エレキコミック・やついと『オンバト』秘話も! ユウキロックの新刊 『芸人迷子』発売記念トークイベント
12月8日(木)に発売されるユウキロックの半自伝的小説『芸人迷子』(扶桑社)。
メールマガジン『水道橋博士のメルマ旬報』連載中から、あまりの赤裸々な描写と切実な内容に、業界内外で話題を呼んでいましたが、待望の単行本発売を2日後に控えた12月6日(火)に、東京・本屋 EDIT TOKYOにて、トークイベント「ユウキロック×やついいちろう×江口裕人『芸人という生き方~ユウキロック『芸人迷子』発売記念』」が開催されました。
まずは、本書の編集を担当した扶桑社の江口裕人さんとユウキロックの2人よるトークを展開。
自己紹介もそこそこに、先日の『M-1グランプリ2016』について切り出し、「レベルが高かったですね。銀シャリが優勝したことよりも、あの出来で和牛とスーパーマラドーナが優勝出来ないのがかわいそうやなあ」といった感想を述べます。
もちろん、自身が準優勝した2001年大会の経験を踏まえつつ、審査員の人選や人数、審査方法の難しさについても言及。
その後は、『芸人迷子』を単行本にする際、連載をまとめる作業で、いかに難航したかを熱弁します。
内容については、2014年に解散したハリガネロック、相方だったおおうえくにひろへの思い、「よしもとを辞める覚悟で書いた」という"屈辱"など、連載に未掲載のエピソードも盛り込まれているとか。
本書の刊行にあたり、Yahoo!トピックス入りを狙っていたという2人ですが、奇しくも、現在、奈良のご当地アイドルのスタッフやMCを担当している元相方のおおうえを取材した記事が「M-1準V芸人 アイドル裏方に」の見出しでYahoo!トピックスを飾り、「こんな偶然ある?」と驚いたそうです。
さらには陣内智則や最初の相方だったケンドーコバヤシ、中川家ら同期のエピソードを披露したところで、生放送の仕事を終えて駆けつけたという、もう一人の出演者、やついいちろう(エレキコミック)が登場。
メルマガ連載の初回から『芸人迷子』愛読者というやついは、当初から「こんなむき出しでいいの?」「訴えられないの?」といった心配をしていたそうです。
加えて、「ほとんど『仮面の告白』ですよね。最初、お会いした時、不良だと思ってました。カツアゲされると。そしたらまあ、文系じゃないですか! めちゃめちゃ優しい人じゃないですか(笑)」と出会った当初と現在の印象のギャップを吐露。
ハリガネロックとエレキコミックの2組は、『爆笑オンエアバトル』(NHK総合)でしのぎを削っており、2002年開催のチャンピオン大会ではハリガネロックが優勝していることもあり、当時のエピソードもたっぷり語り合います。
『M-1』準優勝後に、『オンバト』年間王者に輝いたハリガネロックですが、その審査方法が大きく異なる両方で結果を残したことに、やついは感心しきり。
「大会をうまく利用しなかったタイプ(笑)」と自虐的な自己分析をするやついですが、メルマガや音楽イベントなど、多角的な活動を継続するエレキコミックに対して、「新しい芸人の道標」「収益モデル」と、今度はユウキロックが讃え始めると、「言ってること、コンサルティングですよ!(笑)」とやついが拒否反応を示すといった掛け合いで笑いを誘いました。
休憩後も2人の赤裸々トークは勢いが収まらず、後に『はねるのトびら』へと発展する『新しい波8』(フジテレビ系)出演時のエピソードや、塚本高史さん、小池徹平さん主演のドラマ『千住クレイジーボーイズ』(NHK BSプレミアム/来年2月15日放送)にて、ユウキが漫才シーンの台本、指導を担当した際の裏話、さらにはハリガネロックと2丁拳銃の関係をやついが「SMAPと嵐の関係とそっくり!」との持論を興奮気味に語るなど、大盛り上がり。
終盤に差し掛かると、やついから「売れる芸人、売れない芸人の違いは?」との質問を投げかけられたユウキは、前出の『爆笑オンエアバトル』出演の際、楽屋が一緒だったというラーメンズのとある姿勢を振り返り、「芸人として生きていくなかで、コンセプトがとても必要」と悟ったことを明かしたところで、終演。
トークイベント終了後は、『芸人迷子』の先行販売&サイン会で、ファンとの交流を楽しんだ様子のユウキロックでした。
【ユウキロック】
ユウキロック著『芸人迷子』
出版:扶桑社
判型:四六判
定価:1404円(本体1300円+税)
発売日:2016/12/08
ISBN:9784594076122