会場を自分たちのグルーヴに巻き込んでいきます。
MCでは「『KOYABU SONIC』復活おめでとうございます、誘っていただいて7回目になります」と話し、実は最初は自分たちから出たいとスチャダラパーのBoseさんにお願いしたというエピソードも披露してくれました。
ステージを右へ左へ動き回り、小さな体で力強い歌声を聞かせ続けるボーカルの中納良恵さんは圧倒的。バンド、オーディエンスと渡り合っても一歩も引かないどころか、引っ張っていってしまうパワーには凄まじいものがあります。ホーンや鍵盤が映えるスリリングなアレンジの曲を次々に繰り出すライブは、盛り上がりも止まることがありませんでした。
ライブ終わりのトークでは「よっちゃん(中納)が新喜劇ィズのライブに来てくれた」と小籔が裏話を披露。そして来年もコヤソニに来てくれるという約束を取り付けていました。
●吉本新喜劇ィズ
トリを飾ったのは小籔率いる吉本新喜劇ィズ。バンドのセッティング中、小籔に代わってMCで登場したのは楽屋中継などを担っていた女キャッチャーこと守谷日和です。今別府は3年ぶりに『コヤソニ』の舞台に立ち、「3年前のことをいろいろ思い出しました」と振り返りました。守谷は女キャッチャーで登場する際、「CHARAさんのステージの後に楽屋中継で登場する際、CHARAさんと女キャッチャーの間で女の闘いがあった」と勝手に火花を散らしていたと話します。守谷は3日間出ずっぱりになると知ったのは開催直前で、出演が決まってからの1か月は不安で眠れなかったとそうです。
いよいよ吉本新喜劇ィズのステージへ。メンバーはドラムの小籔のほか、ボーカルに宇都宮まき、ギターに松浦真也、キーボードに金原早苗、そしてベースはチャットモンチーの福岡晃子さんです。小籔のバスドラが響く中、「皆さん、こんばんは。吉本新喜劇ィズです。私たちはオリジナル4曲があります。1曲目はカジヒデキさん作詞作曲の『アイ ラブ ジョージ!』です」とまきのMCでスタート。カジさんもステージに飛び出し、一緒に歌うというサプライズもありました。また、島木譲二を思って作られたこの曲。島木の写真も掲げられ、その面影を偲びました。クリープハイプの尾崎世界観さんに中山美保のことを伝えて作ってもらったという『マドンナ』では、まきが明かした中山美保とのエピソードを彷彿させる歌詞にも聞き入りました。吉本新喜劇ィズが作詞・作曲・編曲を手掛けたメタルサウンドの『TATSU-G』は井上竜夫へのリスペクトをスクリーム。最後は「吉本新喜劇のテーマソングになればいいと思っています」と『Luck book new joy play?』を。金原はトロンボーンで参加。きらびやかな管楽器とエッジの効いた弦の音が絡みあい、疾走感と重厚感あるサウンドで魅了。「吉本新喜劇を見て」とストレートに訴えるメッセージソングでした。まきも間奏でトランペットを披露。松浦はメタリックなギターを響かせ、福岡さんの安定感あるベースと小籔のドラムも息ピッタリ。爆乳三姉妹のコーラスも華やかに彩り、最後まで会場を盛り上げました。
エンディングでは出演者が全員集合。『KOYABU SONIC』の新定番になるであろう『アイ ラブ ジョージ!』を全員で合唱、以前と変わらぬピースフルな空気で包み込み、1日目を無事に終えました。「復活しようか悩んだ3年間でしたが、こんなに盛り上がっていただいて復活してよかったです。また来年もやったらぜひとも来ていただきたいです!」と挨拶し、幕を閉じました。
【インテックス大阪2号館】
ミニステージのある2号館はフードブースも超充実。土山人や大阪王将、炭火焼肉たむら、宮田麺児など、大阪の人気店がずらりと並んでいたほか、ハンバーガーや唐揚げ、広島焼き、焼きそば、丼、スイーツなどなど、種類豊富なメニューが勢揃い。会場内に設置されているテーブル席で、たくさんの人が絶品メニューに舌鼓を打っていました。2号館ではほかにもオフィシャルグッズ販売のブースや記念撮影コーナー、コヤソニカプセルが設置されたキッズブースなども展開。音楽以外での楽しみもたっぷりと用意されていました。
ミニステージでは、協賛企業のPRやおすすめ情報をMCと芸人が紹介していきます。一発目は爆乳三姉妹がMCを担当。小籔、すっちー、酒井藍のよしもと芸人キャラもステージに招き、『KOYABU SONIC2017』の出演者などの紹介や、飲食ブースの紹介をしました。また、集まったお客様にどのアーティストや芸人を観に来たか尋ねるなど、近距離を生かしたコミュニケーションも楽しみました。
mandaiと大阪王将のPRステージでもMCに爆乳三姉妹が登場。続いて小籔も現れ、会場は大きな拍手に包まれます。「みなさん、ありがとうございます!」と挨拶しながら、会場中に手を振りまくる小籔。mandaiのPRステージで小籔は「チケット代が96,000円になってしまうところ、mandaiさんのおかげで安くできました!ありがとうございます!」と感謝。mandaiさんのご協力で運営費が「グッと安くなりました」と話します。「冷蔵庫がいっぱいでも自分はmandaiさんで何か買う、みなさんもどこのスーパーにしようか迷ったらmandaiへ」と強烈にアピールしました。mandaiでは9月の1カ月間、コヤブソニック招待と小籔との記念撮影ができるキャンペーンを行っていたそう。その当選者が来ているとのことで、ステージ上で記念撮影を行うことに。小籔はその場でサインを書き、当選者と写真に収まりました。mandaiのブースでは無料抽選会が行われていることも告知し、PRステージは終了しました。
大阪王将のPRステージでは「お腹空いたら大阪王将に行け、と後輩に言うてます」と小籔。ステージ上では、爆乳三姉妹の次が餃子を試食し、「うみゃ〜! 間違いないですね!」と絶賛しました。長女のヒデチチは大阪王将でバイトをしていたことがあるとアピール。最後は小籔が「新しい車を買ったら、ボンネットに大阪王将と入れてください」と観客に語りかけていました。日光ホームのPRステージは、金原早苗、松浦真也がMCで登場。ゲストにシャンプーハットを招き、『KOYABU SONIC』の見どころや日光ホームのPRを繰り広げました。PRでは、なぜこいでだけがCMに起用されているかという裏話も披露。ここでしか聞けないトークに盛り上がりました。
生放送中のFMOブースでも芸人たちが大活躍! まずは服部ひでこ、森田まりこ、岡田直子からなる爆乳三姉妹が登場。ボディラインを強調したレオタード姿の3人は、午前中から刺激の強い自己紹介で盛り上げます。また、爆乳三姉妹結成のいきさつを語り、モリチチこと次女の森田が得意ネタであるCHARAさんのモノマネを披露。オカチチこと三女の岡田は口を開けば「私なんかが...」と謙虚ながらもお決まりの自己PRは欠かさず、「何回言うんですか!」とつっこまれる場面もありました。そして三姉妹は吉本新喜劇ィズのコーラス隊としても参加しているので、「最後までステージを見てほしい」とPRしました。
金原早苗と松浦真也も登場し、トークを繰り広げました。ライブステージを見てきたという松浦は、「前半からアレでもつのかというくらい飛ばしていた」とビックリした様子。一発目からあのテンションだと最後に出る自分たちはどうしたらいいのか、と話します。吉本新喜劇ィズの曲の仕上がりを尋ねられると「昨日も1時間リハーサルした」とアピール。ずっとベースなしで練習していたので音がスカスカだったものの、ベースが入った途端に安定したと金原もホッとした表情です。そして吉本新喜劇ィズの『アイ ラブ ジョージ!』が放送され、プチ生演奏も披露しました。今回のコヤソニで気になるバンドを聞かれた金原は初めてのライブで対バンした「空きっ腹に酒」と回答。松浦はたくさんいて絞りきれない様子です。ほかにもフードブースの気になるメニューについてのトークなどを繰り広げた二人。ラストに金原は「エンディングはミュージシャンや芸人さんがみんなでいっしょに歌うんです、その演奏するのがめちゃ緊張するけど、めちゃくちゃ楽しみ」とステージに向けての思いを語り、松浦は「お笑いコーナーで出張新喜劇があるかも...⁉」と告知。FMOブース前も大勢の観客が詰めかけ、盛り上がりました。