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2018年10月 4日 (木)

舞台は大阪の"東・西・南・北"! 4人の作家が描くオムニバス短編人情コメディ「SMALL TOWN, BIG CITY」上演決定

大阪文化芸術フェス2018参加作品「SMALL TOWN, BIG CITY〜大阪でひろった4つの小石〜」が、きたる10月23日(火)〜25日(木)、ABCホールにて上演されます。これに先駆け、同作を手がける4人の作家が集まり合同取材を実施。総合演出を兼ねる後藤ひろひとを筆頭に、わかぎゑふさん(玉造小劇店)、岡部尚子さん(空晴)、村角太洋さん(THE ROB CARLTON)が出席し、それぞれの描く"大阪"、そして舞台について語りました。

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タイトルにある通り、大阪を舞台にした4つの短編人情コメディをオムニバス形式で上演する同作。大阪を東西南北の4エリアに分け、4人の作家が脚本を執筆しました。「普段、作・演出家はひとつの現場にひとりなので、4人で何かをするのはすごく楽しい。ワクワクしながら、それぞれの稽古を進めています」と後藤。自身が担当したのは大阪の西エリアで、沖縄からの移住者が多い大正区を舞台に、「とっても沖縄な雰囲気の小作品」に仕上げました。

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わかぎさんは南エリア担当で、「この中ではいちばん、大阪生まれの大阪育ちで、年齢的にもいちばんいってるので、『どこでもええよ』と。後藤くんからのオーダーは、あまり有名じゃないところがいいとのことだったので、貝塚から出ているローカル線・水間鉄道の話にしました」。演出は朝深大介さんが手がけるそうで、まもなく稽古に入る予定です。

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北エリアを選んだ村角太洋さんは、京都を拠点に活動しているため、「できるだけ京都に近い大阪を任せてほしかった」と説明。京都から大阪に出るときは必ず阪急電車に乗ることから、高槻市や茨木市など、阪急沿線の駅をからめたストーリーを書き上げました。村角さんにとって、大阪弁の脚本を書くことも大きなチャレンジ。演じる村角ダイチさん、高阪勝之さんも、関西弁を使う芝居にはあまり出たことがなく、「そのあたりも楽しんでいただければ」と呼びかけました。

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岡部尚子さんは、東エリアから京阪沿線の門真界隈を選んで執筆。以前に書いた約40分のリーディング作品で、1時間の舞台作品としても上演したことがあるものを、約20分の芝居に書き換えました。「京阪沿線では、1駅間違えるとえらいことになる。『門真の...』と言われても、駅名でいうと古川橋だったり。そんな誤解や勘違いから生まれるシチュエーションコメディです」と岡部さん。演出は上瀧昇一郎さんが担当するため、「どういうふうに立ち上げるか、私も楽しみにしています」と期待を述べました。

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これら4つのストーリーをつないでいくのは、ザ・ぼんち おさむと福本愛菜(吉本新喜劇)のふたり。この部分は、後藤が作・演出を行います。「大阪をテーマに何か1本作品を」と依頼を受けた際、「普通にやったらおもしろくない」と思い、あえてマイナーな街をフィーチャーすることにしたという後藤。東西南北に分けることも、同時に思いついたそうです。3人を指名したのは、「ポンと振ったら何かやってくれるだろうな、それぞれバラバラなことを書いてくるだろうなという信頼感のある3人。あと、4人揃ったときに揉めないメンバー(笑)」(後藤)という理由からだそうです。

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一方で、4つのストーリーを上演する順番は、まだ決めかねている様子。わかぎさんの作品が最初、ということは決まっていますが、「まさか駅のホームを舞台にしている話がふたつあるとは(わかぎさんと村角さん)。そういう理由もあり、実は悩んでいます」と後藤。とはいえ、わかぎさんの場合は鉄道会社の社員が主人公。村角さんの方は「終電1本前の電車を逃して、終電を待つというシチュエーション」で、内容はガラリと変わります。ちなみに村角さんの脚本は、阪急の高槻市駅と茨木市駅のホームの作りが似ており、「(車中で)寝ていて、ふと起きたら混乱する」という"阪急利用者あるある"がヒントになったのだとか。

村角さんは、今回の顔合わせについて「演劇を始める前から、見たり聞いたりしていた人たちなので、胸を借りようというところもあった。足を引っ張らないように意識はしたが、先輩方にまぜていただくのは緊張もあるけど安心感がある」とニッコリ。わかぎさんも、「それがいい意味でケミストリーになっていて面白い。小劇場が分散していってから、コラボすることもなくなった。久しぶりなので楽しい」と返します。

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また、実在の場所を描く面白さも感じており、「海外の旅番組を見ていて『ここ行ったことある!』っていうのを見ると妙にうれしい。その感覚が、今回の舞台で出ればいいな、と。舞台になる場所と、その周辺に何があるかも忠実に書いているので、見終わったあと現地に行ってみる楽しみもあるかな?(笑)」と後藤。わかぎさんは「自分の劇団で、水間鉄道だけの話を書くことはないと思う。今回の企画であれば、限定した方が逆に面白いという気持ちもあり、ふだん書かないものを書けた」と手応えを。岡部さんも「(1編が)20分ということで、安心してローカルなことができた」と話していました。

「ダイナミックな舞台ではない。ひろった小石ぐらいの、珍しくはないがステキな話を書こうというコンセプト」(後藤)から生まれた今回の公演。4人のコラボレーションでどんな大阪像を浮かび上がらせるのか、どうぞご期待ください!



【後藤ひろひと】【ザ・ぼんち おさむ】【福本愛菜】

SMALL TOWN, BIG CITY〜大阪でひろった4つの小石〜

日時:10月23日(火) 開場18:30 開演19:00
   10月24日(水) 開場14:30 開演15:00/開場18:30 開演19:00
   10月25日(木) 開場18:30 開演19:00
会場:ABCホール
総合演出:後藤ひろひと(piper)
作:後藤ひろひと(piper)、わかぎゑふ(玉造小劇店)、岡部尚子(空晴)、村角太洋(THE ROB CARLTON)
演出:朝深大介、上瀧昇一郎(空晴)
出演:隈本晃俊(未来探偵社)、久保田浩(遊気舎)、守谷日和、國藤剛志、安川集治、中村味九郎、うえだひろし(リリパットアーミーⅡ)、長橋遼也(リリパットアーミーⅡ)、古谷ちさ(空晴)、村角ダイチ(THE ROB CARLTON)、高阪勝之(男肉 du Soleil/kitt)/ザ・ぼんち おさむ、福本愛菜
料金:前売3500円 当日4000円
お問い合わせ:チケットよしもと予約問合せダイヤル ☎0570-550-100(10:00〜19:00)