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2018年6月 8日 (金)

カラテカ・矢部の快挙をモデルとなった先輩が手荒い祝福!『第22回手塚治虫文化賞』贈呈式

6月7日(木)、東京・浜離宮朝日ホールにて、朝日新聞社主催『第22回手塚治虫文化賞』の贈呈式と記念イベントが行われ、『大家さんと僕』(新潮社)で第22回手塚治虫文化賞短編賞を受賞した矢部太郎(カラテカ)も出席しました。

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カラテカ・矢部太郎著『大家さんと僕』は、「ごきげんよう」と挨拶する一風変わった大家のおばあさんとトホホな芸人・僕(矢部)との、あたたかくも切ない交流の日々を描いた実話漫画。
昨年10月31日に上梓すると、半年で30万部を突破した今作が、第22回手塚治虫文化賞短編賞受賞し、芸人として、さらに漫画家以外の職種として初めての同賞受賞という快挙となりました。

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授賞式に先駆けて行われた囲み取材には、矢部に加え、登場人物のモデルとなったほんこん、板尾創路、石田靖、木下ほうかさんも出席。
フォトセッションから先輩にいじられまくりの矢部は、「漫画の神様の賞を受賞させていただきまして、大変光栄です」「こんなにうれしい気持ちになることがあるんだ」と喜びを露わにします。
モデルとなった先輩へは、事前に許可を取っていたものの、「盗作やないか!」(ほんこん)、「無断使用や」(板尾)など総攻撃を受ける矢部。

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ニット帽を被った関西人は木下さんがモデルだそうで、映画の打ち上げで知り合った2人は、近所に住む飲み仲間とのこと。
しかし木下さんによると、以前矢部とは週4回ほど会っていたものの「最近、既読スルーで全く会ってくれない」「頂点なんです。落ちるだけなんです」と苦言を呈しました。


板尾は「漫画描き出した頃、いい企画だなって思いましたけどね。ここまでいくとは思いませんでしたけど」と回想すると、矢部家に板尾や木下さんが集い、映画を見る機会があり、「今、チャンスだと思って(漫画を)初めて見せたんです」と矢部がエピソードを付け加えます。


続く石田は、矢部の絵の才能にいち早く気づき、吉本新喜劇のイベントのポスターなどを依頼していたとのこと。
また石田は、今日の会見について「僕、多分結婚しないので、披露宴だと思って来てください」と矢部から招かれたことを明かし、祝儀まで取られそうになったとまで言い張ります。

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映画化の可能性について話題が及ぶと、監督経験が豊富な板尾は「難しいでしょ。こんな頭の大きいおばあちゃんを探すのは大変」と語り、ほんこんから「真面目やなあ(笑)」とのツッコミも。


矢部のイメージによると、大家のおばあちゃんは「ゆっくりしゃべる黒柳徹子さん」だそうですが、矢部が本人を演じるとなると、板尾から「『徹子の部屋』に出たらええやん」とごもっともな指摘も入りました。


大家さんからは「ご立派になられましたね」と祝福されたそうで、矢部からは伊勢丹で購入したハンカチをプレゼントすると「大切にしまわせていただきます」と言われたとして、笑いを誘います。

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相方・入江慎也についての話題も飛び出しましたが、「入江さんの人脈の本を漫画化するのは?」といった質問に、矢部は「それはないです」とキッパリ否定する一幕も。


最後にメッセージを求められた矢部は、「先輩にわざわざ来ていただくのはいいのかななんて思ってたんですけど、結果、みなさんいい働きをしていただいて...」と語り、「コラー!(笑)」と総ツッコミを受けますが、「決して僕の力だけで取れたとは思っていないので、大家さん、いろんな方の力、応援していただいたみなさんもありがとうございます。これからもよろしくお願いします」と感謝の言葉で締めくくりました。


授賞式では、選考委員の里中満智子さんも、矢部について「この方、どうして芸人をやってらっしゃるのか。最初っからこっちにいらしたらよかったのに」「いつか大家さんじゃなく、大家(たいか)になられることを願っています」などとユーモアを混じえて絶賛。


また、アトム像を手にした矢部は「思った以上に重い」と率直な感想を述べた後、手塚治虫先生への思いを語り、若い漫画家の作品にも嫉妬したという手塚先生の逸話に触れ、「手塚先生に読んでいただいて、少しだけでも嫉妬していただけたらうれしい」と吐露します。

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さらにお笑い芸人でありながら、人前で話すのが苦手だと明かし、「うまく言葉に出来ない気持ちを少しでも漫画で描けたら」と決意のほどを語り、感極まる矢部へ惜しみない拍手が送られました。

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その後、記念イベントとして行われた『手塚治虫生誕90周年記念対談「治虫さんと僕」』では、矢部と手塚治虫さんの長女・手塚るみ子さんとの対談が実現。

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ツイッター上でのやりとりはあったものの、今日が初対面という二人は、「はじめまして」との挨拶後、手塚治虫作品についてはもちろん、絵本作家を父に持つ矢部と、境遇が似ているみ子さんと、その相違点など幅広いトークを展開しました。


矢部が手塚治虫という人物像に魅了されたきっかけは、手塚作品ではなく、藤子不二雄Aさんの漫画『まんが道』に登場する手塚先生だそうですが、そこから「図書館に唯一置いてあるマンガ」だったという『火の鳥』シリーズの魅力に取り憑かれ、そのスケールの大きさに、小さな悩みなど「どうでもいい」と思わせてくれたとか。


矢部はまた、1990年に国立近代美術館で開催された『手塚治虫展』へ父親と出かけ、衝撃を受けたそうです。
父親がこの晴れ舞台のために郵送してくれたという、そこで買った『鉄腕アトム』の下敷き、半券、さらにはファンクラブの会員証も披露し、るみ子さんを驚かせます。

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るみ子さんが絶賛する、大家さんと僕(矢部)を乗せたクルマが浮遊する空想シーンについては、手塚治虫作品の『新宝島』に触れ、「あれがすごいっていうのが残っていて」と影響下を示した矢部。
さらに手塚治虫さんの著書『マンガの描き方』も熟読しており、父親とともに作風への影響を自己分析しました。


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終盤、「今日、矢部さんが、緊張して、股間を触るんじゃないかと思い、緊張させろという命を受けている」と打ち明けたるみ子さん。
それに対し矢部は、直前の先輩4人との囲み取材に触れ「絶対触るな」と釘を刺されたとし、「そっちか(笑)」となぜか残念がるるみ子さんに、爆笑となりました。


最後に矢部は、「大家さんのもっと知りたいし、描きたいなと思います」「(その他の題材も)せっかくだから、描きたいものがあったら描きたいです」と意気込みを語り、授賞式、記念イベントを締めくくりました。

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【カラテカ】【矢部太郎】【ほんこん】【板尾創路】【石田靖】