大平サブロー、「芸能生活40周年×還暦 Talk&Live Tour」大成功! 千秋楽で感涙!
3月6日、なんばグランド花月にて「大平サブロー 芸能生活40周年×還暦 Talk&Live Tour 2015~2016」Finalが行われました。2015年7月12日のビルボードライブ大阪公演を皮切りに始まったサブローの弾き語り全国ツアー。23カ所目となるここ、なんばグランド花月でついに千秋楽を迎えました。
オープニングでは、客席通路から登場したサブロー。「今日が23カ所を周るツアーのファイナルです。終わったらほんまにおいしいビールが飲めます。今日まではずっと気がかりでした(笑)」と、千秋楽を無事迎えられたことにほっとしている様子。そしてリラックスした雰囲気で、サポートメンバーの岡嶋さん(ギター&サックス)と溝口さん(キーボード)を紹介し、『スローなブギにしてくれ』からライブを始めました。2曲目の『君は薔薇より美しい』に続き、『遠くで汽笛を聞きながら』を弾き語りで披露。歌い終えて前日の夜は緊張したとサブロー。約900席が本当に埋まるのかと考えると頭がパニック状態になったそうですが、「そのとき、八方師匠の"急にうまなるわけやなし、急にへたなるわけやなし"という言葉を思い出して、"これや!!"と開き直ることができました」と心境を語りました。ツアー初日のビルボードライブ大阪で感極まり泣いてしまったため「今日は泣きません。今日は笑いながら楽しくできたらと思います!」と宣言。そして「ここで泣いてる場合やない。ここから人生、楽しく面白くなります。ここから面白く生きて行きたいと思います。みなさんも長生きしてくださいね!」とメッセージを贈りました。
「歌っている本人が気持ちいいんです」と長渕剛さんの『素顔』を。伸びやかなサブローの声に岡嶋さんも「今日は声出てますね」と絶賛。いつもは裏声を使っていたキーの高い部分も、すんなり出たとサブローも嬉しそうです。「大阪の人はみんな好きやと思う」と『月のあかり』を。岡嶋さんのブルージーなサックス、ふんわり包み込むような溝口さんのキーボードと大人っぽい雰囲気になり、お客様も静かに耳を傾けていました。もちろんサブローも熱唱。曲が終わると大歓声が響きました。「気持ちよかったー!」とサブロー、満足げでした。
ファイナル公演にはゲストも登場しました。まずは歌手のBOROさん。大ヒット曲『大阪で生まれた女』を披露してもらいました。最後にはサブローも参加してのデュオで聞かせ、盛り上げました。
続いてはトークゲストが登場。「青春時代からの仲間です!」とサブローが紹介したのは、明石家さんまとオール阪神・巨人です。若いころからの仲間だけあり、本音トークで盛り上がりました。また、さんまと阪神の息の合った掛け合いにもあり、会場は大爆笑。若いころの思い出話では"さんま自宅で死亡説"があったとサブロー。さんまによると、それは誤解で舞台上でその真意が数十年ぶりに明らかになりました。さんまによると、西川のりおとMr.オクレがさんまが留守の間に勝手に家に上がり込み、カニを食べたそうです。食べた後のカニの殻をそのままにして二人は去り、2、3日後にさんまが帰宅。そのとき、家から立ち込めるカニの悪臭と、掛け布団が人型に膨らんでいる万年床を見て「誰か死んでる?」と勘違いし、大騒ぎとなったとのこと。新事実を初めて知ったサブローは「ああ、そうやったんかぁ!」と納得しきりといった様子でした。ほかに、ピン芸人のさんまがいろんなコンビの間に入って愚痴を聞いていたエピソードでも盛り上がり、「俺は全員の相方!」というさんまの一言に、「名言が出た!!」と盛り上がるなど、この舞台でしか聞けないとエピソードに会場は大いに沸きました。
トークコーナーの興奮さめやらぬNGK。再び音楽ライブへと一転、『タイガー&ドラゴン』で引き込みます。そして「息の長い芸人でありたい」と『長い夜』を。サビでは息が切れるほど長く歌う場面もありました。『横浜ホンキートンクブルース』では一部を替え歌で。手拍子で盛り上がりました。そして『生きているうちが花なんだぜ』で本編を終えたサブロー。アンコールの拍手がたちまち沸き起こり、再びステージへと現れました。
アンコールの1曲目は『わかってください』。この曲を弾き語りしたいがために56歳からギターを始めました。それが後々この全国ツアーを実施するきっかけにもなりました。そして、ツアーに力を貸してくれた仲間たちと、なんばグランド花月公演のために作ったオリジナル曲『歩幅』を披露し、続く『いくつかの場面』では歌詞の一部をこれまでの人生に置き換えて歌いました。元相方、シローとのことをつづった歌詞では思わず涙が。「泣かない」と決めていたサブローでしたが、歌い終えて「あかんわ、自分が書いた詞に自分で泣いてしまった。どんだけ自分のこと好きやねん」と照れ笑いを浮かべながらも、「シローさんがいたから世の中に出ることができました。この感謝の気持ちは今日まで忘れたことがない」とその心中を吐露しました。
最後は『また逢う日まで』を熱唱。客席通路に下りてお客さんと握手を交わしながら歌いました。そして「このライブはまた続けていくので。また近いうちに会える日を楽しみにしています!」と語り、全14曲を"完唱"しました。
終演後の囲み会見では、4年前の36周年でむちゃぶりをしたところまでさかのぼり、「あの時に、何か自発的にやりたいという思いがあって、それからギターを始めて。ぼそっと"全国ツアーなんかできたらめちゃええやろうな"ってマネージャーに言ったら、そのおとりになって」とこのツアーが始まるきっかけを。そして7月12日のビルボードライブ大阪公演の1か月前になって「これはちゃんとせんとあかん!!」と焦り、サポートの岡嶋さんによる猛特訓が始まりました。「ツアー中、もしお客さんがゼロの場所があったらもうやめようと思っていたのですが、おかげさまで1カ所もゼロの会場がなくて。僕が出演している番組が流れていないところでも来てくださいました。その土地、土地で反応があって楽しかった」とツアーを振り返りました。同世代のお客さんが多く、ライブで披露したカバー曲を一緒に口ずさんでくれたり、笑いのポイントも同じだったことなどがうれしかったそうです。
このなんばグランド花月公演は、不安で仕方なかったそうですが、当日は体調も万全。声もよく出ていました。「でも、さんまさんと阪神・巨人さんとのトークでしゃべりすぎて、声が出なくなりました(笑)」。後半からは綱渡りのような感覚での進行となりましたが、「僕は100キロマラソンを2回走りましたけど、今日はそれよりも達成感があります。いい涙を流させてもらったと思います。今日はもう、すれ違う人みんなにありがとうと言いたいです!」と、やり切ったという様子で満面の笑みを浮かべました。
また、泣く気はなかったというサブローに涙の真意を尋ねると「『いくつかの場面』を歌って、自分の人生をあてはめた歌詞のところでいろんなことがくるくる回り始めて。うれしい、ありがたいという涙もあり...。「シローさんが節目節目で夢に出てくるんです。歌詞の中に"賞をもらってふたり、抱き合った熱い日"というものがあるのですが、それも夢の中で見たシーンで。夢の中でシローさんと握手して抱き合って。彼も歌が好きやったから、一緒に歌っていたのかもしれません。コンビを解散してからは一緒になることがありませんでしたけど、何かあると夢に出てきて。起きたら不思議だなと思うこともあって。シローさんと二人だったから、世の中に出てくることができたと今も感謝しています」と元相方を偲びました。
ライブの最後に「あと10年は頑張ります!」と宣言したサブロー。「老後の貯金がないから」と照れ隠しの一言を述べつつも、「これからの10年はコケられません。いろんなことにチャレンジしていきたいです。次はエレキギター。ディープ・パープルとかサンタナとか弾いてみたいですね。新しいことをやっていきたいです!」とさらなる目標を掲げ、次なる第一歩を踏みしめました。
【大平サブロー】【明石家さんま】【オール阪神・巨人】