ボケずにツッコミに徹することが出来るか?! ボケ芸人による「第3回沖縄ツッコミ王決定戦NANDEYOYA!~ボケ芸人大会~」
9月8日(土)よしもと沖縄花月にて、「第3回沖縄ツッコミ王決定戦NANDEYOYA!~ボケ芸人大会~」が開催されました。3回目を迎えた今回のツッコミ王決定戦は、普段はボケを担当している芸人が集結。ボケずにいかにツッコミに徹することができるか、そして誰が一番優れたツッコミができるかを競います。
オープニングに進行役として空馬良樹が登場し「アドリブ合戦で瞬間的なツッコミが要求されるので、演者もとてもドキドキしています。」と、芸人達のステージ裏での様子を明かします。そして審査員として、ピーチキャッスル桃原、ありんくりんクリスがステージに呼び込まれました。普段はボケの芸人達がどんなツッコミを繰り広げるのか審査員の二人は、期待を膨らませている様子でした。
そしていよいよチャレンジャーの登場です。ぐりんのーとA16、オーシャンリョウジ、ツウシイム中村、カシスオレンジ、ありんくりん比嘉の計6人が登場しました。
まずファーストステージでは、シチュエーションツッコミを展開。「営業先での芸人とマネージャー」という設定で、マネージャーが繰り広げるボケに、アドリブでツッコミを入れていくというものです。規定ボケとして「マネージャーの登場がヘン」「途中ヘンなやつが来る」「マネージャーが逆ギレする」といった展開が組み込まれます。この課題発表に「ヘンなやつって何?」「こわい」と、挑戦者も戸惑いの様子です。
趣旨を話し終え、「今の説明で分からなかった人はいますか?」と空馬が客席へ問いかけると、手を挙げたお客様が。「遅れてきたのでわかりません」と話すお客様に「なんで遅れたの?」と、すかさず芸人たちが突っ込みます。「ほら、手を挙げるとこんなことになるんだよ」と空馬がそのお客様に告げると、会場は爆笑に包まれました。
こうしてお客様とのやり取りも繰り広げながら、アットホームな空間の中でいよいよファーストステージが開幕。トップバッターを務めたのは、ぐりんのーとA16。癖のあるマネージャー役としてピーチキャッスル真栄城が勢いよく登場し、次々とボケを繰り広げます。それに負けじとA16も必死でツッコミを重ねていきます。そして息もつかせぬテンポで大屋あゆみがおばちゃんキャラで乱入。真栄城と大屋が繰り広げるボケ合戦に、A16も白熱したツッコミで返すと、場内からは笑いが起こっていました。
次にオーシャンリョウジが登場です。今度はマネージャー役としてツウシイム金城が登壇。そしてシーマン當眞も乱入し、まさにボケ合戦を繰り広げます。リョウジも得意の声質を活かし、かっこよくツッコミを入れて見事に応戦していました。
こうして次々とやってくるピーチキャッスル真栄城、大屋あゆみ、ツウシイム金城、シーマン當眞の4人が繰り広げるボケの襲来に、負けじと応戦するシーンが繰り広げられます。続いての挑戦者はツウシイム中村。「いつもボケなので、ツッコミをするのは緊張しています」と話していた中村でしたが、落ち着いた雰囲気で静かなツッコミを展開していました。
その後はカシスオレンジが登場です。カシスオレンジはボケ、ツッコミの垣根を越えてコンビでのチャレンジとなります。先にカシスオレンジ仲村が、ツウシイム金城とシーマン當眞を相手に面白おかしくやり取りを展開。2人が繰り出すボケに瞬時に反応し、落ち着いた様子でツッコミを返していました。
続いて登場したカシスオレンジ仲本は「ボクは第1回で優勝してるんですよ!」と元気に話し、他の人とは意気込みが違うと言わんばかりです。それを見せつけかるかのように、終始勢いの良いツッコミを披露し、場内を沸かせていました。
ファーストステージ最後の挑戦者は、ありんくりん比嘉です。マネージャー役のピーチキャッスル真栄城と乱入者役のシーマン當眞の繰り広げるボケに、負けじとツッコミ返します。
ネタ後に、審査員のクリスは相方の比嘉への批評を聞かれ、「ノリツッコミは100点」と大絶賛。ほめるところしかないと、コンビ愛が伝わるコメントをして周りをほっこりさせていました。
そしてこれまでの審査の結果、決勝戦に進む2人が、カシスオレンジ仲本とありんくりん比嘉であることが空馬より発表されました。ところがここで、審査員2人からまさかの待ったが入ります。すると審査員ピーチキャッスル桃原から、「ありんくりん比嘉を落として、やっぱりツウシイム中村でお願いします」と意表をつく発表がされました。唖然とする比嘉をよそに、決勝進出者は本当にツウシイム中村となり、場内も進行役の空馬も大笑いの中、ファーストステージが締めくくられました。
いよいよ決勝戦。決勝ステージは、ピン芸人である大屋あゆみと、シーマン當眞がそれぞれ披露するピンネタに横でツッコミを入れるというもの。
先攻として登場したのは、ツウシイム中村と大屋あゆみ。大屋が繰り広げるボケの数々に、負けじと中村もツッコミを返します。中村がささやくようなツッコミを入れるたび、会場からは笑いが起こっていました。
そして後攻のカシスオレンジ仲本。シーマン當眞のリズムネタの横で、絶妙な突っ込みを繰り広げ、こちらも場内を沸かせていました。
2組によるネタ披露の後は、優勝者の発表です。審査員2人から「優勝者は・・・シーマン當眞!」とここでも意表をついた発表が繰り広げられます。場内が「え?」とした空気に包まれる中、名前を呼ばれたシーマン當眞は「まさか優勝するなんて!」と喜びの表情です。しかし審査員の2人は「あれ?待っていたのに・・・」と浮かない顔。審査員が渾身のボケをしていたのでした。どうやらこのボケに上手にツッコミ出来た人を優勝させようというたくらみだった様子。それに気付いた全員が「あー」「そうかー」と叫び、悔しそうな表情です。
その後は、チャンスは一度きりだったといわんばかりに、仕切りなおしで本当の優勝者がツウシイム中村だとすんなりと発表され、芸人達が肩透かしを食らった表情の中、中村だけは素直に優勝をかみ締めている様子でした。「こうしたチャンピオンになれたのは初めてなので嬉しいです」と喜びを述べる中村に、場内からは温かな拍手が送られました。
波乱の展開となった第3回のツッコミ王決定戦。色々な芸人が入り混じっての白熱したバトルを繰り広げました。そして最後は、空馬の「次回の第4回で会いましょう」という挨拶と共に、笑顔で幕を下ろしました。
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