不倫からウーマン村本問題まで、芸人と文化人が面白く議論する『オモ議論』初開催
1月22日(月)ヨシモト∞ホールにて、芸人が文化人とともに社会の問題を面白く鋭く議論するトークイベント『オモ議論~笑って学べる言葉のコロシアム~』を初開催。東京が大雪に見舞われたこの日、積もった雪を溶かすほどのアツイ議論を戦わせました。
MCは、NONSTYLE井上と門脇佳奈子が担当。芸人は、最近炎上を経験したニューヨーク、川瀬が時事ネタが得意なゆにばーす、寺内が小中高の教員免許と保育士免許を持つランパンプス、西村が慶應大学卒で元アナウンサーのラフレクラン、浮気問題で痛い目を見た経験のあるおばたのお兄さん、元国税局局員のさんきゅう倉田の6組が登場。メンバーを見た井上は「このメンバーで大丈夫?きょん(ラフレクラン)なんか、小学生よりアホやろ」と心配するものの、芸人たちは失敗を含めた経験から対抗できると自信満々。続いて、文化人は、私的財産法の専門家で一橋大学教授の相澤先生、家庭問題評論家の池内ひろ美さん、国際的教育の推進活動を行う林久美子さんら様々な分野の専門家が登場。正しい知識を提示するとともに、芸人たちと議論を戦わせます。
第一部では「気になる時事NEWS」をピックアップ。1つ目は、ハリウッドのセクハラ告発をきっかけにSNS上でハッシュタグ#MeTooでセクハラを告発するムーブメントが世界中に拡散している「Me Too問題」について議論を。まずは文化人側から「程度が問題になる」との論点が提示されると、井上が「程度もあるけど、相手が嫌がるかどうかじゃないですか。僕が抱きついたらイヤやけど、竹内涼真が抱きついたらうれしいでしょ?」と鋭い指摘を。芸人たちも賛同する中、ニューヨーク屋敷は「僕は抱きついた時ちょっと嫌がってるくらいの方がいい」と独自の興奮ポイントを告白し、会場をドン引きさせます。
気を取り直して、女性側に意見を聞くことに。触れられること自体が嫌だという女性もいる中、ゆにばーす はらは「触り方の程度によっては嫌じゃない」と発言。さらに、舞台上で男芸人とキスなど程度を超えたものもあるが「それは女芸人の特権ですよ」と逆に喜んでいる様子。
ここで文化人の林さんが「本当に被害を受けている人は守らなければならないけど、過剰に反応し、人間関係が不自由になるのは嫌ですよね」とまとめると、ラフレクラン西村は大いに賛同。先輩が後輩をご飯に誘うなどのコミュニケーションをあげ「それがゼロになる、全ての距離感が一定になる社会ってどうなん?」とアツく語り一人白熱。相方のきょんに「まーまーまーまー」となだめられ、会場を笑わせました。最後に、芸人との仕事も多い門脇が「ノリでギュッとされたりするとビックリしますけど、それはお仕事だと思っているので」と言うと、突然、井上が「じゃあこれもいいのね」と門脇に抱きつき場内騒然。門脇は「今すぐTwitterで#MeTooとつぶやきます」と返し、この議論は終了しました。
2つ目は「日本の外交問題」、3つ目はウーマンラッシュアワー村本が討論番組での発言により袋叩きにあった「ウーマン村本問題」について議論を。「ウーマン村本問題」では、村本への「自分の無知を恥じろ」との発言に対し、井上が「テレビは頭のいい人だけに向けたものだけじゃなく、もっと分かりやすくかみ砕いて教えてくれる番組もあってもいいんじゃないかと思うんですが」と提案すると、きょんが「僕もそっちの方がいい」と賛同。対して、ランパンプス寺内は「分かりやすくするために、教える側の価値観や主観が入りやすい。だから報道側は事実だけを伝え、どう思うかを視聴者にまかせるがゆえ、分かりにくいものが多い」と伝える側からの意見も述べ、議論を活性化させます。
また、さんきゅう倉田が「実際に村本さんを否定してる人は少ないと思う。僕の周りにはいないし、どこにいるのかな」と疑問を口にすると、浮気問題で世論に叩かれたおばたのお兄さんが「(どの問題に題しても)同じ人たちが騒いで、次が出てきたらまた次に動いていっている印象」と体験から実感を。村本擁護が多い中、文化人側から領土問題の発言については「領土問題は乱暴なモノポリーみたいなもの。そう簡単に領土をいらないと言うことは、日本という国にとって困る」と指摘も。そして最後は、寺内が「漫才のオチの国民の意識の低さが問題だっていうことが村本さんが本当に言いたかったこと。こうして議論されることが村本さんの狙いだったとしたら相当クレバーだし、僕らも意識の低さを感化されたのなら姿勢を改めるべき」と提示してまとめました。
第二部「徹底討論!是か?非か?」では、「不倫は絶対にダメである?」をテーマにYES、NOに分かれて討論。まずは、不倫問題研究家の早稲田大学教授・森川友義先生による、日本人の不倫の実態に関する講義を受け、芸人、文化人たちが二手に分かれます。
不倫擁護派の「NO」には、ニューヨーク屋敷・嶋佐、ラフレクランきょん、ランパンプス小林、ゆにばーす川瀬、さんきゅう倉田、おばたのお兄さんら多数、不倫絶対ダメの「YES」にはラフレクラン西村、ランパンプス寺内、ゆにばーず はらら5名が。
「NO」のヴァイオリニストの山瀬理桜さんは、数々の音楽家が不倫により名作を生んだことをあげ不倫を擁護。「YES」と迷った末に「NO」を選んだおばたのお兄さんは「もう彼女に悲しい思いをさせたくないから、僕に関してはダメ。でも他人に関しては、夫婦間でその関係が成立しているなら自由」と持論を展開。
対して「YES」の西村は「自分たちのことはダメだけど、他の人はいいというエクスキューズが嫌だ」と応戦。井上に「じゃあ、相方のきょんが不倫してたら止める?」と問われると「止める。ラフレクランという存在がなくても止めます。友達なら」とアツい言葉を。ところが、きょんは「ありがとう」と言いながらも「でも止まらない」と飄々と続け、会場は爆笑でした。また、「YES」を選びながらも寺西は「不倫はダメっていうからやりたくなる。僕は不倫で盛り上がりたいからこっちに座ってるんです」と違った立場からの意見を。笑いを交えながらの徹底討論の末、会場のお客さんの最終判断により、オモ論議公式見解は「不倫は他人がする分にはいいのでは」という結果にとなりました。
全ての論議を終えた文化人のみなさんは「芸人さんの視点が鋭くて面白かった。堅い問題も芸人さんを交えると楽しくなる」と新たな試みに期待を。第二回開催を願い、初回公演は終了しました。
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