若手俳優×芸人による『dorama project』が始動! 第1弾公演『ラケット』に出演する2丁拳銃・川谷&シソンヌ・長谷川にインタビューを敢行!!
4月25日(水)から29日(日)まで、東京・神保町花月にて、『dorama project #1「ラケット」』が上演されます。
こちらは、大きな活躍の可能性を秘めた若手俳優たちと演技派芸人たちがタッグを組んだ新プロジェクト。「dorama」は「do」×「dorama」の造語で、ドラマティック且つ怒濤のごとく鮮烈な公演を行っていく予定です。
第1弾となる『ラケット』の脚本を手がけるのは、数々のドラマや映画、テレビCM、ネット番組を手がけている博報堂の吹上洋佑さん、演出を務めるのは、映画『浅草スマイル』で堤幸彦賞を受賞した注目の映像ディレクターであるROBOT・林隆行さん。なお、2人がタッグを組んだオリジナルドラマ『配信ボーイ~ボクがYouTuberになった理由~』は現在、dTVにて配信中で、今作が3度目のタッグとなります。
主演を務めるのは、映画『ソロモンの偽証』で印象的な演技を見せた若林時英さん。ほかにも石賀和輝さん、中村里帆さん、中田青渚さん、室井響さんといった若手俳優が集結するほか、個性派女優の伊藤修子も出演。芸人では、映画『火花』の演技が記憶に新しい2丁拳銃・川谷修士、さまざまな舞台で演技が評価されるシソンヌ・長谷川忍を始め、カラテカ・矢部太郎、ピクニックなどが出演します。
今回は、修士と長谷川にインタビューを敢行。脚本家・吹上さんに補足してもらいながら、新たに始まったプロジェクトへ出演する意気込み、作品への思いなどを語ってもらいました。真面目なお芝居ですが、インタビューは笑い多めでお届けします!
(向かって左:2丁拳銃・川谷修士/左:シソンヌ・長谷川忍)
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――今回、出演のお話を受けた時、まずどんなことを思われましたか。
川谷 今までの神保町花月では、芸人だけの芝居に何度か出させてもらったことがあるんですけど、他の俳優さん達とやらせてもらえるのが、今回の楽しみだなと思いました。
長谷川 そうですね。芸人だけでやってると、どうしてもなれ合いになりますから。
川谷 ふふふ! なりますよねぇ?
長谷川 はい(笑)。芸人は皆、ふざけないとダメっていうよくわからないものに取り憑かれてますから。
川谷 言い方が悪いですけど、お笑いをやりたいっていう多感な若手の時期にお芝居をやることになると、ちょっとふざけちゃうというかねぇ?
長谷川 今でこそ好井(まさお/井下好井)なんてドラマやCMに出てますけど、あいつなんて一番ひどかった! なのに、今は役者みたいな顔してて怖いです(笑)。あの......これは修士さんのことではなく、僕ら世代のことなんですけど。
川谷 はいはい。
長谷川 漫才師はすぐ役や設定からおりて、自分に戻ってボケたりツッコんだりしがちだったんですよ。好井だけじゃなく、皆ことごとくやってました。で、僕らはコントなので、相方と2人だけ真剣にやっていて......。真面目にやる分、自分達に返ってくるものがあったので、仕事がない頃は出させてもらって助かっていました。
川谷 だから、シソンヌはチャンピオンになれるんですね!
長谷川 そう言っていただけると有り難いです。僕は今回、久しぶりの神保町花月での舞台なので、楽しみなんですよね。
川谷 僕は......映画『火花』のラスト漫才をここでやらせていただいたので(註:菅田将暉さん演じる主人公・徳永が組んでいるお笑いコンビ「スパークス」の相方・山下を演じた)。
長谷川 じゃあ、思い出の場所でもあるんですね。
――お2人のお芝居での共演は、今作が初めてですよね?
長谷川 あぁ、確かにそうですね。
川谷 長谷川くんが出てる舞台を、観に行ったことはありますよ。(小川)菜摘さん主演の『おねだり』やったんですけど、さすがでしたね。見事でした。
長谷川 ありがとうございます。あの舞台も外部の俳優さんばかりだったので、楽しかったです。今回は若い方が多いみたいですね。
――主演の若林さん始め、10代の方が多いですね。
川谷 えっ、10代!?
長谷川 リアル! 僕と若林くんは......18歳差かぁ。......話合うかな?
――芸人側は映画や舞台で評価されている、演技に定評のある方を集めたそうですけど、お芝居のお仕事はいかがですか。特に修士さんは漫才師さんですから、芸人として舞台に立つのとはかなり違いがありますよね。
川谷 そうですね。この前も舞台をやらせてもらったんですけど、標準語を使わないといけないのが難しい......。けどまぁ、楽しいですね。イントネーションを、すーーっごく注意されるんですけど。
長谷川 役作りプラス、イントネーションを修正する作業が必要なんですね。
川谷 そうそう。自分では合うてると思ってるんですけど、「それ、関西弁だよ」って言われて。今回も標準語なんですけど、ツッコんでいるところは関西弁だったんです。(脚本家・吹上さんの「その辺は、今後相談したいなと思っています」との言葉に)ツッコミを関西弁にするんやったら、普段の喋りに関西訛りがあってもいいのかもしれないですよね。でも、みんなの邪魔になるんやったら努力します!
――長谷川さんはいかがですか?
長谷川 今日初めて台本を読ませていただいたんです。芸人はすぐふざけるって言っておきながらなんなんですけど、今回はちょっとキャラを入れてやろうかなと。
川谷 ちょっと難しい役ですもんね。
長谷川 はい。どっちかって言うと、外に向けての芝居というより、中に向ける芝居でいこうと思ってるんで、前半は。
川谷 かっこええこと言うなぁ!(笑)
長谷川 ふふっ! 前半の役作りの方向性はもう決まったんですけど、心配なことがあって。僕は真剣にやるんですけど、みなさんは笑うと思うんですよ。その辺のジレンマをどうするか、(稽古が始まったら、演出家の林さんに)相談させていただきたいんです。デリケートな分、笑われるとやめたくなっちゃうので。
――その辺りは今後、相談いただくとして、お2人の役どころについても少し教えていただけますか。
川谷 僕は普通の先生。真面目でピュアな先生です。
長谷川 唯一の真人間というか、全体のバランスを取る役どころですよね。
修士 そうそう。だから世界観を邪魔せず、おってよかったと思ってもらえる良さを出そうと思ってます。
――吹上さんによると、お笑いの要素もたくさん盛り込まれる予定だそうで。今はツッコミをどんなふうに置いていくのかを考えている最中だとのことですが。
川谷 さっき話していたたように、ツッコまざるを得ない状況があるみたいですよね。今は稽古が楽しみです。僕は今回、ドラマに出るような気持ちで真剣にやりたいと思ってますし。
長谷川 僕も同じですね。ふざける方向ではないです。けど、真剣にやった芝居を笑われたらちょっと考えます。みんなでクッと(笑いをこらえる仕草を)するのもダメですからね!
川谷 うわぁ、それ、俺はようやってまうわ。
長谷川 でしょ? 修士さん、ダメですよ!
――台本を読んだ印象はいかがでしたか。
川谷 卓球を題材にしているということで、卓球のシーンがどうなるのかが楽しみですよね。
長谷川 かっこいい感じになりそうですから。
川谷 そうそう。お客さんにも、その辺りを楽しみにしてもらえればと思います。物語も、王道の青春ドラマじゃないのはいい。ポスターやチラシを見ると、熱い青春ものなのかなと思う人も多いかもしれないですけど、そうではない面白みを感じていただけるはずです。
長谷川 青春ものと見せかけて、人間の深い部分が描かれていますもんね。吹上さんが言ってたのは、卓球のラケットって表面と裏面があるじゃないですか。青春ものっぽいけど、蓋を開けてみれば......っていうふうにしたいらしいですよ。
川谷 あぁ! 表裏一体っていうことなんや。(吹上さんから「ポスターも、そういうことを表したくて、赤と黒になってるんです」との言葉が)なるほどね。観終わったら、ポスターで感じたイメージも変わるのかもしれないですね。
――神保町花月では、今後もこういった取り組みを積極的に行なっていきたいそうです。お2人は今後、何かやってみたいことはありますか?
川谷 芸人だけじゃなく、外部の方と一緒にやるこのかたちが、いちばんいいと思います。なんでもっと早くやらんかったんやろ?
長谷川 結構、有名な演出家さんとか脚本家さんがやってた時期もあったんですよ。でも、芸人がふざけるから......(笑)。
――(笑)。コントはもちろん、漫才にもコント漫才ってありますし、お芝居って表現の上での勉強にはなりますよね。
川谷 そうですよね。まぁ、漫才師はおっさんを出しましょう! そこそこのおっさんで漫才をずっとやって来た人は、芝居を楽しんでやると思いますので。
長谷川 こんなふうに俳優さんと一緒にやれるって、本当にいい機会なんですよ。お客さんも外から来てもらわないと、血が入れ替わらないというか。いろんな方に観に来て欲しいですよね。
川谷 神保町花月の稽古場なんて、小劇団の方からするとすごくうらやましいらしいですよ。「夜中も稽古できるんですか!」「大きい声出していいんですか!」って言われたりする。だから、もっともっと解放してもいいのかもしれないですね。なんなら、芸人が少ないくらいの舞台でもいいかもしれないですし、今後も役者さんと芝居できる機会が増えたらいいですね。
――では、よしもとニュースセンターを読んでくださっている方々へ公演へ向けてのアピールをお願いします。
長谷川「芸人が芝居をすることに違和感のない時代になっていると思いますので、芸人さんがどんな芝居をするんだろうって興味を持っていただけたなら、観に来てもらえれば。さらに、演劇に触れてきてない人はこの機会に若い役者さんたちを観て面白いと思っていただければ――あんまり使いたくないことなんですけど――WINWINの関係性になるんじゃないかなと。
川谷 ふはは! それが、いちばんいいですよね?
長谷川 はい(笑)。役者さんを観に来たお客さんにはネタを観てもらいたいと思ってもらえたら嬉しいですし、逆にお笑いを観に来た人が舞台に興味を持ってもらえたら嬉しいなと。いい相乗効果が生まれると思いますし、芸人が多めに出てるっていう時点で来やすいでしょうから、ぜひ興味を持ってもらえたら嬉しいです。
川谷 キャストを観て思うのは、これからの映画やドラマに出て行く俳優さん達なんじゃないかなということで。
長谷川 確かにそうですね。
川谷 今観ておいたほうがいいんじゃないかなと。あの時、観ておいてよかった!と思えるキャストですので、ぜひ観に来てください。
【川谷修士】【2丁拳銃】【長谷川忍】【シソンヌ】
『dorama project♯1 「ラケット」』
<日程>
4月25日(水)19時30分開演
4月26日(木)19時30分開演
4月27日(金)19時30分開演
4月28日(土)14時開演/18時開演
4月29日(日)14時開演/18時開演
※全ての公演の開場は開演30分前です
チケット: 前売4000円/当日4500円
脚本:吹上洋佑
演出:林隆行
出演:若林時英、石賀和輝、中村里帆、中田青渚、室井響、ピクニック、ヒラノショウダイ、兵藤天貴、伊藤修子、はぎちゃん(シャインハッピー)、奈良岡にこ、川谷修士(2丁拳銃)、矢部太郎(カラテカ)、長谷川忍(シソンヌ)
協力:(株)アミューズ、(株)トライストーン・エンタテイメント
企画・製作:(株)よしもとクリエイティブ・エージェンシー
チケットよしもと( http://yoshimoto.funity.jp)にて発売中!