家城講師が愛を引き出す特別授業を披露!「THE YASHIRO CONTE SHOW『ReLOVE』」初日顔合わせ
11月6日(月)、東京・吉本興業東京本社にて「THE YASHIRO CONTE SHOW『ReLOVE』」の初日顔合わせが行われ、脚本・演出を務める家城啓之と、出演者の平野良さん、長井短さん、小西成弥さん、犬の心・押見泰憲、魚地菜緒さん、西井万理那さん(生ハムと焼うどん)、 デッカチャン、ピクニック、加藤啓さん、小林健一さん、六角慎司さんが集まりました。
2017年12月7日(木)~17日(日)まで、東京・紀伊國屋ホールにて上演される今作は、2017年4月に本多劇場で開催された同シリーズの第一弾「魔王コント」の続編とも言うべき作品。人類の進化、世界情勢の変化に伴う愛の価値観の変化を、圧倒的な世界観アホ丸だしの構成によって抒情的に描くストレートプレイコントショーとなっています。
この日の出演者顔合わせでは、出演者挨拶と共に全員の「ReLOVE」なものを披露してもらい、家城が"愛"を引き出す講師となって、主演の平野良さんをはじめ出演者全員に「愛の講義」を行う、という一風変わった試みがなされ、その後は台本の読み合わせも行われました。
出演者11名が教室の机に座っていると、チャイムが鳴り、家城講師が登場。黒板の前に立ち、「みなさんこんにちは。今回の舞台『ReLOVE』の脚本・演出をさせていただきます家城啓之です」と自己紹介をする姿は、もともとよしもと本社の建物が小学校で、机や椅子も学校仕様のものを使っていることもあり、本当に学校の授業のよう。
「今日はみなさんによりよくこの作品を理解し、愛していただくために出演者のみなさんが"生徒"、私が"講師"として、『愛を引き出す授業』と称した講義を行いたいと思います」と話す家城。自己紹介のあいさつとして、順番に今作のタイトルにちなんで自分の"ReLOVEなもの(もう一度愛するもの)"を発表していくことになり、まずは家城が「ちなみに私のReLOVEなものは競馬です」と競馬新聞を見せ、「20歳のときに東京に来て競馬を始めたものの、あまりに勝てないのでやめたんですが、一昨年ロードクエストっていう馬を好きになってから、競馬ともう一度向き合おうと思って。そしたら自分のやっているラジオにJRAさんがスポンサーについてくれることになったんです。好きだからつながることもあるんだなぁって」と自身のReLOVEなものについて語ります。
ここからは出演者が順番に自身の"ReLOVEなもの"を紹介していくことに。まずは主演の平野さんからなのですが、芸人のように流暢な口調で「僕の"ReLOVEなもの"は水泳です」と話す平野さん。なんでも子どもの頃は"ハマのドルフィン"(横浜出身なので)という異名をほしいままにしていたという平野さんですが、水泳を本気でやろうとするとスノーボードができないと知ってあっさりやめたんだとか。ところが「最近、体の節々が痛くなってきて、運動するにも無理できなくて。でも、水中で体を動かすんだったら体の負担にならないと思って」改めて水泳を始めたことを話します。さらに「そうしたら、お通じまでよくなりました」と思わぬ健康効果まで告白する平野さんでした。
続いては長井短さん。長井さんの"ReLOVEなもの"は、「地方のお土産屋さんに売っている剣のキーホルダー」。「小3ぐらいの男の子が買うやつなんですけど......」とキーホルダーについて説明する長井さんですが、みんなイマイチピンときていない様子。それを察して「あれ? みなさん知ってますよね?」と長井さんが尋ねますが、家城に「世代によるかもね」と慰められます。しかし、その剣のキーホルダーをてっきり好きだったという話かと思いきや、まさかの「昔、欲しくても買ってもらえなかった人が多いと思うので、今友達にあげると喜ばれるんじゃないか」という説を唱える長井さんに、「あ、ReLOVEを呈示ってこと?」と驚く家城。
小西さんは「こたつ」、押見は「DeNAベイスターズ」、魚地さんは「アイス」がそれぞれ"ReLOVEなもの"だと語っていくなか、西井さん(生ハムと焼うどん)の"ReLOVEなもの"は「ディズニーランド」。もともと好きだったものが、ファンの人に年パス(年間フリーパス)をもらってからさらに行くようになり、ますますハマっているそう。そんな西井さんは「生ハムと焼うどんは現在活動休止中なんですよね?」と家城に聞かれ、「そうです。不仲です」とキッパリ言い切り、場を沸かせます。また、今回の舞台について「稽古が本当に心配で。飽きそう! どうしよう、バックれたら」と、あまりの本音(?)のぶっちゃけように笑いが起こっていました。
デッカチャンが「赤色」が"ReLOVEなもの"だというと、家城が「だからこの物語の国の名前を赤命(セキメイ)にしたんですよ」と、デッカチャンが国王である国の名前の由来がデッカチャンの髪の色でもある赤からきていることを話す家城。ピクニックは「実家の豆柴」が"ReLOVEなもの"だと紹介し、「昔豆柴ブームがあって、それに乗っかって飼ったんですけど、どうもペットショップがウソをついてたみたいで、ごらんの通り」と、とうてい豆柴には見えない立派な柴犬の写真を見せ、「家族みんなで『ウチのコ、豆柴じゃないよね』って」と笑わせていました。
加藤さんは「みかん」、小林さんは「ファーストガンダム」がそれぞれ"ReLOVEなもの"だと話すなか、最後に"ReLOVEなもの"を紹介した六角さんは「ジョビジョバ」と、自身の所属する演劇ユニット名を挙げます。六角さん曰く「10年ぐらい活動して、そのあと10年活動停止してたんですけど、今年再始動して。ま~大変でした! これこそ"ReLOVE"だな、と」と、久々の活動について振り返ったあと、おもむろに「それで、5月に行われた公演がこのたびDVDになりまして......」と、DVDのジャケットを紹介します。これには家城も「いい話だと思ってたら、まさか、宣伝......?」とツッコみ、笑わせていました。
最後に、家城講師から「愛とは何か」についての講義が。まずは小西さんに「小西さんの思う愛とはなんですか?」と聞き、小西さんが「人と人とのつながり」と答えると、ウンウンとうなづき、「まさにつながりだと思うんですよ!」と熱く語る家城。「遺伝子を残すために異性同士を引き合わせるためのものを『愛』というのなら、個体として不老不死になってしまえば、『愛』は必要なくなるのでは?というのが今回の話です」と舞台『ReLOVE』の主題を説明します。
「なんか、『愛』『愛』言ってると、怪しい宗教の教祖様みたいですけど(笑)」と若干の自虐をはさんで笑わせながらも、「最近、人類から愛がなくなりかけてるんじゃないかと感じていて。そんな今に警鐘を鳴らしたいと思ってこの話を書きました。こんなことがもしかしたら数十年後に実際に起こるかもしれない。そんな、未来に起こるであろうことを体感してもらいたくて」と話す家城。
講義の後に行われた台本の読み合わせ前には「お笑い芸人としてやっていたとき、『長いのも書いてみたら?』と言われたのがきっかけで脚本を書くようになってから20年たち、今回の舞台のあとは書く予定も何も立てていないので、今後、舞台の仕事がもしかしたらもうなく、これが最後になるかもしれないという覚悟を持って臨みたいと思っていますので、よろしくお願いいたします」と、自身の作家生命を賭けた作品にしたいという家城の並々ならぬ決意の言葉が述べられ、一同が引き締まった表情で読み合わせに挑んでいました。
【家城啓之】【犬の心】【押見泰憲】【デッカチャン】【ピクニック】
THE YASHIRO CONTE SHOW『ReLOVE』
日程:2017 年 12 月 7 日(木)~17 日(日)
12 月 7 日(木) 開演 19:00
12 月 8 日(金) 開演 19:00
12 月 9 日(土) 開演 14:00 開演 18:00
12 月 10 日(日) 開演 14:00 開演 18:00
12 月 11 日(月) 開演 19:00
12 月 12 日(火) 開演 19:00
12 月 13 日(水) 開演 19:00
12 月 14 日(木) 開演 19:00
12 月 15 日(金) 開演 19:00
12 月 16 日(土) 開演 14:00 開演 18:00
12 月 17 日(日) 開演 14:00
会場: 紀伊國屋ホール(新宿区新宿 3-17-7 紀伊國屋書店新宿本店 4F)
料金:¥6,000-(税込・全席指定) 未就学児入場不可
チケット:発売中
脚本・演出:家城啓之
出演:平野良 長井短 小西成弥 押見泰憲(犬の心)魚地菜緒 西井万理那(生ハムと焼うどん)デッカチャン ピクニック 加藤啓 小林健一 六角慎司
THE YASHIRO CONTE SHOW 「ReLOVE」公式HP
http://yashiro.conteshow.yoshimoto.co.jp
<ストーリー>
世界から隔離された、とある小さな国を治めているのは長寿の遺伝子を持つ不老不死の一族。 その一族の姫はブスで醜い顔のわりに、愛に対して熱く男前を見るとすぐに恋に落ちてしまう「愛に貪欲な女」。その姫から愛を告げられた男性は断ることができないという暗黙のルールがあるなか、姫の中に新たな愛が湧き立つ。しかしその愛とは……。