NSC&YCC生徒が、たった1日で舞台デビュー! 『TOPPA!!』(5/31)レポート
5月29日(火)~31日(木)、東京・野方区民ホールにて『TOPPA!!』が開催されました。
『TOPPA!!』とは、在学生のNSC(ニュー・スター・クリエーション)東京24期生が、プロの指導のもと、1日で舞台の稽古、リハーサル、ショーまでを体験する内容で、芸人を志す生徒だけではなく、構成作家コースや総合コースに通うYCC(よしもとクリエイティブカレッジ)の生徒らも参加する授業です。4月に入学したての彼らはこの日が人生で初舞台。いやがうえにも気合いが入るイベントなのです。
今回は最終日の31日(水)回をレポートします。
まず最初は、全員参加によるワークショップです。ダンス講師のひとりでできるもんは早速、当日ショーで踊るダンスを伝授。周辺にはMCのボーイフレンドをはじめとしたメンター芸人がおり、生徒を献身的にサポートします。ダンスを教える中で、ひとりでできるもんは、1つの動作を覚えるたびに拍手をする面々へ「これからめちゃくちゃ踊るから、ここで盛り上がっていたら大変なことになるよ」とツッコみ生徒を和ませていました。
歌講師の田端未来さんのワークショップ終了後、お笑い講師として登場したのはワッキー(ペナルティ)。彼の真骨頂であるギャグについて講義が行われました。最後には生徒がステージに立ってギャグを披露する一幕も。自主的に練習をして取り組む姿にワッキーも感動していました。
お昼休憩を挟んだ後は、「新喜劇」、「バルーン」、「ダンス」、「歌」、「スタッフ」に分かれて個別レッスンを行いました。配役や役割が決められ、生徒もより一層気合が入ります。もちろんYCCの生徒も照明、進行などに分かれ、イベントを成功させようと躍動。舞台の流れを確認するリハーサルでは、音や照明に合わせる本番さながらの稽古に悪戦苦闘する生徒もいました。
いよいよ一般客が来場し、本番がスタートします。まずは新喜劇の講師を兼任するMCの芦澤和哉が登場。今回の趣旨を笑いを交えながら説明し、お客さんを和ませます。
イベントの前半は、ワークショップの講師によるプロのショー。ボーイフレンドは、しりとりを題材にしたネタを、田端さんは歌を、そして同イベントのプロデューサー・エグスプロージョンまちゃあきとひとりでできるもんのスペシャルコラボで「本能寺の変」を踊り、会場を盛り上げました。
そして後半はNSC在学生による新喜劇が開幕。うどん屋の主人である芦澤のもとに、常連客である小海(プール)が来店したところから話は始まります。うどん屋には、黒沼(ボーイフレンド)率いるヤクザ軍団、よしもとダンス部などキャラクターの強い人たちが次々と訪れ大騒動に......。
終盤では、小海が恋をしている女性にプレゼントをするため、賞品の出る素人名人会に出場することを決意。黒沼らをしりぞけ、見事1位を獲得します。彼の恋を応援しようと、出演者全員でフラッシュモブをして後押し。賞品を渡してOKの返事をもらったと思いきや、ある勘違いが発覚してフられてしまう......という展開で、終始会場は笑いに包まれていました。
エンディングで再び登場したまちゃあきは、お客さんに「こんなに短い時間で舞台を作り上げた彼らにもう一度大きな拍手をお願いします」と称え「これから彼らがTVや舞台で活躍する姿が観られる日を期待してください。応援の方よろしくお願い致します」とコメントし、イベントを締めくくりました。
終演直後に行われた「振り返り」は、今回参加したNSCとYCCの生徒が全員参加します。
まず、ライブスタッフの前田拓也さんはNSCの生徒に向かって「YCCの生徒にはいろいろなことをやってもらいました」と回顧。彼らが衣装、大道具、音響、照明などを担ったことで舞台が成立したと説明し「NSCの皆さんの宝は、こうした技術スタッフが同期にいることです。お互い切磋琢磨して素晴らしいエンターテインメントを作ってほしいと思います」と激励しました。
歌講師を担当した田端さんは、芸人を志している人がほとんどのため「歌には縁がないかもしれないけど一生懸命やってくれました」と称えます。続けて、歌やダンスなど、お笑い以外のものに対して「気が乗らないこともあるかもしれない」と前置きした上で「"これは本番につながっているんだ"とか、何かモチベーションになるものを見つけて頑張ってほしい」と舞台に上がる先輩としてアドバイスを送ります。
芦沢は、新喜劇でダンスや歌を担当した生徒らに対し「ボケたいとかあると思うんですけど、お笑い以外のことに徹してくれたおかげで舞台が成立しました」と拍手を送ります。最後には「皆さん一緒に頑張りましょう」と声をかけました。
キャプテン★ザコ(キャベツ確認中)は、担当したバルーンについて「息を合わせる団体芸の要素があった」と言いチームワークで笑いをとる大切さを説きます。さらに本当の主役は舞台に立つ生徒ではなく「お客さまです」と断言。身内の方も多く来場していたことから「"今日来てくださってありがとうございました"の一言は必ず添えてください。お客様が来ていただいて初めてイベントは成立します」と来場してくださるお客様に対しての考えを提示します。
最後に総合演出のまちゃあきは「中にはダンスや歌はお笑いとは関係ないと思っている人はいるんじゃないかなと思います」とキッパリ。しかし「今売れている芸人さんはお笑い以外にもチャレンジしていることが多い」と熱弁。「(いろいろなことに挑戦して)全部吸収して栄養になって、それが実になるから」と言い「お笑いはもちろん大切だけど、いろいろなことにチャレンジすればタレントとして大きくなると思う。自分に何ができるか考えられる芸人になってください」とエールを送りました。
生徒たちはこれからも成長していきます。彼らの今後にぜひご注目ください。