吉本新喜劇座長・辻本茂雄が芸能生活30周年を迎え、これを記念して5月から茂造が全国をまわる全国ツアー『辻本茂雄 絆で30周年記念ツアー』を開催することが決定しました! さらに、4月25日(火)〜5月8日(月)には、茂造のルーツをひも解く大好評の物語シリーズ9回目も開催。『茂造の絆 きずな』と題してよしもと祇園花月にて開催されます。
これに先立ち、1月31日(火)に、発表会見を行いました。茂造の衣装で登場した辻本。芸能生活30周年をふり返り、万感の思いを口にしました。「僕は中学生の頃に競輪選手になりたくて、強豪校の和歌山北高校の保健体育科に入学しました。主将も務め、全国大会で入賞し、もう競輪選手になれる...、いや、なれたはずなんです。しかし両足の骨に腫瘍ができ、自転車競技ができなくなって、絶望しているときに道具屋筋で『NSC5期生募集』のポスターを見つけました。そのポスターが光って見えて、お笑いはまったくわからへんけど行ってみたのがきっかけでした。だから、30年も続けられて本当に幸せです」とふり返ります。三角公園USAというコンビを結成し、平成元年の『新喜劇やめよっカナ?キャンペーン』の時に新喜劇に入団。漫才と新喜劇を両立するものの、相方が芸人を辞めることになり、新喜劇で活躍することに。「今まで新喜劇で29年がんばってきました。30周年と考えるとすごく早かったんですが、競輪選手をあきらめて、この芸人の世界でがんばってきてよかったというのが今の気持ちです」とあふれる思いを語りました。「とはいえまだ30年。桑原師匠みたいに、80歳を超えても舞台でがんばっている役者さんがいます。そこに到達できるよう、これからもがんばっていきたいです」と意気込みました。
続いて『辻本茂雄 絆で30周年記念ツアー』の詳細を。「2時間ぐらいのお芝居で、すでに新喜劇の台本はできあがっています」と辻本。随時、追加公演も発表されるとのことなので今後も最新情報をぜひチェックを。
さらに、今や春の恒例となった物語シリーズ『茂造の絆 きずな』の詳細も。「毎年、ゴールデンウィークに開催する感謝、感謝、感謝の公演です。新喜劇があり、2幕はとんでもなく感動するような芝居に仕上がっています。ぜひ両方とも足を運んでいただきたいなと思います」と辻本。さらに「両方で、1万3000〜1万4000人のお客さんを見込んでいます。辻本茂雄、初の挑戦だと思います」とも。「個人的に1週間、なんばグランド花月で公演をするのは初めてだと思いますし、個人的にこうして9年間も祇園花月で2週間公演をしているのも初めてだと思います。今回はふたつの初めてなので、自分の舞台をどれだけの方が観に来てくれるのか、今から楽しみです」と目を輝かせました。
よしもと祇園花月での『茂造の絆 きずな』では、オーディションを開催することも告知。オーディション募集詳細は以下をチェック!
今回は特典やプレゼントも充実。まず、よしもと祇園花月『茂造の絆 きずな』の半券を、『30周年ツアー※なんばグランド花月に限る』に持って来ていただいた方にすてきなプレゼントを用意! 内容は「今考えているところ」ということなのでお楽しみに。
さらに、オリジナルグッズも3点お目見え。まずは、フード部分が茂造になっている「なりきり茂造タオル」。そして近頃外国人に人気の歌舞伎フェイスパックが茂造になった「茂造のなりきりアートマスク」。こちらは茂造のギャグ「なんてこった、パンナコッタ」に準じてパンナコッタの香り付きです。そして「黒ひげ危機一髪 茂造バージョン」の発売も。「グッズでもいっしょに盛り上がりたいと思っています」と1点ずつ丁寧に説明しました。
質疑応答では、「『絆』の由来は?」という質問が。「実は6年前、『茂造の閉ざされた少年時代』という芝居があったんですが、その時の酒蔵の名前が『絆』だったんです。これまで9年間で珠代とかアキとかいろんなキャラが出てきましたし、酒蔵で働いているメンバーの絆が固いので」とし、また「通常の新喜劇は20名以上が出演するんですが、全国ツアーは16名です。少ない人数で、どうおもしろい2時間の芝居ができるか。普通の新喜劇の稽古数だと無理でして、物語シリーズでは25日間ぐらい稽古しています。全国ツアーも半月ぐらい稽古しようかと。こうなると、絆がなかったらいい芝居ができないので。いろんな想いを込めて『絆』としました」と由来を明かします。また、「30年間の中でもっとも絆を感じた時は?」という質問には、茂造のルーツをひも解く物語シリーズが誕生した当時の話も。「もともと京橋花月だったんですが、『時間がないけど、やってくれへんか』と初めは無理やりやったんです。『今からでは間に合いませんよ』と言いながらも、いろんなメンバーに声をかけたら『協力しますよ』と言ってくれて、初めて夜芝居が満席になり、チケットが取れないぐらいになった時、『みんなの力が必要や、みんなの力があってこそや』と感じました」とも。
『茂造の絆 きずな』と、『辻本茂雄 絆で30周年記念ツアー』の内容に触れる一幕も。「『茂造の絆 きずな』は、笑いもありますが2幕で必ず泣ける。それぐらい自信がある、笑って泣いてのお芝居になっています。アキも加わり、華やかなところもあります。ファミリーで、恋人同士で、もちろんおひとりでもぜひお越しください」とのこと。かたや『辻本茂雄 絆で30周年記念ツアー』は、「とにかくすべて笑い」とのこと。「僕も茂造だけでなく、これまで自分がおもしろいと思ったキャラクターを何キャラか出したい。物語の筋に絡ませることを考えないといけないですが、最低でも3キャラは出したいと考えています」と、茂造以外の辻本のキャラが見られるチャンスです!
「競輪選手になる夢をあきらめてお笑いの世界に飛び込んだとのことですが、それから30年、お笑いでどんなものを届けたいという想いでやってこられましたか?」との質問も。「僕の過去を知っているお客様も視聴者の方もいますし、講演でお話ししたり、取材やテレビで過去の話をしたこともあります。その姿を見て、『がんばったらまた違う夢が叶えられるんや』というお手紙はたくさんいただきます。自分自身もなんでお笑いの世界に入ったかはわからないんです。でも、僕の人生はすべてうどんの鉢でつながっていまして...」と不思議な話を。「実家がうどん屋なんですが、うちのお母ちゃんが道具屋筋でうどんの鉢を買って、地元の駅まで帰ってきた時に『重たいから自転車で迎えに来て』と言われて自転車で迎えに行ったら、タクシーと事故して僕はそのまま病院に運ばれたんです。その時、事故のケガはたいしたことなかったんですけど、右ひざに腫瘍が見つかりました。それで手術したわけなんですが、1年後、定期検診で左ひざにも腫瘍が見つかりまして、競輪選手の夢をあきらめました。で、よしもとに入るきっかけも、道具屋筋でうどんの鉢を買いに来たときでした。なんばグランド花月が建設中で、先ほど話したようにNSC募集のポスターを見つけたんです。それが目に入らなかったらこの世界に入っていなかったと思います」と語りました。また「僕はいつも言うのが『一歩踏み込まんと何も起こらない』。自分で一歩踏み込んで起こさないと夢は掴めない、という話をするんですが、それを皆さんに伝えられているのかなと思います」と語りました。
また、「めざましい活躍を見せる他の座長や座員からの突き上げをプレッシャーと感じることは?」との質問には「回りの新喜劇を気にせず、僕は僕がおもしろいと思った感覚を大切にしていきたい」とも。「みんな、やってることが全然違うと思いますし、僕にはキャラがあります。僕は緊張と笑いをテーマに作っているつもりなんですが、『今回はキャラの強い週にしよう』とか、『今日はお芝居を濃くしてみよう』とか、いろいろ変えているので、あまり回りは気にしていないです。すごく変わったのは、ずっとひとりで走ってきたんですけど、最近ではアキという存在もできたし、珠代も東京から帰ってきて、そこで自分の好きなことができるようになり、ラクになりました。だからより一層今年もおもしろいことができるんちゃうかな、と思っています」とやる気も。
また、連続テレビ小説『あさが来た』に出演したことを受けて、「テレビドラマで別のキャラで活躍してみたいという思いは?」との質問には「スケジュールがあれば、ですね。この前も、3回公演、4回公演が終わってから撮影に行っていたので、セリフが大変やったんです。でも、すごくいい刺激になったので、刺激を求めるためにまたやりたいですね。僕、宅間孝行さんと『つじたく』というイベントもやってるんですが、ファンの方も喜んでくださるし、そういう芝居にも挑戦したいです」と意気込みを語りました。
最後に、昨年亡くなった島木譲二さん、井上竜夫さんの思い出を語る一幕も。「島木さんは、ビヤホールとかに飲みに連れて行ってくれたり、本当に素敵でマイペースな方で。絶対に人の悪口は言わない方でした」と思い出を。「お客さんを盛り上げるパワーがすごかった。そのパワーと、ずっと持ち続けていた信念を引き継いでいきたいです」と語りました。井上竜夫さんについては「しんどいときでも笑わせてくれるおもしろい人でした」と、朝にほとんどの人が朝食にパンとコーヒーの出前を頼む中、ひとりでオムライスを食べていたエピソードや、せっかくのコンパで「見とけよ、口説いたるで!」と意気込んでいたにも関わらず酒に酔い寝入ってしまった話など、井上竜夫さんとのおかしくも懐かしい思い出話を明かしました。「竜じいはずっと老人を演じてきた方で、僕は絶対に勝てない。だからその反対で、元気のある老人を演じようとハチャメチャな茂造というキャラができました。竜じいでないと取れない笑いがあると、今でも感じます。ああいう方は今後、出てこないんじゃないかな。難しい、キレのある芝居を伝授していけるように僕もがんばっていきたいです」と想いを馳せました。
辻本茂雄の30周年という記念すべき節目に、豪華な公演をぜひお楽しみください!
■公演情報
『茂造の絆 きずな』
会場:よしもと祇園花月
日時:4月25日(火)〜5月8日(月) 開場18:30 開演19:00
料金:前売・当日ともに大人4,500円、小学生2,500円 ※未就学児入場不可
作・演出・出演:辻本茂雄
出演:アキ、伊賀健二、平山昌雄、森田展義、島田珠代 ほか
『辻本茂雄 絆で30周年記念ツアー』
5月27日(土)熊本/熊本県立劇場 演劇ホール
5月28日(日)福岡/福岡国際会議場メインホール
6月18日(日)岡山/岡山市民会館
7月8日(土)広島/広島文化学園HBGホール
7月27日(木)奈良/奈良県文化会館国際ホール
7月29日(土)沖縄/沖縄市民会館 大ホール
7月30日(日)愛媛/松山市民会館 大ホール
8月1日(火)〜7日(月)大阪/なんばグランド花月
8月20日(日)香川/サンポートホール高松大ホール
8月24日(木)愛知/中日劇場
8月26日(土)徳島/鳴門市文化会館
8月27日(日)高知/高知県立県民文化ホールオレンジホール
9月17日(日)滋賀/滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 中ホール
9月18日(月・祝)富山/富山県民会館
※詳細、最新情報はよしもと新喜劇HP(http://www.yoshimoto.co.jp/shinkigeki/)、Twitterをチェック!
【よしもと祇園花月『茂造の絆 きずな』男優・女優・子役オーディション】
よしもと祇園花月で行われる芝居『茂造の絆 きずな』本公演に出演していただきたい役者オーディションを行います。
公演日(出演日):4月25日(火)〜5月8日(月)の2週間(※稽古は4月初旬より予定)
公演時間:19:00〜21:30(予定)全14公演
公演場所:よしもと祇園花月
〔募集配役〕
■男優 募集人数2名
・19〜30歳ぐらい、従業員(ギター必須)1名
・25〜35歳ぐらい、従業員の父親 1名
■女優 募集人数2名
・25〜35歳ぐらい、辻本の妻 1名
・25〜35歳ぐらい、従業員の母親 1名
■子役 募集人数1名
・7〜10歳 110cm以下、辻本の息子 1名
※応募詳細は、よしもと新喜劇HP(http://www.yoshimoto.co.jp/shinkigeki/)、Twitterをチェック!
【辻本茂雄】