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2017年9月24日 (日)

京都国際映画祭2017に先駆け、プレイベントを元・立誠小学校講堂で開催!

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10月12日(木)〜15日(日)の4日間の日程で行なわれる「京都国際映画祭2017」。今年第4回を迎える同映画祭の開催に先駆け、9月23日(祝・土)に元・立誠小学校でプレイベント「京都国際映画祭2017」「日本映画 原点の地・立誠」共催企画 『忠次旅日記』井上陽一 活弁ライブが開かれました。


これまで映画祭の会場としても活躍していた元・立誠小学校ですが、本格的な跡地活用が決定したことで、今年で一旦会場としての使用を終了することになります。立誠小学校の竣工、「忠次旅日記」の公開が同じ1927年で、いっしょに90歳を迎えること、そして今年の京都国際映画祭を盛り上げる意味も含め、今回のイベントが開催されることになりました。


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会場となった元・立誠小学校の正面入口前には、このイベント当日から運行を開始する、コトバのアーティスト・イチハラヒロコ氏によるアートタクシーも特別展示され、入場者を迎えます。


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イベントは、まずMCのアートプランナー・おかけんたが登場。今日のイベントについて、そして京都国際映画祭についてトークしたあと、イチハラヒロコ氏がステージへ。アートタクシーがついに今日からお披露目ということで「ありがとうございます、えらいことで...」と恐縮するイチハラ氏の姿に会場から笑いが起こります。そして改めて「言葉をモチーフにして作品を作っています、イチハラです」と挨拶。けんたからタクシーが京都市内をぐるぐる回ると聞かされると、再び「えらいことで...」。今日の入場者に作品であるカードが配られたことについても「いらんかもしれませんが...」とあくまで謙虚なイチハラ氏の様子に会場から笑いと拍手が起こっていました。


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続いては、本日の出演者をステージに呼び込みます。活弁士・井上陽一氏が「よろしくお願いします」と挨拶。その存在感に「校長先生のよう」とけんた。それを受けた井上氏は自らあと10年で90歳と自己紹介します。


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そして、今回音楽を担当する活動写真和洋合奏団のバンドマスターでバイオリン担当の今田健太郎氏、ピアノ・黒川隆雄氏、鳴りもの・河野佳代子氏、三味線・今藤敏之氏が紹介されます。


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改めてけんたが「どうしてこの作品を選ばれたんですか?」と井上氏に問いかけると、「やってくれって言われたから」。そのストレートな返答に笑いが起こります。そして、この作品は若い娘が出てこないことを話し、「この歳になると若い娘の声が出ない、伊豆の踊子とかはもうとっても無理」と井上氏。今日出てくるのは年増ですから、と会場を笑わせます。


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バンドマスターの今田氏は、活動写真和洋合奏団について説明。100年ほど前に、無声映画を実演でやっていたのを復元してやらせてもらっていると話しました。楽団で演奏を始めたきっかけについては、黒川氏が「(今田氏から)やってみたらおもしろいんちゃうか」と言われたのが始まりだったとのこと。すでに12、3年の活動歴があることも話されます。ここでけんたが「鳴りものとは?」と、担当の河野氏に質問したところ、大太鼓、締太鼓、ドラが鳴りものになると説明がありました。さらに井上氏から「画面によって雷、波しぶきとか、合わせないとダメ」と補足の説明も。三味線担当の今藤氏は、普段は日本舞踊の演奏などを行っているそうで、腕自慢のメンバーたちによる演奏にも期待が高まります。


そしてけんたが作品について、日活大将軍撮影所で制作された伊藤大輔監督の作品であること、主役の忠次を演じるのは大河内傳次郎であることなどを説明。井上氏は、この作品は三部からなるものの「一番いい、名月赤城山(井上氏談)」のシーンが登場する第一部がないことを残念そうに話しました。


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いよいよ作品の上映です。冒頭、井上氏が今では見られない第一部の説明を行い、フィルムがスタート。その瞬間から楽団による音楽が流れ、井上氏の迫力ある声が会場に響きます。役柄ごとに声を変え、様々なキャラクターを演じていく井上氏。楽団はシーンに合わせ、テンポ、曲調を自在に変え、作品を盛り上げます。活弁、音楽とひとつになることで、90年前のサイレント映画にいきいきとした生命が吹き込まれました。


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上映後、やはり第一部が無いのがとても残念だとしつつも、フィルムが細切れで大変だったが、なんとかわかってもらえたのでは、と井上氏。楽団のメンバーも「前にやったフィルムと違っていて大変だった」「疲れました」「いつもと違う感じで演奏するので苦労した」と口々に話しましたが、その表情は井上氏も含め、全員が満足気。その姿に会場からは大きな拍手が起こりました


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けんたからは10月12日(木)から「京都国際映画祭2017」がスタートすること、13日(金)からは「サイレント/クラシック企画」として、大江能楽堂で活弁上映特集が始まることも告知。「映画のルーツはコメディ映画にある」をテーマに、映画初期に活躍したコメディエンヌや女性に焦点を当てた特集を行うことが伝えられました。


例年以上に充実したコンテンツが満載の「京都国際映画祭2017」。10月12日(木)からのスタートが待ちきれません!



【おかけんた】