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2016年6月16日 (木)

ピース・又吉「もうちょっと明るいトーンで話せたら...」と受賞者を祝福!『第1回 ショートショート大賞』贈呈式

6月16日(木)、都内にて『第1回 ショートショート大賞』贈呈式が行なわれ、特別ゲストとしてピース・又吉直樹が出席しました。
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短い中に目を見張るようなアイデアや驚く展開があり、すぐに読めてしまうにも関わらず読後は余韻に浸ることができる「ショートショート」。『ショートショート大賞』は、ショートショート作家の発掘・育成を目的とした文学賞で、ショートショート作家の田丸雅智さんが発起人となって募集開始。総数7817篇から、大賞に堀真潮さんの『瓶の博物館』、優秀賞に髙山幸大さんの『雨女』、梨子田歩未さんの『靴に連れられて』、行方行さんの『紙魚(しみ)の沼』が選ばれました。
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「賞を立ち上げた根底には危機感があった」と語る審査員長の田丸さん。「僕の本が2年前に出たんですけど、それまでショートショートでは本が作れない=売れないと言われていた。僕はショートショートのいろんな作家さんを読んで好きになって、いろんな人にショートショートの良さを知ってもらいたいという思いで、作家になりました。ただ、いざ本を出して思ったのは、自分だけ頑張っても意味がないということ。小学生や中学生にショートショートを知っている人がほとんどいないという経実があって、僕1人が頑張ったとしてももし倒れてしまったらジャンルが終わってしまうという危機感を覚えるようにもなった」と賞を立ち上げた経緯を丁寧に説明します。
「この日を迎えるまでに、色んな人に言われたのが"ライバルを増やしてどうするんだ"ということ。からかい半分、真剣半分に言われたんですけど、そんなちっちゃうことを言っていてはいけないというか、ライバルがいない業界はおかしい。みんなで、ショートショートというジャンルを盛り上げていきたい」と意気込みました。
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大賞の堀さんは「感謝の気持ちでいっぱい。ある時、ショートショート講座に心を惹かれて申し込んだのが、この場に立つ第一歩となりました。今は書くのが楽しくて仕方ありません」と喜びを。髙山さんは「コンテストのポスターのビジュアルが、雨を降らしている女に見えたというのが(執筆の)きっかけです」とポスターから着想を得たことを告白します。梨子田さんは「1年前の6月、田丸先生の講座に参加するために、荻窪のカフェにいました」と興味を持ったきっかけを話し、行方さんは「これからもショートショートを書いていきたいと思います」と決意新たにしました。
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その後、同大賞応援団である劇団EXILE・秋山真太郎さんが、大賞作を朗読。「堀さんのイメージを大事に、自分を出し過ぎないよう、フラットに読むことを心がけました」と語りました。
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最後に、田丸さん原作の短編映画『海酒(うみしゅ)』に出演している又吉が登場します。
元々、ショートショートには興味があったそう。「現代のものは田丸さんの本を読ませていただいて面白いんやなと思い、それから田丸さんに紹介してもらった作品を読むうちに興味がまた湧いている中で、ショートショート大賞が開催されたというのは意義のあることだなと感じてます」と大会について言及しつつ、「ショートショートは短いとはいえ、頭から最後まで書くのは労力がいること。書き切ることが難しいんですけど、みなさんの作品を読ませていただいて、お笑いとは違う発想の仕方ってあるんやなと刺激になりました。僕に言われても嬉しくないかもしれないですけど、今日はおめでとうございます」と受賞した方々を祝福します。
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「もうちょっと明るいトーンで話せたらいいんですけど」という気遣いの言葉に、会場がドッと湧く中、「本を好きな人に"オススメの本はありますか?"と良く訊かれます。また、"本は嫌いなんですけど、オススメってありますか?"と訊かれることがあるんですけど......嫌いな人に薦められるものはないといいますか(笑)。寿司が嫌いな人に寿司を薦めるみたいなことなんですけど、そういう人の本への印象を変えられるものはないのかなというと、ショートショートなんじゃないかなと思う」と発言。その理由について、「ショートショートを主戦場とされている方は望まれてはいないかもしれないんですけど」と前置きしながら、「読みやすいということじゃなく、信頼関係を結べていない人に満足を与えられることが重要で、ショートショートにはそういう力があると思っています」と説明します。
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「お笑いをやっている人の中には、ショートショートを読んで本が好きになったという人が何人もいますし、お笑いとも相性がいいなとも思います」と付け加えながら、目を泳がせて「挨拶の締め方がよくわからないんですけど......」と呟くと、またもや笑いが。「思っていることは全部伝え切りました。本当におめでとうございます」と、なんとか締めくくりました。


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