世界的タップダンサーHIDEBOHがプロデュースするショー『TAP THE BEST SHOW』開幕
6月26日(月)~28日(水)銀座・博品館劇場にて、世界的タップダンサーHIDEBOHがプロデュースする"劇団HIGUCHI"の旗揚げ公演となるエンターテイメントショー『TAP THE BEST SHOW』を上演。水谷豊さんが初監督を務めた映画「TAP-THE LAST SHOW-」の最後に24分間にわたる感動的なタップダンスショーを繰り広げた精鋭ダンサーたちによる、間近でタップを体験できる興奮と感動あふれるショーをお届け。またスペシャルゲストとして水谷豊さんも登場。HIDEBOHと映画の製作秘話から今回のショー立ち上げ裏話などを披露しました。
ここでは6月28日(水)千秋楽公演をリポート。
暗闇の中、ステージで光り輝くタップシューズがタップのリズムを刻むと、会場後方から劇場支配人姿のHIDEBOHが現れ「ようこそおいでくださいました。冒頭から国宝級イケメンの登場です」とまずはひと笑いをとり挨拶。「It's show time」の声とともにダンサーたちが集結し「Don't stop believing」で華やかにステージの幕を開けました。
映画「TAP-THE LAST SHOW-」からは、「さくら」のナンバーにのせての9人の女性ダンサーによる和とタップが融合したステージや、「Autumn Waltz」での男女の哀愁ただようダンスなどを。その他、「Cell Block Tango」ではボンテージ風ファッションの女性ダンサーによるセクシーさに笑いをプラスしたショーを、タンゴ調にアレンジした「Hotel California」では赤と黒の衣装のダンサーたちが情熱的なダンスを、「a cappella tap」では灰皿を打楽器代わりに打ち鳴らしながらパワフルなステージを...と、様々なリズムで踊る多彩なダンスを披露し、タップの楽しさを披露。その合間には、卓球の試合や将棋の対戦をタップの音で表現するコント仕立てのコーナーなどで笑いも織り交ぜます。もちろんHIDEBOHの見せ場も。「絵本と旅するアコルデオン」ではアコーディオンの演奏とHIDEBOHのタップだけのステージを展開し、超絶技で観客を魅了しました。
また、若かりし頃、HIDEBOHと同じショーパブで働きながら苦楽をともにした芋洗坂係長も出演。芋洗坂係長のおなじみネタ「ボラーレ」は、実はHIDEBOHと2人でぼったくりバーに引っ掛かった時のエピソードから生まれたということで、当事者2人のコラボによる「ボラーレ」ノンフィクションvre.を披露しました。
さらに、スペシャルゲストとして水谷豊さんが登場。「HIDEBOHの部屋」と銘打ったコーナーで、2人で紅茶を飲みながら映画「TAP-THE LAST SHOW-」についてのトークを。チャップリンに惹かれ、40年以上前からTAPを題材にした映画を撮りたいと何度もチャレンジしていたという水谷さん。43年前にタップを始めたHIDEBOHは、同じ頃から40年以上タップへの思いを抱いていたことに不思議な縁を感じ感動。また、映画「TAP-THE LAST SHOW-」は、最初はタップの踊れる俳優のオーディションを行っていたものの、HIDEBOHの教え子たちのタップを見て、「本物のダンサーで行こうと決めた」と水谷さん。この決断により映画が生まれ、また水谷さんの「映画だけで終わらず、生のタップショーを作って欲しい」との言葉が本公演に繋がったという秘話も明かしました。水谷さんからは、「このショーを見て、なぜ僕が長い間タップの世界に惹かれ続けてきたのかが分かった気がする」と何よりもうれしい声をいただきました。
そして本公演は、ダンサー全員による「sing sing sing」の華やかなステージ、そしてHIDEBOHがダンスを担当した北野武監督の映画『座頭市』のタップで大興奮のフィナーレを。HIDEBOHは「タップダンスを間近で体感していただき、日本中、世界中に魅力を伝えていくことが我々の使命です。死ぬまで踊り続けます!」と宣言し、旗揚げ公演は幕を下ろしました。
また、当ライブのゲネプロには、アフリカ系アメリカ人として初めて同賞で3度の助演男優賞に輝き、吉本興業が4月に開校した「ヒントン・バトル ダンスアカデミー」を手掛けるヒントン・バトル氏(60)が訪れ「素晴らしいエンタテイメントショー」だったと激励した。尚、同アカデミーには"激団HIGUCHI"から清水夏生、kuriko、金子真弓が講師を務めている。
【HIDEBOH】