YOKO FUCHIGAMIから待望の新キャラまで! ロバード秋山が1人10役に挑むドラマ『黒い十人の秋山』の撮影裏話を
話題のクリエーターズ・ファイルなどキャラクターの作り込みに定評のあるロバート・秋山竜次が1人10役に挑戦するドラマ『黒い十人の秋山』(2017年年末、テレビ東京で放送)。嵐の夜に離島のホテルで起きた殺人事件、閉じ込められた人間の中に犯人が!? オペラ歌手、美人秘書、外国人画家、美容整形外科医、ファッションモデル...など容疑者10人全員を秋山が演じます。
おそらく日本ドラマ史上初の1人10役での撮影を終えた秋山は、「お話はミステリーなんですが、やってみて、何だこのジャンルと。シュールな部分もありますし、かつ、話の中で馴染んでるやつもいますし、新ジャンルのドラマですね。どんだけ真面目に見てても、"結局、秋山じゃん"って、そこをつつかれると僕は何も言えない(笑)」と。今回は、コントではなくあくまでもドラマの中でのキャラクターということで、「ドラマ7割、コント3割に抑えたいなと思ってるんですけど、やっぱどんどん浸食してきますね。3に抑えたいのに、たまに7コントになってて、監督から「ここは抑えましょ」みたいになったり。そのせめぎ合いが、ものすごく難しいですね」と思わぬ苦労も。
10人のキャラクターは、男女のバランスや職業がかぶらないよう考えながら、既存のキャラに加え新キャラも登場。秋山がやりたいキャラを元に脚本を作ったそうで、アドリブで自由に展開できる部分も随所に。とはいえ、それぞれのキャラに物語を進めるための役割もあるため、「いつもはそのキャラのやりやすい設定に持っていけるんですが、決められた設定の中でキャラの感情に持っていくのがものすごく難しかった。ファッションモデルがサスペンスに巻き込まれた時、何を言うんだとか」と、コントとは違う難しさを実感したそう。
そんな中、心強かったのはクリエーターズ・ファイルでも人気のトータル・ファッション・アドバイザーYOKO FUCHIGAMI。「歴史あるキャラクターのYOKO FUCHIGAMIがドラマに出たのは感慨深いものがありますね。イベントとかいろんなところに行ってるので大御所感が出て来ちゃってね、こいつになると安心するんですよ。絵が映えるというかね」。逆に、かなり手こずったのが外国人画家のパトリック・ベイカー。「イメージではラッセンみたいな白人感の強い外国人をやりたかったんですけど、誰もが認めるアジア顔ですので、どんなメイクで抑え込んでもすぐにアジアが出てくるんですよ。西洋は無理だなと」。また、猫を飼う男・村田安夫は、これまで温め続けてきたキャラがついに実現。渋谷でカートに尋常じゃないほどの猫を乗せた常にポーカーフェイスの男を目撃し、その1ヶ月後に北九州の地元の駅で、さらに半年後に熊本の商店街で遭遇したという秋山は、「こいつ俺をつけてきてんのかなと。こんなキャラの濃いヤツに3回遭遇することないじゃないですか。このキャラどっかで出したいなと思ってたけど、猫を大量に用意するのが難しくて。このチャンスについに実現したですが、やっぱり猫は1匹しかこなくて(笑)」とキャラ誕生のエピソードを。
秋山自身が選ぶ一番の見どころシーンは「10人が集結するシーン」。4日間の撮影でのメイク&衣装チェンジはなんと48回。その中でも最もチェンジの頻度が高かったのがこのシーンで、一人ずつ着替えては撮り、着替えては撮り、さらに他キャラの画面に映り込む肩だけのためにもう一度着替えたりと、とにかく大変だったそう。過酷な撮影を乗り切った秋山は「二度とないくらいの大変さで。プロデューサーも"6人くらいにしときゃよかった"って言ってましたし、スタッフからも"またやりましょうよ"が一言もなかったですから。これを見とかないと二度とないぞ」と異色のPRを。さらに、ドラマが好評で映画化の話が来たとしても「完全にお断りします!」と断言し、取材陣を笑わせました。
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