ヨットで太平洋横断に挑戦する岩本光弘&辛坊治郎が出港式!まずは大阪から福島小名浜港へ
アメリカ・サンディエゴ在住のブラインドセーラー・岩本光弘(HIRO)さんと、キャスターの辛坊治郎さんが、ダブルハンドによる小型ヨットでの太平洋横断に挑戦! プロジェクトは昨年よりスタートし、セールトレーニングや艇の準備などを進めてきました。そしていよいよ6月8日(土)、辛坊さんの地元である大阪・北港ヨットハーバーより出航し、まずは福島県の小名浜港を目指すことに。今回は本番に向けての最終調整も兼ねており、船上からの実験生放送やブログアップなどをこなしながら航海。小名浜港には6月14日(金)に入港し、最終調整の後、16日(日)にアメリカ・サンディエゴへ向けて出港となります。北港ヨットハーバーには、ふたりを乗せたエオラス号を見送るべく多くのファンが集合。約1000人が見守るなか、出港式が行われました。
まずは集まった皆さんへ、今回のプロジェクトの概要が説明されます。小小名浜港からサンディエゴのマリオット・マーキース&マリーナまでは5100マイル(約9500キロ)、55日間の行程で、完全全盲のセーラーによるダブルハンドでの太平洋横断は初の試み。また、エオラス号は毎日の生放送にも対応できる移動海上中継ヨットとなっています。小浜港では、6月15日(土)に「すばらしい海でもう一度!ディンギー授与式」も開催。震災後、「東北の皆さんのために何かできないか」と考えた岩本さんは、ハーバーが流され練習できるヨットを失った方々のために、サンディエゴで募金を募りディンギーを贈るべく活動を続けてきました。今回ついに、集まった募金でディンギーをプレゼントできる運びとなり、小名浜港・いわきサンマリーナを練習拠点としているジュニアヨットスクールと海星高校の皆さんに授与式を行います。そして翌日、地元いわきの皆さんに見送られ出港式を行い、完全にふたりきりの航海へと向かう予定です。
さあ、ここでいよいよおふたりの登場です! 岩本さんは「非常に多くの方々に支えられ、ここまでこれました」とまずは感謝の言葉を。続けて「3カ月練習をやってきましたが、1カ月ほど前から、ぴったり(ふたりの)息が合ってきました」とのことで、「辛坊さんは表現力が豊か。例えば航海中も海を行くヨットがどんなヨットか、どんな大きさか、そして乗っている人たちの表情まで細かく表現してくれる」と相棒を絶賛しました。するとすかさず辛坊さんが「たまに嘘もつきますから!」と笑わせるなど、確かにコンビネーションはバッチリの様子。「(長年の)夢の太平洋横断のスタートラインに立てて感無量。皆さんの思いをエオラス号に乗せていただき、太平洋を横断してきます。引き続き、応援のほどよろしくお願いします!」と力強く語りました。
辛坊さんは、昨年6月、今回のプロジェクトについて打診された日を振り返り、「話を聞いた瞬間、行くことは決めていました」とキッパリ。レギュラー番組を多数抱えているため実現までに多くのハードルもありましたが、「読売テレビから『行ってこい!』とありがたい言葉をいただいた」「その後もものすごい数のボランティアの方々が動いてくれて、この8カ月間、僕は何もやってません!」と、周囲のサポートに改めて感謝していました。同時に、自身が連載を持つヨット雑誌『Kaji』を岩本さんが見たことから今回の指名へとつながったことに触れ、こちらも不思議な縁を感じているとのこと。「最終的にうまくいくかは、着いてみないとわからない!」と笑いつつ、「今日から毎日、マメにブログも更新するので、ぜひ見てほしい」と呼びかけていました。
出港に際しては、さまざまな人からの熱いエールも届きました。会場には辛坊さんの大先輩でもある橋本五郎さんが駆けつけ、おふたりを激励。「(辛坊さんは)殺されても死なないタイプ。どこへ行っても、何をしても生きていられる人」とそのサバイバル力(?)に太鼓判を押したうえで、「テレビをご覧になる人は寂しい思いをするかもしれないが、元気で帰って来た姿を拍手で迎えたい。ふたりで力を合わせてがんばってください!」と述べました。辛坊さんが出演する『す・またん!』(読売テレビ)からは、森たけしアナウンサー、虎谷温子アナウンサー、吉田奈央アナウンサー、中谷しのぶアナウンサーが登場。「2カ月間、辛坊さんの留守を守りたい」(中谷アナ)、「今日はいつもよりかっこいい!」(吉田アナ)、「辛坊さんは一度やると言うと何があっても達成する人。今日も心配はしていません」(虎谷アナ)、「一度乗せてもらったが、ヨットは本当に大変な乗り物。健康に気をつけてがんばって!」(森アナ)とそれぞれ言葉を贈りました。番組スタッフたちも手作りの横断幕やウチワを手にして大応援団を結成。岩本さんと辛坊さんに大きな思いを託していました。
さらに、おふたりへの手紙も届き、同じく辛坊さんが出演する『ウェークアップ!ぷらす』(読売テレビ)で共演する森若佐紀子アナウンサーが代読。橋下徹大阪市長からは「おふたりの勇気ある挑戦に拍手を送りたい。航海の無事を心から祈っております」とのメッセージが。また、岩本さんと親交のある大塚晶文選手(信濃グランセローズ)は、出港式と同じ日にグランセローズ入団発表に臨むことから、「ふたり揃って新しい夢へのスタートを迎えた」とうれしい偶然を喜ぶコメントが寄せられました。
質疑応答では、航海中の楽しみについて聞かれ、「やはり食事ですかね?」と辛坊さん。航海中は辛坊さんが調理を、岩本さんが後片付けを担当することになっているそうですが、岩本さんによると「辛坊さんの作る料理はすごくおいしい」そうです。そして最後はふたりで声を揃えて「行ってきます!」の宣誓を。「多くの希望と夢を胸に、太平洋横断という挑戦に向かいます。今日にこぎつけるまで、本当にたくさんの皆さんにお世話になりました。ありがとうございました。皆さんへの感謝の気持ちも船の上に乗せ、数々の困難が待ち受けるかもしれませんが、ふたりで力を合わせてそれを乗り越え、無事、HIROさんの家族が待つサンディエゴに到着することを誓います!」と力強く言い切ると、会場からは割れんばかりの大きな拍手が沸き起こっていました。
大阪から福島、そしてアメリカ・サンディエゴへ……おふたりの航海は今、始まったばかり! 太平洋上からの日々の便りを楽しみに、引き続き、熱い声援をお願いします。
世界初!ブラインドセーターHIROと辛坊治郎が太平洋横断に挑戦!
2013年夏 大阪から福島そしてサンディエゴへ!
オフィシャルホームページ http://www.b-sailing.com