子供連れの人は同意書に署名してから観覧?!「エロ詩吟をみんなで創り上げるライブさー」
10月15日(土)、よしもと沖縄花月で「エロ詩吟をみんなで創り上げるライブさー」が行われました。
天津・木村をメインMCとしたこの公演は、出演者全員によりエロ詩吟の創作や、エロ詩吟を使ったゲームを取り入れた内容となっており、沖縄で行われるのは3回目です。
幕開けに挨拶した木村は、会場を見まわして家族連れを発見すると「じゃ、今日は公演取り止めって事で」と、冗談で退場するそぶりを見せながら、困ったように話し始めます。「ほらね、ネタがネタですから、子供がいるとテンパるんですよ。今までの公演で子供がいることなかったし。・・・じゃぁ、今日お子さん連れてきてる人は『これも教育方針の内だから大丈夫』ってことで、同意書に署名してから観てもらいましょか」と、早速会場の笑いを引き出しながら共演者を呼びました。
この日の共演者は、アキナの秋山・山名、天津向井、ウリズン桜の仲宗根・ヤースー、大屋あゆみ、けんたくん。自己紹介の時間も「今朝初めてこのライブに出演することを知った」というアキナ、「俺、このライブの手伝いするの5年ぶりだから、相方に干されたんだと思ってた」という向井、「この劇場の大家さんかと思った」と向井のツッコミを受ける大屋など、余すところなく笑いの時間に変えながらライブを始めます。
1つ目のコーナー「知られざるご当地詩吟」は「自分の生まれ育ったご当地を紹介しよう」というテーマで進めることになり、ご当地にちなんで泡盛と、地元沖縄の酒造所が作ったビール、「ゴーヤーDRY」での乾杯からスタート。それぞれが持っているコップを見て、木村が「沖縄の人、ゴーヤーDRY飲まへんやんけ!」と沖縄芸人にツッコミを入れると、仲宗根が「あんまり県内の人がチョイスしないやつなんですよ。海ぶどうみたいなもんです」と返答。これには向井も「海ぶどうも地元では食べへんの?!」と驚きながらのツッコミを見せていました。
和気あいあいとした雰囲気の中、詩吟のトップバッターとしてヤースーが立ち上がると、周囲の共演者たちから「そういえば木村さんが中心なんだから、まずはお手本やってもらわないと!」と声が上がります。
木村はその声を受け、川中島の合戦を題材にした 「不識庵機山を撃つ(ふしきあんきざんをうつ)の図に題す」の一節を吟じますが、あまりの長さに向井がツッコんで終了。それでも正統派の詩吟の上手さに、会場からは「さすが!」と拍手が上がっていました。
仕切り直しのご当地詩吟は、「ヤースーは声がきれいすぎるからトリを務めて」という木村の一声で、秋山からスタート。兵庫県川辺郡について吟じますが、吟じる前の「郡、ってとこがミソやで!」の言葉通り、田舎の悲哀たっぷりの詩吟を披露しました。
続くけんたくんは沖縄市について、仲宗根は沖縄で働くアメリカ人について、向井は広島県福山市についての詩吟を披露。大屋がネタにした「沖縄女性は毛深い」の詩吟を受けて、けんたくんが「その気持ちよくわかる!」と上着を脱ぐと、木村と向井が「うなじの毛と背中の毛がつながってるどころの話じゃないやん!!」と驚くワンシーンもありました。
続く山名は滋賀県八日市市について、ヤースーは沖縄県うるま市について吟じると、木村がヤースーに「昔、徳永英明の歌聞いた時に天使の声やと思ったけど、それ以来の天使やわ~」と一言。意外な褒め言葉に会場からは笑いが漏れていました。
2つ目のコーナー、「もう一声詩吟」は、すでに作られた詩吟にもう一節言葉を足して、よりパンチのある作品に作り変える、というもの。木村が過去に発表してきた作品がベースということもあり、1つ目のコーナーと比べてエロさがぐっと上がります。ワンフレーズだけ足す出演者が多い中、アキナは山名が一声足したらそれに続いてさらに秋山が、別の詩吟に秋山が一声足したらさらに山名が一声足してよりパワフルな詩吟にするなど、コンビネーション技が光っていました。
3つ目のコーナーは「人狼」をもじった「チン狼」。前もって出演者全員に詩吟を作ってもらい、その作品が正しく作者の手に行き渡るようにする、というゲームで、7人中4人が何も知らない、素直に作品が正しく作者の手に行き渡るようにする「市民」、作者と作品が結び付かないようにするため情報をかく乱する「チン狼」役が3人いて、作品が4つ以上正しく作者に戻れば普通の人の勝ち、逆ならチン狼の勝ち、というルールです。
しかし、ホワイトボードに貼られた作品のあまりのエロさに向井が「ご当地詩吟のコーナー、優しかったですね・・・」とポツリ。木村もやや困りながら「この作品はね、僕の視点から見てもアウトです」等コメントを出しつつゲームを進行。結果、勝利を収めたのはチン狼チームでしたが、罰ゲームで卑猥な言葉を叫ばされるはずだった人間チームは、「今日は子供がいるから」という理由で、ポケモンGOのPRをするという優しい罰でコーナーを終えました。
ライブの締めくくりは、木村が新作詩吟を披露。共演者がみんな立ち上がって笑っているのを目にした木村は、「お前らがメンバーで良かったわ」と感謝を述べます。
そのままライブはエンディングに突入し、秋山の「実は1つ目のコーナーでコップ倒しました。スタッフさんに謝りたいです!」という告白から、けんたくんの「ドラゴンクエストで言ったら、はぐれメタルが倒せた、って気分です。とても経験値が上がった、って事です」という喜び、木村からの「お子さんが会場にいるかいないかに関わらず、アウトなライン行ってる」という大屋の詩吟へのツッコミなど、最初の乾杯から変わらない、和気あいあいとした雰囲気でフィナーレを迎え、観客も温かい拍手をステージへ贈りながら、ほのぼのとした空気の中「エロ詩吟をみんなで創り上げるライブさー」は幕を下ろしました。