最新ニュースインタビューライブレポート

« 吉本新喜劇・宇都宮まき 1/24(金)「宇都宮まきのLoft PlusOne Westでトークライブのまき〜お酒も飲んでいいんだよ〜」開催! | メイン | 12月4日イオンモール浦和美園にて「ロバートの秋山竜次音楽事務所」シーズン1DVD発売記念イベント開催! »

2017年11月20日 (月)

高山トモヒロが母との思い出を綴った自伝的小説を出版!娘の光永主演で舞台化も決定

高山トモヒロ(ケツカッチン)の新著『通天閣さん 僕とママの、47年』(ヨシモトブックス)が、11月20(月)に発売されました。本作は、波乱万丈な人生を生き抜いた母親と、若くして急逝した元相方のベイブルース・河本栄得との思い出を核に、高山が自身の半生を綴った自伝的小説となっています。また、同作を原案とした公演『くもり時々雨、のち通天閣さん』を、12月8日(金)から3日間、神保町花月(東京都千代田区)にて上演。主演を高山の実娘・光永(ひなた)が務めることが決定しました。書籍発売日となる11月20日(月)に行われた記者会見には、高山と光永が親子揃って登壇。作品に込めた思いや公演に向けての意気込みを語りました。

20171120172026-34f8265a4beb01878bbe6fc59e7f62c09ccf5190.jpg

高山によると、「タイトルに47年とあるが、実際には空白の8年間があった」という母との日々。「僕が小学校3年生のとき、父と離婚し出て行った。8年後、偶然、再会しましたが、うれしさより恨みの方が強かった」と複雑な思いを抱いていたものの、それ以来ずっと陰ながら高山を応援してくれたそうで、「自分も結婚して子どもができ、親としての気持ちわかるように。亡くなる寸前、ようやく感謝がわいてきた」と振り返ります。また、「子どもを捨てて出て行く」という破天荒な生き方を選んだ母がいたからこそ、「自分も先の見えない芸能界の仕事を選べたと思う」とも。「そんな母の人生と、家族やまわりで助けてくださった方々の気持ちを集めて、作品を残したいと思いました」と執筆・出版にいたる経緯を説明しました。

タイトルにある通天閣も、高山にとっては思い入れの強い存在。子どもの頃、日本橋に住んでおり、その家のベランダから通天閣が見えたそうで、「母が洗濯物を干すとき、いつも『通天閣さんは、トモくんをずっと見てくれてるねんで』と言っていました」。その言葉が今も心に残っており、タイトルに取り入れたと明かしました。

20171120172057-e6ff557e59cacb424dd8333f3c9009ce5ca7f5f6.jpg

舞台化される際の脚本は、原作とは異なる設定も取り入れつつ、高山と妻、そして高山の母という3つの視点から書かれているとのこと。光永が演じるのは、自身の母である、高山の妻役で、高山の母には武内由紀子が扮します。

光永は、神保町花月のスタッフから「舞台の話がある」と呼び出され、そこで初めて父の新著について知ったそう。一方の高山は、そのとき舞台化の話をまだ知らず、「『パパの舞台するねん』って光永から聞きました(笑)」。自身の母の若き日を演じるにあたっては、少し照れくさいところもあるようですが、「お父さんとの出会いの場面も、実際の出会い方とは違って脚色されているから、そのあたりは大丈夫」とニッコリ。「自分の親を演じられる役者さんはそういない。貴重な体験になる」と大いに喜びました。

ただし、高山からは、前作『ベイブルース』では安田美沙子さんが妻役だったことを引き合いに、「嫁が『今回は光永かいな...』とテンションが下がってた」との証言も!? これを聞いた光永は「母よりも安田美沙子さんに近付くように頑張ります」と気合を入れて(?)いました。

20171120172140-4f646a3e6b618d53b50d603559385ee05d233087.jpg

質疑応答で、母との再会についてきかれた高山は、「JR京橋駅前の百貨店で偶然、再会した」と回答。「なんとなく面影が合っただけで、ただ、僕が持っていた野球部のエナメルバッグに名前の刺繍が入っており、それを見た母から『もしかして、知浩くん?』と声かけられた」と高山。それからは、毎朝、京橋駅前に置いていた通学用自転車の前カゴに、おにぎりと特製のグレープフルーツジュースを入れてくれたそうです。

芸人になることを決意したときも、「母だけは反対しなかった。相方(河本)も連れていったが、深々と頭を下げて『息子をよろしくお願いします』と言ってくれた」。舞台に出るようになってからは、内緒でよく劇場にも足を運んでくれたそうですが、「ふだんからサイケデリックな格好をしていて、夏も冬も大きなサングラス。(心斎橋筋)2丁目劇場で、そんな派手なおばちゃんおったらわかるものですが、本人はばれてないと思っていた(笑)」など、ほほ笑ましいエピソードも披露しました。相方・河本が亡くなったときも「『いつも通り』を演じてくれていた」という母。ひとりではなかなか舞台の仕事がなく、地方のMCの仕事などをしていたときは、わざわざ姫路までお祭りのMCを見に来てくれたことも...。

「本当に自慢の母です。破天荒やと思ってたけど、亡くなってから遺品整理をしていると、僕に対する思いを書いたもの、写真などがたくさん出てきた。母の愛は強いんだなと思いました」。そんな思いに後押しされ、亡くなってから2ヵ月後には既に第一稿を書き上げていたという高山。そこから何度も手を入れ、2年がかりで出版にこぎつけました。

20171120172224-c17185b2ec0b2c072f2bcce97a552b2bed75abbc.jpg

同書の帯には、同期で「家族のような存在」という雨上がり決死隊・宮迫がコメントを寄せています。高山は「忙しいし無理やろうと思ったら、すぐにOKしてくれて。そろそろ最終稿やな、という段階で渡したので、原稿用紙の状態で300数枚を読んでくれたと思う」と、改めて感謝を述べていました。

会見の最後には、「読み終えた後、お母さんがおったら電話一本したいな、亡くなってたら墓参り行っとこかと、ちょっとでもお母さんのこと考えてもらえる本になっていたらいいなと思います」と語った高山。舞台は東京での公演しか決まっていませんが、今後は「タイトルに通天閣とあることですし、大阪でもやりたい」、さらには『ベイブルース』に続いての映画化も実現できれば...と、力強く語っていました。

20171120172251-d227e36b3716fa5670acd997d894538caed246ba.jpg



【高山トモヒロ】【光永】

●書籍情報

『通天閣さん 僕とママの、47年』
20171120173403-bcc493a10211314715438636571b4002e0d05c7a.jpg
著者:高山トモヒロ

価格:1,400円+税

発行:ヨシモトブックス

発売:株式会社ワニブックス

●公演情報

『くもり時々雨、のち通天閣さん』
20171120173431-097b64015159e076a36d30ccbeadcb1d272af2e3.png
日時:12月8日(金)19:00開演

   12月9日(土)14:00/17:00開演

   12月10日(日)13:00開演

会場:神保町花月

出演:光永、西田どらやき、阿部直也(ピケ)、はぎちゃん、松下しんぺー、横井甫宜(ハサマベアー)、オダアタック(マーズアタック)、林拓哉(ばった)、三木美加子、武内由紀子

お問い合わせ:チケットよしもと予約問合せダイヤル ☎0570-550-100(10:00〜19:00)