『シソンヌライブ[モノクロ]2019』を3月3日よりスタートさせるシソンヌへインタビュー! じろう「昨年よりもっと笑いやすいネタにしたいなと」
今年もシソンヌが全国を行脚する『シソンヌライブ[モノクロ]2019』が3月3日(日)、千葉・よしもと幕張イオンモール劇場での公演を皮切りにスタート。明日2月3日(日)より全国18ヵ所での公演のチケットが、一般発売となります!
『シソンヌライブ[モノクロ]2019』とは、シソンヌの2人が全国47都道府県で新作のコントを披露するコントライブ。毎年恒例となっている単独ライブ『シソンヌライブ』は公演時間約90分から120分と長尺で、セットや衣装にも凝った作り込んだ内容となっていますが、このライブはよりコントを身近に楽しんでもらいたいという2人の意向で、衣装替えは一切なし。小道具やセットも使わず、約60分というぎゅっとした時間の中でシンプルなコントを楽しめる構成となっています。
今年で4年目を迎える『~[モノクロ]』ですが、実は1年で全国47ヵ所すべてをまわったのは、昨年が初めて。今年も同じく全国制覇を目指すシソンヌへインタビューを行い、全国行脚の感想、今年への意気込みなどを語ってもらいました。
(向かって左:じろう/右:長谷川忍)
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――いよいよ今年も『~[モノクロ]』が始まりますね。47都道府県制覇を達成できたのは昨年が初めてでしたが、実際まわってみての感想は?
長谷川 うーん......正直、あんまり記憶がないというか(笑)。
じろう ははは! 本当に覚えてないんですよねぇ。
長谷川 後半は覚えてるんですけど、途中、1ヵ月公演があったので記憶が薄くなっちゃってます。......でもまぁ、思ったよりまわれたなっていうのがいちばんの感想ですかね? 来てくれたお客さんの人数も、悲惨な回は一度もなかったですし。
じろう そうですね。今年やってみて昨年よりお客さんが増えていたら、やった意味があるってことになるんじゃないかなと。こんだけ来てくれたんだって思えることは、1つのモチベーションになるのかなと思います。
――じゃあ、今年の『~[モノクロ]』こそ大事だと。
じろう そうですね。昨年は全国あわせて1万人くらいの方が観に来てくれたみたいなので、今年はどれだけ集客を伸ばせるか。あと、会場でDVDを買ってくれたお客さんも多かったみたいでよかったです。
――全国まわってみて、印象に残ったところはありましたか? 例えば、ここはウケがよかったとか、ここはウケなかったなとか。
長谷川 俺はウケなかったところはあんまりなかったと思うけど......どこかある?
じろう 祇園花月じゃない? 寄席で出てもウケた記憶があんまりないんですよね、あの劇場は。
長谷川 確かに、相性は良くないよね。けど、全体的にはいいイメージのほうが大きいですね。初めて行った大分は会場が変わったところにあったりしてお客さんが来てくれるのかなってちょっとだけ心配してたんですけど、結果あたたかいお客さんばかりでしたし。あと、徳島だったっけ? ライブハウスが会場だったところ。
じろう 最後だったよ、徳島は。何?
長谷川 天井のヘリみたいな出っ張りがあったんでしょ。そこ、お客さんも気になるだろうから1回、処理しとかないとなと思って、コント中にそこをいじりました(笑)。会場の特性を活かしながらやっていたので、もうどこでもやれると思います。あと、僕はご当地ガチャガチャを47個全部集めたいなと思ってたんですけど、10個しか集まらなかった。意外となかったんですよねぇ、ガチャガチャが。何個かズルして、羽田空港でやったものもあるんで、今年はできるだけ集めたいですね。
――お気に入りの街ができたりは?
長谷川 お気に入りの街......(と考え込む)。
じろう どこだろうなぁ? 前半は制作スタッフと一緒のスケジュールだったんですけど、後半、僕らの入り時間がギリギリになったんです。で、公演スタートの1時間半くらい前に現地へ飛び込んですぐ劇場で入ってリハやって、本番やって帰るっていう感じだったんで、そこまで楽しめてないんですよねぇ。
――なんと! ツアーをやる芸人さんの大半が楽しみにしている各地での打ち上げもなく、ですか?
じろう 泊まりのときは、打ち上げもやってました。ただまぁ、たまの週末に行くなら、打ち上げも毎回楽しめると思うんですよ。けど、僕らはずっと同じメンバーなんで(笑)。
長谷川 ふふふ、そんなに話すことがなくなるんですよねぇ。まぁ、僕は街中華を見つけたら大体入って食べるのは楽しみでしたけどね。
じろう 各地のおいしいものを食べたい気持ちはもちろんあったんです。けど、あまりそういう余裕はなかったですね。平日は寄席に出て、週末は地方に行って......とか似たようなスケジュールを続けていたこともあったので、昨年は特に記憶が薄れちゃってます(笑)
――そういう日々の中で、楽しみにしていることってなんですか。
じろう いちばん楽しみなのは何をしてるときとか何を観てるときというより、お休みですね。スケジュールの中から休みの日を見つけるのが、とにかく幸せです。今、週に1回あればいいくらいで。
長谷川 月に3回くらいはあるかな。楽しみではあるんですけど、休みだからって何かをやるわけでもなく、僕はネットゲームばっかりやってます。あと、漫画を読んだり、買い物したりするくらいで。
じろう 僕もパチンコ、ゲーム、麻雀......同じことしかやってないです。
長谷川 もちろん、仕事は仕事で楽しいんですよ。ずっとコントをやっている分、ほかの仕事を楽しめるようにもなりましたし、コントはコントでもちろんやりたいことですし。
――シソンヌさんのコントを観るために、お客さんが自分たちの時間とお金を使ってわざわざ単独へ足を運んでくれるのは嬉しいと以前、話されてましたもんね。
じろう もちろん! それは絶対に書いといてください。
長谷川 元々『~[モノクロ]』は、僕らに興味を持ってくれている全国の人たちへ会いに行くっていう意味で始めたものですからね。
――そういう中で昨年、47都道府県を制覇したわけじゃないですか。だったら、今年は休んで、また再来年に全国行脚しようとかにはならなかったんですか?
じろう 制作スタッフさんから「2年は絶対にやらなきゃダメだ。そうじゃないと意味がない」と言われていて。僕らもそう思っているので、今年もやろうという感じです。ただまぁ、毎年ずっとやることになるとは思いますよ、来年も再来年も。
長谷川 最終的に、全国で『シソンヌライブ』をやるためにやっているところもあるというか。全国でやったときに足を運んでくれる人、ファンになってくれる人を増やすために始めたものなので、もし全国で『シソンヌライブ』ができるようになれば『~[モノクロ]』の必要性もなくなるかもしれないですけど。
――全国で開催できないとしても今、全国各地でやっていることで、例えば宮城の公演に秋田の方が観に来てくれる可能性は高まりありますもんね。
長谷川 そうです。そうなれれば、全国10ヵ所くらいで大きく(『シソンヌライブ』を)打っていけるのかなと思います。そこを目指してやり続けるだけです。
――ネタ作りはこれからだと思いますが、じろうさん、現時点でネタについて考えていることはありますか?
じろう 今年は昨年よりも変で複雑なものじゃなくて、もっと笑いやすいネタにしたいなとは思ってますね。昨年はイベントフロアみたいな会場も多くて、(舞台と客席の高さの差があまりないために)地べたに座ったり、寝転んじゃったら後ろの席の人がまったく見えないっていう問題があったんです。だから、シンプルな関係性でシンプルなやりとりの、すげぇ面白いネタがつくれないかなとは思ってます。
――知名度的な観点からいうと、話題となったドラマ『今日から俺は!!』にも出演したことで、お客さんも今年増えるんじゃないかなと思うのですが。
長谷川 あぁ、確かにお子さんに声をかけられるっていう経験を、ドラマに出て初めて味わいました。僕ら、まずあまり声をかけられない上に、かけられたとしても若い男性の方が多かったんです。けど、親子連れから声をかけてもらえるようになって。あと、後半の『~[モノクロ]』はお子さんのお客さんもちょこちょこ観に来てくれたり、ドラマ観てますって声をかけられたりもしてありがたかった。ライブを続けている中で、取り込めない層に知ってもらえた感覚はありましたね。......あぁ、あと、大宮のライブに行く埼京線で、7~8人の学生に顔を指されて「反町先生ですよね?」って言われたんです。「そうです」って答えたら「いやっったぁあああ!」って喜ばれたのは、恥ずかしかったですねぇ(笑)。そういう人たちも、ライブを観に来てくれたら嬉しいですね。
――すでに『シソンヌライブ[huit]』(6月27日から7月7日まで東京・本多劇場、7月13日から15日まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKAにて)の開催も決定していて、今年もコントづくしの1年になるかと思うのですが......。個人的にはこのタイミングで、チョコレートプラネットさんとのユニットコントライブ『チョコンヌ』も観られたら嬉しいです。......すみません、また仕事を増やそうとしてますよね(笑)。
長谷川 ははは! やれたらいいですね。チョコプラがあんなキャッチーな売れ方をするとは思ってなかったなぁ。すっかり光と影みたいになっちゃいましたね。僕らが影ってことですけど。
――いやいや、そんな! 両方、光じゃないですか。
長谷川 影っていうのはいい意味で、です。まぁ、あいつらのコント、面白いですからね。以前『チョコンヌ』をやってたときは矢継ぎ早にやってる感じもあったので、もしやるならちゃんと稽古してしっかりと臨みたい。いろんな意味で4人みんな、力が付いてるでしょうからちゃんとやりたいですし、こんな面白いコントをやっている芸人がいるっていうことにも気づいてもらいたいなと思います。で、配信番組とかでもいい。地上波でやらせてほしいとか図々しいことは言わないので、何かしらのかたちでコント番組をやれたらいいんですけどね。
――ほかに実現させたいことはありますか?
長谷川 なんですかねぇ? 僕、寝る前にふと思ったんです。コントをやり続けていて、ありがたいことに数は少ないですけど何度も呼んでもらえるバラエティ番組もある。けど、ここからさらに上へ行くには、誰かに協力してもらうしかないんじゃないかなって。コントしかできない僕らみたいなヤツらをどう使ったら面白くなるのか、こういうことをやらしたら面白くなりそうだなっていう......まぁ、そんなふうに他人の力を借りていくしかないのかなって思ったんです。例えば、昨年の僕だったら深夜の番組のMCに呼んでもらったり、コンビで『タモリ倶楽部』に出させてもらったりもしたので、今年も自分では思ってもいなかったところに呼んでもらえるかもしれないという期待を持ちつつ、コントを続けていきたいと思います。
じろう うん、そんな感じになっちゃうんじゃないですかね。死ぬまで生きていくしかないので(笑)。
長谷川 それこそ、長田はお客さまのニーズにアプローチするのもうまいじゃないですか。僕らはそれができないので、スタッフさんや裏方の方々の力を借りるしかないのかもしれない。10何年、必死でやってきたのに方法を見つけられないっていうことは、2人にそういう術がないってことですから。ふはは! そんな気がするので、コントをやり続けて声がかかるのを待つだけです。
――じゃあ、今年もコント三昧の1年を過ごすと。
じろう そうですね、そうなります。
長谷川 やるしかないですね。だから、ぜひそれぞれの会場へ足を運んでいただけたら嬉しいです。
【シソンヌ】