迫力のダンクシーンも見られた3x3イベント「OKINAWA72 CHANCE!」最終ラウンド
3人制バスケットボールの日本最高峰プロリーグ「3x3 PREMIER.EXE(スリーバイスリー プレミア・ドット・エグゼ)」で戦う「OKINAWA72.EXE(オキナワ・セブンティトゥー・ドット・エグゼ)」が2月23日(金)、2018年度入団選手セレクションを兼ねた1dayトーナメント大会「OKINAWA72.EXE presents CHANCE!サードラウンド」を開催。
会場の沖縄市・ミュージックタウン音市場の3階ホールには、大会に出場する8チームと、スペシャルゲストに元琉球ゴールデンキングスのプレーヤーの山城吉超さん、そしてそのキングスのホーム戦で毎回会場を盛り上げるよしもと芸人の空馬良樹が駆けつけました。
全世界で4億5000万人を超える競技人口がいるとされるバスケットボール。その数はサッカーの2億7000万人を大きく上回る数で、最も普及されている球技であるといっても過言ではないでしょう。日本でも中高の部活動での競技人口は男女を合わせてバスケットボールが一番多く、華麗なパスワークと個人技が光るドリブル、そしてシュートを決めた爽快感を得られるこの競技にプレーヤーも観戦者も魅力に取りつかれます。
通常のハーフサイズのコートで行われる3×3はかつて3on3、またはストリートバスケットとも呼ばれていたおなじみの競技で、FIBA(国際バスケットボール連盟)の公式種目として公認されており、しかも数多くの競技人口を誇ることから2年後の東京オリンピックの新種目として採用が決定されています!今後さらに注目度はアップされることでしょう。
OKINAWA72.EXE presents CHANCE!は豊見城市・沖縄アウトレットモールあしびなーで昨年12月に行われたファーストラウンドを皮切りに、1月のイオンモール沖縄ライカムでのセカンドラウンド、そして今回のサードラウンドを含め全3回に分けられ開催。トーナメント戦とともに沖縄を代表するプロチームの一員としてプレーできる権利をかけた戦いが演じられました。
試合前の開会式に登場した元琉球ゴールデンキングスプレーヤーの山城吉超さんは「3x3のイベントに参加させて頂き、好試合を楽しみにしていますので選手のみなさん頑張ってください」と選手にねぎらいの言葉をかけるとすかさず空馬は「大人になったねー!いつもだったら言ったらダメなこといっぱい言うくせに」と山城さんの裏の顔を暴露し思わず苦笑いする場面も見られました。
大会の進行は前回に引き続きMC DICE、そしてDJ MEILLEEによるDJプレイで会場を盛り上げ、競技に花を添えます。
今大会では主催チームのOKINAWA72.EXEとともに沖縄県内で活動するawesome、joint、new jack city、TRUTH、諸見里ブラザーズ。そして米軍基地に所属し昨年はOKINAWA72.EXEの一員として活躍したテレンス・テレール選手を擁するWarriors、3x3日本代表として世界選手権に出場経験のある長谷川聖選手が所属のAKTLOCALの全8チームが参戦。
1チーム4人編成で試合時間は10分、その間に21点を先に取ったチームが勝者となるという国際バスケットボール連盟が定める公式ルールにて行われ、優勝チームには賞金10万円が授与されるとあって気迫を前面に押し出した戦いが繰り広げられました。
Warriors:テレンス・テレール選手
AKTLOCAL:長谷川聖選手
OKINAWA72.EXE 21-4 諸見里ブラザーズ
joint 18-21 awesome
Warriors 21-20 new jack city
TRUTH 14-21 AKTLOCAL
好ゲームの目白押しとなった一回戦では、お互いのスキルを存分に披露。真剣勝負だからこその妥協しない姿も見られました。
【準決勝】
OKINAWA72.EXE 21-11 awesome
Warriors 14-21 AKTLOCAL
試合が進むにつれて満員となった会場もヒートアップ。拮抗した戦いの中で見せるビッグプレーに拍手と大歓声が鳴り響きます。
また会場には2008年から10シーズンにわたり琉球ゴールデンキングスのアシスタントコーチを務め、現在は同チームのチームアドバイザーのキース・リチャードソン氏(写真中央・右から2人目)も観戦する姿が見られました。
緊迫の試合が続く一方で、決勝戦を前に行われたシュートコンテストでは人気沸騰中のバスケ系YouTuber「早朝シューティング」(写真:左からjunjunさん、AUDIさん、スラミさん)がサプライズで登場すると会場は歓声に包まれます。普段はバスケのプレー動画ネタで笑いを誘う早朝シューティングのみなさんですが、この日は会場から選ばれたお客さん3人と対戦形式で行うシュートコンテストに真剣勝負モード全開。
試合同様に息詰まる展開となったシュートコンテストですが、結果は2勝1敗でお客さんの勝利!早朝シューティングにとっては悔しい結果となりました。
大会も大詰めを迎え、残すところは決勝戦のみ。勝ちあがったのは3大会連続で決勝に進んだOKINAWA72.EXEと、元日本代表の長谷川聖選手を擁するAKTLOCALの両チーム。OKINAWA72.EXEにとっては2大会とも準優勝に終わっているだけに最終戦は雪辱を晴らしたいところ。
またそのチームに所属する島袋覚選手、ファンティン・ブランドン選手、上江田真選手、神里幸太選手にとってもセレクションの対象となっていることから今年の全国リーグ参戦の保障はされていません。ですから何としても結果を残して今年もチームの一員としてリーグ戦に出場できる権利を手にしたいところでした。
試合は互いにプロの意地を見せ合う展開に。粘り強いディフェンスでシュートを打たせない中、その網をかいくぐり少ないチャンスでシュートを放ちゴールを奪います。ハイレベルな一戦を目の前に観客も固唾を呑んで見守りましたが、最後は菊池亨選手の2ポイントシュートが鮮やかに決まり、AKTLOCALが22対16で第3回大会優勝を飾りました。一方、OKINAWA72.EXEにとっては悔しい3大会連続の準優勝に終わりました。
3x3を生で初めて観戦したという空馬は「すごかった!仕事ではなくて観客席で見たかった!」と興奮を隠しきれない様子。山城さんはスピーディーな試合展開に「見てるだけでて疲れました」と率直な感想を述べるとすかさず空馬は「疲れてたの!?あんましゃべってないし水だけ全部飲み干しただけじゃん!」と鋭い突っ込みを入れられ、言葉を失った山城さんも「すみません」と笑ってごまかしていました。
優勝したAKTLOCALには山城さんからチャンピオンパネルが授与。そしてMVPには長谷川聖選手が選ばれました。チームを代表してコメントを求められた長谷川選手は「今日はありがとうございました。どのチームも本当に強くて、試合中思わずムキになっていた自分がいました。本当は優しい人間なんで、これからも応援してください」とユーモアを交えながら柔らかな表情を見せていました。
そして閉会式終了と同時に待ち構えていた早朝シューティングのメンバーが巨大クラッカーで手荒い祝福。思わぬサプライズに驚きの表情を見せましたが、その祝砲に喜びを噛みしめました。
一方、初優勝とはならなかったOKINAWA72.EXEの島袋覚選手は「悔しいですね。今回こそはと思っていたんですが...1戦目と2戦目は相手にそこまでプレッシャーをかけていなかったので、今回はディフェンスから仕掛けようと話して臨みました。序盤はその効果が上手く出ていたんですが、自分たちの疲れが出てきてワンテンポディフェンスが遅れた隙を確実に突かれました。県外から強いチームが来て試合ができるのはとてもエキサイティングで、その結果として自分たちのレベルも上がってくると思っています。とてもプラスになった大会でした」と、悔しさをにじませながらも前を向く姿勢を見せました。
またこの大会の主催者でOKINAWA72.EXEのオーナーであるガレッジセールのゴリに向けてコメントを求められると「ゴリさんすみません。3回も負けてしまいました。前回今回と見に来てくれなかったので、是非試合を間近で見てもらって刺激を与えてください」と要請しました。
プロチームの一員になれるチャンスとしてセレクションを兼ねた「OKINAWA72 CHANCE!」は今大会をもって全日程が終了。2018年シーズンを戦うOKINAWA72.EXEの選手発表は、4月19日から沖縄県内で開催される「第10回沖縄国際映画祭」の開催期間中に発表されます。