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2018年3月24日 (土)

豪華メンバーがずらり揃った「月亭八光 約20周年記念祭」が、なんばグランド花月で開催!

3月23日(金)、なんばグランド花月で「月亭八光 約20周年記念祭り」が開催されました。八光が「芸歴20周年」の節目に「ちょっとしたお祭りをしたい」と思い立つも、「よくよく調べると22年目だった」というのがタイトルの由来です。

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前説は戦士が担当。タムカイと銘苅の外見が千鳥の2人に似ていることから、千鳥お馴染みの歌のクセが強い童謡「さっちゃん」ネタを持ち出し、さらには「シンプルに口が臭い」「胃が腐っとんじゃ」のフレーズを使ってお客さんに声出しの練習を促します。"千鳥頼み"ながらも、お客さんを笑顔にしていきます。

 

吊るされたスクリーンに映像が映し出され、月亭八光の生い立ちを追ったVTRの上映がはじまりました。ナレーションは宇都宮まきが担当。八光誕生の日から数々のテレビ番組でレギュラー出演を果たしている現代までを追い、時が経ち2047年になった設定が告げられます。すると、「八光も70歳になりました」のセリフと共に、師匠であり・実父の月亭八方が姿を現し、「そう言えば、親父に似てるかな」とひとボケ。そのまま「30年後の八光」として話を進めていきます。「30年前、20周年の時になんば(グランド花月)でやった最初で最後のイベント。あの口上をした時のゲストの方が、私のために面白いことを言ってくれました。楽しかったな」と八光に扮した八方が思い出に耽り出します。続けて、「親父も100歳になりました。今は父と二人でございます」などと近況を語ってステージを後にしました。

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拍子木の音が響き渡り幕が上がって、口上前の「東西、東西」の声が。毛せん上にずらり並んだのは、本日の主役・月亭八光、桂ざこば、桂きん枝、なるみ、ほんこん、ジミー大西。司会は千鳥・ノブです。それぞれが面を上げると、その豪華さに拍手の勢いが増し歓声が上がります。

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「ただいまから、「月亭八光 約20周年」公演の口上をはじめたいと思います」とノブが挨拶をし、八光が小学生の頃に遊び相手をしており30年来の付き合いがあるジミー大西から口上をはじめます。ジミー大西は「八光くんとは、ちっちゃい頃からの仲良しで」と口火を切ると「これといった思い出はありません」とキッパリ。これに八光は「NGKでキャッチボールしたじゃないですか!」と猛反論します。「八光くんはセンターを守っていました」「僕はバッターボックスに入りました」とボケ倒した後でジミーは、「飲みに誘っても断られる」とクレームを付けつつ、「八光くん、おめでとうございます」と祝辞を述べました。

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次は、八光がずっとお世話になっているお姉さん的存在のなるみ。「よう考えたらお父さんのこと、お母さんのこと、お姉さん、お嫁さんのこと知ってるけど、八光くんのことよく知らんな」と、なるみはのっけからよそよそしい言葉。思い出したこととして、八光と共演しているテレビ番組の生放送中に「八光くんはCMの間に、ずっとLINEしている」エピソードを挙げていました。

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3人目は、上方落語の重鎮で八光が大好きな師匠・桂ざこばです。まずは、「八光くんは、古典・新作落語、テレビ、ラジオ、もう何でもやってまんな」と活躍ぶりを褒め称えます。そして、ざこば自身が脳梗塞で倒れた際のことを思い返し、「みなさん気を付けてくださいよ」と健康の大切さを訴え、八光へのお祝いの言葉に代えました。

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ノブが4人目の紹介に移ろうとすると、「ちょっと待った〜。私にもお祝いの言葉を言わせてくれませんか〜」と、なかやまきんに君が乱入。と、八光が「これだけは言われているんですけど、なるみさんが今日は子どものお迎えがあるから「長引くんやったら帰らせて」って」と遮ります。なるみも「今日は延長保育をお願いしているから、長引くようやったら正直こんなん見てられないので」とピシャリ。なるみはざこばの体調を気遣い、ざこばを連れてここで途中退席します。おもむろにジミー大西が「大まかな質問をしていいですか? こんな口上ってあるんですか?」と問うと、お客さんも吹き出します。

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ひと段落して八光が「この口上のメンバーは僕が決めたんですけど、きんに君は彼のマネージャーからゴリ押しされたんです」と渋々受け入れたという裏話を暴露。そんな言葉にもめげず「八光さんの大切なイベントなので、カッコよくキメさせていただきます」と、きんに君はSEに合わせてパスタに粉チーズをかけるネタを。ふと、きんに君の髪型に疑問を抱いたノブが「何でちょんまげなん? 教えてくれ」と問いかけるも、きんに君はネタを強行、完遂し去っていきました。

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続いてノブが「ダウンタウンファミリーの番組を見て育った八光さんにとって今でも憧れの存在」と紹介されたほんこんの口上です。紹介の仕方に不信感を抱いたほんこんは「憧れの存在って、ほんまかい!」とツッコミを入れながら、「何でこんなに(八光が)人気なのか」と考えた際の話を語り出します。テレビ番組の打ち上げで話をしたことで、「八方師匠のええとこをちゃんと取ってはる」と人々から愛される訳を感じたと言います。そして、ほんこんは「八光くんの落語を見たことがないので、独演会の時に呼んでください」と締めらしく励ましの言葉を掛けますが、「今日最後やりますから!」と八光が切り返し、客席を沸かせていました。

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5人目は、上方落語協会の副会長で、2019年には「四代桂小文枝」を襲名する桂きん枝です。「お忙しい中、たくさんの方にご来場願いまして誠にどうもありがとうございます」ときん枝が厳かに述べると、これこそ口上における本来のスタイルだと言わんばかりに「こういうことですよ」と八光。そして「もう1回お願いします」と、きん枝にリクエスト。それに応えて改めて「本日は」ときん枝は再スタートしますが、「八光くんのためにたくさんの方にご来場願いまして誠にどうもありがとうございます。上方落語協会を代表い"と"しまして」と、ひと噛みし笑いを誘います。ゆるやかなムードに包まれる中、きん枝は幼い頃から知る八光が噺家になるまでを振り返っていき、「落語というのは、芸を繋いでいくのが噺家の宿命でございます。これから八光くんが一生懸命、落語に取り組むようでございます。何卒みなさまのお力を持ちまして、より大きな噺家になりますように」と、みなさんに八光応援のお願いをし「一段高い所からではございますけど、隅から隅までずず、ずいっと〜」とビシッと締めにかかります。が、拍子木の鳴るタイミングがちょっぴり遅くやり直し。それでも合わずで、「もう、それ要らん!」と言い放ちきん枝は「隅から隅までずず、ずいと〜御願いたて上げたつ......あ、ちゃうちゃう」と舌が回らずで場内は大爆笑。気を取り直してきん枝は「よろしく御願い申し上げます」と締めくくりました。

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幕が下り、「長い口上やったな〜」とボヤきながら"30年後の八光"が再登場し、その設定に「どうも合わないような気がしてきました」と自らツッコミを。「月亭八方にも戻らせていただきます」と断りを入れ、「八光のことになると(自分でもわかるくらい)落ち着きがなくて。八光が小さい頃から自分の全てを捧げて育てて参りました」と父親の顔を見せます。「人というのは、持ちつ持たれつ。"人"という字を見ればお互いを支え合うことが大事なんだよ」と八光3歳の頃から言って聞かせていたと回顧し、20周年公演に集まってくれたお客さんへの感謝の気持ちを伝えながら、「よう考えたら師匠の私に、次の舞台の転換までの繋ぎをさすな。常識では考えられない」と吐き捨てるように言います。それでも「そこは我が子でございます」と目を細め、「後ろから八光が小さい声で「もうええ」と(言うています)。こんなことが現実にあっていいのでしょうか。あったのでございます!」とボヤキながら、次のコーナーの紹介をし舞台袖に姿を消しました。

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次は、落語家チームと若手芸人チーム対抗の大喜利対決。落語家チームは、月亭八光、桂三度、笑福亭笑利、桂ぽんぽ娘、桂あおば、助っ人でジミー大西が参加。若手芸人チームは、千鳥・大悟、シャンプーハット、ダアン、かまいたちの面々です。MCは千鳥・ノブが務めます。かまいたち・山内からは「八光さんにかわいがってもらっていますけど、ただ面白さで負ける気はしないです」とはじまる前から早くも勝利宣言が飛び出します。シャンプハット・てつじは、「(出演番組の)ギャラの交渉を自分でしはるのですが、おもんないのにようそんなことするな!」と八光を焚き付けて闘争心を燃やします。

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今回の大喜利では各チーム7名の内、自信のある3名のものを選んで答えを戦わせていきます。1問目は「今回のイベントで、予算の都合でできなかった企画は?」。それぞれが考え、チーム内で回答をチョイスしていきます。先鋒の回答は、芸人チームのダイアン・西澤「よ〜いドン!」、落語家チームの笑福亭笑利「森友学園を元値で買い直す」でノブのジャッジにより落語家チームに軍配が上がりました。次鋒の回答は、芸人チームのシャンプーハット・こいで「(月亭)八天と(月亭)遊方を縫い合わせる」、落語家チームの桂三度「(西川)きよしとヘレンのマグロ解体ショー」でドロー。大将の回答は、ダイアン・津田「(八光の嫁・)SHINOの写真集発売」を聞いて、ノブがすぐに「落語家チームの勝利!」とジャッジを下します。「こんなの誰でも勝てるやん!」と声を荒げる八光の回答は本当にやりたかったという「平昌から八方、きん枝、ボタンが聖火を繋ぐ」。回答の仕上がり具合に出演者は騒然となり、てつじからは「ほんまにおもんないやつや」と厳しく指摘されてしまいました。

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2問目は「ドレミで歌いましょう!」で、7文字の「あいうえお作文」を「ドレミの歌」に合わせて実施。お題は「春からの津田」「八光家族」で、メロディと言葉を合わせるのにメンバーは大苦戦。互いに健闘しますが、落語家チームが勝利を収めました。

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この後は落語の披露です。前座として笑福亭笑利が高座へ上がります。「座布団があればどこへでも行く」とこれまでバーのカウンターや砂浜、露天風呂とユニークな場所で落語をしてきた体験談を枕にします。そして「パペット落語」と題して、平安時代が舞台の妖怪退治の噺を。「これ一応、落語ですからね」と合間に断りを入れつつ、手足に人形をつけ、侍と白蛇を戦わせます。これには会場内に居た子どもたちも大喜びで楽しんでいる様子でした。

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いよいよ落語家・月亭八光の出番です。お茶子として八光の愛娘が見台と膝隠しを運び込み、めくりを上げます。

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大きな拍手が巻き起こり、八光が登場。まずはお客さんに「ありがとうございます」お礼を述べ、続けて「(お茶子をした)ウチの娘で、かわいらしいでしょう」と自慢げに話します。「チケットが売れない夢」を見て不安になったことなど今日の開催に至るまでを振り返り、豪華メンバー出演ゆえに盛り上がったことに触れ「すでに40分押しているんです。みなさんもお疲れでしょう?」と時間がオーバしていることを明かしました。「僕も落語やらんと帰ろうかなと思っているんです」などと笑いを誘い、昨今の不倫ネタを枕にして「悋気の独楽」を披露。女性のやきもちがテーマの噺で、八光は次々と登場するキャラクターに声色を合わせ、演じ分けていきます。その器用さでコミカルなセリフが際立ち、お客さんの顔もゆるみっぱなしです。

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オチが付くと、場内は拍手喝采。八光が深々と頭を下げ幕が下りていきますが、途中で止めて「みなさん、長いこと掛かりましてえらいすんません」と予定時間を越えてしまったことをお詫び。「20周年と言いながらちょっと過ぎましたが、また30周年なのか、この際ですから32周年で何かやるのもいいなと。その際には、ぜひまた遊びに来ていただきたいと思います」と、次なる目標を掲げて幕を閉じました。

 

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