「よしもとあおぞら花月」~九州豪雨被災地の仮設住宅で年越しそばを提供~
九州北部の豪雨で大きな被害が出た福岡県朝倉市。11月に引き続き、福岡よしもとから「コンバット満」、佐賀県住みます芸人「ひのひかり智」、「メガモッツ」の「中川どっぺる」、福岡県住みます芸人の「ぶんぶん丸」と「マサル」、佐賀県住みます芸人「メタルラック」が東峰村にある仮設住宅に集結し、今なお不自由に暮らす被災者のみなさんに温かい"年越しそば"を振る舞いました。
気温5度の12月31日(日)の福岡県、着実に復興は進んでいるとは言え、東峰村までの道中はまだまだ道半ばの風景が広がります。川が増水し、土砂崩れでいくつもの民家が流されるという甚大な被害に見舞われた東峰村の仮設住宅へ到着。
一行が到着した昼前にはそれまで降っていた雨も上がり、炊き出しに打ってつけの天候に恵まれました。この日は、隔週で炊き出しの取り組みを行なう「エフコープ生活協同組合」さんと一緒に協力して年越しそばを作ることに! 「さぁ~!今日も頑張りますよ~」と、ヤル気満々で現地入りしたものの、エフコープさんは隔週ペースで来ているとあって、かなり手際のいいスタッフさんたち。負けじと、さっそく声を出し合って"よしもと芸人"のチームワークを見せます。
ダシと具材には鴨肉を使用するなど、豪勢な年越しそばを作る本日。まずは担当の割り振りを、佐賀県住みます芸人のひのひかり智がすることに。「じゃあ、前回も来た僕が決めますね。で、やりたい人~?」というアバウトすぎる仕切りに、すかさず「何をだよ!!!!!」と野次の嵐。
結局そのほかのメンバーで手を挙げ合い、まずラーメン屋でバイト経験のあるマサルと、メタルラックのノッポノナカは麺揚げとスープを担当し、麺を受け取るサポート役にコンバット満、器を運ぶ役目をぶんぶん丸の山田直樹、また具材を乗せるのは「給食のおばちゃん感が強い!」「超絶に美味い親子丼を作りそう!」と三角巾姿が大絶賛のメガモッツの中川どっぺるに。最
後はメガモッツの美意識タカシがネギを盛り付け、ぶんぶん丸の池田義之が抽選券を住民の方に渡します。
絶妙なチームプレーでスムーズな流れが出来上がった時、「あれ?ひのひかり智は?」と、何かに気づいたようすのコンバット満。ニコニコ顔でひたすら控えの鍋を見守ることに徹していた姿に、「おまえ、何しに来たんだよ(苦笑)!しかも火が点いてないやん!」と先輩からすかさず指摘が入り、「僕に何ができるか、まだ探し中です!」というひのひかり智。
急きょスープ作りには欠かせないタイマー係が任されることになり、携帯で時計とにらめっこしながら仕事アピールするも、「iPhoneの使い方もわからないのかよ!タイマー機能くらい使え(苦笑)!」と、さらに怒られたのでした...。
炊き出し「よしもとあおぞら花月」の回を追うごとに、連携プレーに磨きのかかる"チームよしもと"。「ホール!ホール!」、「いつまでまかない食ってんだー!」と、ラーメン屋コントが繰り出される活気あふれる調理場では、「川端どさんこ」バージョンなど、福岡の有名ラーメン店のモノマネを繰り出す余裕も。エフコープのスタッフさんも、手を動かしながら笑いが止まりません。
そばと鴨は東北産、ネギは大分産を使った上品な味わいの年越しそばは大盛況で、子どもたちからもおかわりの声も出るほど。あっという閒に60杯以上がなくなり、余った分はスタッフでいただいたあと、いよいよ住民の方が楽しみにしていたネタ見せと抽選会の時間です!
今か今かと期待を膨らませて集まってくれた住民の皆さんから拍手で迎えてもらい、さっそくネタ見せへ。トップバッターはメタルラック! 「まず僕を知らない人~?」の掛け声に、一斉に手を挙げる住民の皆さん。「皆さん、もうちょっと気を使ってください!」と愚痴る美意識タカシに、「だって知らんもん!」とおじいちゃんの素直な返しで、ドッと沸く会場。
続くぶんぶん丸は、ドラえもんの鼻の下のモノマネで子どもたちのハートを掴んだあと、元博多織のデザイナーという山田直樹が得意とする似顔絵を描くことに。漫才の途中、「100%面白いよ」と、審査員並みのコメントを言ってくれた男の子がモデルに選ばれ、彼の絶妙な返しに会場は大爆笑に包まれました。
その流れで続いて登場したのは、兼業農家芸人のひのひかり智。ショートコント『お米売りの少女』や、カールおじさんのモノマネという鉄板ネタをぶちかますも、ややウケ。その空気を誰よりも早く察知した先述の男の子が、すかさず「200%面白いよ!」とフォローし、その優しさに再び爆笑する会場は一気に和やかな雰囲気になったのでした。
続いて大抽選会がスタート!「今日のそば以上の数のプレゼントを持ってきていますんで、たぶん当たります(苦笑)」という声に歓声が上がります。
博多華丸・大吉の靴下や、よしもと新喜劇のタオル、スッチーの巾着など、人気のよしもとグッズが揃った景品に、思わず大人も一喜一憂。ひと足早いお年玉プレゼントが行き渡り、あっという間にお別れの時間となりました。すると、自然とハイタッチの列ができる展開となり、「いいお年を!」「年越しそばありがとう!」「また来るね」と、次の再会を約束し合いました。
これまでロケなどで何度も被災地の杷木を訪れているコンバット満は、東峰村へは初めて来ることができたと充実感の表情を浮かべます。「やっぱり皆さんの笑顔を見させてもらうと、ますます被災地の現状を忘れ去られないように活動を続けることが大事やなって、使命感が湧いてきますね。芸歴27年になりますけど、こういう何もない更地で喋らせてもらうのは久々。みんな自然体で笑ってくれて、その笑い声を聞いてホッとしたし、感動したし、芸人として初心に返ることもできたし、今年最後にすごく有難い経験ができました。今後もサポートを続けていきたいと思います」(コンバット満)。
まだまだ道半ばの復興、2018年も福岡よしもとは継続的な活動を続けて行く予定です。
【コンバット満】【ひのひかり智】【どっぺる】【中川どっぺる】【ぶんぶん丸】【マサル】【メタルラック】