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2018年2月22日 (木)

万雷の拍手を浴びた南キャン・しずちゃん「こんなに喋ったの初めて」!『南海キャンディーズ初単独「他力本願」』レポート

2月16日(金)、17日(土)の2日間、東京グローブ座にて『不毛な議論 presents 南海キャンディーズ初単独ライブ「他力本願」』が開催されました。
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コンビ結成以降、しずちゃんのインパクト抜群なキャラクターと圧倒的な存在感、山里の巧みな展開力と知的で豊富なボキャブラリーが大きな化学反応を起こし、唯一無二の漫才を見せてきた南海キャンディーズ。
2004年には漫才頂上決戦『M-1グランプリ2004』のファイナリストとなり、一躍その名を世の中に轟かせると、翌年の『M-1グランプリ2005』の決勝にも進出。その後、しずちゃんは映画『フラガール』などでの演技が評価されて女優業へ、またロンドンオリンピックへの出場を目指してボクシングに打ち込む一方、山里は卓越したトーク力や繊細且つリズミカルなMC力でバラエティ番組で活躍。また、自身の冠ラジオ番組『JUNK 山里亮太の不毛な議論』(TBSラジオ)のパーソナリティとして、多くのファンを獲得するなど、それぞれに幅広い活動を繰り広げてきました。
2015年、しずちゃんがボクサーを引退したことをきっかけに、同番組で漫才に打ち込むと宣言した2人。その後、『M-1グランプリ2016』、昨年の『M-1グランプリ2017』では準決勝へ進出しました。

本イベントは『M-1グランプリ2017』のファイナリスト発表後、しずちゃんをゲストに招いての同番組の放送にて開催が発表されたイベント。15年目にして初めての単独ライブを行うとあって発表当時から大きな話題を呼び、チケットは全公演完売。2日で開催された4公演には多くの観客が来場しました。
ニュースセンターでは、16日(金)1回目の公演の様子をレポートします。

紅白のめでたい垂れ幕がかかった舞台に、両手を大きく広げて登場した南海キャンディーズ。
サンパチマイクの前に立つと、山里は客席から起こる大きな大きな拍手を全身で浴びるように上を見上げながら、おなじみのポーズを決めて「どうも~、南海キャンディーズで~す!」と挨拶し、『M-1グランプリ2004』で2位となった際に見せた漫才を披露。今観ても色あせないそのネタに大きな笑いが起きる中、しずちゃんによるタイトルコールが単独の始まりを告げます。
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その後、同番組のリスナーの投稿から厳選した「合コン」「干支」「自己紹介」という3本の漫才を披露。「合コン」では普段の漫才では強烈なインパクトのある一言で笑いを起こすしずちゃんが山里としゃべくりを、「干支」ではしずちゃんの動きの面白さも入れ込む一方で毒舌発言を挟む山里。漫才中、「オレが書いたんじゃないからね!」と台本にあったから発言したと主張しますが、エンディングで作者であるリスナーに「あそこは書いてません!」と暴露されて大慌てしていました。
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「自己紹介」は、しずちゃんが予々やってみたかった「ノリツッコミをしたい」という夢を叶える遊びの多い構成となります。
山里からのムチャぶりになんとか乗っかろうと果敢に挑むしずちゃんですが、初回公演ということもあってか、しどろもどろに。「甘やかさないと決めた」と言い切る山里がさらにムチャぶりを重ねると、「......1回(舞台袖に)帰っていい?」と珍しく弱音を吐きます。
も、もちろん許されることはなく、慌てたしずちゃんは台詞を飛ばそうとしたり、"沖縄"というキーワードからのノリツッコミでは「ハイサーおじさん~♪ だか~らハイサーおじさ~ん♪」と"変なおじさん"のトーンで口ずさんだりするなど、ハプニング満載。そんなしずちゃんの珍しい様子に、笑いはいっそう大きくなりました。
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ラブレターズ・塚本直毅さんが台本を手がけた「♯15点の女」では、コントにも初挑戦。男女コンビという特徴を活かした恋愛物語を好演する中、塚本さんも出演者として参加しました。
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ライブ後半には、自作の漫才も。
"それぞれにこんなことをやって欲しい"や"こんなことをやったら面白くなるんじゃないか"などチャレンジの要素が強かったリスナー執筆のネタに対し、自作の漫才はそれぞれの良さや見せ所、役割を深く把握し、理解しているからこその、個性を最大限に活かす工夫が光るものに。
最後に見せた30分を超える長尺の漫才では"芸能界で生き残っていくこと"を話題としながら、しずちゃんがさまざまな女性像を好演。終盤には、公演中に散りばめられたフレーズを再登場させて、漫才の冒頭に発した言葉を見事に回収し、しずちゃんの「これが単独ライブやでぇ~、(囁くように)単独ライブやねんでぇ~!」という吐息まじりの言葉で締めくくりました。
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幕間のVTRでは、南海キャンディーズの2人へのインタビュー中に発せられた言葉をキーワードに、さまざまな企画を展開。コンビでの格闘ゲーム対決では山里のシビアな一面が、VR体験ではしずちゃんの喜びぶりが露になったりと、ネタとはひとあじ違う2人の面白みが溢れる内容となりました。

全てのネタが終了し、気持ちの込められた大きく力強い拍手が起こる中、改めて舞台に登場した2人。開演前は「どうなるのかなって不安だった」と言うしずちゃんは「こんなに喋ったのは初めて」と呟きます。
笑顔の中に安堵が浮かぶ山里は「ウェルカムな空気を作ってくれて、ありがとうございました! みなさんのおかげでやっとスタートできました。自信を持ってできました」と観客に、そして「ハイレベルなネタをたくさん送ってくれた」とリスナーに感謝。「みなさんは荒削りなものを観たと思う」と初回ならではの貴重な1回だったことを告げ、4月11日に発売が決定した本公演DVDについて告知して「DVDは(この公演とは)別物になると思います」と話します。

稽古をかなり重ねたそうで、「こんなこと初めてというか、2004年以来ちゃうかな」と回想したしずちゃんに、「そうなら、さかのぼりすぎだなぁ」と自戒を込めた口調で笑う山里。あまりに稽古したため、しずちゃんは「山里さん側の肌が荒れた」とぼやきます。
その言葉を受け流しつつ、満面の笑みを浮かべた山里は「めちゃくちゃ不安でした! でも、お客さんがいたから、お客さんのおかげでやれました」と改めて感謝を表すと、「南海キャンディーズ、まだまだやっていけると思いました!」と漫才師としての可能性について明るい未来を名言して、ライブの幕を下ろしました。
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本公演のDVD『南海キャンディーズ初単独ライブ「他力本願」』は、4月11日(水)に発売。対象店舗では先着購入特典として南海キャンディーズ特製ポストカードをもらえるほか、山里の誕生日である同月14日(土)には東京・タワーレコード渋谷店 B1F「CUT UP STUDIO」にて発売イベントも開催される予定です。詳しくは、よしもとミュージックエンタテインメントの公式ページ(http://yoshimoto-me.co.jp/artist/nankaicandies)をご確認ください。
記念すべき初単独ライブを、ライブに来られた方はもう一度、来ることができなかった方はこの機会に、ぜひDVDで堪能ください!


【南海キャンディーズ】