TVドラマ、舞台、そしてついに映画化!「めんたいぴりり」福岡先行公開舞台挨拶
普段何気なく食べている<明太子>。そこには、成功の陰に知られざる家族の絆や激動の昭和がありました。
日本で初めて明太子を製造し、販売した福岡・博多の「ふくや」創業者・川原俊夫さん。商標登録も製造法特許も取得せずに、地元同業者に製造方法を教え、博多の名物として定着するきっかけを作った博多を代表する人物です。
そんな川原さんの人生をモデルに戦後の混乱期を乗り越え、経済は復興から成長へとシフトしていく昭和を背景に描く感動物語が誕生しました。主演に、福岡出身の博多華丸。妻役に同じく福岡出身の富田靖子さん。
2013年にTVドラマ化、その後、舞台化もされた福岡では知らない人はいない「めんたいぴりり」が、遂に映画化となり、全国公開に先駆け、本日1月11日(金)に福岡にて先行上映がスタートしました。
初日である本日、主演の博多華丸、富田靖子さんほか、物語には欠かせないふくのやファミリーが舞台挨拶に大集合しました。
場所は福岡市博多区、JR博多駅に隣接するJR博多シティ内の「T・ジョイ博多」。
上映後のお客様の前に現れたのは、主演の博多華丸、富田靖子さん、山時聡真さん、増永成遥さん、瀬口寛之さん、井上佳子さん、福場俊策さん、江口カン監督の8名。登場を待ちわびた客席からの拍手喝采に続き、博多華丸より順番にご挨拶しました。
司会は福岡で活躍中の博多華丸の同期のケン坊田中!
まずは華丸より「無事NHKを終えてたどりつきました。大吉に『行くな』と止められたんですが、その腕を振り払って帰って参りました!」とひと笑い。「クランクインのときには公開の日なんてくるのかなと思っていましたが、無事に今日を迎えられて嬉しいです」とのご挨拶に続き、妻・千代子役を演じた富田靖子さんからは「今、舞台袖で待っている10分ほどの間、撮影のときよりみんなが緊張していたのですが、聡真くんが撮影のときより大きくなっていたり成遥くんが男前になっていたりして、みんながピカピカになって今日再会できたことがとても嬉しいです。
そして今日ご覧下さった皆様、ぜひ会場を出られたら、素敵な感想を博多の街に振りまいてください」と、役柄同様しっかり者のお母さんのコメントをしてくれました。
華丸演じる海野俊之の長男・健一役を務めた山時聡真さんは、「普段は優しい役柄だけれど、ここぞという場面で男らしさを発揮したシーンが印象に残っている」、とコメントしてくれました。
次男・勝役の増永成遥さんは「(先ほど富田さんが言われたように)いい感想を博多に広めてください」と誰よりも大人びたコメント。「そういうのは大人がやるけんいいったい」と突っ込む華丸が本当の父親のようでした。
ふくのやの住み込み従業員・八重山役の瀬口寛之さんは「山笠のシーンが印象深いですね。翌日体中が痛かったです。わざとかどうかわからないんですが、痛いと言っている僕の肩を監督がポンっと叩いたんですけど...江口監督、あれはわざとですか?」という問いかけに「うん、ちょっと確かめてみたかった」と本音が。実際に山笠を担いでいますので、よほど痛かったのでしょう。
同じくふくのやの住み込み従業員・ミチエ役の井上佳子さんは「これだけたくさんの方に観てもらえたことが本当に嬉しいです」とミチエのときよりもおしとやかにコメント。素の井上さんのはにかんだ表情がステキでした。
同じくふくのやの住み込み従業員・笹嶋役の福場俊策さんは「今日は松尾さん(パラシュート部隊・斉藤優さん)がいなくて少し寂しいんですけど」と笑いをとりながら、今日を迎えらえた喜びを語ってくれました。
江口カン監督は「やっと公開できて本当に嬉しいです。しかもどこよりも早く博多の皆さんに観て頂けたことが何よりです」と挨拶。
「最初のドラマから足掛け5年。当時『いつか映画になるといいね』と語ってはいましたが、実現して感慨深いです」と述べたあと、「ちなみに当時から映画化は実現しようと思っていましたか?」という質問に「はい、半分くらいは」との回答で、当初からかなり具体的に構想があったことを話してくれました。
ドラマ、舞台、映画と進化してきた中で「いい意味で成長していないメンバー」と華丸がコメントすると「舞台には参加していませんが、映画で久々に再会して、みんなが大人になっているなぁと感じてちょっぴりの寂しさはあったんですが、凄く頼もしくて『映画だから頑張らなきゃ!』という気負いがなくなってよかったです」と富田さんが各人の成長ぶりをフォロー。いい夫婦のコンビネーションでした。
その「映画のために久しぶりに集合した」ことについて、井上さんは「映画でふくのやのお茶の間のセットに久しぶりに入りましたが、『あ、帰ってきたな』と思えるあたたかさがあってすんなり撮影に入れました」とふくのやファミリーのチームワークについても語ってくれました。
同じく福場さんも「松尾さんが役柄同様に先輩としてアドバイスしてくれて、本当に近い存在になりました」と役柄がそのまま演者間の人間関係ににじんできた様子を話してくれました。5年かかって、本当のふくのやファミリーになってきたのですね。
福岡でのロケが多かったことについて江口監督から「たくさんのロケ地で撮りましたしたくさんのエキストラさんに出て頂きましたが、特に山笠のシーンは僕も博多の人間なんで『誰よりもかっこよく山笠を撮っちゃろう!』と意気込んで8回走ってもらったら最後のほうはみんなの目が血走ってましたね」と博多っ子ならではの想いとエピソードが飛び出しました。
印象に残っているシーンとして、増永成遥さんは完成した映画を改めて観てみて、「スケトウダラさん」で笑ったそう。ここは本当に博多大吉が体を張っているのでぜひお楽しみに。同じく博多華丸は「あしながおじさん」が普通にできたことに自分でもびっくりしたそう。
その理由として奥さん、お子さん、ペットの犬がみんな女性でソファを占領されているため、「普段バランスボールが私の座り場所なんです。それがこのバランス感覚に役に立ったんでしょうね」とどこまでが冗談なのかわからないコメントで大爆笑!
富田さんも「特報でスケトウダラさんを見たときの衝撃がですねー!」とまたもスケトウダラさんのネタが!
「魚類なのに足はあるし、想いのほかすごく美脚で...ショックでした...」と、観ていない人からするとまったくわからない内容ですが、鑑賞直後の客席からは「うんうん」と頷いている人の声がたくさん聞こえました。
最後に華丸より「『うわー、行こうと思ったら終わっとった!』という博多の人あるあるにならないように、ぜひみなさん周りの人にちょっとだけ耳打ちして頂ければと思います」という笑いに溢れた〆の挨拶で舞台挨拶は終了しました。
5年に渡る「ふくのやファミリー」としてのチームワークやあたたかい人間関係が色濃く描かれている「めんたいぴりり」、ぜひ皆様、劇場に足をお運びください!
<「めんたいぴりり」物語>
昭和30年代の博多。戦後の傷跡が残る中洲の一角で海野俊之(博多華丸)は小さな食料品店「ふくのや」を立ち上げ、妻・千代子(富田靖子)と営んでいた。
バカがつくほどの"お人好し"で、「博多祇園山笠」に情熱を燃やす"のぼせもん"である俊之は、「おいしいもので人を幸せにしたい」との思いから、生まれ育った韓国・釜山で出会った総菜をヒントに日夜「明太子」づくりに精を出していた。
試行錯誤の末、明太子づくりが軌道に乗り出した矢先、俊之の明太子の一番のファンだった元博多人形師・丸尾の死、可愛がっていた英子の旅立ちなど悲報が相次ぎ、明太子では誰も幸せにできないと自信喪失する俊之。ついには明太子づくりを諦めてしまうが...。
監督:江口カン 脚本:東憲司
出演:博多華丸/富田靖子/博多大吉/中澤裕子/高田延彦/吉本美憂/柄本時生/田中健/でんでん
原作:川原健「明太子をつくった男~ふくや創業者・川原俊夫の人生と経営~」
2018年/日本/カラー/上映時間:115分/シネマスコープ/配給:よしもとクリエイティブ・エージェンシー
(C)2019『めんたいぴりり』製作委員会
http://www.piriri_movie.official-movie.com
【博多華丸・大吉】