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2017年12月 8日 (金)

『キングオブコント2017』キング・かまいたちがNSC東京で特別授業を敢行! ネタ作りに悩むNSC生へ的確なアドバイスをおくる!!

12月6日(水)、『キングオブコント2017』10代目キングのかまいたちが、NSC東京にてNSC生を相手に、特別授業を行いました。

この日、NSC東京23期生を対象に行われたのは、『キングオブコント2017』優勝のかまいたちによる特別授業。ニュースセンターでは、白熱した授業の様子をレポートします。
若手の頃からネタで評価されてきたかまいたちらしく、芸人を目指すNSC生からは質問されたのはネタづくりについてが多数。具体的な悩みや素朴な疑問に、1つひとつ丁寧に且つ的確にアドバイスしていく姿が印象的でした。

「おはようございます!」とハキハキとした挨拶で迎えられたかまいたち。挨拶を返しながら、早速、NSC生の質問に応じていきます。
緊張した空気を察知してか、「フリートークの作り方はどうされていますか?」という最初の質問に対して、「なんで言わなあかんの?」と冷たく返す山内。濱家は「言えよ! なんのために来てるん?」とすかさずツッコみます。この2人のやりとりにドッと笑いが起きると、和やかな空気が漂い始めました。
山内は「エピソードトークは、ネタレベルの作業。最初にぶち上がるのは、オチやと思ってるところで(観客が)笑わないということ」と真面目に返答。「お客さんはネタを観に来てる人なので、ちょっとしたことでは笑わないから、パンチの強い出来事をしっかりと組み立ててから話さないと、テレビではウケないんですよ」と語ります。濱家も「デビュー当時、自分ではおもろい話やと思っていても、(オチで)先輩から『ほんで?』って言われて。『いやぁ......っていう話です』って絶対になる」と自らの経験談を。「若手には1分くらいしか時間がもらえないから」と続けると、山内も「若手が喋れる時間は決まってるから、短く話すのもポイントですね」とアドバイスしました。
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続いてのNSC生は、『キングオブコント2017』のリハーサルでかまいたち役を担当したというコンビ。2人のネタをそのまま全部覚えてカメラテストを行ったそうで、「あんなにウケたのは初めてでした」と話すと、かまいたちは大笑いです。
そんな彼らからの質問は「ネタの本質とあんまり関係ない部分はどう考えていますか?」という、ネタ作りに特化したもの。「賞レースとかではカチッとしたネタをやりますけど、ライブでは例えば10分のネタやったら6~7分くらいは決めておいて、3~4分はアドリブを入れている。で、それを続けていくと、関係ない部分もできていくというか」(濱家)「いろんなことを試して、良かったものを賞レース前に集めて(ネタに)入れていくという感じですね」(山内)と返答。も、濱家は「ライブに出してもらっている最初の頃はやらんほうがいいかも。お客さんにはお金を払ってもらっているので、ただダラダラと試すのは違うと思う」とプロとしての意識について付け加えました。
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ネタ作りに行き詰まったときは、「家に帰る」(山内)「ほんまにやめるねん」(濱家)と笑う2人。「長くやるのはイヤ。もうちょっと考えなあかんなってなって、20~30分経って何も出て来なかったら帰る」(山内)「何も進んでないのに、した気になるのがいちばん良くない」(濱家)と経験を踏まえてのやり方を話します。
また、ベタと言われる笑いについて意見を求められると、濱家は「授業で言われるでしょ? ベタをやりなさいって。やってたまるか!と思うでしょ?」と呼びかけ。同調するように笑うNSC生に「けど、ほんまにベタがいちばん大事。それができないと飛躍したことはできない」と指摘します。「甘い味がわからないと、辛い味がわからないのと一緒」と喩えて、濱家に「ピンと来ない。わかりやすく言えよ!」とツッコまれた山内は「まず1回、単純なネタをつくってみてください」とアドバイス。「書いてみると、"意外とベタなんちゃうやん。ベタなネタ、書かれへんやん"って気付く。ジャルジャルさんとか天竺鼠さんとかぶっ飛び系と言われてる人たちも、最初はベタなネタをやっている。ベタができてないということは、基礎ができてないのと同じ」と身近な先輩を例に挙げながら話しました。
「若手のうちに、やっておいたほうがいいことはありますか?」という質問には、「下手なネタでも今のうちにいっぱいつくったほうがいい。手見せ(授業のネタ見せ)ではつくったネタを直して披露するのではなく、ダメ出しを新ネタに活かしていったほうがいい。ネタを量産することが大事」と答えた山内。「僕らもネタをたくさんつくってなかったら、キングオブコントのチャンピオンにはなってなかったと思う」と語った濱家は、「あと可愛げも大事」と補足。「僕は若手の頃、尖ってたし、顔つきや体つきもイカついから楽屋の人気者タイプじゃなかった。でも、輪の中心になるほうがいい」という自らの経験を踏まえたリアルな助言に頷く山内は、「返しも大事。誰かがイジってくれたときに、反射的に返す練習をしておけば、順番がくると思う」と冷静に語ります。
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「3分ネタのライブに出させてもらうのですが、理想のボケ数ってどれくらいですか」という生々しい質問に対して2人が勧めたのは、5~6分のネタを凝縮する手法。「2分しか保たないネタを、3分にしてもウケない。長めのネタから面白いところを抜粋して縮めるほうがいい」(山内)「どこ削ったらええねんってなるくらいのネタのほうがいい」(濱家)と語ります。
ネタづくりの際、かまいたちの2人が心がけているのは「どんなコントって聞かれたときに、説明できるもの」だそう。「"試着室でウェットスーツを着てみたけど、4時間くらい脱げてない奴"とか、"公園で告白の練習してる奴"とか、タイトルを聞いただけで面白いかどうかわかるものというか」(山内)「これだけで、僕らがどこを面白いと思っているかがわかるでしょ?」(濱家)と話すと、大きく頷くNSC生。また、「漫才の間合いが難しいし、感情がうまくのせられない」という悩みには、「僕もデビュー当時は棒読みで、感情の入れ方が下手やと言われていた」と語った濱家。「漫才は元々好きやったから、好きなツッコミ(像)が最初からあったんですよ。だから、いろんな人のネタを観るのは大事」と話しつつ、「さっき山内も言うたけど、普段から"こいつ、おもろいツッコミするな"と思われるのは大事なこと」と助言。「楽屋でハマらんときもたくさんあるけど、2発目、3発目を出すのが大事」と話すと、山内も「本番だけやれるっていうのは不可能」と普段の姿勢が大事だと諭します。
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コンビでネタづくりを行う以上、相方との関係性は不可欠。「一緒にいる相方をうっとうしいと思ってしまう」というリアルな悩みに、「うっとうしいなと思うことはあるし、腹が立つときもある」と同調する濱家。「でも......なんちゅうんかな? 人と人やから、相方にも丁寧に接するようにしてるかな」と優しく声をかけます。
一方、「相方は友達じゃないので、友達みたいに接する必要はないですけど、今の時点でむちゃくちゃ仲が悪かったら無理ちゃうかな」と言い切った山内。続けて、「意見の食い違いはあっていい。お互い面白いと思うものを持ち寄って言い合いになるのはええけど、仲が悪くて言いたいことが言えなくなったら、ネタが面白くなくなってしまう。お互いをすごいと思っていれば、(うっとうしいという気持ちは)解消されるものだと思う」と正直な思いを。濱家も「2人の軸がどこにあるのかが大事。おもろいものを見せるために、仕事としてコンビを組んでいるということがブレてなければ大丈夫だと思います」とコンビとしての在り方を語りました。

中には「なぜお2人はコンビを組んだんですか?」という質問も。
NSC時代、ピン芸人として活動していた山内。「元々、コンビでやりたかったのに、相方ができなくて。唯一できた相方はインドネシア人と日本人のハーフで、普段は普通に話せるのになぜか漫才となると設定無視で『言うてる場合か!』しか言えなくなって。これはキツいなと思って解散したんですけど......」と回顧すると、全員大爆笑。
一方、濱家にとって山内は「6人目の相方」だったそう。「言い方は良くないですけど、NSCの頃はダメやと思ったら即切りで、手当たり次第にコンビを組んでいた。そこで、たまたまいい人に当たった感じですね」と発言。山内は「在学中は、面白いと思った人には積極的に声をかけて組んでみればいい。フィーリングが合えばそのままでいいし、そうじゃなければ解散すればいい。ためらったり、恥ずかしがったりするのはもったいないと思う」と提案します。
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「ネタを書くときに、どう個性を出したらいいのか悩んでいます」というNSC生の声に、「いい質問ですね。難しいところですから」とニヤリとした濱家。山内は「普段の感じが出る漫才っていうのが、僕らのここ最近の目標。人間性が出る漫才がいちばん強いと思っていて、僕やったら嫌なことや腹立つことを言ったりすると(周りから)観られているので、その部分をネタで出すようにしてます。例えば、スーマラ(スーパーマラドーナ)の田中さんは普段からデリカシーがないとか『なんでわからへんねん』って言われるようなところがあって、そこを漫才でも押し出してはる。そこを出すのはむちゃくちゃ難しいけど、出せるように目指していけば他のコンビとの差は出て来ると思う」と話しつつ、「どんなネタをしてるの?」と質問。「僕が普通過ぎるので」との返答に、濱家は「"普通やねん! お前"っていうのも面白いけどね」と評しつつ、「とろサーモンの久保田さんって、顔つきとか歩き方とかで変な奴ってわかるやんか。ああいうのって素晴らしいなと思う」と具体的な例を出してアドバイスしました。

NSCでは、卒業した先輩芸人による特授業を随時、開講中。先の『M-1グランプリ2017』にて、ラストイヤーで優勝を勝ち獲ったとろサーモンによる特別授業も近日、開催予定となっています。
ニュースセンターでも掲載予定ですので、どうぞお楽しみに!

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【かまいたち】