ノブコブ・徳井、ピース・又吉へ若手時代の思いを吐露!『平成ノブシコブシ徳井のブラックホールロックンロールLIVE』レポート
4月25日(火)、東京・LOFT9 Shibuyaにて『平成ノブシコブシ徳井のブラックホールロックンロールLIVE』が開催されました。
こちらは、ケータイよしもとで絶賛配信中の『平成ノブシコブシ徳井のブラックホールロックンロール』発のトークライブ。2008年より始まった同コラムは0歳から毎月1ヵ月ごとに歳を重ねながら人生を綴っていくという自伝的な要素を含んだもので、今年ついに100歳を迎えたことを記念して、このようなトークライブを開催することになったというわけです。
開演前、スクリーンに映し出されたのは、竹内健人が読み上げる19歳、29歳、36歳それぞれについて徳井が綴ったコラム。いよいよライブもスタートという時、再び19歳のコラムが読まれたのちに登場した徳井は、照れくさいのか「不気味な雰囲気ですね」と不適に笑います。
「今日は喋りたい人を呼んだ」と説明して呼び込んだのは、現在19歳の生ハムと焼うどん・西井万理那さん。「ねぇ、なんで呼んでくれたのぉ?」と訊ねる西井さんへ、徳井は「話訊きたいでしょ、人生の!」と力強く返します。
今年4月21日のライブを最後に、"断食"期間へ突入した生ハムと焼うどん。西井さんの今後について話が盛り上がる中、西井さんから「そっちは仲いいの?」と訊かれた徳井は「長く付き合ってくると仲よくなる」と相方・吉村崇との関係を言及。「仲がいい時期と悪い時期を繰り返すんだけど、17年経つと夫婦や家族と一緒。いろんなことがどうでもよくなる」と説明しました。
29歳のエッセイ後、29歳のアーティスト・大森靖子さんが登場します。
「自分を好きになってくれる人を好きになってきた」とこれまでの恋愛について語る大森さんは、しょっぱなからぶっちゃけ気味にトークを展開。「嫁が過去に付き合った人と行ったところに行きたいとは思わない」と語る徳井に対して、「全部、一緒に行きたい。誰かと訪れた最後の場所が存在することがイヤ」だと言い切る大森さん。お互い既婚者ということもあって、男女双方の立場による価値観を開けっぴろげに語りました。
その後は、西井さんを呼び込んで3人でトーク。19歳でギターを始めた大森さん、高校卒業とともに上京してNSCに入った徳井。「19歳でギター始めて、19歳で吉本入ったの? すごいね!」と2人を誉める西井さんに、徳井は「18歳で高校卒業するんだから、大体19歳くらいから始めるんじゃない?」と笑いながらツッコミ。さらに「でも、共通点を見つけてくれたんだね。ありがとう!」と感謝しました。
最後のゲストは同期であり、同い年のピース・又吉直樹。スクリーンに映し出された36歳のエッセイを早々に切り上げた徳井へ、その理由を問う又吉。「31歳のときに書いたコラムを読まれるの、イヤでしょ」との返答に、「イヤかなぁ? 29歳やったらイヤかもしれんけど」と呟きます。
初めて執筆した小説『火花』で芥川賞を受賞した又吉へ、「変わっただろ、周りの人間。知り合い増えただろ? いっぱい連絡来ただろ? 腹立つこと、いっぱいあっただろ?」とにやにやしながら矢継ぎ早に訊ねる徳井。又吉は「ないです、ないです。全ての人間を呪っているあなたとは違います」と、毒っ気たっぷりに返します。
「ピースって、芸人の中でいちばん性格悪いヤツと2番目に性格悪いヤツが組んだコンビだからな」と話す徳井。「うちらは全部さらけ出してしまうコンビだけど、ピースはドッキリはするな、暴露もするなって厳しいの!」と観客に話しかけると、又吉は「人前でイヤなこと言わんといてっていうことじゃない。イヤなヤツ、しょうもないヤツっていうイメージを付けて、そのイメージが味せんようになったら新しいイメージを付けるっていうシステム自体の機能を停止させたい」と反論。「わからん!」と言い放つ徳井ですが、さらに「ゴールでお笑いを目指しているならええけど、綾部以外、僕とノブコブの2人は途中までお笑いを目指していたのに、(最終的に)綾部を傷つけたくなってしまっていることがある。それはやめましょうってこと。綾部はお笑いだけに向かってるやん」と説明されると、「なるほどなぁ」と納得。も「俺は最後に目を引っ掻いて倒れたいって思ってるけどね」と持論を展開。この独特な発想に、又吉は「発想が......」と絶句します。
『平成ノブシコブシ徳井のブラックホールロックンロール』について、「1ヵ月で1歳、歳を取っていくって面白い試み。こういう活動が『文藝芸人』で徳井くんが書いた『団地花』にも活かされてる」と感想を語る又吉。自分の葬式をテーマに綴っている内容に触れて、「"ピースは(葬式に)来ないだろうな。別にいっか!"って何? そのあと"ケチだしな、あいつら!"って、それいる? ディスられてるの、俺らだけやん」とチクリ。も、「この中に後輩のくだりがあって、"売れてるかな? 気になるな"ってジューシーズ、ライス、シソンヌ、トレンディエンジェル、タモンズの名前を挙げてる。ライスとシソンヌはキングオブコントで優勝、トレンディエンジェルはM-1で優勝していて、徳井くんが目をかけた3組は結果を残してる。これを読んで、サルゴリラ(元ジューシーズの2人)、タモンズもがんばれるんじゃないかと思った」と賞美しました。
「ここからの人生どうします?」と質問した徳井は、又吉に「徳井くんのことを訊かせて欲しい」と言われると、「俺はフォローの人生をおくりたい。困っている人を助けるのが好きだから」と返答。「そういう気持ちあったんや。周りから見たら、あなたがいちばん血だらけに見える」と告げられると、「ほぉ~! そうなんだ」とニヤリ。「頑張り切れてない人を助けるのが楽しいなと思ってるんだよねぇ」と続けつつ、ピースの今後については「又吉が芥川賞獲って、綾部がニューヨークに行くとか、予想家としては最高!」と意気揚々とします。
若手の頃、出演のたびに新ネタをつくらなければいけなかった番組について振り返りつつ、「俺らはアドリブで毎回、適当にやってた。みんなもそうだったと思うけど、ピースだけは毎回、新ネタをつくってぶっちぎりで1位を獲ってた。だから、このピースが売れないなら俺らがお笑いで売れることはないと思ってた。ピースが売れた時、俺も売れるかもしれないと思えた」と、素直な気持ちをぶつけた徳井。
「激ヤバな先輩を観て、俺は勝てないなって思うことがあるんだけど、そういうことはない?」と訊かれた又吉は「俺はないなぁ」と答えつつ、「ドラゴンボール、観たことない?」と質問返し。孫悟空(カカロット)が死闘のために死ぬ気で修行する様を具体的に話しつつ、「むしろ、そういう(激ヤバな)人がいてくれたほうがいい。"あと何年でああいうことができとかなあかんのやな"とかわかるから」と話すと、徳井は「いいスピリッツしてるなぁ」と感嘆しました。
ここで、西井さんと大森さんを呼び込んで4人でトーク。
「又吉のゴールは結婚。結婚すれば、確実な人生を100歳まで生きられる」と言い切る徳井が「一般人と結婚して欲しくない。すっごくキレイな外国人とかがいい」と言うと、西井さんから「エマ・ワトソンはどう?」との提案が。「なんで知ってる適当な人の名前出すの?」とツッコむ大森さんです。
パーソナル・スペースに侵入しているのが一目でわかるほど、近くで又吉を観察していた西井さんですが、突然「同じものを感じる。親近感がある!」と発言。「前世が一緒なんじゃない?」と返した徳井に、「そうかも。私、前世はコウモリだったと思うんだよね。なんでコウモリかっていうと、暗いところが好きだから」と話す西井さんは、又吉に「僕も暗いところが好き」と同調されるとパッと笑顔に。も、徳井が「でも、コウモリってつるむの苦手なんじゃない?」と言うと、「じゃあ、コウモリじゃなくて、もぐらだったのかも!」とすぐさま前世を訂正します(ちなみに西井さん曰く、徳井の前世は"ゴマ1粒"だそう)。
その後も、又吉に異様な食いつきを見せる西井さん。大森さんが西井さんを肩をつかんで引き離そうとしますが、おかまいなしで身を乗り出してぐいぐい近づいていきます。
「あなたが読んでいる本が読みたい。オススメは?」と問われた又吉が「50代のマダムと話してるみたい」と呟くと、観客は大笑い。西井さんの好きな山田悠介さんの本を「読んでみますよ」と返すと、「寄り添ってくれるのぉ? やばぁ~! 感動してる。泣いた!」と大喜びの西井さんでした。
『平成ノブシコブシ徳井のブラックホールロックンロール』は、「ケータイよしもと」にて毎月末更新予定。4月末で103歳のエッセイが更新されたこの連載を、今後もぜひともお楽しみください!
■平成ノブシコブシ徳井のブラックホールロックンロール(ケータイよしもと:月額324円)
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