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2018年3月17日 (土)

桂文枝による大阪市24区創作落語プロジェクト「参地直笑 祭」が住之江区からスタート!

昨年11月、大阪市と吉本興業は"笑いの力"で市民サービスの向上および地域の活性化を目的とした「包括連携協定」を結びました。24区に街の魅力発信をお手伝いする「住みます芸人」を配置。さらに桂文枝が各区の特色を盛り込んだ創作落語を24本作って披露する「参地直笑 祭(さんちちょくしょう まつり)」に取り組んでいきます。「参地直笑 祭」とは、"地域の皆さまのもとに参上し、直に「笑い」をお届けします"という想いを込め、文枝自らが命名しました。

 

第1回目のお披露目は「参地直笑 祭 in 住之江区」として、3月17日(土)にすみのえ舞昆ホールで行われました。

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トップバッターは、住之江区住みます芸人・雷鳴です。たくさん集まったお客さんを前に、自分たちの知名度調査をはじめます。「ちょっと見たことある人?」とハマチが挙手を求めると、住みます芸人としての活動の甲斐あってか次々に手が上がります。雷鳴のふたりは「今までで1番多い」と住之江区の皆さんの間で自分たちの存在が浸透してきているのを実感し、大喜び。ですが、ハマチの持ちギャグで、手をアルファベットの"C"にして「ポケットの中からコスモスクエアー!」にはお客さんの反応も薄く、こちらはまだまだ浸透に時間が掛かりそうです。そして、「住之江区でナンパに挑戦したい」というOKIのリクエストに応えるネタで場内を沸かせました。

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続いて、span!の登場です。「自分たちにしかできない特技」として水本が相方・マコトを肩に担ぐ芸を披露し、お客さんの気持ちをグッと掴みネタに入ります。「街中で芸人と気づかれたい、声をかけられたい」願望を持つ水本のため、来る日に備えてマコトが練習に付き合います。が、マコトのズレた対応でお客さんは大笑いでした。さらに、コンビの息の合ったところを卓球のダブルスの動きでコミカルに伝え、会場内は一層盛り上がりを見せていました。

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3番手は、桂三金。体重120Kg・体脂肪率51%という自身のふくよかな体型を話の入り口に、「太っている人が国政に出る」落語を。「体の大きい人あるある」を例に挙げ、「専用車両を設け1シート7名のところを3名掛けにする」「水の消費量は多いが、湯船の水量は少なくて済むからバランスが取れている」など、日常生活における改善点を示しマニフェストとして演説シーンを進めていきます。一例を紹介する度、どっと笑いが巻き起こります。

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いよいよ桂文枝の出番です。会場内に割れんばかりの拍手が響き渡り、文枝が姿を現しました。

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高座に上がると来場者に感謝を述べ、「参地直笑 祭」の命名者であることや、「大阪市24区全部の落語を作ろう」と自ら申し出たことなど成り立ちを話します。そして、「考えてみれば難しい」とポツリ。大阪、名古屋、和歌山といった地域別であれば言葉づかいなどで差異や特徴が出せるが「大阪の区の違い(の出し方)は、わからへん。みんな、大阪弁」と、文枝は自らに挑戦を課してしまったよう。しかし、「言うた手前、住之江区の落語を作らなければいけない」と気合いを入れ直し、「(住之江区に)3回足を運ばせていただきました」ときっちりリサーチしたと言います。「いいところですね。公園も多いですし、海がある。」と街の特色・良さを文枝が体感しできあがったのが、この日初お披露目される創作落語『しあわせの方程式』です。高校2年生の娘を持つ夫婦が、娘の明るい未来を描いた「玉の輿ストーリー」トークが起点。話が進行していく中で文枝の口からは、大阪南港野鳥園、住之江競艇場、友愛会病院、北加賀屋の焼き鳥屋「鳥かつ」など、住之江区内に実在する固有名詞が繰り出されていきます。「まくれ、まくれ」といった住之江競艇場内ではお馴染みの言葉も織り交ぜ、セリフに「(ボートレース好きだった)横山やすしさんの漫才で聞いたことがある」と住之江区をこよなく愛したかつての仲間の名も登場させていました。住之江区の特色が飛び出す度、「あ、知っている!」という反応と共に、会場内に笑いが生まれます。

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上演後、住之江区長・西原昇さんと文枝によるトークコーナーが。MCは桂三金が務めます。まずは住之江区が舞台となった落語『しあわせの方程式』について西原区長は「(住之江区のことを)一生懸命に調べていただいたのが、とてもうれしい」と満面の笑みを浮かべながら創ってくれた感謝を伝えます。続けて西原区長が「みなさん、(落語は)いかがでしたか?」と会場に感想を求めると、大拍手が返ってきました。

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住之江区に関する話題に移ります。「面積も(24区で)1番広い。大阪南港に面していて海に向いている街。万博誘致もありますし、(港から海外に、)外に向いて大阪を発信する場所になればいい」と西原区長。文枝は「海に向いているのは、ほんまええ」と深く頷きます。高知県出身・坂本龍馬など海を見て育った歴史上の人物を例に、海の向こうにある大陸に思いを馳せ「大志を抱ける」と持論を展開。「子どもさんを、ここ住之江で育てていただきたいなと思いますね」と、子育てにプラスになる地区をアピール。西原区長も「住之江からワールドワイドに活躍する人材を育てる施策をしていきたい」と応じていました。また、「住之江といえばボートレース」という街のイメージ戦略で全国から人を呼び込み、見るもの・食べるものなど観光業への取り組みを西原区長に期待する話も出ていました。

 

そして落語創作のためリサーチを重ねた文枝は、「歳を取ったら、住之江に住みたいな」という気持ちに至るほど街の魅力を感じたと吐露します。これには集まったお客さんも大喜びです。が、「と、思ったんですけど、考えてみたら、もう歳取ってるからね。今から遅いんちゃうかな」と文枝が苦笑いし、お客さんは大爆笑でした。

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改めて三金から落語を披露した感想を問われ文枝は、「(披露するのは)ここがはじめてでしたから」と不安だったと振り返ったが、最終的には笑いの連続となり、「お客さんに喜んでいただいて、正直こないウケると思わへんかった」と十分に手応えを感じられる結果に。

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最後に、第2回は桂文枝が小学生に頃に暮らしていた大正区で開催することを告知。加えて、「各区が幸せに、楽しくなってほしいということで、(落語のタイトルに)全部、"しあわせの"を付けようと思います」と宣言しました。

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