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2016年8月14日 (日)

松浦の超絶ギターテクニックが炸裂! 『松浦真也の吉本新喜劇2026』

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7月7日、なんばグランド花月で『松浦真也の吉本新喜劇2026』が上演されました。タイトルは「ギターを持ったクソメガネ」。開演前、タイトルがアナウンスされただけで爆笑が起こりました。

この『吉本新喜劇2026』は、2016年1月から始まった若手座員を中心にした新シリーズ。10年後の吉本新喜劇を担う人材を育成すべく、若手に活躍の場を与える舞台でもあります。座長は持ち回り制、これまで信濃岳夫、太田芳伸、新名徹郎、吉田裕、安井まさじ、佐藤太一郎、清水啓之、諸見里大介、森田展義が座長を務めてきました。あらかじめ決められたセットで物語を考えるというのも当シリーズの特徴。松浦は森田展義と同様、海水浴場の一角というセットでオリジナルの新喜劇を繰り広げました。

ビーチ近くの民宿が舞台です。太一郎(佐藤太一郎)がオーナー、徹郎(新名徹郎)がアルバイトで働く民宿に、もじゃ、玉置、幸恵、綾子(じゃいこ)がやってきたところから始まりました。太一郎は元ミュージシャンで、当時のバンド仲間がこの日の主役の松浦です。偶然ここを訪れた松浦は、久方ぶりの再会に沸きます。松浦が自称プロのミュージシャンということで幸恵たちも大喜び、「私のために歌を歌ってほしい」とせがむと聞き惚れるようなラブソングを披露しました。綾子がせがむと情熱的なイントロでギターをかき鳴らして一言、「クソデブ!」とひどい歌を残しました。

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失礼な態度の松浦を本当にミュージシャンなのかと疑う玉置。そこで松浦と佐藤の歌ネタを。じんわり聴かせるメロウな曲から一転、「ほい!ほい!ほい!ほい!」とにわかに勇ましく、佐藤は暑苦しい演技で「海賊の歌」を披露しました。「もういい!もういい!」と宿泊客達。その変貌振りに会場は大いに沸きました。

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民宿近くのビーチでは近々、優勝賞金100万円の「花月マリーナ ガールズミュージックコンテスト」が開催されることになっています。実は太一郎の妹、早苗(金原早苗)が民宿を継がずに東京へ行って歌手になると宣言。それに反対する太一郎と仲たがいを起こしているのでした。早苗がまず目指しているのが、「花月マリーナ ガールズミュージックコンテスト」の優勝。早苗の夢を知った松浦は応援、「1曲歌ってみて!」と頼むと早苗は「500マイル」を熱唱しました。しかし、早苗以上に熱が入っているのが松浦。早苗より前に出てギターを弾き鳴らして存在感をアピール。「邪魔や!」と新名の鋭いツッコミが冴え渡ります。

早苗は旅をしながら歌を届ける松浦に「カッコイイ」と憧れます。松浦みたいになりたいという早苗に「早苗は早苗でいい」とカッコつけて語る松浦ですが、その後吐き出す言葉はすべてヒット曲の一節。「あの歌の歌詞やん!」と徹郎が制します。

そんなやり取りの後、現れたのが借金取りの吉田です。実はキャバクラ嬢に熱を上げた松浦が女の子をくどくために吉田から借金をし、返済できずに逃げ回っているのでした。情けない姿で「もうちょっと待ってほしい」と頼む松浦ですが、そこへ何も知らない早苗が現れると態度が豹変。瞬時にして"カッコイイミュージシャン"になりきる松浦に会場も笑いが起こります。

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早苗の前ではかたくなにカッコをつける松浦。「ふっ...!」とため息交じりに微笑みます。そんな松浦に痺れを切らした吉田、松浦のギターを奪おうとしたところでまたまた早苗が登場。吉田にギターを教える素振りで乗り切ったつもりでしたが、とうとう借金があることがバレてしまい、失うものがなくなった松浦。開き直って情けない姿を早苗の前でもさらけ出していました。

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さて、翌日の「花月マリーナ ガールズミュージックコンテスト」のための練習を始めるという早苗。デュオの相方を待っていると、直子(岡田直子)が登場しました。ところが直子は突然「"岡田直子、フューチャリングその他1名"は解散!」と切り出し、早苗の前から去ってしまいました。優勝賞金を上京資金に当てようと考えていた早苗。解散のショックもあり泣き崩れてしまいました。そんな早苗を救いたいと松浦は女装してコンテストに出ると言い張ります。必死で制止する徹郎。ですが早苗も「がんばりましょう!まつこ!」とやる気満々です。

日が明けて「花月マリーナ ガールズミュージックコンテスト」を迎えました。コンテスト直前、花月駐在所の滝見(滝見信行)とまりこ(森田まりこ)の夫婦警察官が「近頃、最近で詐欺が横行している」と注意喚起にやってきました。夫婦漫才のようなやり取りをする二人。「もうええわ!」と徹郎のツッコミが入ります。

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二人が去ったところへ早苗と、少し遅れて松浦が登場。クオリティの低い女装に会場もざわつきます。「キショすぎるやろ!」と徹郎も呆れ顔。松浦は「褒めてよ! 女は褒めて伸びるのよ!」とすっかり女性になりきっています。借金取りの吉田が再びやってきても、「松浦さんなら10分前にアメリカへ...」と別人を装います。「アメリカ!? よっしゃー!」と追いかける吉田、途中ではたと立ち止まり「騙されるかー!」。吉田が何か言うたびに目をくらまそうとする松浦、ころりと騙される吉田。二人の息もぴったりです。

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そこにコンテストに参加するメンバーが続々とやってきます。皆、優勝を狙っているだけに誰も早苗に宣戦布告。早苗も松浦に「まつこのギター、聞かせてやって!」とギターを弾かせて威嚇します。ひで子と安世のコンビ「DKH24」に続いてやってきたのが、パフュームのコピーユニット「バキューム」です。メンバーはあーちゃん担当の藍(酒井藍)、のっち担当のべっち(今別府直之)、そしてかしゆか担当のおかゆか(岡田直子)。強烈な3人組に「化けもん来たやん!」と徹郎。「なんでやねーん!」とべっちの声が響き渡ります。また、藍のノリツッコミギャグ「私、人間ですねん」でも沸かせました。早苗を裏切った直子にも驚く一同。「将来性をある方を選んだの!」という直子に「どこがやねん!」と徹郎。

コンテストの司会者は信濃です。開会宣言の後、審査員を呼び込みました。いかにも業界人風の桜井(桜井雅斗)に"いい女風"の廉林、そして真っ黒のコスチュームに身を包み、サングラス姿の得体の知れない男。聞けば、作曲家のしゃくれ河内(諸見里)さんとのこと。「しゃくれ河内でしゅ」と挨拶するも、ほとんど聞き取れず、会場は大爆笑でした。

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コンテストが始まり、まずはひで子と安世の「DKH24」。「交通事故で亡くした彼との思い出の場所を歌った歌です...」とひで子のピアノ伴奏で安世がシリアスに歌い始めたのは...ドンキホーテのショップソングでした。サビでは手拍子が沸き起こりました。なお、「DKH24」とは「ドンキホーテ24時間」の意味でした。続いて早苗&まつこによる「岡田直子、フューチャリングその他一名」が登場。松浦はエレキギターで『ミュージックステーション』のオープニングソングを弾き、そのクオリティの高さに大きな拍手が。司会者役の信濃もタモリさんのモノマネで盛り上げます。そして、「500マイル」を。早苗とまつこ、美しいハーモニーも聞かせてくれました。ですが、やがて調子が狂い始め、松浦オリジナルの「海賊の歌」を。早苗も祭りの掛け声のように勇ましく「ほい!ほい!ほい!ほい!」と力を込めます。最後はバキュームの三人で「ポリリズム」を。曲の一部で息ぴったりのダンスを披露、こちらも会場を沸かせました。そして結局、コンテストはバキュームが優勝しました。なお、完璧に騙したと思っていた松浦の女装は、のっけからバレていたのでした。

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それでも歌手への夢が諦められない早苗。太一郎との間に生まれた亀裂もますます深まるばかり。ですが、早苗には歌手になる理由があったのです。それは音楽で有名になって民宿を宣伝すること。ギターによるエリック・クラプトンさんの「ティアーズ・イン・ヘヴン」をBGMに、早苗はその思いを切々と語り始めました。胸を打たれた太一郎。感動の和解シーンで舞台袖から現れたのはギターを弾いている松浦。実はこのBGM、松浦の生演奏だったのです。

物語は急展開を迎えます。思いがけないところから早苗にプロデビューの話が舞い込むものの、支度金を用意してほしいとスカウトしたプロダクションの社長・太田(太田芳伸)。ですが太田は指名手配中の詐欺師で、巡回中のまりこと滝見が指名手配犯の似顔絵を持ってきたことから発覚。「ばれたら仕方ない!」と早苗を人質に取り、民宿玄関前の広場は大騒動が起こります。その最中に現れたのが借金取りの吉田。「300万払えと言われている。吉田さんに返さなあかん50万なんて300万に比べたら...」と吉田を説得する松浦。松浦のシリアスなギターに乗せられ、「そら大変やな」と帰ろうとする吉田。ころっとギターの催眠に掛かる様に爆笑です。そうこうするうち太田は捕まり、一件落着...と思ったのもつかの間、今度は本当にスカウトされる早苗。「早苗とニコイチで!」と一緒にデビューを懇願する松浦ですが、あえなく断られ意気消沈。再び、ギターを抱いた渡り鳥よろしく、旅に出たのでした。残された吉田の「また逃げやがって~!」という悲痛な叫びが響き渡る中、幕を閉じました。


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エンディングでは、「ぎょうさんのお客様に来ていただいてありがとうございます」と松浦。「いかがでしたでしょうか?」と尋ねると、大きな拍手が起こりました。今別府が「松浦くん、がんばってましたよね?」と尋ねると、再び大きな拍手が。バキュームのパフォーマンスでは、今別府の衣裳がずり落ちるハプニングも。そのシーンを振り返り「くるよ師匠にみたいやったよ!」と盛り上がりました。また、"しゃくれ河内"さんを演じた諸見里にも話題が集まりましたが、何を言っているかほとんど聞き取れませんでした。「すごい存在感ですよね」と信濃。皆、かなり濃いキャラクターでもたっぷりに魅せました。

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次回、『吉本新喜劇2026』は9月1日(木)に開催されます。その名も『森田まりこの吉本新喜劇2026』。この2026シリーズでは初の女座長の登場となります! こちらもどうぞお楽しみに!!

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『森田まりこの吉本新喜劇2026』

日時: 2016年9月1日(木)18:40開場 19:00開演
場所: なんばグランド花月
出演者: 森田まりこ、吉田裕、松浦真也、信濃岳夫、新名徹郎、諸見里大介、ほか若手新喜劇座員多数出演!
料金:前売・当日共  大人 1,500円 子供 1,000円 (全席指定)
チケット情報: チケットよしもと