第53回『上方漫才大賞』でダイアンが大賞受賞! 奨励賞は和牛、新人賞は祇園が獲得!
4月7日(土)、大阪・オリックス劇場にて第53回上方漫才大賞が行われ、大賞にダイアンが輝きました! また、奨励賞は和牛、新人賞は祇園が受賞。この様子は関西テレビ、ラジオ大阪で2局同時生放送されました。
まず奨励賞にノミネートされたのは、かまいたち、ジャルジャル、なすなかにし、アインシュタイン、和牛の5組。会場で選りすぐりの漫才を披露し、一気に会場の熱気をあげました。
審査は、審査員による審査と視聴者・聴取者によるインターネット投票「かみまん投票」による結果で受賞者を決定。和牛は、水田の屁理屈を生かしたネタで、審査員、視聴者、聴取者の心を見事につかみました。
受賞直後、水田は、「去年に出させてもらった時は獲れず、その前の年も新人賞も獲れなかったので、また獲られへんのかなと思ってネチネチ言うつもりでした」と語って爆笑。『M-1グランプリ』でも2年連続2位で悔しい思いが続いたようですが、川西は「今日で払拭できました」と晴れやかな笑顔で答えていました。
続く新人賞は、アルミカン、ネイビーズアフロ、祇園、マルセイユ、見取り図、霜降り明星、さや香の7組がノミネートされ、会場で漫才を披露。
その中で祇園・木崎のナルシストキャラを生かしたネタが見事にハマり、会場は笑いの渦に。うれしい新人賞受賞となりました。
受賞直後、木崎は「コンビを10年やっていてひとつも賞を獲れないというのが木崎の唯一のコンプレックスだったので、やっと漫才師として認められた気がします」と、込み上げるものがあるようで目にはうっすら涙が。衣装のスーツを銀から金に変えたことで、「やっと金が似合う木崎になったかなと思います」とも語りました。
そして、いよいよ大賞です。選ばれし漫才師が受賞してきた伝統ある大賞の栄冠に輝いたコンビは、会場で発表。ダイアンの名前が呼ばれた瞬間、「おぉー!」という歓声と万雷の拍手が起きました。ダイアンは、テレビやラジオで活躍しながら舞台にも立ち続け、昨年なんばグランド花月で行われた単独ライブのチケットは完売。さらに異例となる単独ライブの追加公演を開催したうえ、チケット申し込みが大幅に定員を超えたことから同日にYES THEATERでライブビューイングを実施。実力・人気ともに折り紙付きのダイアンがついに栄誉に輝きました。
漫才では、冒頭に「ありがとうございます! 身が引き締まる思いです」と何度も喜びを爆発させるふたり。続けて大阪のマナーの悪い人のネタで大笑いをさらっていました。
西澤は「(受賞を)聞いた時、僕らもピンと来ないぐらい信じられなかったんですが、逆にすごく清々しい気持ちです」と感無量の様子。津田は「最高にうれしかったです。ゴイゴイスーです!」とおなじみのギャグを炸裂させ、大きな拍手が起こりました。
さらに、第45回大賞受賞の中川家、第47回・52回大賞受賞の海原やすよ ともこが会場に駆けつけ、ダイアンを祝福。中川家・礼二は「本当におもしろいので獲れてよかった」と喜びの言葉を。海原やすよ ともこは「これまでダイアンの不満をずっと聞いてきました。『がんばってるのに賞が獲られへん』とか」と暴露しつつも、「でも、ずっとコツコツとがんばっていた」とダイアンのがんばりを見守っていた様子。
さらに津田イジリにトークは広がり、笑いの絶えない授賞式となりました。また、中川家・礼二から「テレビも出るけど、その分漫才も同時進行で。しんどがらずに漫才をやり続けてほしい」というアドバイスも。これを受けて西澤は「僕らの基本は漫才なので、ずっと舞台に出ていたいです」と語りました。
発表会後、受賞者会見が行われました。
大賞を受賞したダイアン。「本当にもらえると思っていなかったので、最初に報告を受けた時はびっくりしました。ずっと欲しかった賞なので、もらえてうれしかったです」と津田。西澤は「ずっとこの賞をいただきたくて、いただけるようにライブとか精力的にがんばっていたんですが、本当にいただけるとは思ってなかったのですごくうれしかったです」と、改めて喜びを語りました。
「おふたりにとり、上方漫才大賞とは?」という質問には「漫才師として一番欲しい、すごい賞です。これまで賞を獲っている方は、すごい方しかいないので」と津田。西澤は、「すごく歴史がある賞なので、そこに名前を残していただけることになり、まだちょっと驚いています。まだ信じられない。ドッキリなのかな...って」と語り、津田に「これがドッキリやったら金かかりすぎてるから!」とツッコまれていました。
この春から東京進出を果たしたこともあり、西澤は「すごくいいタイミングで賞をいただけて励みになります。もっと精進しないといけないなと感じています」と身を引き締めた様子。津田は「勝手な憶測で、東京に行くとこの賞が遠ざかってしまうのかなと思っていたんですけど、本当に最高のタイミングで獲れたからめちゃくちゃうれしかったです」と、よいタイミングでの受賞も喜びを倍増させたようです。
また、これまでの実績が評価されたことに「この賞は他の賞レースとは違って当日に戦うとかではないので、普段からの取り組みを評価していただけるのかなと思うから、『見てくれてはったんやな』とよりうれしいです」と西澤。津田は「イベントもコンスタントにやってきましたし、テレビなども全部(審査員に)見てもらえているという話を聞いたので、そういうところを評価していただけるのはうれしいです。その日の出来とかも大事かもしれないですが、これまでの総合評価でいただけたというのがうれしいです」と笑顔で語りました。
優勝賞金200万円の使い道を尋ねられた際は、「後輩に全部使いたい。バーッと芸人さんみたいに使いたい」と明かした西澤に「すっごいウソついてる! 後輩連れていけへんタイプやん!」と津田。一方、津田も「後輩とかに使うのもいいですし、将来のために貯金するのもいいですし。半分くらいはパッと使いたいです」と語りました。
また、「東京に行って困っていること」として、「カーテンがないこと」と西澤。東京に引っ越して1週間が経ったものの、部屋のカーテンがまだ付いていないそうで、「夜に、電気つけっぱなしでマンションの外に出たら窓から自分の部屋が全部見えていたので『こんなに見えるんや』と。早急に付けないと」と困惑。津田は「電車にパンパンに人が入っているので、痴漢冤罪だけは本当に怖い。絶対に周りの誰かが証言してくれるくらい、両手を上げて乗っています」と新生活に奮闘しているようでした。
「今後、どんなコンビになっていきたいか」という質問には「末長く、大師匠と呼ばれるくらいになりたいです。この賞を獲った方がそういう方ばかりなので、そういう方たちのように、ずっと漫才できるようになりたいです」と津田。西澤は「この賞をいただいてすごくうれしいんですが、逆に『すごい賞をいただいてしまった』と、全てに於いて今まで以上に、礼二さんがおっしゃっていたように舞台で漫才、テレビ出演、どちらも両方やれるようにしていきたいです」と語りました。
続いて新人賞を受賞した祇園の会見が行われました。
櫻井は「個人的な思い出ですが2013年に僕たちはこの大会の前説をやり、後輩が新人賞を獲るというところを袖で見ていました。だから今回、自分たちが獲れて非常にうれしいです」と感慨深げ。木崎は「受賞の時にも話したんですが、本当に唯一賞を獲っていないというのがコンプレックスだったので、それがなくなり、今はパーフェクトなんじゃないかなと思っています」とにっこり。
爆笑をさらったこの日の漫才については、「正直、あまり記憶がないんです」と口をそろえたふたり。木崎は「3,000人くらいのお客さんが目の前にいて、圧巻すぎてあまり覚えてないんです。終わってからふたりで『ちゃんと出来てたかな?』と確認し合うぐらいでした。でも気持ちよかったかな」と語りました。
賞金100万円に使い道を尋ねられた際は、櫻井は「姉の子に貢ぎたいと思います」と姪っ子にメロメロの様子。木崎は「エステに全額ぶっこもうかなと。自分磨きに使いたいと思います」とナルシストらしい意識の高さを垣間見せていました。改めて、新人賞受賞については「後輩が獲るところをずっとテレビで見ているという状態が10年ありましたので、やっと漫才師としての資格をもらったような気持ちです」と櫻井。木崎は「いろんな賞レースに出させていただいたんですが、敗者コメントがどんどん上手になっている自分がいて、それが本当に嫌だったんですが、今こうして『どうですか?』と聞かれると、『勝ったら何て言ったらいいんやろう?』という真っ白な木崎にびっくりしています。由緒ある一番欲しかった賞なので感無量です」と、喜びをかみしめていました。また、いつもはキザな木崎が受賞直後に見せたガッツポーズについて「32歳・男性のただのガッツポーズだったので、そこから『木崎を取り戻さないと』と必死でした(笑)。そこだけ皆さん忘れていただきたい。素で喜んでしまったのだけ後悔です」と笑顔で語りました。
奨励賞を受賞した和牛は、「"奨励賞"という文字のように、『これからも漫才していってくださいよ』と背中を押してもらえている気分です」と川西。水田は「歴史ある賞ですから、素直にうれしいです!関西で漫才してきたことが褒めてもらえたような気がします」と喜びを爆発させました。
また、「大賞も見えてきますね?」という質問には、水田は「想像つかないですけど、いつかは大賞を獲れるような漫才師になりたいですね」とのこと。川西は「自分たちの漫才師人生の中には入っている目標なので、それへのステップは1個あがれたかなという感じです」と明かしました。
賞金150万円の使い道を尋ねられた際は、「いつも賞レース出るときは賞金の使い道を聞かれるので、その前に考えて『〇〇に使います!』と言ってて、でも僕らはなかなか賞を獲れないままずっときているので、今回はなにも考えてなかったですね。無欲の勝利ですかね」と川西。
最後に水田は「これからも今まで通り関西の劇場もたくさん出させてもらうので、ずっと漫才やっていきます!ぜひぜひ劇場に漫才を見に来てください」と締めくくりました。
栄誉ある上方漫才大賞を受賞したダイアン、奨励賞受賞の和牛、新人賞受賞の祇園の、これからの活躍にぜひご注目ください!