1月25日(土)、東京・ヨシモト∞ホールにて『彩~irodori~East Championship』が開催されました。
今年2月末を以て、シソンヌ、ジューシーズ、パンサーなどの芸歴8~10年(NSC東京9~11期生/それ扱いを含む)の芸人全91組が、『彩~irodori~East』を卒業することになりました。それにともなって、3月からは芸歴7年以下の若手を中心としたシステムが始まります!
この日行なわれたイベントは、新たなTOP2組、「~Member」16組、「~Jr.」20組を決定するもの。まず、朝11時からは『彩~irodori~East Championship~予選』が行なわれ、現システム所属のNSC東京12期生以下から「~Jr.」所属の21組、「~Audition」所属の上位21組、さらに前日24日(金)に開催された「~Audition~予選」の決勝にて勝利した8組、合計50組が出演しました。
MCを務めるのは、NSC東京1期生の品川庄司。
「俺ら、こういう大会があるたびに呼ばれるけど、すごい勢いで変わってない?」と驚く品川。3月以降。庄司から東京NSC12期生(それ扱いも含む)が600組を超えるという説明を聞き、「600組!? 5GAPとかどうしたの? 俺の好きなインポッシブルは?」と立て続けに質問すると、庄司は「5GAPいるよ、5期生でしょ。インポッシブルももう出られない。ガリットチュウなんて、シアターDに住民票を置いてるんだから」と返します。
予選は3分ネタで勝負。順番は、抽選にて決定されました。
まずはブロック①。トップバッターの大丈夫企画から、御茶ノ水男子、フランクリン、春夏秋冬、フレミング、テゴネハンバーグ、ママンマ、ザ・スリーがネタを披露します。
最初から全組が大きな笑いを起こす様に「非常に盛り上がってるね。誰が人気あるかわかるわ」と品川。フレミングについては「あのお医者さんじゃないほう(舟生)、手術着みたいな色の洋服着てるね。あれはお医者さんのほう(宮本)をリラックスさせようとしてるのかな? お前のホームだよって」と指摘していました。
続いて、ブロック②は、横澤夏子、鬼越トマホーク、サンシャイン、ダックス。、鶏あえず、ラビッツ、ピスタチオ、まっかちんが出演。
相方の話をすべて遮りながら解釈間違いを繰り返すという高速しゃべくり漫才が特徴のまっかちん。ネタを観ていたと思われる品川は「一緒に食事したくない後輩ナンバーワンが決まりました。まっかちんのボケ(松野下)です」とつぶやきます。また「鬼越トマホークの坊主の子(坂井)ってキャバクラでバイトしてるらしいんだけど、アントニーと同じバイト先なんだって。怖くない? 絶対ぼられると思っちゃうよ」と笑っていました。
中盤戦のブロック③には、いすつくえ嫁、ダイタク、西村ヒロチョ、いぬ、マテンロウ、ニューヨーク、ランパンプス、ジェラードン、ハンプティ・ダンプティが登場。
マテンロウ、ニューヨークという偶然の奇跡的な並びに笑う品川庄司。このあと休憩を挟むとあって、お手洗いへ奪取するお客さんが続出。走り去る後ろ姿を目で追いながら、「テレビに出てる人がいるよー!」と叫ぶ品川でした。
休憩後、再びライブスタート。ブロック④には、りむじん、ラフレクラン、スパイク、あわよくば、ザ☆忍者、ジャム、ダイス、田畑藤本が登場しました。
「お笑い観てると言いたくなるフレーズってあるよね。今日は(田畑藤本の)“無敵か!”か、もしくはヒロチョのペガサス」と品川。さまざまなコンビ名を観ながら、「俺ら、なんで名前にしたんだろうね」とつぶやくと、庄司が「一時期、オレンジジュースにしようとしてたよね」と返します。「そうだ! レモンスカッシュとかね。“レスカ”って訳されるわ~とか言ってた。なんでジュースにこだわってたんだろう?」と振り返っていました。
ブロック⑤も組。ダイキリ、バビロン、やさしいズ、メルボルン、カゲヤマ、ヨコハマホームラン、マイチェルシー、東京定食が次々とネタを披露します。
バビロンのネタから「定期的にタンクトップにマッチョってキャラ出てくるよね」と言い出した品川。武井荘さんの登場により、キャラがかぶると思った庄司は白いタンクトップからグレーのタンクトップという地味なマイナーチェンジを刊行していたそうです。
最後のブロック⑥には、ひので、ネルソンズ、キンボシ、相席スタート、ベーコン、ベイビーギャング、顔色よろしわろし、ウメボシエンジン、そして大トリのゆにばーすがしっかりと場を沸かせて、全50組のネタが終了しました。
お客さんは気に入った芸人3組に投票。集計時間に全組が登場し、トークを繰り広げました。
「こんなにパンパンに(お客さんって)入るものなんですね~」と目を丸くして、客席を見渡すのは芸歴1年目のひので・おばた。ヒロチョは「営業で(今日のネタを)くりまくりました。R-1もこれでいきます」と出来に満足している様子です。
品川に「あの女の子、気になったわ」と呼ばれたのは、相席スタート・山﨑。「美人の雰囲気を出すな! 裏でも歩いてる感じに出てる!」と品川にツッコまれつつ、「なんで組んだの?」と質問された相方の山添は「なんか知らないですけど、でも互いに惹かれ合って相席していた」と返答。さらに、男女の感情はいっさいないことを強調する相席スタートです。
ちなみに、山﨑の好きなタイプは「年下でかわいそうでかわいい人」だそうで、「じゃあ、この中で好みのタイプは?」と言い出す品川。「この中ですか?……迷うなぁ」とつぶやきつつ、山﨑が真剣に選んだのは、ネルソンズ・岸。「どうなん?」と訊かれた岸は戸惑いながらも「嫌いじゃないけど、そういうのはないです!」と、キッパリ言い切っていました。
「俺、こういうの(訊くのが)好きなんだよ」と言いながら、女性芸人に次々と好きなタイプを訊いていく品川。スパイク・小川に指されると、「え、俺? ちょっと……照れるなぁ」とニヤつきます。相方の松浦は「お前には聞いてないよ!」と言われながら、「やっぱり(ベイビーギャング)北見さんかな? 同期だけど照れちゃうんですよね~。あと、(ニューヨーク)屋敷くんも好き!」と告げると、「うれしいっちゃあうれしいです!」と答える屋敷。ここで出てきた横澤でしたが、「好きなタイプはいません!」とだけ言い残し、端のほうに静々と下がっていきました。
人数が多いため、同期、お世話になっている先輩などを紹介していく形式でトークは展開。も、突然「庄司の友達をつくろう」と言い出す品川。「ごはんに連れて行ってほしい」と手を挙げたのは、ダイキリ・南部。「相方もお願いします!」と頭を下げると、庄司は渋々ながらも「わかった。ご飯行こう」と承諾します。
「君らはどう?」と品川が声をかけたのはピスタチオ。庄司は彼らの口調を真似て「LINEから始めましょっ!」と返答します。不気味なキャラクターの彼らが気になったようで、「なんのバイトをしてるの?」など質問するも、伊地知は「森で妖精とたわむれてます!」と交わしていました。
その後、春夏秋冬・武藤の「僕、この中で唯一、庄司さんにご飯へ連れて行ってもらったことがあります」というアピールから、“実は庄司と○○”合戦が。「実は庄司さん宅に行ったことがある」と春夏秋冬・浜中が言うと、伊地知が「そのとき、わたくしもいましたよ」と挙手。思わぬ過去の出会いに「嘘でしょ?」と驚く庄司でした。
そうこうしているうちに、集計結果が。下記35位までが、「~決勝」へ進出することになりました。
1位:フレミング/2位:西村ヒロチョ/3位:ネルソンズ/4位:ジェラードン/
5位:ゆにばーす/6位:ニューヨーク/7位:ラフレクラン/8位:ひので/
9位:ランパンプス/10位:マイチェルシー/11位:相席スタート/
12位:田畑藤本/13位:ヨコハマホームラン/14位:サンシャイン/
15位:やさしいズ/16位:横澤夏子/17位:フランクリン/18位:御茶ノ水男子/
19位:まっかちん/20位:あわよくば/21位:ダイタク/22位:ママンマ/
23位:ザ☆忍者/24位:スパイク/25位:鬼越トマホーク/
26位:ピスタチオ/27位:テゴネハンバーグ/28位:ラビッツ/
29位:ベイビーギャング/30位:春夏秋冬/31位:バビロン/
32位:顔色よろしわろし/33位:ダイス/34位:ジャム/35位:メルボルン
惜しくも35位以内に入ることのできなかったマテンロウは、このあと、神保町花月である品川庄司のトークライブについていくことに。さらに、庄司は「あ! 俺の友達が落ちてる!」と驚嘆。寂しげに前へ出てきたダイキリも「僕らもトークライブ、お供します!」と出演を懇願していました。
18時からは、『彩~irodori~East Championship~決勝」が行われました。MCを務める藤井隆は「4時間あるということで、ペース配分を大事にしながらやっていければなと。みなさんは緊張せず、存分に笑ってくださいね」と優しく声をかけました。
決勝には先ほどの予選を勝ち抜いた35組に、NSC東京12期生以下で現システムの「彩~irodori~Member」のジャングルポケット、ボーイフレンド、デニスの3組を加えた計38組で、まずは準決勝で争うことに。
ブロック①のトップバッターを務めるのは、ニューヨーク。独断と偏見が光る彼ららしいコントで、会場を一気に沸かせます。その後、サンシャイン、ボーイフレンド、まっかちん、あわよくば、デニス、御茶ノ水男子、ラビッツがネタを披露しました。
続くブロック②には、ゆにばーす、ジェラードン、田畑藤本、ダイタク、スパイク、ジャム、バビロン、そして予選1位のフレミングが登場。
ブロック③は芸歴1年目らしいフレッシュなコントを見せたひのでから始まり、登場した瞬間からお客さんをワッと沸かせたジャングルポケット、ピスタチオ、マイチェルシー、ママンマ、春夏秋冬、ザ☆忍者、顔色よろしわろしが、渾身のネタで笑いを起こします。
ブロック④はランパンプスから始まり、相席スタート、テゴネハンバーグ、ヨコハマホームラン、ダイス、ラフレクラン、鬼越トマホークが。
最後のブロック⑤は発想力の高い設定でドカンと笑いが起こしたやさしいズ、横澤夏子、メルボルン、ネルソンズ、フランクリン、ベイビーギャング、そしてトリは西村ヒロチョが務めました。
そして集計の結果、お客様表票2位まで、審査員票3位までの計5組が決勝へ駒を進めました。
<お客様票>
1位:ジャングルポケット
2位:ジェラードン
<審査員票>
1位:横澤夏子
2位:ニューヨーク
3位:やさしいズ
「みなさん、ウケてたので本当に怖かった」と胸を撫で下ろしたのは、ジャングルポケット・太田。斉藤は「僕は1組、ピスタチオのためにがんばりたい!」と宣言します。ニューヨーク・嶋佐は「(抽選で)1番を引いたときは帰ろうかと思ったけど、帰らなくてよかったです」と、屋敷は「(ジャンポケ・太田と嶋佐の)オシャレ天パ対決ですよ!」と息巻きます。
ジャラードン・かみちぃは「お客さん票1位うれしい」と喜びのコメント。横澤の「女の子でもトップに立てるんだっていうの、やってみたいよね?」との呼びかけには、客席から温かい拍手が。やさしいズ・たいは「私たちの作品が見せられてうれしいです」と静かに微笑んでいました。
抽選により、決勝のトップバッターに決定したのは、やさしいズ。壮大且つ前衛的なインパクトのあるコントを披露します。
ジェラードンは、西本とかみちちぃの不気味な関係性が際立つコントを、準決勝で漫才を見せたジャングルポケットはコントで勝負。
一方、予選と準決勝ではコントを見せたニューヨークは、ここに来て漫才を。ラストを飾る横澤は、彼女らしい独特な視点と細かい描写が光る一人コントを披露しました。
集計結果が出る間のトーク中、突然、「会場にお越しのみなさんに感謝しましょう」と言い出す藤井。カオスな時間の始まりです。
客席の後方にある通路の右と左それぞれに、嶋佐、屋敷を立たせて、嶋佐には相方への言葉を、屋敷にはお客さんへの言葉を求めます。戸惑いながらも「ほんとにみなさんあっての∞ホールです。これからも大切にします」と屋敷。嶋佐は「みんなは言わないけど、屋敷ー! ちょっと太ってきてるぞー!」と絶叫します。
ニコニコしながら訊いていた藤井はなぜか屋敷だけを客席に残すと、ジェラードを指名。西本を客席通路の左側へ、海野を客席通路中央へ配置し、かみちぃはそのまま舞台に残るように促します。お客さんへの言葉を求められた西本は「お客様票で上がってこれてうれしいです。もっと僕に置きチケお願いします!」と呼びかけ。当初「聞くだけで結構」との指示がくだされ、絶句していた海野ですが、相方へのコメントを求められると「今日、こんなに面白い2人と組めてよかった」と感謝。かみちぃはなぜか好きな色を大きな声で発表させられていました(ちなみに、ピンクだそうです!)。
やさしいズ・たいは応援してくれたお客さんへ直接、お礼を言うことに。「お尻は疲れていませんか?」と声をかけると、お客さんは「やさしい~!」とレスポンス。が、佐伯としゃべってみたいという方が現れず……。藤井に「佐伯さま、じゃあどうぞ屋敷さまの隣へ」と促され、屋敷と一緒に通路に立つことに。「あのMC、やばい。ほんとにヤバいのはああいう人!」と顔をしかめる屋敷です。
その後、中央の記録用カメラの撮影をまかされた斉藤。佐伯の薄い頭頂部を撮ったり、トークの最中に顔をつくる横澤や藤井、かみちぃ、西本を撮ったりと、不思議で自由な時間に、大きな笑いが起こりました。
結果、トップ2に選ばれたのは、ニューヨークとジャングルポケット!
ニューヨークは「本当にありがとうございます! これからもがんばります」(屋敷)「一言言わせてください。フィンガーーー!」(嶋佐)と喜びを爆発させます。
現システムからトップの座を死守したジャングルポケットは、「厳しい戦いになると思っていたけど、選ばれてよかった」(太田)「これからは正直、集客が厳しくなると覆います。でも、∞ホールは僕らが守ります!」(斉藤)と意気込みました。
現在は、「彩~irodori~Jr.」の残り10組、「彩~irodori~Audition」40組を決定する『彩~irodori~Survival Jr.枠争奪バトル予選」が開催中。こちらにもぜひ足を運んでください!
●新生『彩~irodori~East』(注:カッコ内決勝の順位)
<TOP>
ニューヨーク(1位)、ジャングルポケット(2位)
<Member>
ジェラードン(3位)、横澤夏子(4位)、やさしいズ(5位)、
ボーイフレンド(6位)、ラクレクラン(7位)、相席スタート(8位)、
西村ヒロチョ(9位)、ランパンプス(10位)、フレミング(11位)、
テゴネハンバーグ(12位)、ベイビーギャング(13位)、
ゆにばーす(14位)、フランクリン(15位)、御茶ノ水男子(16位)、
マイチェルシー(17位)、ひので(18位)
<Jr.>
ダイタク(19位)、ザ☆忍者(20位)、ダイス(21位)、
ピスタチオ(22位)、ママンマ(23位)、ネルソンズ(24位)、
デニス(25位)、まっかちん(26位)、ラビッツ(27位)、
田畑藤本(28位)、スパイク(29位)、あわよくば(30位)、
ヨコハマホームラン(31位)、鬼越トマホーク(32位)、
ジャム(33位)、サンシャイン(34位)、メルボルン(35位)、
顔色よろしわろし(36位)、バビロン(38位)
●ヨシモト∞ホール
http://www.yoshimoto.co.jp/mugendai/