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2017年11月25日 (土)

間寛平、嘉門達夫も参加!「大阪色」の楽曲を集めた大平サブロー主催の『オオサカンホットミュージックナイト』開催

11月24日(金)にYES THEATERで『オオサカンホットミュージックナイト』が開催されました。大平サブローが、大阪の文化として関西弁をベースにした楽曲、関西を題材にした名曲を後世にも伝えたいという強い想いから生まれたイベントです。

 

演奏メンバーがステージに揃い、1曲目を弾きはじめると、イントロと共にホワイトコーデに身を包んだサブローが中央へ進み、客席から拍手で迎えられます。やしきたかんじんさんの代表曲「やっぱ好きやねん」を、足でリズムを取りながら、情感たっぷりに歌い上げます。歌い終えて、「金曜の忙しい時間にありがとうございます。しばらくお付き合いください」とサブローがご挨拶。そしてアコースティックギターを手に取り、「ちょっと弾きます」と八代亜紀さんの「鰻谷」を。

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生まれ育った大阪で「大阪色のものが何かできないかな」と、このイベントの出発点を語り、大阪と言えば笑いのイメージだが、「歌の方々もすごい文化を作っているな」と改めて考えたそう。「歌うならず者、やしきたかじんさん」「歌うアウトロー、桑名正博さん」「若くして天国へ行かれた河島英五さん」と名曲を残した歌手の名を挙げ、「かっこいい、ええ曲残してくれたな」としみじみ。それらの楽曲を「同年代の人と楽しもう」と、今日に至った経緯を明かしました。

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歌い終えた「やっぱ好きやねん」についてサブローは自己採点を。「練習するためにCDいっぱい聴いたんですけど。歌詞の『もう1度〜』、ここが色っぽいんですよね。根が女っぽいんですよ、たかじんさんは」と、生前の人柄を浮かべ茶化しながらも、「僕が歌うならどんなだろうと考えていたんですが、まだまとまってません。発展途上です」と苦笑いしながら、歌手・やしきたかじんさんの偉大さを痛感しているようでした。

 

そしてサブローが音楽サポーターの岡嶋直樹さんを、「『今晩は』だけでおばちゃんのハートをワシ掴みにする」と演奏中のカッコよさも含めジェラシー混じりに紹介。すると岡嶋さんが「違いますよ、お姉さんですよ」と訂正し、集まったお客さんの気持ちをグッと引き寄せる一幕も。これには、さすがの切り返しとサブローは感心していました。3曲目の上田正樹さん「悲しい色やね」でも、岡嶋さんのサックスプレイが光る場面があり、「おいしいとこ持ってくでしょう? これで俺の歌の印象がなくなるんですよ」と、またもサブローは羨ましがっていました。

 

4曲目は、「ちょっとだけアレンジしました」とサブローが指を弾きながら、桑名正博さん「夜の海」をしっとり歌いました。

 

続いてサブローは、「ちゃんとお話しできるかどうか」と不安げにゲスト・間寛平を呼び込みます。「よう、みんな歌聴いてるね!」と寛平は客席を褒めると「サブロー、ドキドキせーへんのか?」と立派にステージをこなす姿を賞賛します。サブローが改めてゲストを紹介し、寛平のプロフィールを振り返ります。100万枚のレコード売り上げを誇る寛平の持ち曲「ひらけ!チューリップ」から、花紀京に弟子入りしていた頃の失敗談、紅白歌合戦出場時に「ひきずり女」のネタで5000人のお客さんを引かせて脇汗ものだった、「アメマ」誕生秘話など、次々に面白エピソードが飛び出します。お客さんは顔を覆ったり、高らかに声を上げての大笑いです。途中、トイレで席を立つお客さんを見つければ、「どこ行くん、どこ行くん」と引き止めるなど、"寛平ワールド"をさく裂させていました。場内に笑いを振りまいた後に、「20何年ぶりなんですよ」と寛平は「大阪で生まれた男」「RUN RUN RUN」を歌い、深々と頭を下げて舞台を後にしました。

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次のゲストは、嘉門タツオさんです。16歳で笑福亭鶴光さんに弟子入りしたところからはじまり、嘉門さんのキャリアを回顧。歌パートに移り、「サブローさんが聴きたいということで」と「ヤンキーの兄ちゃん」からスタート。「2番は、「サブローの兄ちゃん」を作ってきました」とサブローの芸歴をぎゅっと濃縮させた歌詞で曲を披露しました。「替え歌は、全部(相手に)許可を取ってます」と言い、その流れで「替え歌メドレー」を弾き語り。その次は、高度経済成長期の頃、ちょうど万博が大阪で開催されていた時代を思い起こす歌詞の、ノスタルジックな雰囲気の曲「明るい未来」を。サブローもサビのコーラス、合間の語りで参加。ゆったりとした曲調からか、身体を揺らしながらお客さんも聴入っていました。

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9曲目は、サブローが「熟年離婚防止ソング」として推したい自身の持ち曲「歩幅」。60歳を迎えた時にこれまでを振り返り、奥様への想いを込めた感謝の歌です。手振りを交えながら、思いの丈を乗せて熱っぽく歌い上げていました。

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10曲目は、河島英五さんが24歳の時に作ったという「いくつかの場面」を熱唱。ここまでしっとりした楽曲が続き、次曲は「アップテンポな曲を」と欧陽菲菲さんの名曲「雨の御堂筋」をサブローが歌いはじめると、手拍子でお客さんも盛り上げます。

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「テンポアップ、もう一丁」と調子を上げてサブローが叫ぶと、ベース音が響き渡り、メンバー紹介がはじまりました。ギターを掻き鳴らす岡嶋さんが「オン、ボーカル」とサブローを紹介する段になり、サブロー本人もカッコよく決めようと待ち構えます。が、「横山やすし!」と呼ばれ、ついモノマネで返します。さらに、「桂文枝」「浜村淳」のネタ振りをサブローが受けて、場内にどっと笑いが巻き起こっていました。

「18歳の時に働いていたレコード屋さんで聴いて、踊っていた」というサブロー青春の曲、桑名正博さん「哀愁トゥナイト」が12曲目です。最後は、「大阪、締めの歌」とご本人が言っていたという桑名さんの「月のあかり」と続きます。どこかもの悲しげなサックスの音色が、イベントの終わりが近づいてきているのを感じさせます。

 

歌い切ると「また2回目、3回目とやっていきたい」とサブローは客席に向け、次回開催の願望を告げステージを去って行きました。

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すぐさまアンコールの拍手が沸き、「なかったら、どうしようかと思ってました」とサブローが再登場。ゲストの寛平、嘉門さんのふたりも姿を見せ、寛平は「歌うまいね、弾いてる人もうまいね」とトボけた調子で、サブローら演者を労います。アンコール曲は、キャロル「ファンキーモンキーベイビー」です。「兄さん知ってる?」とサブローが寛平に問い掛けると、「誰がモンキーやねん!」とお決まりのボケが展開。ひと笑いあってから、出演者全員で大熱唱しました。

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終演後の囲み会見では、寛平は「28年ぶりに歌ったけど、イケるね〜」と自身の歌声に大満足の様子でイベントを振り返りました。嘉門さんは、「オリジナルソングを増やして欲しい」とサブローにさらなるバージョンアップをリクエストしつつ、「何か考えます」と楽曲提供も惜しまないコメントを。サブローは、「毎回、お客さんの反応を不安視するけど、ええお客さんでよかった」と手ごたえを語り、「ライブ中は煩悩が消える。幸せな61歳をエンジョイできました」と達成感を吐露。さらに公演中の様子を見ていた寛平からは、「たかじんさんが乗り移っているのかなと思った」とサブローの歌唱力を褒めちぎり、嘉門さんは「誰かが(残された名曲を)歌い継いでいかないと」とイベント開催の意義深さを口にしていました。

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「大阪をテーマに3人で歌うのはどうですか?」と記者の方から提案されると、「お笑いを目指している人の応援歌」案が嘉門さんから述べられ、「笑いのフィールドにいる人が歌うのは面白いかも。考えていたら、『お、これか!』と浮かぶかも」と、実現の可能性を示唆しました。

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年末に控える「紅白歌合戦」に「特別枠での出演はいかがですか?」と、"もしも"の質問には、かつてギャグで大スベりした記憶を浮かべながら「僕は無理」と寛平は即答。「安室(奈美恵)ちゃんとふたりとか」と妄想を膨らませるサブローの横で嘉門さんは、「出るなら(賑やかしではなく)白組で!」と、それぞれの願望を語っていました。

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