"ロケ地探偵・ロケ地小五郎"の本領発揮!ロケ地の今と昔を見比べ感嘆!第10回島ぜんぶでおーきな祭 カウントダウンイベント~沖縄ヒストリカルムービー番外編~ウチナー映画ロケ地巡り『メインテーマ』
2月24日(土)、沖縄・よしもと沖縄花月にて、今年も4月に行う第10回島ぜんぶでお~きな祭を盛り上げるカウントダウンイベント「第10回島ぜんぶでおーきな祭 カウントダウンイベント~沖縄ヒストリカルムービー番外編~ウチナー映画ロケ地巡り『メインテーマ』」が開催されました。
今回は、34年前に沖縄でロケを敢行し撮影された映画『メイン・テーマ』(1984年)を取り上げ、当時と現在のロケ地の様子を写真とトークで紹介する企画。当時の撮影場所を探し出すのは、シネマラボ突貫小僧の代表・平良竜次さんと、"ロケ地探偵・ロケ地小五郎"の愛称を持つ當間早志さんが登壇しました。
この作品は、2011年に急逝した森田芳光監督によるラブストーリーで、主演は当時人気絶頂の薬師丸ひろ子さん。34年前の映像から、2018年の沖縄各地のロケ場所を特定し比較写真を撮ってきたという2人に、MCの空馬良樹と大屋あゆみから「見たい!とっても楽しみ!」と声が上がりました。「若き才能と言われていた当時30代半ばの森田芳光監督が、遊び心たっぷりに撮った作品。色々ツッコミながら楽しんで欲しい」と平良さんが軽く解説し、作品の上映が始まりました。
上映中は、薬師丸ひろ子さんの美しい姿にため息や、突拍子も無い展開に笑いが、また作品の中に次々に写し出される沖縄の懐かしい光景に見入る人などそれぞれに作品を楽しんでいました。上映終了後、再び登壇した當間さん、平良さんに、「最初はちょっと眠かったけど、どんどん魅せる映画だった」と空馬が感想を述べます。
當間さんは「この作品の魅力はカットを割らずに長まわしで遊びまくっているところ」と話すと、「ワンシーンごとに何かボケを入れてきてた!」と空馬と大屋が嬉しそうに映画のシーンを例にあげていました。続けて、2人が県内各地を探索し撮影してきた現在のロケ地巡りスライドショーがスタート。
ヒロインの相手役である野村宏伸さんは沖縄出身という設定。彼が友達と合流するシーンは那覇市南部にある瀬長島での撮影。映画のシーンと現在の場所を、地図と写真を交え細かく説明していきます。海辺の道路は現在きれいに舗装されているものの、沖にある岩が当時と同じだと画像比較すると、会場がどよめきました。また、シーンと現在が符号するように、登場人物になりきった平良さんや協力者が写る画像に、空馬が「ちょっと~!全然違うし!」とツッコミ、会場からは爆笑が起こりました。
また、薬師丸ひろ子さんが野村宏伸さんの実家を探すシーンを取り上げ、彼女がたどった道を同様にたどって見せます。民家の生垣や並ぶ建物の一部など、当時と変わらない場所を見つけ出し、地図と経路図を駆使し説明する當間さんと平良さん。映画のシーンと現在の画像を重ね合わせた検証画像など、その綿密な調査と報告に、客席からは感嘆の声が多く漏れました。
また、薬師丸ひろ子さんと桃井かおりさんが2人で並んで食事するファストフード店を取り上げ、屋外に並ぶたくさんのベンチとテーブルから、2人が座った場所を特定しました。県民にはなじみの深い場所からか、多くの観客がうなずきながら聞いていました。他にも、ヒロインの姉が勤める放送局という設定で、現在のFM沖縄になる前の極東放送が写し出されており、「当時の極東放送の姿を映した貴重な映像でもある」と當間さん。大屋も「すごーい」とスクリーンに近づいて見ていました。
當間さんと平良さんによる詳しすぎる解説の合間には、最前列に座っている観客たちから「私たちもロケ地を探しに行った」「これは○○じゃないかと思う」など、情報が寄せられるなどの場面も見られました。スタートから最後まで反応のよい客席に空馬と大屋は感心しきり。"ロケ地探偵・ロケ地小五郎"の名を欲しいままにするかの、當間さんの鋭い推理と洞察、的確で端的なわかりやすい解説の平良さん。2人によるスライドトークショーは大盛況のうちに終了しました。
【空馬良樹】【大屋あゆみ】