ジェラードンが優勝! TOWN WORKプレゼンツ「BAKE-MON」決勝戦
11月12日(日)、東京・渋谷∞ホールにて「TOWN WORKプレゼンツ『BAKE-MON』決勝戦」が開催され、全33組の若手芸人が出場する中、見事ジェラードンが優勝を果たしました。
MCにブラックマヨネーズ、審査員に千原ジュニア、中川家、ケンドーコバヤシを迎えた本大会は、次に「化ける」モンスター芸人(=BAKE-MON)を決定するオーディションライブ。"テレビ未公開のネタ"限定で開催され、3回の予選を経て勝ち上がった芸人により、白熱した決勝戦となりました。
10年ぶりに復活したという本ライブは、優勝賞金も50万円と、若手芸人にとってはかなりの高額賞金がかかっているとあって、MCで登場したブラックマヨネーズも「すごいですね~!」(小杉)、「思わずいつもよりドーランを厚く塗ってしまいました」(吉田)と、気合の入ったコメントを発します。
続いて登場した審査員の千原ジュニア、中川家、ケンドーコバヤシ。ジュニアは「マジメな話、ホンマに面白い人は売れるやん? でもややこしいのが、たまにおもろない人も売れるけど」と、ホントに面白い人は売れると太鼓判を押しながら、「でも、若手の頃に審査員に言われたことってずっと覚えてるもんなぁ......」と自身の若手の頃を振り返り、苦々しい記憶を明かして会場を笑わせていました。
礼二は審査員として「将来性をみたいと思います」とコメントし、小杉に「審査員慣れがすごい」と感心されますが、剛は「元気いっぱいで! 大きい声」と答えたため、「こっちはざっくりしてんなぁ」と呆れられます。そんな中、なぜかケンコバだけは「僕は顔。女の子やったらカワイイ子。男やったら自分がゲイの目になってカワイイ男の子」と、独自の審査基準を発表し、笑いを誘っていました。
そしていよいよ「BAKE-MON」決勝戦がスタート! さっそく6~7組ずつ5ブロックに分かれた若手がネタを披露していきます。
トップバッターの天狗は、1週間を英語で言おうとするのですが、物忘れが激しすぎて言えないという漫才を披露。続くラフレクランは、西村がひとりカラオケをしようとすると、部屋の中に不気味なおじさんが入ってきて、西村のカラオケを採点しだす......というシュールなコントを展開します。
3組目の隣人は「罰金5円」の悪いことを独特の踊りとともに発表するというネタを披露。続くやわらは独自の歌で笑いを誘い、5組目の犬は、運命の出会いかと思ったら相手が気持ち悪い人だった......というガッカリなコントを。そして今ブロックの締めを飾ったのは、バイトの先輩と後輩の会話を綴ったコントを披露したサルゴリラでした。
最初のブロックが終わっての講評では、漫才に期待していたという中川家の2人が「コントの方が調子よさそうですね」とコントを絶賛。特に剛は「サルゴリラのコントはずっと見ていたかった」と絶賛していました。
続く2ブロック目では、歌もののコントが得意なシマッシュレコードが"悲しいことがあった時に作った曲"だという『オレは待っていた』という曲を披露し、スーパーで特売シールが貼られたお寿司を横取りされたときの悲しみを切々と歌い上げます。ZAZYはピン芸の王道、フリップネタで笑わせるのですが、徐々にネタが不思議な風味を帯びていき、最後はシュールすぎるオチでお客さんをケムに巻いていました(笑)。
ナイチンゲールダンスは「木に風船が引っかかって泣いている子供の助け方」という漫才を、おばたのお兄さんは運動会でのジタバタを全て「バタにんまり」で解決するというピン芸で会場を盛り上げます。ボーイフレンドは歌ネタやダンスが盛り込まれたコントを披露し、ネルソンズはヤンキーの男の子とそのお母さん、そして謎のラッパーによるヤンキーを更生させようとするコントで爆笑をさらいます。
講評では、ジュニアが「『これは芸人しかできひんやろ』っていうやつがやっぱりおもろいですね」と評していました。
第3ブロックでは、ラニーノーズが今どきの音楽を歌うかと思いきや、漫才の王道である「べっぴんさん、べっぴんさん、ひとつ飛ばしてべっぴんさん」に節をつけて熱唱。世間知らズは、語尾に変な擬音をつけた話し方で笑いを誘います。こがけんは「こんなやつとあんなやつって絶対付き合うよね」という恋愛フラグの歌を熱唱し、続くダンビラムーチョは、ヤンキーとヤンキーに金をせびられるおっさんのコントで審査員のケンコバを爆笑させます。
5組目のしゅんしゅんクリニックPは、臓器のTシャツを着て、歌いながら臓器を説明するというシュールなピン芸を展開。ガンバレルーヤは、継母と娘が「お母さんのオムライス」の歌を歌うという、微妙な関係でクスリと笑わせるコントを披露します。インディアンスは好きな子ができたからプロポーズの練習をするという設定で、さまざまなプロポーズのパターンで笑いを誘っていました。
第3ブロックの講評では、礼二が「みんな面白いですけど、特にダンビラムーチョのコントに出てくるおっさん。あの手のおっさんは僕もまだ手を出したことのないおっさんです」と絶賛。ケンコバも、「確かに、途中からあのおっさんが宇津井健さんに見えてきましたね」とこぞって名優の予感がすると絶賛します。
第4ブロックはさんさんずから。「娘さんを僕にください」というシーンなのに、なぜか3人のうち2人がシンクロした動きをするというシュールなコントを披露します。続くオダウエダは一見ほのぼのとしたおばあちゃんと孫の会話かと思いきや、急転直下の同じくシュールなオチで笑わせていました。3組目はラフレクランのきょんがピンで登場。最後は必ず「ヤバイね」で締めるというヤバいネタ(?)で勝負に挑んでいました。
4組目のフルフロンタルは、キザな男が登場する漫才を展開し、ぼたもちハイビスカスはお嬢様と世界でトップスリーに入るという女ボディガードとのコントを披露します。さかえは「一生寝ない体」になるためにはどうしたらいいかを考える漫才で笑いを誘い、高校ズはなんでもかわす(よけるという意味の「かわす」)という歌を披露し、ありとあらゆるものを「かわし」ていました。
第4ブロックを「このブロックは特に自分を信じてる人が多かった」と話すジュニア。礼二はさかえを「ドラマに出てきそうな漫才師」だと評します。
最終ブロックのトップを飾るのは、芸人になりたいという息子とその親という設定の漫才をする鬼としみちゃむ。続くピン芸人のTOKUは、恐竜(レックス)にまたがってネタをし、「これが白亜紀の笑いで~す!」などという発言でケンコバを爆笑させていました。続くしんぼるは、6歳から17年間ずっと友達だというコンビネーションで息のあった漫才を見せます。
4組目のイチキップリンはギターを持って登場しますが、セットの隅にそっと置いたまま、最後までギターは弾かず、「世の中のいらないもの」をダンスと歌に乗せて説明し、次々と捨てていくというある意味斬新なネタを披露し、笑いを誘います。続くトットは近所のおいしいごはん屋さんのCMを作ってあげるという漫才を披露し、ジェラードンは握手会という設定で、アイドルとそのファンと警備員という3人の絶妙なやりとりをコントで魅せます。トリを飾ったのはニューヨークで、歌とラップの2人組の解散ライブという設定で歌とラップを交互に歌うのですが、2つの世界観のあまりの違いに大きな笑いが起こっていました。
最終ブロックを「ヘンなやつが多いブロックでしたね」と評し、笑わせるケンコバ。ジュニアはジェラードンのコントを「一文字たりともムダがなかった。あんなコントなかなかないで。あんなにもう1本他のコント見たいと思わせることもなかなかない」と大絶賛します。
結果を集計している間、イチキップリンや恐竜ライダーのTOKU、しゅんしゅんクリニックPなどのピン芸人と会話をするブラマヨと審査員芸人の面々。医者としても活動しているというしゅんしゅんクリニックPは、普段は薄毛のクリニックで働いているそうで、それを聞いた小杉が自身の頭皮を見てもらったところ、「残念ながら、毛根がご臨終です」と言い渡され、爆笑が起こっていました。
いよいよ結果発表となり、まずは特別賞の5組が発表されます。特別賞に輝いたのは、しんぼる、ガンバレルーヤ、インディアンス、ラフレクラン、ダンビラムーチョの5組。特別賞のプレゼンターはケンコバが務めたのですが、全員に「痛みに耐えてよくがんばった! 感動した!」という小泉元首相の名言をなぜか引用し、笑いを誘います。
続いて準優勝の発表へ。準優勝はネルソンズが受賞し、賞金の30万円を手にします。和田まんじゅうは「ウソでしょ!? ムチャクチャ嬉しいんだけど!」と信じられないようすで興奮していました。
そしていよいよ優勝者の発表へ。優勝したのはジェラードンでした! 『キングオブコント』では毎回2回戦で落ちているというジェラードンは優勝するのが初めてだそうで、「嬉しい!」を連発。そんな彼らには優勝トロフィーと賞金50万円が贈られました。
大会終了後の囲み取材では、ジェラードンのかみちぃが「緊張しすぎて、本番前は誰ともしゃべってなかった」と明かし、大会にかける意気込みが相当なものであったことを語るのですが、他のメンバーに「誰ともしゃべってないのはいつも通りだろ!」とツッコまれ、笑いが起こります。
ネルソンズの青山フォール勝ちは「嬉しいんですけど、いつも2位とか3位ばかりなので正直『またか』と思ってちょっと悔しい」と複雑な心境を明かしますが、「でも今回は賞金あるんで」とそこは素直に嬉しいと話します。和田まんじゅうは「僕らはお客さんはもちろん、芸人も笑わせたいというコンセプトでやってるんで、今回はお客さんも笑ってくれたし、楽屋に戻っても芸人がみんなおもしろかったと言ってくれてたんで、それだけでも嬉しい」と謙虚な発言でその場を和ませていました。
賞金の使い道については、「上京してから12年ずっと同じところに住んでいるので、すぐにでも引っ越したい」(かみちぃ)、「衣装に穴が6カ所ぐらい空いてるんで、衣装を新調したい」(ジェラードン・西本)「いったん妻に預けます」(ネルソンズ・岸)とさまざまなよう。
テレビ番組関係者も注目し、この日も十数人の関係者が観戦していたという今大会での優勝・準優勝とあって、「僕らは一緒にライブをすることも多く、唯一のレギュラー番組も一緒にやらせてもらってるんです。だから、できれば2組セットで番組に出させてもらいたい!」と仲よく意気込み&希望をアピールする2組でした。
ジェラードン、ネルソンズと、いずれもトリオのコンビが受賞することとなった「BAKE-MON」。彼らの今後と、来年も開催されるであろう本大会が今から楽しみです!
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