「ハイスクールマンザイ2018」~NON STYLEが駆けつけた九州・沖縄地区大会! 代表が決定!~
毎年、イオンモールとよしもとが夏に開催する、高校生による漫才コンテスト「ハイスクールマンザイ」。
16回目を迎える今年も、全国各地で予選・準決勝が行われ、各所で熱戦を繰り広げている漫才バトルです。大阪で開催される決勝戦に向け、いよいよ沖縄・九州エリア代表を決定します!
福岡・沖縄エリアの代表を決める8月11日のイオンモール八幡東。本番前ギリギリまでネタ合わせをしたり、静かに集中するコンビなど、本番直前は独特な緊張感が漂います。客席1階のほか、2階、3階まで人でビッシリ埋まった会場は早くも熱気に包まれる中、遂にジングルが鳴り、開幕です!
この日は中高生から圧倒的な支持を受けるNON STYLが進行する中、WEB動画予選を勝ち抜いた個性豊かな7組が出場しました。"日本一漫才がオモシロイ高校生"を決める白熱の漫才バトルが、いざスタートです!
まずはNON STYLEの井上からコンテストの概要説明。各地で選ばれた計8組がお笑いの聖地「なんばグランド花月」で9月2日に決勝を行い、「高校生マンザイ日本一」コンビを決定するというもの。優勝コンビには、なんと"お笑い奨学金"として50万円とNSC特待生として入学金、授業料が免除、またTVや舞台出演も約束されているとか。
ここから実際に羽ばたいた先輩芸人もいるとあって、出演者のモチベーションは自ずと上がります。準決勝となる今回の持ち時間は、"3分間"。勝敗が決まるわずかな時間に向け、気合いが入ります。
いよいよ1組目、長崎からやってきた「カスタムカスタード」の登場です。お客様相談センターの電話受付を舞台にした漫才では、店の非をどうにかやり過ごそうとする横柄なスタッフを演じ、その横暴ぶりに会場では思わず吹き出す人も。無事にオチもキレイについたところで、3分以内のネタ披露に成功しました。
堂々たる立ち姿と、お客さんの反応も上々で、予想を上回る出だしの良さに審査員も真剣な表情になって、慎重に点数をつけていきます。
2組目は、地元福岡の「レインボーバード」。出ていきなり帰ろうとするボケで観客のハートを掴んだ2人は、高校生の夏を題材にした漫才を披露。「泣かすぜお前!」という、一見気弱そうにも見えるツッコミのビジュアルとはギャップのあるキツいひと言に、観客も大ウケです。若干のタイムオーバーがありつつも、地元人には馴染みある博多弁を使いながらテンポのいい掛け合いを披露しました。
3組目は、元気良く登場した福岡の女子高生コンビ「ゆうたん」。「最近、振られたんだって?」という唐突過ぎるカミングアウトで、笑いを起こし、会話の中でピタッとセリフを合わすなど、日頃の練習が垣間見られる漫才を進めていきます。得意だという英語やタイ語から噛み合わない和訳で会話を続けながら、これまた得意と言い張る歌と、得意と言い張る哲学をコラボレーションするという力技も飛び出し、意外な融合の完成度にお客さんもつい引き込まれていました。
遥々鹿児島から来た4組目の「くるしゅうない」は、出始めに前の出番だった「ゆうたん」の「振られたんだって?」ネタをパクリながら、まずは掴みの笑いをゲット。そして理想のデートの練習をするつもりが、2人が成りきったのはなぜかどちらも女性。
途中までお互いノリノリだっただけに、我に返ったようなツッコミが冴え渡ります。度々、「怒らーんとーいてッ!デート中やで?」というお決まりのツッコミを放ち、冒頭から完結まで統一感のある内容に、お客さんも爆笑で応えます。
前半4組を終えたところで、出場者とNON STYLEが再びステージに登壇。終えた感想を、NON STYLEの2人が聞いていきます。「緊張した!」と声を揃えたのは、1組目「カスタムカスタード」。大会後は大学進学と就職を志すという2人は、もしその後でも芸人を志すことになった暁には、現相方と一緒にやりたいという思いを吐露。
また「レインボーバード」は、「お客さんが笑ってくれたので、心が温かくなった」と客席に感謝を伝え、NON STYLEの石田は「俺、あの"泣かすぞ!"って、好きでした」とコメント。そして会場に友人が来てくれて緊張が解れたと安堵感を浮かべたのは「ゆうたん」。会場に駆けつけたお父さんからは、娘の身体を使ったハイテンションなネタに、「びっくりしました」と素直な気持ちをこぼしていました。
また、 尊敬する芸人で「スピードワゴン井戸田」と書いた理由に、「"ハンバーグ"だけで笑いを取っているのがすごいから」と回答。すかさず「完全にバカにしていますね」とNON STYLEからツッコミが入ります。「何で麻婆豆腐ではなくてハンバーグなんだろうね」という素朴な疑問を語る井上に、石田が試しの「麻婆豆腐」をリクエスト。嫌々ながらも「まーぼーどーーーーーーふ!」と井上が試すも、瞬時に会場の雰囲気を察知。「やっぱりハンバーグがオモシロイなぁ(苦笑)」(井上)と、実証してみせたのでした。
そしてこの日唯一の高校1年生コンビとなった「くるしゅうない」。それでもコンビ歴は4年になるとか。相方に直して欲しいところを「顔が大きいところ」という無理難題に対し、素直に「頑張ります!」と答える本人。「いやいや、顔が大きいのではなく、後頭部が大きいのよ」と、NON STYLEの石田が謎のフォローをすると、「そういう風にセットしているだけです」と本人はバッサリ切り捨て、会場からは笑いが起こりました。
さぁ、コンテストはいよいよ後半戦!5組目は福岡から参加の「ストロングウィッシュ」。若干濃い目の眉毛を「嵐の松じゅんです」と言い張る姿に、苦笑いを浮かべる観客。「ま、名前だけでも覚えてもらったら」とタイミング良く話を変えて、そのまま個性的な先生が登場する学園ネタに。時事ネタも交えながら、リズム良くツッコミが入るネタを展開しました。
6組目は、大分県の別府から参戦した女性コンビ「ネオべッパー」。言葉回しをキーにした緻密な台本作りと、かなりの文字量となるセリフ回しで観客を引き込みます。早口で進んでいく2人の掛け合いに、ついつい見入る観客。白い衣装で合わせながらも、まったく異なる2人の個性が印象的です。
最終組となるのは、かっこいいネーミングが引き立つ「決断の線」。子ども100人欲しい夢を語り始めた相方に、「古代エジプトォ〜!」とつぶやき、スケールの大きな夢を一蹴。それでも諦めず夢を語るのも、尾木ママに感銘を受けたからと説明。
影響を受けてからは、いとこの小学生を参考にして子育てブログを始めたという展開になるも、そのブログがどう見てもグルメブログにしか見えない内容で、その独特すぎる文体にはお客さんもつい爆笑でした。
ここで、NON STYLEと共に後半3組が再登場!「ストロングウィッシュ」は特技だという"ひとり壁ドン"を披露し、「いいよ、いいよ!そういうのが後々必要になってきますから大事にしてください」と、NON STYLEの井上から太鼓判をもらいました。
また「ネオベッパー」の漫才のセリフ量に感心していたNON STYLEは、「すごかった!」と、噛まずにやりきった本番を評価。
また、「女芸人にはなりたくない。芸人になりたい」という16歳らしからぬプロ意識の高さに、NON STYLEの井上は拍手を送ります。そして7組目となった「決断の線」は、「緊張をセンスでカバーしました」というコメントに対し、石田からは「それ、井上が言っていたらシバいているけどな」とツッコミ。
会場からドッと笑いが起こる中、話はコンビ名「決断の線」の由来へ。それは2人が専攻する絵画を教える先生が言った言葉、「決断して描いたその線を消すなという意味で言ってくれた、"決断の線を大事にしろ"という名言からもらいました」とのこと。NON STYLEの石田も「いい名前ですね」と深く頷きます。
そしていよいよ審査の時。審査員の協議を待つ時間は、NON STYLEが漫才を披露することとなり、会場からは歓声が響き渡ります。「プロの技を見せるわけですね?」という石田に、さっそく笑いが起こる会場。数々のTV番組でも大評判の「花のコールセンター」を披露し、テンポの良さと表現力の高さで、さすがプロの技を見せつけた10分間、会場も爆笑の渦に包まれました。
再び出場者全員がステージに現れ、発表の時を待ちます。イオンモールとよしもとの各スタッフと、TV局番組ディレクターによる審査結果が知らされ、「くるしゅうない」が優勝を果たしました。「最高です!嬉しいです!」と、この日一番の笑顔を見せた2人。
次の決勝戦である9月には、さらに大きな舞台が待っています。予想以上に高いレベルで、審査を悩ましたという今回。審査員のひとり、番組ディレクターからは「みなさんすごく面白かったので審査は揉めて、接戦でした。だから優勝できなかったみんなも自信はなくさず次を目指して頑張ってください」と総評。
その中でも「くるしゅうない」の優勝の決め手になったのは、"余裕があった"点だったとか。改めて評価を受けて、身が引き締まった様子の2人は、「九州代表として、なんばグランド花月にいる人全員を笑わせて来ます!」と決勝への抱負を述べました。
優勝コンビ「くるしゅうない」同様、中学生からの同級生で、高校生でコンビを組んだNON STYLE。途中、高校生の制服を思い出して懐かしむなど、昔話に話を咲かせた2人には、原点を振り返る機会となったコンテスト。NON STYLEと観客からの熱いエールをエネルギーに変えて、「くるしゅうない」は西から日本一を目指して走り出します!
【NON STYLE】