旧奈良監獄が爆笑に包まれる! 『奈良赤レンガFESTIVAL』でよしもと監獄ライブ開催!!
11月23日(金・祝)から11月25日(日)の間、旧奈良監獄で行われたのが『奈良赤レンガFESTIVAL』です。重要文化財に指定されている旧奈良監獄が本格改修工事に入る前の最後の完全公開となったこのイベント。全3日間の開催期間中は、明治の名建築である旧奈良監獄を見学できることに加え、奈良のおいしいものが楽しめる『ならマルシェ』、ビール好きにはたまらない『クラフトビールフェスティバル』、監獄が幻想的な雰囲気に包まれるプロジェクションマッピングなども行われます。初日には『旧奈良監獄保存活用事業着工記念式典』、『旧奈良監獄で笑い納め!? よしもと監獄ライブ』も開催されました。
まず中央看守所1階特設ステージで『旧奈良監獄保存活用事業着工記念式典』がスタート。MCはハイヒールモモコ、浅越ゴエ(ザ・プラン9)の2人です。モモコは「(ここに来て)懐かしい気持ちになりました」と話し、笑いをゲットします。
続いて主催者を代表して黒川弘務法務事務次官の挨拶です。山下たかし法務大臣の挨拶を預かってきたと話し、ここが五大監獄のひとつであること、監獄近代化の集大成であったことなどに触れるとともに、優れた近代建築として、重要文化財に指定されたことに言及。周辺住民、自治体にも感謝を伝えました。
旧奈良監獄保存活用株式会社代表取締役野田謙二氏は自己紹介のあと、代表取締役就任の経緯について明かし、今後耐震補強工事、資料館、監獄ホテルの完成まで職責をまっとうすることを話しました。そして、赤レンガ造りの美しさを損なうことなく耐震補強をする保存面の課題、ホテルに生まれ変わらせる活用面の課題、2つの課題を両立させるべく、検討を進めてきたと話し、そのためには周辺地域との連携、地域社会との共生が欠かせないことを強調。今後も連携を深め、地域の理解と協力を得ながら進めていきたいと伝えました。
続いては祝辞です。小林茂樹衆議院議員は、ホテルに生まれ変わる歴史的瞬間に立ち会えることを大変うれしく思うと笑顔。観光拠点にとどまらず学びの場になることにも言及し、これからも文化財の保存活用事業の日本のトップランナーとして輝き続けることを期待していると話しました。
奥野信亮衆議院議員は、100年あまりの間、全国の刑事施設をリードする存在だったと聞いていると切り出し、地域住民、関係者に改めて敬意を表しました。そして以前訪れたとき、施設を見学して「これはホテルになる」と思ったと振り返り、完成した際には宿泊したいと語りました。
堀井巌参議院議員は、まず素晴らしい文化財を保存、活用する英断をした法務省、そして実現のために尽力した多くの人々に感謝を述べました。そして以前網走やアメリカのアルカトラズ島に訪れたことを振り返り、奈良に於いても、魅力ある施設として日本、世界の人々が集うことを期待していると話しました。
荒井正吾奈良県知事は、この大きなモデル事業を絶対成功させなくてはいけないと改めて思うと気を引き締め、建設中のコンベンションホールやバスターミナルを含めて、この場所を県としても大きなプロモーションの対象としていきたいと意気込みました。
仲川げん奈良市長は、この事業は奈良市にとって2つの大きな役割があると思うと説明。この事業を通して、奈良時代以外の明治期にも光が当たり、奈良の観光に奥行きが深まると話しました。そして鴻池運動公園、旧ドリームランドが隣接していることに触れ、これからの奈良の成長の起爆剤になることを期待していると力を込めました。
村田善則文化庁次長は、旧奈良監獄の歴史、造りに触れ、歴史的な価値が高いこと、重要文化財に指定されたことを説明。五大監獄でこの規模で残っているのはこの施設だけであると話し、文化財保護法に基づいて、できる限りの支援を行っていると語りました。
ここで吉本興業株式会社を代表して西川きよしが登壇。まずは「おはようございます!」と挨拶からスタート。そこから議員時代に網走、堺、広島、松山など全国の矯正施設へ勉強に行ったことを振り返り、奈良監獄の話しを聞いて、これは本当にエエことやなと思ったと笑顔。「ヘレンといっしょに泊まりたい」とも話し、「奈良の新しいスポットとして、ご家族、恋人同士で、外国からも来ていただいて、泊まっていただいて」と期待を込めました。そのあとも吉本興業が取り組んでいるSDGsについてや、過去に自身が矯正施設へ足を運んだ際の思い出なども披露し、挨拶を終えましたが、モモコから「10分もしゃべってましたよ!」とクレームが入ると会場は笑いに包まれます。
来賓紹介のあとは、清水建設株式会社渡邊昇副部長より旧奈良監獄保存活用事業の概要が説明されたほか、祝電紹介も行われました。最後はゴエが『奈良赤レンガFESTIVAL』が3日間開催されること、夜間限定の『奈良赤レンガナイトフェスタ』が開かれることなど、イベント内容を説明したあと、フォトセッションを行い、式典は終了しました。
式典後、きよしは囲み取材に応じ、出演しているテレビ番組で特集される際にも奈良は少し地味な印象がしていたと振り返り、「この話しを聞いたとき、いいことだなと思った」と語りました。そして観光して泊まっておいしいものもいただける、奈良の新しい施設であることを改めて話し、自身の議員時代の話しを再び披露、様々な思い出を語りました。
午後からの体育館特設ステージでは『旧奈良監獄で笑い納め!? よしもと監獄ライブ』を開催。MCのゴエが登場すると会場は大きな拍手に包まれます。そして『奈良赤レンガFESTIVAL』について説明し、早速ネタのコーナーへ。
一番手はゆりやんレトリィバァです。全身ピンクの衣装に身を包んだゆりやんは「調子乗っちゃって」「落ち着いていきや〜」など持ちギャグのほか、おなじみの英語を使ったネタでも会場を盛り上げました。
二番手のフースーヤは勢いのあるギャグを連発。体全体を使ったテンポの良い漫才を見せました。
馬と魚はギターを手にしたいつものスタイルで登場。まずR-1グランプリ準優勝の経歴をアピールし、拍手を要求します。旧奈良監獄のテーマを披露したほか、自分からウェーブを起こすなど、会場全体を巻き込んで盛り上げました。
プリマ旦那は、野村がいきなり奈良が地元というウソをつくトリッキーなスタート。しかしネタでは正統派のしゃべくりでしっかりと会場を沸かせます。次々と畳み掛けるネタ、ユニークな動きや表情でも、笑いを生み出していました。
登場するなりちびっ子たちが歓声を上げたのがおかずクラブの2人。ゆいP、オカリナのルックスを絡めた鉄板ネタのほか、漫才でもしっかり笑いをゲットしていました。
ネタに続いては、フースーヤ、馬と魚、プリマ旦那が再びステージへ。全員が施設内を見学したそうで、プリマ旦那・河野が独房映えしていたという暴露もありつつ、『最後に歴史を振り返ろう 旧奈良監獄◯×クイズ』がスタートします。芸人たちが旧奈良監獄にちなんだクイズを出題し、会場の観客が解答。最後まで残った10名に旧奈良監獄のグッズがプレゼントされます。まずはフースーヤ・谷口が明治時代に作られた明治五大監獄について出題。「奈良監獄、千葉監獄、長崎監獄、金沢監獄とあと1つは神戸監獄である」という問題ですが、答えは鹿児島監獄で×。解説担当の法務省矯正局総務課 庶務・広報係の半藤祐輔さんが、旧奈良監獄の歴史などについて説明も行いました。
フースーヤ・田中の問題は「旧奈良監獄はレンガ建築の重要文化財として日本最大のものである」。会場は○と×が半分ずつといったところ。正解が◯と発表されると会場からは悲鳴や歓声が起こりました。馬と魚の問題「旧奈良監獄のレンガは当時の受刑者が造った」の答えは◯。プリマ旦那は「旧奈良監獄の地下にはボクシングなどを行う闘技場がある」「旧奈良監獄は2021年に資料館を含む観光商業施設に生まれ変わるが、そこに日本初のお笑い劇場もある」という2問を出題。答えはどちらも×。問題はこれで終了ですが、まだ10人以上残っていたので、じゃんけんで決戦を行いました。
ここでプレゼンターとして奈良県公式キャラクター・せんとくんがステージへ。フースーヤ・田中といっしょにダンスを披露すると、会場からは拍手が起こります。芸人たちはステージでプレゼントをチェックし、「めちゃくちゃいろいろある」「盛りだくさん!」とその豪華さに驚いた様子。勝ち残った10名に、せんとくんからプレゼントが手渡されました。最後はゴエが改めて『奈良赤レンガFESTIVAL』の内容について説明。フォトセッションが行われたあと、よしもと監獄ライブは終了しました。
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