最新ニュースインタビューライブレポート

インタビュー

2016年4月 4日 (月)

鈴木美智子が学長を務めるアナ・トーク学院で「プロ司会育成コース」生徒募集中!

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鈴木美智子が学長を務めるアナ・トーク学院で、6月から「プロ司会育成コース」が新設されることになり、生徒を募集しています!

アナ・トーク学院とは、吉本興業が全面バックアップしてアナウンサーやパーソナリティ、司会者やDJなど、しゃべるプロを育成するスクール。

毎日放送ラジオ「ありがとう浜村淳です」や「ヤングタウン」で名パーソナリティとして名を馳せ、テレビやラジオ、司会などおしゃべりひと筋に第一線で活躍する鈴木美智子から即戦力となれる技術が学べます。さらにあらゆる業界と強い結びつきがあるため、技術を身につければすぐに現場で活躍できる卒業後のサポート体制が万全なのもこのスクールの魅力。

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今回、新設される「プロ司会育成コース」は、ブライダルや祝賀会、セミナーなど各司会業界の第一線で活躍できる人材を育てるコース。初心者の方はもちろん、すでにデビューしている新人の方、元アナウンサーの方、ボイス業界に進出を考えている俳優の方など、その人に応じたきめ細やかな指導を受けることが可能。生涯を貫き通せる技術を身につけたい人はもちろん、副業を探している主婦の方にもおすすめです。

そこで今回、鈴木美智子学院長に「プロ司会養成コース」や「アナ・トーク学院」への思いを訊きました。

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−−−「プロ司会育成コース」を設立した理由を教えてください。

鈴木 提携企業から仕事のご紹介ができる土台がしっかり築けたので「やってみよう」と新設しました。司会を志願する人は数多くいますが、技術が伴っていてプロと呼べる人はごくわずか。人材不足なのが現状です。それならこの学院で確かな司会ができる人材を育て、現場に送り出したいと思っています。また、女性の副業を応援したいという思いがありますね。優秀な方にはすぐにでも第一線で活躍していただきたいです。

−−−「プロ司会育成コース」に入学すると、どんなプロセスが待っていますか?

鈴木 まず、半年間は授業を受けていただきます。私はもちろん、現役で活躍する講師陣が各生徒さんに合わせてしっかりと指導させていただきます。半年後にオーディションを受けていただき、合格すれば専科にいっていただきます。専科までいった優秀な方はすぐに現場で活躍していただく予定です。

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−−−半年でプロ司会者になれるんですね。

鈴木 そうですね。話す技術を教える場所は多々ありますが、当学院では完璧に仕上げてみせます。完璧に仕上げたうえで、オーディションを受けていただきます。今、司会業界は、即戦力として活躍していただける方を待ちわびているような状態なんです。だから私たちも皆さんに早く上達していただき、第一線で活躍していただきたいんです。

−−−では「司会業に挑戦してみようかな」と思っている方にメッセージを!

鈴木 「プロ司会育成コース」では、その名の通り、プロフェッショナルの司会者を育てます。ここで技術を身につければ、一生"口に職"を持つことができます。授業料なんてあっというまに元が取れますよ(笑)。

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−−−最後に、今後のアナ・トーク学院の展開を教えてください。

鈴木 おしゃべりひと筋でやってきた私ですから、今後もおしゃべりのプロを育てていきたいと同時に、「朗読」を文化として根付かせていきたいという思いがあります。落語や講談、浪曲など、話芸文化のひとつに「朗読」というジャンルもあっていいと思うんですよ。今年の8月26日には大丸心斎橋劇場で朗読コンテストを、そして12月7日にはNHKホールで昨年のような大きなイベント「一千人の朗読 朗読新世界」を開催する予定です。私たちが目指すのは「見る朗読」。朗読といえば聞くだけのようなイメージがあるかもしれませんが、見て楽しめる朗読というひとつのジャンルを確立していけたらと考えています。せっかく日本人なのだから、日本語の美しい響きを日本中に響かせていきたいですね。

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アナ・トーク学院では、新設の「プロ司会育成コース」以外のコースでも生徒を募集中! おしゃべりに興味がある人、プロを目指したい人はぜひ門を叩いてみてはいかがでしょうか?

「アナウンス基礎コース」

アナウンサーを目指す方向けのコース。ABC朝日放送の高橋大作アナウンサーなど、実際に夢を叶えた卒業生も多数。

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「朗読コース」

人の心を打つ朗読法を学ぶコース。古典や絵本、小説や詩をはじめ、人形劇や読み聞かせ、朗読ミュージカルなど、舞台朗読を楽しみながら学ぶことができます。学院認定の朗読福祉士の資格取得も可能。しかも90歳まで参加OKで、あの有名デザイナー・コシノアヤコさんも92歳までこのコースに在籍していたのをはじめ、元OSK日本歌劇団トップスター、桜花昇ぼるさんも在籍していたのだとか!

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「こどもトークアカデミー」

小学4年生から高校生を対象にしたコース。将来アナウンサーになる夢を持つお子さまや、人前に出る仕事に興味があるお子さまにオススメのコース。大きく声を出して読むことで、正しい呼吸法を身につけ脳の活性化にもつながり、発育にも非常に期待できます。メキメキと成長する子どもたちに鈴木美智子学院長も「教えがいがあります」と熱が入るコースです。

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アナ・トーク学院

http://www.anatalk.jp/

2016年3月31日 (木)

上方落語界の最長老、笑福亭松之助が90歳にして初の著書『草や木のように生きられたら』を発売!

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3月31日、上方落語界の最長老で明石家さんまの師匠でもある笑福亭松之助の初の著書『草や木のように生きられたら』が発売になりました。現在90歳の松之助が、幼少期からこれまでを振り返った「人生のこと」、中田ダイマル・ラケットの漫才を独自の視点で分析した解説や落語の手引きなどを収録した「芸のこと」、そして松之助の生活を綴った「日々のこと」の三章からなる大作です。初の著書について松之助にインタビューをしました。

--御本は、いつから執筆されたんですか?

芸能生活60周年記念(2008年)のとき、なんばグランド花月でイベントをやって、それから後に会社の方から「自分の歴史を書いてみたら? 本をこしらえては?」という話があったんです。経験のないことですけども、文章を書くのは好きなのでやってみようかと。ちょうど83歳でこの話があって、それから書き始めました。

--執筆にあたって、どういうところが困難でしたか?

初めてですし、ページ数も埋めないといけない。ページ数が一番気になりましたね。マネージャーが「A4で70枚は要る」と。で、70枚くらいたーっと書いたんですけど、あかんと言って戻されるところもあって。最終的に80枚は書かないとダメやということになりました。

--生い立ちから現在までを綴られていますね。

子供の頃のことって自分でも不思議なくらい強く印象に残ってます。父親のことも、けったいな父親で普通の親と違いましたから、日常のことなんかも強烈に残ってたんですね。自分でもよく覚えてるなって思いました。

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--お父様は芸人のことを軽蔑されていると書かれていましたね。

当然ですよ、私、自分でも軽蔑してます。私の先輩もそういうことを言ってました。私が芸人になってから、夏に楽屋で裸でいたときに、年いった先輩が「ええ体してんなぁ。まじめに働いたらええのに」と言ってはりました。私、それを聞いて、あ、この人らは自分は道楽商売ということを自覚してやってはんねんなと思いましたもん。

--「楽悟家」と自称されていますが、そのこだわりとは?

今、落語家と名乗っている人と一緒にされたくないんですよ。俺は違うと。ただ、純粋な落語家ではありませんから、いろんなことをやってますから。それでちょっと引いた考えもあって。ほんで師匠の戒名をひっくり返して使ったんです。

--本では、お弟子さんの明石家さんまさんについても触れられています。さんまさんも昨年、還暦を迎えられました。今なお第一線でご活躍されているお弟子さんの姿をどうご覧になっていますか?

彼は天才です。誉めてるのと違いますよ。天才ですねん。何にも教えてないけど、できるわけでしょう? そらしょうがないですわ。私はあれ、ようしません。

--さんまさんが入門を希望されて、「センスがあるから」とおっしゃった。それに対して「ありがとう」とお返しされたとありますね。どういった状況だったんでしょうか?

それまでに弟子が仰山来て、辞めてましたから、大して意識していませんでした。これも辞めるやろうと(笑)。私が弟子になったときも、うちの師匠も同じようでした。私が弟子になる前に二人ほど弟子が来ましたけど辞めてしまいましたからね。師匠自身も諦めていたような状態で、私もじきに辞めてしまうやろうと思われてたから、名前をつけてくれませんでした。6月に入門して9月ごろでしたかね、「松之助という名前にしとき」。これで終わりですわ。

--師匠は運命を大事にされていると。

たくさん弟子がおっても、しょうもないやつばかりいたってしょうもないです。そうでしょう?(笑)。あれは日本一です。そういうことです。もう一人弟子がおるといっても息子ですからね。あの人(さんま)は早くから東京へ行ってますから会いませんし、僕が手紙を出してるくらいのことです。それでも向こうが非常に僕のことを思ってくれるようですね。"いい師匠やった"って思い出の中(笑)。

--今でも手紙のやり取りをされていて。

やり取りと言っても、"取り"はないですよ。"やり"だけ。一枚ももらったことないです。ただ、週刊誌で「私の宝物」という題でさんまが出ていて。見開きで一方は森田健作さんが刀を持って写っていて、一方がさんまで。杉本高文くんと私が書いた茶封筒を持っていたのが嬉しかったですね。彼は早くに東京に行ってしまったので、僕は手紙か何かを書かなかったら、"弟子、師匠"といっても上辺だけのことになってしまうんじゃないかと思いましたから。ですから、日常会話のようなことは書きません。自分が読んだり、観たりしたこと、感動したことを彼に伝えたりしていましたね。

--本を書かれたというお知らせは?

いや、照れくさいからしてません(笑)。

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--この御本の中で、どのエピソードが印象に残りましたか?

すべてが印象に残っているから書いてるんです。印象に残っていないものは書いてません。父親なんかでも、けったいな父親でしたけど、素晴らしい父親だったと思います。昔の人間ですから、文字は書けないんです。だから、いつも小学生の私にハガキを書かせるんです。「一銭五厘で義理が果たせる」と。得意先に出すハガキを私に書かせます。新聞を読んでも字が読まれへん。だけど死亡欄を一番先に見るんです。ほんで「自分の得意先が亡くなったらじきにそこへ行かなあかん」と、そういうような教え方をしてくれました。ですから私は小学校1年生に上がる前から、平仮名でもええからとハガキばっかり書いてました。

--この御本は、どういった方に読んでもらいたいですか?

いや、読んでもらうのは恥ずかしい。曽野綾子さんが「書くということは自分を全部、さらけ出すことだから、非常に勇気の要ること」と言ってたのを読んだことがあります。ええかっこしたいところもありますしね、「何や松之助、この程度か」と思われるのもいややし。上手やと言われるのも何か照れくさい。何とも言えない気持ちですわ。今、ちょっとためらいの気持ちが(笑)。えらいことやったなぁと思ってね。しなかったらよかった。人が知ってもしょうがないから、自分の中に閉まっとく。自分の子供に知らせるぐらいでよかったのと違うかなって、そんな感じです。

--『草や木のように生きられたら』というタイトルは、どういった思いでつけられたんですか?

中に書いてあるんですよ。草や木は隣の木、前の木、横の木、そんなんに邪魔しないように、自分がその中をかいくぐって生きていくというのを何かで読んだんです。これがまた照れくさいけど、人を押しのけてとか、こいつを折って自分が行くとか、そんな気は全くないです。自分は自分の生きるところを見つけて行く。あんまり題が良すぎので、ほんまもんと違うんですわ(笑)。

--第二章では、漫才についても書かれていますね。

漫才のことを書いた本があるけど分かりにくいし、実際やってる人間が書いたものがないわけです。ここでは中田ダイマル・ラケットさんのネタを拝借しまして。もう耳にタコができるくらい聞いてましたから。また舞台も一緒にやってますから、「これはこういうことで」と一般に市販されている"漫才の書き方"というものより詳しく分かるんじゃないかということで書かせてもらったんです。

--ちょっとしたアドバイスもありますね。

畑違いのことをしてという思いがあるかもしれませんが、自分は漫才が好きなので。ですから、これは分かるように書いた方がええなと。これは誰も書いていない漫才の解説、分析。そういったものと思ってます。いつかまた(世に)出てくる人のための手がかりになればいいなと思います。

--再来年で芸能生活70周年を迎えられます。これからまた計画されていることはありますか?

気持ちを重んじたような落語本を会社から出してくれるようで、それに取りかかっています。それもまた誰かが「うん、なるほど」と思ってやってくれたらそれでいいです。私は、師匠の落語、師匠から習った落語だけは確実に残しておきたいと思いますので。

笑福亭松之助著『草や木のように生きられたら』
2016年3月31日発売
定価:1600円+税
発行:ヨシモトブックス
発売:株式会社ワニブックス

2016年3月24日 (木)

コンビ結成日の4月2日に、ルミネでの初単独『馬鹿かしこ』を迎えるラフレクランへインタビュー!!

4月2日(土)、東京・ルミネtheよしもとにて、単独ライブ『馬鹿かしこ』を開催するラフレクラン。
2014年8月、そして2015年3月と二度に渡って行われたバトルライブで勝ち、ニューヨーク&横澤夏子とともに、東京よしもとの若手芸人が活動するヨシモト∞ホールで"TOP"を務めてきた彼ら。コンビとしてだけではなく、ツッコミ・西村真二は元アナウンサーという経歴からメディアに出演、ボケ・きょんは明るく人懐っこいキャラクターを活かしたギャグやパフォーマンスを得意とするなど、個性的な活動を繰り広げています。

ルミネ初単独となる4月2日は、2人のコンビ結成日。新たなスタートの日に単独を開催するという実に挑戦的な試みについて、芸人そしてコンビとしての今後の展望など、とことん語ってもらいました。

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(向かって左:西村真二/右:きょん)

 *  *  *  *  *

――今回、ルミネでの単独ライブをやろうと思ったいきさつを、まず教えてください。

西村 よく「ニューヨークさんや(横澤)夏子さんがやっているからやるの?」って聞かれるんですけど、そういうことじゃなく、次のステージに向かうために必要だと思ったというか。ルミネという大きなキャパでどれくらいやれるのか。自分達のケツに火を点けるじゃないですけど、挑戦的な意味でやることにしました。
きょん ルミネは夢のステージの1つ。本公演に出させていただいてるんですけど、ピリッと引き締まる舞台で、いつかここで単独をやりたいという気持ちが絶対的にあったので、こんなに早く叶うなんて......ありがたいなという気持ちでいっぱいです。それに、僕らのコンビ結成日である4月2日、芸歴5年目のスタートとしてやれることが何よりうれしい。普段ではできないこともやれると思うので、まさに挑戦だと思ってます

――単独タイトルを『馬鹿かしこ』にしたのは?

きょん 僕のバカな部分と、にっくん(西村)の賢い部分とってことです。
西村 今までの単独やライブのタイトルは正直なところ、適当に決めてたというか。コンビ名にかけて付けるっていう良くあるスタイルでやってたんですけど、それもダサいなと思い始めて。で、今後は2人のパーソナルな部分や特徴を掛け合わせたものをタイトルにしていきたいと思って、僕が提案しました。タイトルが僕らの取扱説明書になっている......みたいなことを表したいなって。
きょん ポスターは、僕らがコンビを組んで最初にネタ合わせをした公園で撮影しました。
西村 僕は手に広辞苑を持って、きょんがペロペロキャンディーを持って、『馬鹿かしこ』を表現するっていう。だから、今後は例えば大学のサークルで、僕がダンスをやっていて。
きょん で、僕がカフェーサークルなので、そういうものも題材にできそうですよね。

――話の腰を折って申し訳ないんですけど......なんですか? カフェサークルって。

西村 わはは! 気になりますよね?
きょん (笑)カフェを経営するサークルです。夏と冬に1ヵ月間、中目黒とか中野のレンタルスペースを借りてカフェを経営するために動いていくっていう......素晴らしいサークルなんですよ?

――(笑)。そういうお互いの特徴も今後タイトルに入れていくということですね。ラフレクランさんはコントと漫才どちらもやっていますけれど、今回も単独でも両方やられるんですか?

西村 やります。どちらで売れたいとかもないですし、どちらで(賞レースや番組に)引っかかるかも分からないんで。正直言うと、漫才が好きなのかなと思ったりするんですけど。
きょん にっくんは漫才好きだよね。俺はでも、漫才のほうが好きとかはないよ。両方好き。
西村 あぁ、マジで?
きょん うん。1年目の頃はコントを1本も作ってなかったんですけど、一昨年『キングオブコント』のセミファイナリストになったり、舞台袖でネタを観てくれる先輩に「コントのほうがいいんじゃない?」って良く言われるようになったりをきっかけに、作り始めたんです。
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――1年目の頃から、よしもとの本社で良くネタ合わせをしていたという印象があるんですけど、ネタ作りには時間をかけるほうですか。

きょん でも、1年目に比べたら効率は良くなったよね? 僕ら、NSCを卒業してからコンビを組んだので、当時ネタが1本もなかったというか。月曜日から金曜日までのランキングライブが月3回、それ以外にもほかのライブがある中で、ネタを量産しないと間に合わないというのがあったので、週3~4回は2人で集まってネタ合わせをしてたんです。でも、今はにっくんが持って来た設定に、2人で流れを考えたり、ひと通りやる中でボケをどんどん足していくというやり方に変わったというか。
西村 僕がある程度、幹となる部分を持っていって、2人で枝葉を付ける感覚ですよね。今回は加えて、きょんが持って来た題材も1つやるかもです。

――今回の単独には、囲碁将棋・文田(大介)さんが作家に入っているとか。

西村 そうなんですよ! 今までチーフに付いてくださっていた作家さんがテレビの仕事であまりにも忙しくなり過ぎちゃって、月に1回、多くて2回くらいしか会えなくなったんです。単独まで2ヵ月しかない中でそれだと厳しいなと思っていた時に、Facebookで「ルミネの単独をやることになりました」って書いたら、文田さんが「作家として入らせて」ってメッセージをくれて。最初は冗談かと思ってたんで、「変ないじり方しないでください」って返したら「マジだから」って。で、あれよあれよという間に入っていただくことが決まって、1~2週間後から打ち合わせを始めて週に1回は必ず参加してもらってます。

――囲碁将棋さんは『THE MANZAI』のファイナリストにも選ばれた実力派ですし、憧れている後輩芸人も多い。周りに羨ましがられるでしょう? どうですか、作家・文田さんは。

きょん めちゃくちゃいいです。アドバイスが!! ちょうどいい空気を作ってくださったり、全面的にサポートしてくれるんです。頼もしいですよね、とても!
西村 マジでいい感じです。ただ、文田さんが作家に付いたからどうだという見方はされたくないというか。おこがましい言い方をすればサポート側にまわっていただいていて、あくまで設定やネタの根本は全て自分達で作っているということなので。
きょん 文田さんが「自分達と似たようなタイプの漫才師(の作家)に付くと、この設定やりたいなと思っちゃう」って話していて。たぶん、違うタイプだから付きたいと思ってくれたんだと思うんですよね。

――そういう違う視点からのアドバイスが、ネタにもいい効果を与えるだろうということですよね。

西村 そうです、そうです。僕らを肯定してくれるので、ネタ作りの雰囲気がめちゃくちゃいい。そこは本当に有り難いです。また、VTRとか舞台での立ち回りも今までと違うものになるんじゃないかなと。
きょん オープニングVTRから楽しんでいただけるはずです。なんせ、あんなことをしたのは初めてで......ぜひ楽しみにしていてください。
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――楽しみにしています。2014年8月、そして昨年3月にヨシモト∞ホールの"TOP"になりましたけど、この約1年半を振り返っていかがですか。昨年3月に"TOP"になってすぐお話を訊いた時に「(同じく"TOP"になった1年先輩の)ニューヨークさんや横澤さんとは実力の差を感じます。その中で、それぞれの個を突き詰めていきたい」と話していて。

西村 えっ! 僕ら、そんなことを言ってたんですか。

――はい。例えば、横澤さんは『ものまねグランプリ』で優勝してメディアに進出したり、ニューヨークさんはルミネでの単独を昨年も満員にして先日DVDも発売したりと華々しい活躍があった。一方で、ラフレクランさんの目に見える活動としては、すごく地道だった印象なんですけど。

きょん ラフレクランってどちらかと言えば、西村先行型というか。元々アナウンサーだったこともあって仕事の幅が広くて『特ダネ!』にも呼ばれたりする中で、僕もこの1年くらい、ピンでの仕事が増えたんです。1クールのレギュラーではあったんですけど静岡の番組に出演させていただいたりっていうのは、以前ではなかったこと。"僕も認められた"という言い方はおかしいですけど、"きょんはこうだ"っていう認識を持ってもらえたからこそ、選んでいただけたのかなって。周りからそう思ってもらえるくらいは、少しだけ成長できたのかなって思うんです。
西村 うん。まさに仰る通り、本当に1つひとつ積み上げていった1年半だったと思います。1~2年目の時は若さと勢いから高く飛べると思ってたんです。"先輩たちをぶっこ抜いてやる!"とか息巻いてたけど足はガリガリだった。"TOP"になって冷静に現状を考えてみたら、何もできてなかったことがわかったんです。この1年半の活動も......俯瞰で観たり、他の人から観るとそんなに高くは積み上げられてないかもしれない。けど、いい礎ができてようやくジャンプできるというか、ようやく筋力が付いてここから大きく飛んでいけるっていう感覚が今はあるんです。

――"TOP"として1年半、ランキングに左右されない状況でネタを披露できたというのは、どう影響したと思いますか。

西村 個人的には善し悪しですね。絶対的な緊張感が薄まったというか......。
きょん そこは僕も一緒です。もちろん"TOP"ってすごく有り難い存在ですよ? MCもやらせてもらえますし、場数もたくさん踏ませてもらえる。だからこそ、ちょっとだらしなくなった部分もありました。
西村 大切なのはネタの出来ですからね。例えば、おかずクラブさんは「~Jr.」だけど1本のいいネタが評価されてテレビに出続けてるし、ピスタチオさんも"TOP"ではないけどメディアに出てるじゃないですか。僕らのほうがネタは作ってると思いますけど、結果は出ていない。だからこそ、ルミネの単独で今の僕らはどれくらいできるのかを試したいっていうのもあります。1年目の終わり、そして3年目でやった単独では例えば1あれば1しか上がらなかったけど、今ならグッと伸びたものをお見せできるというか。そういう手応えのようなものはあります。

――この1年半、いろんな経験をして成長できたことをネタに活かせるだろうということですね。

西村 そうですね。僕らの個の力を表現できるネタがどんどんできている感覚があるんですよ。これは全コンビが思っていることなんでしょうけど、自分達に合うスタイルを模索する中で、きょんが平場でどうウケて、どういうことで笑いが取れるかをネタとして昇華できるようになったんです。これまでは設定とか見せ方とかいろんな方法を試して、やみくもにやってきたところがあった。だから"なんとなくは面白いけど他の芸人さんがやったほうが面白くなるネタ"だったんですけど、自分達に合うネタを作れるようになってきて、きょんの扱い方がな?
きょん うん。で、僕もにっくんのいいところをね。
西村 そうそう。ちょっとずつお互い分かって来たのかなっていう感じですよね。......僕、ずっと考えてきました、きょんの面白さはどうしたら伝わるんかなって。昔から「きょんって面白いでしょ?」って良く言ってたんですけど、それは地元の友達みたいな感覚のものだったんです。けど、最近は文面できちんと書けるくらい認識が変わった。感覚として、今までゼロだったものが1に進めた。この差がすごく大きいんですよ。
きょん まだ完璧には出せてないですけど、人間味みたいなものも出て来るようにもなりましたね。
西村 この種からどうやって花を咲かせるかを考えるのは大変ですけど、現時点でいちばんフィットするやり方までは辿り着けた。あとはいろんな花を咲かせる作業をするだけなので、今年はネタを作りまくりたい。といっても、諸先輩方がやっているような年間100本つくるとかは無理なので、現実的な本数を作っていくつもりです。

――できることを100%、120%でやり切ると。

西村 はい。新ネタライブもどんどん参加していきたいですし、『しゃべれくらん』でも新ネタをバチクソやっていきます。もちろん、今やっている『彩~irodoro~Final Battle』も勝ちます。
きょん 単独もありますけど、こっちも集中して勝つしかないですね。
西村 で、いいネタを賞レースにぶつけて、必ず結果を出したい。昨年の『M-1グランプリ』は逃げ腰になっちゃって......マジで後悔したんです。今年は攻めでいきます。攻めて、攻めて勝ちます。
きょん 『キングオブコント』ももちろん、決勝を狙っていきたいですね。賞レースは絶対です!
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――今までのお話を伺っていると、今年はさらなるステップアップを進める中でネタという武器をいっそう磨こうとしているんだなと感じました。

西村 だからこそ、ルミネの単独は本当に大切なんですよ。芸歴5年目のスタートにやらせてもらえる訳ですし、バシコンと決めたい。いいものにしたいんです。
きょん いいネタをたくさんお見せできるようにね?
西村 そうだね。だから、当日までネタ合わせもしまくります。

――期待しています。では最後によしもとニュースセンターを読んでいる方へ、改めて単独ライブへの意気込みをお願いします。

きょん 俺から言うわ。えーっと......初めまして、きょんです!

――(笑)いやいや、初めてじゃないでしょ。ニュースセンターの番組もやってたじゃないですか。

西村 はははは!
きょん そうでした(笑)。4月2日、5年目を迎えます。僕らの気合いを単独で見せたいと思っていますので、ぜひ遊びに来てください!
西村 観てくださった方々に"一皮むけたな"と思ってもらえるように、これまでの4年間で積み上げたものからいいところを継承し、悪いところは全部捨てて、型にはまらないネタをお見せします。僕らの新しいスタートになる単独の立会人に、1人でも多くの方になってもらいたいです。ぜひ劇場へ来てください!


【ラフレクラン】

2016年3月11日 (金)

オール阪神・巨人が『第66回芸術選奨文部科学大臣賞』を受賞!

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オール阪神・巨人がこのたび『第66回芸術選奨文部科学大臣賞』を受賞しました! この賞は、芸術の各分野において優れた業績を挙げた人に文化庁から贈られるもの。オール阪神・巨人は、芸能生活40周年記念公演『ふたりのW成人式』の成果が認められての受賞となりました。

受賞の一報を受けたオール阪神・巨人から喜びの声が届きました!

巨人は「40年やってきてあとはゆっくりと思ってたんですが、こんな賞をいただくと、もうひとがんばりせないかんなと思います。自分のことを見直すし、これからのことも考えないといかんし、賞を汚してはいかんやろうしとか、改めて責任感が増しました」とのこと。阪神は「長いこと賞をもらってませんでしたので、ほんまに降ってわいたようなありがたい賞です。受賞を聞いてからは、なんかあったらあかんから車を運転するのもちょっと注意しています(笑)。若いときにもらうのと、この歳になってもらうのとでは違いますね」と感慨深げ。

また、巨人は「ものすごいたくさんの漫才師がいるので、後輩のためにも先輩としてよかったと思います。後輩も元気が出るかもしれませんね」と漫才界を牽引する者としての喜びも語りました。阪神は「家族に対してもええ顔できます。バカにされてるお父ちゃんやけど『すごかったんや』と思ってもらえます」とも。

40周年の大きな節目に舞い込んだ、喜びの受賞にふたりとも笑顔でコメント。

贈呈式は、3月15日(火)東京都内にて行われます。

また、芸能生活40周年記念公演『ふたりのW成人式』は3月19日(土)、3月20日(日)名古屋・中日劇場にてフィナーレ!

詳しくは、下記、中日劇場HPまで。

http://www.chunichi-theatre.com/presents/2016/3/3gatsu1.html

これからもますます勢いを増す、オール阪神・巨人の活躍にご期待ください!

【オール阪神・巨人】

2016年3月 2日 (水)

3月19日(土)に結成15周年単独ライブを開催するハイキングウォーキングにインタビュー! 「思い出は全てルミネtheよしもとにある」と松田!!

今年6月にコンビ結成15周年を迎えるハイキングウォーキングが、3月19日(土)に東京・ルミネtheよしもとにて『ハイキングウォーキング結成15周年単独ライブ「BAKAKA!」』を開催します!

かつて渋谷に常設されていた「渋谷公園通り劇場」で、芸人としてのキャリアをスタートさせた2人。それぞれ別のコンビを組んでいましたが、2001年にコンビを結成したのちは独特な個性が注目されて『爆笑オンエアバトル』(NHK)『登竜門』(フジテレビ系)など多数のネタ番組に出演。ネタ作りにも精力的に励んで、多くの笑いを生み出してきました。
満を持して迎える今回の単独ライブは、ネタづくりからやり方を変えているようで......。超若手時代を振り返ってもらいつつ、単独に向けた意気込みを語ってもらいました。

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(向かって左:鈴木Q太郎/右:松田)

 *  *  *  *  *

――結成月は6月なので少しだけ早めの開催となる結成15周年単独ライブ『BAKAKA!』。インパクトのあるタイトルですね。

Q太郎 15年ずっと連れ添った作家さんや仲間たちと話し合って決めたんですよね?
松田 そうですね。「ハイキングウォーキングってどういうイメージなんだろう」って話していたら、「バカ、なんじゃないですか」っていう意見が出て。そんなイメージあるかなぁって思ったんですけど。
Q太郎 「いや、バカですよ」って言われて。
松田 「そうか。バカなのかぁ」っていうところから決まりました。

――ツッコミ的な「バカか!」なんですか? それとも「バカか~」みたいな納得のニュアンスなんですか?

Q太郎 確かツッコミ的な感じで言ってましたね。で、平仮名とかカタカナとか色んな字面を出して「BAKAKA!」になりました。
松田 ポスターは結婚式場で撮ったんですよね。
Q太郎 笑っちゃいましたね~、これ。
松田 (笑)"何やってんだろう、俺"って途中で思いましたけど、いい記念になりました。
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――ネタ作りは進んでいますか?(註:インタビュー取材は2月上旬)。いつもは松田さん1人でつくっているところを、今回はお2人でつくられているそうですが。

Q太郎 そうですね。今までは松田さんが1からゼロまで......ふっ、ゼロじゃないわ(笑)。
松田 ゼロだったら、全然ネタ作ってないじゃん!
Q太郎 ふはは! 今までは1から100まで松田さんが全部やって、俺は台本を覚えて稽古するって流れでしたけど、今回2人で作ってるのは15周年っていうこともあるんですかね。
松田 そうですね。『M-1グランプリ2015』に出たことがきっかけでもありました。
Q太郎 『M-1』で一緒に漫才をつくって、準々決勝に行けたときは嬉しかったんですよ。最初はダメかなと思ってたんですけど、"行った! 良かった!"ってね?
松田 まぁ、2人でつくることでよりアイデアが出ますからね。正直なところ、1人でネタを考えるのはしんどくて(苦笑)。

――まぁ、そうですよね。15年も1人で考えていたのなら尚更、アイデア出しは年々大変になるでしょうね。

松田 そうなんです。今回はまず設定を出して、2人で立ち稽古まではいかないんですけど実際に動きながら、ああだこうだと話し合いながら進めています。今までにやってこなかった方法でもあるので、新しいものが生まれているんじゃないかなと思ってますけど。
Q太郎 (ネタ作りしていると)すぐミニコントになっちゃいますね。ただ、2人だけで作ってるから書き留める人が誰もいないんで、次の打ち合わせの時に忘れていることもたくさんあって。
松田 携帯電話とかICレコーダーに録画しとけばいいんですけど、してないんですよねぇ。台本にするのは僕の役目なので、あとでまとめてますけど。

――ネタは1本1本つくっているんですか?

松田 いえ。アイデアが出なくなったら、考えるネタを変えてっていう感じですね。ルミネの通路にしかない大道具を使ったコントを考えたりもするんで、ネタ合わせする場所も重要で。ルミネでできない時は、会議室とか喫茶店でできるネタを考えたり......です。で、さっきも言ったように打ち合わせのあと家に帰って台本にするんですけど、その時に思いついたことは翌日会った時に「こうしたいんです」とか「こう動いてみませんか?」って提案するようにしています。

――今回一緒に作っていてQ太郎さんは............戦力になっていますか?(笑)

Q太郎 ははははは! どうっすか?
松田 うーーーん、そうっすねぇ。戦力には............なってるのかなぁ? いや、なってると思いますよ。
Q太郎 今回は一緒にネタ考えてますから、いつもみたいに台詞を忘れちゃうこともないでしょうしね。
松田 でも、「俺、下手だから、これは松田さんがやってください」っていう設定のネタもあるんで......もしかしたら、あのネタは本番でも覚えられていないかもしれないですね。
Q太郎 確かにそのコント、設定がまだちょっと理解できてなかったり、どっちの方向に行くのか分かってなかったりするんで苦手なんですよねぇ。
松田 本番でできるかな? まぁ、2月中には全て仕上げて、3月に入ったらきちんとした立ち稽古に入ろうと思ってるから大丈夫だと思います。

――今話せる範囲でいいんですけど、記念すべき今回はどんな単独になりそうですか?

松田 オールコントです。ゲストにも出てもらうんですけど、コントにではなくちょっと違う感じで出てもらおうと。もちろん、スーパーイリュージョンにも新しく挑戦しようかなと思ってます。スーパーイリュージョンも昔とは結構変わっていたりして、一昨年とか去年の単独ライブでも新しいものが生み出しているんですよ。僕が昨年11月から習い始めたジャグリングを今、スーパーイリュージョンにも取り入れてるんですけど、今回はQ太郎さんも挑戦するんです。まだおぼつかない感じなので、本番にできるのかなっていうのが心配で。
Q太郎 今の段階じゃ、とてもじゃないけど無理です(笑)。練習し出して10分くらいしないとできないんですよね。
松田 ましてや、人前でやる初めての場が単独ライブなので、当日は相当緊張すると思うんですよね。まぁ、できるかどうかみたいなところも楽しみにしていただければ。
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――失敗してももちろん面白くなるんでしょうが、当日の成功を期待しています。改めて15周年を振り返っていただきたいんですけど、お2人は先輩後輩で、以前のコンビを解散して組んだんですよね。

松田 そうです。だから、僕が芸歴20周年で。
Q太郎 芸歴19年目です。
松田 いろいろありましたねぇ。

――昔を思い出していただこうと、若手時代を過ごした渋谷公園通り劇場でつくられていたフリーペーパーを持って来ました。が、お2人の姿は残念ながら見つけられず......。

松田 うわっ、『マヒ』だ! すごいもの持ってますねぇ~。
Q太郎 あっ、ハックルベリー! 松田さんの前のコンビの名前がありますよ。チケット代、300円ですね。ふはは!......俺、『ビッグバン』っていうイベントに出てたんですよねぇ。"月3回しかないのかぁ"と思いながら、毎月『マヒ』読んでたなぁ。
松田 (誌面を指して)これ、井上マー君ですね。若い。
Q太郎 犬の心さんもいますよ。ここに選ばれてるってことは、グイグイ来てたんだなぁ。
松田 はりけ~んずさんも若い! 別人だなぁ、みんな。人に歴史アリ、ですね。
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――(笑)当時を思い出しますか?

松田 思い出しますねぇ。これがデビューした時かぁ。............良く続けてこられたなと思いますよね。

――確かに、自分達では抗えなかった紆余曲折もありましたもんね。なんせ活動していた劇場がなくなって、池袋とか代々木とか都内のいろんな会場を転々としてライブを開催していた訳ですから。

松田 劇場は2回なくなりました。先に渋谷がなくなって、その後移った銀座(7丁目劇場)もなくなって。......最近、「公園通り劇場で観てましたよ、松田さん」みたいなメイクさんや衣装さんに良く会うんで、観ていた人もいるんだなと思うんですけど。
Q太郎 へぇ! それ、すごいですね。

――当時、チケット代が300円とか500円だったから、専門学生や大学生が多く来ていたんでしょう。みなさんも手売りをすごく頑張ってましたよね? 渋谷の街中でよく見かけました。

松田 チケットを手売りしないとライブに出られなかったんですよ。特にあべこうじが怖かった(笑)、「チケット売りなさい!」ってね?
Q太郎 みんなに言ってましたねぇ。自分が出ないのに、チケットだけ売ることもあったなぁ。
松田 (しみじみと思い出していたのに、いきなり顔を上げて)......もうイヤです!! 自分達で出るライブのチケットを売るのは当たり前だし、お客さんに来ていただきたいので売るのは当然なんです。けど、チケットを売るためにこの世界に入ったのかな?っていう気持ちになっていたというか。あれはちょっとだけ嫌な思い出ですよね(笑)。

――そういう思いっていうのは、どれくらいで払拭されたんですか。

松田 ハイキングウォーキングになって、ルミネ(theよしもとのランキング)で上がるたびにどんどんそういうことがなくなって。で、テレビのオーディションに受かってからは全部なくなりました。
Q太郎 ルミネができたのもデカかったですよね?
松田 うん。当時の『7じ9じ』っていう本公演に出ることをみんな、目標して頑張っていて。そこに出られるようになった時が、芸人人生でいちばん嬉しかったかもしれないですね。初めて『7じ9じ』に出た日は......何をやったのか覚えてないんですけど(笑)、家に帰ればわかります。いつ何のネタをあったか、全部記録してあるので。

――それはすごい。Q太郎さん、芸人人生でいちばん嬉しかったことは?

Q太郎 僕も同じですね。当時、ゴングショーに出てたんですけど苦戦していて。

――判定をクリアしていくたびに100円芸人、200円芸人......と上がっていって、500円芸人になれば本公演に出られたんでしたよね。

松田 はい。そこで上がるまでに、僕らは1年半かかったんですよ。
Q太郎 銀座や渋谷の劇場で一緒にやっていた人達は早々と上がっていって。後輩、例えばロシアンモンキーとかが先に上がった時は「くそっ!」と思って......悔しかったですね。
松田 500円芸人になったときのMCは、ハリガネロックさんで。
Q太郎 あぁ、嬉しかったー! 俺、どうやってボケたかも覚えてますよ。「やったー!」ってすげぇ喜んでたら「この喜びを誰に伝えたいですか?」って言われて。「相方です」って答えたらウケて......ウケましたよね?
松田 はい、ウケてました。
Q太郎 「隣りにいるやないか!」ってツッコまれたことまで覚えてます。そのあと、ハローケイスケさんと飲みに行ったなぁ。

――ルミネtheよしもとは、お2人のたくさんの思い出が詰まった場所なんですね。

松田 ハイキングウォーキングとしての思い出は全て、ルミネにあります。ルミネで育って世に出て、今もルミネにいますから。
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――そんな思い出の詰まった劇場で記念すべき15周年の単独ライブを開催できるっていうのは、お2人にとって素晴らしいことですね。

松田 本当にそうですね。......最近、そんなふうに感動する気持ちもなくなってたんですけど。

――確かに、松田さんの目がどんどん生気を失っているな~と密かに思ってました(笑)。

松田 ふはは! 確かにそうでしたね。結婚していて昨年4月に離婚したんですけど、結婚している間はどうしても生活することがいちばんになっていたというか。"一生この生活を守っていかなきゃいけない。そのためにどういう仕事をしていかなきゃいけない"ってことばかり考えて、やりたいことがやれなかったりと自分の中でいろんな葛藤があったんです。けど、今は好きなことをやろうという気持ちが湧いて来て、芸人としてちょっと生き返りました。Q太郎さんも離婚しましたけどね?
Q太郎 そうですね。......まぁ、愚痴になるのでやめときます!

――(笑)私生活の変化が、芸人としていい影響をもたらしているんですね。

松田 妙な緊張感や焦りもなくなりました。まぁ、僕は50歳で引退って決めてるんで、それまでただ全力でひたすらやるだけです。
Q太郎 そうなんです。50歳で引退するんですって。松田さんとコントのスタイルについて良く話すんですけど、20代とか30代前半の頃はやれた小学生ネタももうできないなって。ランドセルを背負って「ただいま!」っていうコントは(今の自分達には)合わないし、無理しているように見えるじゃないですか。だから、50歳で限界を迎えるんじゃないかって。もちろん、もっと売れていたら話は変わってくるかもしれないですけどね。

――Q太郎さんはそれでいいんですか?

Q太郎 その時が来たら、どうするか考えます。それまでは松田さんと一緒にがんばりますよ。
松田 ははは! まぁ、この先どうなるかはわからないですからね。ただ、39歳でジャグリングに挑戦するっていうのはすごいことだと思うし、今年は『R-1ぐらんぷり』に出たのも楽しかったというか。今までは嫌々出ていたところも正直あったんですけど、1年間やってきた自分1人のスーパーイリュージョンっていうのをぶつけてみたくて挑戦して。......3回戦で落ちましたけど(笑)、ちゃんとウケたからいいかと思えたし、来年も新しい1人のイリュージョンをつくって出る気でいるのでモチベーションは高いですよ。......あれ? 1人の話しちゃったなぁ。
Q太郎 ははははは! いいじゃないですか。モチベーションが上がってるんだから。

――そうですよ。ネタづくりがより楽しくなっているってことですもんね。では、今回の単独もかなり期待していいと?

松田 もちろん!『7じ9じ』に初めて出た時の気持ちで挑めているので、めちゃくちゃ面白くなるでしょうねっ!
Q太郎 ハードル上げ過ぎ!(笑)
松田 ははは! で、スベった時は「2人でつくっちゃったから。ストイックに1人でつくればよかったですね」って言います。
Q太郎 まぁ、そういう遊びができるくらいの経験は重ねてきたぞ、ということですよね。
松田 はい。心の余裕じゃないですけど、ある程度はそういうことがないと面白いことを堂々とできないですから。

――生ものである舞台ですから、何が起きても面白くはできますし。

松田 そうです、そうです。だから、今までのハイキングウォーキングを応援していただいているファンの方々はもちろん、いろんな層の方に観に来てもらいたいですね。家族連れも、スーパーイリュージョンがあるので楽しんでもらえると思います。
Q太郎 あと、渋谷の劇場時代に観ていた人にも来てもらえたらいいなぁ。
松田 本当に観に来て欲しい! 特に、ハイキングウォーキングを結成したばかりの頃のネタを観たことがある人には是非来て欲しい。当時と変わってないのはQ太郎さんの手の震えくらいで、あとは全然違いますから。......あっ! せっかくの15周年だからハイキングウォーキング1本目のネタをやりましょうか。
Q太郎 あぁ! いいかもしれないですね。
松田 でも、ネタを全く覚えてないし、台本もないんですよねぇ。Q太郎さん作じゃないですか? 桃太郎のヤツですよ?
Q太郎 あぁ、そうですっけ。絵本の中身をボケるネタですよね?......全く覚えてない。初めて出たのはゴングショーだったから、細々と変えてるんであんまり覚えてないんですよ。

――是非とも思い出してください!

松田 当日できたらいいですよね。最近、ネタ番組にあまり出られていないのが......もちろん出られるようにがんばりますけど、同世代とか同じ時期にコンビを組んだ芸人よりネタをつくっている自負はありますし、個人的な考えとしてはエンターテイメントとして誰もが笑えるネタをやっていきたいと思っていて。今回もそういうネタをお見せする予定です。
Q太郎 入院とか葬式のコントもありますけど、人を批判するようなネタは避けてきたというか。
松田 なるべくやらないようにしてますよね。とにかく、今回の単独はいろんな方に観に来ていただきたい。で、来てくださったみなさんには「お帰り!」って声をかけたいですね。あと、冗談の範囲で言わせてもらうなら、松田が結婚したことによって離れた顔ファンのみなさん! 帰って来て欲しいです!!(笑)
Q太郎 だったら、俺も言いたいです。銀座時代、毎回来てくれるお客さんが1人いたんですよ。その人にも来て欲しいなって。もうお笑いとか観てないかもしれないですけど、もしこのインタビューを読んだら、ぜひ来て欲しいですね。

――読んでくださることを祈りつつ......。最後によしもとニュースセンターを読んでくださっているみなさんに、改めて単独ライブに向けての意気込みをお願いします!

松田 絶対面白いコント7本を用意していますし、幕間にはスーパーイリュージョンも楽しんでいただけるはずなので、ぜひ観に来てください。あと、さっきも言いましたけど松田の顔ファンの方......戻って来てください!(笑)
Q太郎 15年間、何もしなかったQ太郎がネタづくりに参加しております。これが吉と出るか凶と出るか......結果を確かめるのは、あなたたちですっ!
松田 うわっ、オンバトじゃないですか(笑)。
Q太郎 いなくなってしまったファンのみなさん、来て欲しいのはあなたたちです! オンバトの頃のキレキレ感を出します! それを観るのは、あなたたちです!! ぜひ観に来てください!

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【ハイキングウォーキング】

2016年3月 1日 (火)

ザ・ぼんちインタビュー! 東京では日本武道館以来35年ぶりの単独ライブに「絶対、笑かします!」

2月に、大阪・なんばグランド花月、名古屋・大須演芸場で行われた『ザ・ぼんち三都市ライブ~日本一元気な漫才~』が、3月12日(土)の東京・ルミネtheよしもとにて、最終日を迎えます。

還暦を過ぎてもなお、新ネタを作り続け、精力的に単独ライブを行っているザ・ぼんち。
東京での単独ライブは、日本武道館での1981年以来、実に35年ぶりというお2人に、お話を伺いました。

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ザ・ぼんち
(※左:ぼんちおさむ/右:里見まさと)


  *  *  *  *  *


――2月の大阪、名古屋での単独ライブが好評のようでしたね。

まさと 中身はちょっとずつ変えてまして、100点満点は当然ないですけど、非常にどちらの会場とも、お客さんには喜んで帰っていただけたんじゃないかなと思っています。
おさむ 笑ってくれて、良かったよって言ってくれる方もいて、自分たちも肌で感じました。3月12日のルミネtheよしもとで、もう一回それを感じたいですね。

――大阪では、ゲストが笑福亭鶴瓶さんと豪華でしたね。

おさむ 友情出演みたいな形で、本当にありがたかったです。テーマも何も決めずに、3人で立ち話みたいな感じで、楽しかったですね。

――そして、3月12日(土)には、いよいよルミネtheよしもとで楽日を迎えます。もう構成は固まっているんですか?

まさと 漫才を3本して、あとはそれぞれピンのコーナーと、ゲストコーナーという感じになると思います。

――ゲストは、ジミー大西さんとレイザーラモンの2組と発表されていますね。ジミーさんは、おさむさんのお弟子さんですが、こうした共演は多いんですか?

おさむ いやー、番組なんかで会って、トークはあるけど、舞台ではどうやろ...。
まさと この3人だけでっていうと、何十年ぶりでしょうね。
おさむ この単独ライブに向けて、2人で電話で会話したんですが、噛み合わへんのですよ。「師匠、こんなことしたいんですわ」って大西が言うですけど、僕はそれが理解できなくて、こちらの話も伝わらない。噛み合わないまま5分くらい会話して、「そういう話は相方のまさとにしてくれ」って言って切りました(笑)。

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――まさとさんが、お2人の通訳的な立場になったわけですね(笑)。

おさむ そうそう。A地点からB地点のその間の中継地点がちょうど相方です(笑)。

――ありがとうございます! ジミーさんと言えば、先日の『ガキ使』(『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』ジミー大西24時間ロングインタビュー)などで、おさむさんのケチエピソードを披露していますが、その辺はどう思われていますか?

おさむ どうっていうのはないですよ。「名前を出してくれてありがとう」っていうくらいですかね(笑)。

――なるほど。一方のレイザーラモンさんは、どういったいきさつでゲスト出演されることに?

まさと LINEで東京での単独ライブすることを書き込んだら、「出たいです」って言ってくれたんですね。個々に力がある2人ですが、この何年間か漫才をしっかりやろうとしてはるんです。それをわかってましたんで、逆にありがたいとお願いしました。僕らも楽しみにしていますね。

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おさむ ザ・ぼんちの漫才は、しゃべくりが上手というわけじゃないんですよ。元気で、わけわからんくて、そういうのが若手にウケてる可能性もあるんです。ハチャメチャなところがある正統派ではない漫才で、ひょっとしたらレイザーラモンもそういう正統派ではないのかも。ジミー大西はもっと正統派じゃないけど(笑)。

――どうなんでしょうね(笑)。さて、東京での単独ライブとしては、1981年の日本武道館以来というのは本当ですか?

おさむ そうなんですよ。東京の劇場にもいっぱい出てますけど、単独ライブとなると、それ以来、35年ぶりなんですよ。

――MANZAIブームの最中、ザ・ぼんちは音楽番組からも引っ張りだこで、多忙を極めた頃だと思いますけど、日本武道館で覚えていることはありますか?

おさむ もちろんあります。開演前、裏方のスタッフさんが、ギリギリまでセット作ったりしてたんですよ。それが100人以上いて、「これだけの人が動いてくれてる」「一人では何も出来へん。裏方さん、スタッフさんの力があるから僕ら出来たんや」って感動しましたね。そして舞台に出たら、うわーっと夜空の星を見ているみたいな光景が広がっていて、1万人くらいのお客さんがペンライトを振ってくれていたんです。感動しましたけど、「え? うちら漫才師やのに」ってビックリしましたね。

――漫才も披露されたんですか?

おさむ もちろん、漫才師ですから。
まさと LPも出してたので、10何曲は歌いましたけど、漫才もしましたよ。
おさむ 声が反響して、漫才はやりにくかったですね。オチで笑いが起きても、全体では時間差があるんですよ。ちょっと待ってしゃべらんと。そういうことも初めてわかりましたから、貴重な体験でしたよね。

――ちなみに、『恋のぼんちシート』など、ザ・ぼんちさんへ楽曲提供をされた近田春夫さんとは、交流があるんですか?

まさと あったんですけど、何十年も会ってないですね。
おさむ そうやね。たまにお見かけすると、個性ありますよね。あの人の精神も若いと思いますよ。
まさと いい老け方してるわ。

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――1980年から翌1981年にかけて、MANZAIブームは最高潮を迎えましたが、大規模なお笑いコンテストが複数あったり、お笑い芸人がMCを務める番組がたくさんある現在と比べて、何か違いを感じることはありますか?

おさむ 出ている芸人の数が違いますよね。今の方が大変やと思いますよ。僕らの時は、若手って言ったって、少なかったですからね。今は1000組くらいいるでしょ。

――(よしもとスタッフからの補足で)今は、よしもとでも約3000組とかいますね。

まさと 3000って(笑)。
おさむ だから漫才のコンテストでも大変でしょう。その中で勝ち抜いていく若手って、すごいなと思いますよ。

――それは『THE MANZAI 2014』に出場された際にも実感されましたか?

おさむ そうですね。でも、みんな上手でしたよ。よう考えてるわー。
まさと 僕らが出場した1回戦で、他の漫才師を見させていただんですけど、誰やこれっていうコンビで、重たい入り方するなあと思っても、「あ、こんな笑かし方があんねや」っていうような漫才を見られたのは、非常に幸いでした。

――刺激を受けたわけですね。

おさむ ものすごい勉強になりましたよ。「あー、こんな収まっている場合じゃないわ」って。うちらも、向かっていく気持ちがなかったら、老けていくだけ。顔は老けてもしゃあないけど、気持ちまで老けたらダメです。向かっていく精神がないと。
まさと 最高にいいコメントしますね~(笑)。

――3月12日のルミネtheよしもとには、35年前、武道館でペンライトを振っていた方も来るかもしれませんね。

まさと 間違いなく来るでしょうね。
おさむ 「同世代やのにがんばってるわ」っていう見方もあるし、若い人なら、自分たちのお父さん、お母さんに、「ザ・ぼんち、めちゃくちゃおもろい。めちゃくちゃやったわー」って伝言していただきたい。それに僕らの漫才は理屈じゃないんで、3歳、4歳くらいでも笑うんですよ。たくさん芸人が出るイベントで、他の若手はウケないけど、ザ・ぼんちの時は子供が寄ってきて、ワーワー騒いで、笑ったり。そういう特殊なもの持ってるんですかね(笑)。単独ライブでも絶対笑かしますので、みなさん観に来てください!

――とにかくいろんな世代、いろんな方に見ていただきたいですね。本番を楽しみにしております!

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●公演情報
『ザ・ぼんち三都市ライブ~日本一元気な漫才~』
3月12日(土) 開場19:00開演19:30
会場:ルミネtheよしもと(東京都新宿区新宿3-38-2 ルミネ2 7F)
出演:ザ・ぼんち ゲスト:ジミー大西/レイザーラモン
チケット:前売3500円/当日4000円 ※全席指定
Yコード:999-050
Pコード:597-721
チケットよしもと予約問合せダイヤル:0570-550-100(問合せ:10:00~19:00)


【ザ・ぼんち】

2016年2月23日 (火)

関西で人気のロケ番組『ごぶごぶ』のDVD『ごぶごぶBOX15』が発売!浜田雅功&田村淳に振り回されるライセンスが見どころ&裏話を暴露!!

関西ローカルで放送中の人気番組『ごぶごぶ』。浜田雅功&田村淳の芸能界先輩後輩コンビがその上下関係を捨て、五分五分の立場で進行するロケ番組です。

そのDVDが『ごぶごぶBOX15』として2月17日(水)に発売になりました。

放送された中から「浜田雅功セレクション」「田村淳セレクション」として各3話分を収録、さらにそれぞれに特典映像も付くという充実の内容。

今回は番組レギュラーであるライセンスに、DVDの見どころや番組の裏話をインタビューしてきました!

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――この度、『ごぶごぶ』のDVDが発売になりまして。なんと第15弾ということです。今回のいちばんの見どころは、番組史に残る「浜田さんオレンジ事件」ではないかと思うのですが、そのときは、どんな感じでしたか?


藤原 正直、オレンジで1本DVDを出してほしいぐらいですから。

井本 いきなり言われて店を探すのが大変というよりは、時間がなかったのが大変でした。もうちょっと時間くれたらええのに、「あと20分で着く」とか言うから「いや、ちょっと待って」という感じで。



――そして、最後はまさかの結末ですからね。


藤原 ホンマに心配になりましたよ。大丈夫なんかなって(笑)。だって、自分の身内があんなこと言いだしたら、ちょっと心配しません? そんな感覚でしたよ。

井本 僕はプライベートも一緒にいることが多いので「浜田さん、またやりおった!」と思いました。ちょこちょこはあるんでその延長線上かなと。たとえば、前にね、高菜チャーハンのことを「たなかチャーハン」ってずっと言うてたり(笑)。ただ、あそこまでひどいのはあんまりないですけどね。

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――だいたい最初に浜田さんと淳さんがロケをしていて、ライセンスさんはその途中の店などで合流という場合が多いですが、その前の段階で電話が鳴ったりすると「あ、これは...」と不穏な空気を感じるんですか? オレンジ事件もその流れでしたけど。


井本 いや、しょっちゅう電話はあるから「どうせまた変わったんやろうな」ぐらいですけどね。よくあることなんで、耐性ができてきたというか。

藤原 スタッフの電話が鳴って「はい、はい。......えっ?」ってよう言うんですよ。そうなったら「あ、もう通常の聞いている感じでは進まへんな」と察します(笑)。僕ら側で一緒に移動をするスタッフさんがおるんですけど、その人の受け答えがおかしくなったら、「あ、今回もか...」と。



――「オレンジ事件」然り、いきなり他局に宣伝に行くのも然り、急に企画が変わったり、タブーとされていることをしたりする、そんなドキドキ感が『ごぶごぶ』という番組の醍醐味ですよね。


井本 見てる人もそうやと思うけど、やってる方はもう倍ドキドキしてるからね。だって、MBSの番組やのに『ごぶごぶ祭り』の宣伝で他局に行くって、おかしいやろ! 昔、読売テレビで違うレギュラーやっているときに、いきなりごぶごぶが来て、「お前ちょっと来い」と電話があって。番組うちわを配ってこいって言われて「なんや、この番組!」と思ってたら、自分が『ごぶごぶ』に入ることになって。前は(襲来を)受けるほうやったのが行く方になってた。でも、行く方がプレッシャーすごい。申し訳ないっていう気持ちと、こんなんやって大丈夫か?という気持ちで。

藤原 「読売テレビに行って来い!」と言われたとき、大人たちがちゃんと眉をひそめている感じがちゃんとあるんですよ。カメラの後ろ側の映ってないスタッフ、てんやわんやですから。それなのに、「浜田さんが......」っていうと「あ~浜田さんね」的な感じになるのがすごい。ネームバリューのすごさを感じました。



――ちなみに、その前にNGKの前で二人はうちわを配っていたということですが、その様子はまったく放送はされずに、一言で片づけられていました。


井本 でも、あれ、じつはものの2分ぐらいで用意してた分はすぐになくなった。さすが大阪の人で、タダであげるっていうたら死ぬほど人が集まってきて。

藤原 そうそう。ホンマに池の鯉に餌をあげてるみたいな状態で(笑)。

井本 逆に人が集まりすぎてパニックになるんじゃ...ぐらいな感じやった。それでサクッと終わったら「読売テレビに行け」と言われて「はぁ?」って。



――しかも、そんなムチャクチャなことをしている回の、浜田さんの服に大きく「WORK IS OVER」(意味:仕事は終わりだ)という藤原さんのツッコミも面白かったです。


藤原 ハハハ。そやそや。ああいうことをやっている日によう自分があのTシャツを着てるなっていう(笑)。わざとじゃないと思うから、よっぽど引きの強い人なんやなって。

井本 それでいうたら、NGKでやった「真夏のごぶごぶ祭り」のイベントの様子が特典映像で入ってるんですけど、普段、寄席で立つNGKの空気感とはぜんぜん違ったんですよ。お弁当食べてる人もいませんでしたし(笑)。でね、浜田さんが800人の観客の中からくじ引きで一人を選ぶんですけど、これまた、マジで信じられないような人で。「番組の仕込みちゃうか?」って思うぐらいにミラクルな人。虎紫志織さんという方で。「800人の中からそんな人引く?」っていうぐらいだったので、その浜田さんの引きの強さに「あ、だからダウンタウンなんやな」と思いました。

藤原 そういう意味では淳さんも引きが強くて。アポロン山崎による占いで「番組をどう思ってるのか」という内容でカードを引いた。したら、「この1枚はないやろ!」というようなカードを引くんですよね。今回の高槻めぐりの回(注:「田村淳セレクション」収録の「ロンブー亮プレゼンツ高槻めぐり」)でも、またカード引いてるんやけど「淳さん、やっぱり持ってるな(笑)」という内容でしたし。

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――番組は「尺が来たら終わり」って言ってますけど、そういう意味で、本当にドキュメントに近い映像なんですね。

井本 ほんまにそう。尺が来たら「ハイ、終わり」ってなるからね。スタッフが全員頭おかしいんですよ、スタッフが(笑)。変な人ばっかり。カメラの撮り方もロケのやり方も東京の番組とはまったく違うなって感じはします。それがごぶごぶのいい所なんでしょうし、ダメなところでもあるんでしょうし、表裏一体ではあるけれども、番組の味ではありますね。

藤原 浜田さんと淳さんの二人の組み合わせが今でも新鮮じゃないですか? この二人が一緒に出ているっていう絵がまず新鮮ですし、絡みも新鮮。それってやっぱりごぶごぶの良さだと思うんですよね。



――さらに、その二人に振り回されるライセンスさんっていうのも面白いし、番組の味ですよね(笑)。


井本 吉本のタテ社会、これ、しゃーないですから。ごぶごぶは吉本の縮図ですよ(笑)。ただ、浜田さんに我々もツッコんだりしますけど、それを許してくれてるっていうのも大きい。浜田さんも淳さんもお二人が間口を広げてくれているので、行かせてもらいやすい。っていう言い方しておきます(笑)。



――では、最後にDVDを購入したくなるようなメッセージで〆てください!


井本 そうですね。こうやってDVDに残ることで、浜田さんにとって"恥部"になるので、大先輩の恥ずかしい部分というか、そういう部分をぜひ見てほしい。それで「急所、つかんだった!」ぐらいの気持ちでDVD買っていただければ。

藤原 今回のDVD、特に小樽の人に見てもらいたいです。小樽の駅前と言われてたんですけど、結果、どのぐらい離れていたか。あれは、絶対に駅前じゃない! そういう距離感がわかる人がみたら、より楽しめると思います。

井本 DVD見て、小樽に旅行いったらええんですよね。小樽の駅前からタクシー乗ってあのラーメン屋さん、行ったら金額えらいことになると思いますけど(笑)。

藤原 ちなみに、僕らが最初に待ってた店のロールケーキもめっちゃウマかった! ぜひDVDみて、小樽にラーメンとロールケーキ、食べに行ってください(笑)。


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【DVD情報】
ごぶごぶBOX15

商品番号:YRBX-712~3 

本体価格:5,370円+税

発売元・販売元:よしもとアール・アンド・シー
©2016MBS/吉本興業


■浜田雅功セレクション(予定)

・神戸の行列店に再挑戦 コロッケ買いたいんやー!(第219回 2015.4.7 OA)
・真夏のごぶごぶ祭りの宣伝を!(第238回 2015.8.18 OA)
[特典映像]
超スペシャルセレクション・サンラータンメンを作ろう!(第225回 2015.5.19 OA)

☆特典副音声☆
北海道 スイーツ対決 東郷P vs AD柴田
「俺はオレンジ食べたいんや!」(第231回 2015.6.30 OA)


■田村淳セレクション(予定)
・ロンブー亮プレゼンツ高槻めぐり(第244回 2015.5.12 OA)
・淳にドッキリ!オリックス始球式(第236回 2015.8.4 OA)
[特典映像]

超スペシャルセレクション・真夏のごぶごぶ祭りin NGK(第241回 2015.9.8 OA)

☆特典副音声☆
ごぶごぶ制作スタッフによるオーディオコメンタリーを収録。
「北海道 ダレが打つ? かまぼこ板ゴルフ対決」(第232回 2015.7.7 OA)



詳細はこちら
http://www.randc.jp/artist/gobugobu/discography_detail/3256/


≪番組情報≫

番組名:ごぶごぶ

MBSにて毎週火曜23時53分~絶賛放送中!

【浜田雅功】【田村淳】【ライセンス】

2016年2月22日 (月)

HIDEBOH&テンダラーがダンスコンテスト『ALL THAT'S DANCE OSAKA ~オールザッツダンス大阪~』を語る!

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世界に発信できるパフォーミング・アーツの発掘をコンセプトに行うダンスコンテスト『ALL THAT'S DANCE OSAKA ~オールザッツダンス大阪~』。あらゆるコレオグラファー(振付師)の才能の可能性を広げようとスタートしたこのダンスコンテストが、2016年4月2日(土)に開催されます!

優勝者には日本屈指のダンス作品コンテスト『Legend Tokyo Chapter.6』作品出展権が授与。それだけに、昨年も白熱のダンスバトルが繰り広げられました。そこで大会プロデューサー&ルール監修を務めるHIDEBOHと、昨年もMCで参加したテンダラーに、『ALL THAT'S DANCE OSAKA ~オールザッツダンス大阪~』について語ってもらいました!

--テンダラーのお二人は昨年もMCで出られて、いかがでしたか?

浜本 圧巻でした。ずっと見ていられるなって。
白川 ダンスに興味ない人でも夢中になって見られるぐらい。完成度高いし。
浜本 全員アマチュアなん?って思いましたね。人数も多くて迫力があるし。白川が言うたように、ダンスに興味ない人でも見ていられる。もう、見て感激して"ああ!"って。1組につき"6ああ!"出ました(笑)。出番前の舞台袖とか、みんな円陣組んだりしてるんですけど、その緊張感もまたすごいんですよ。舞台にめちゃくちゃ賭けてはるんやなって。

--HIDEBOHさんは、審査員としていかがでしたか?

HIDEBOH このイベントはダンスの甲子園なんですよね。テンダラーさんがおっしゃったように完成度が尋常じゃなくて。発表会とか公演をとてつもなく超えている。作品を作られる先生方も、キッズに対して命がけで作っているので。かなりトップを争う作り方をしている、クオリティが非常に高いものなんです。
浜本 審査される人も大変ですね。
HIDEBOH 本来、比べるジャンルじゃないですからね。
浜本 確かに僕ら素人が見てても、「さっきのダンスとこのダンス、全く別物や」って思いますもんね。それに優越つけるって難しいですよね。
HIDEBOH めっちゃ難しいです。
浜本 審査員の方も大変だと思うし、だからこそ選ばれた人はすごいんだなと思いますね。
HIDEBOH モダンダンスとHIPHOPを比べたりしないといけないから。全くジャンルが違うので。どんな形で来てもいいっていうのがこのイベントの特徴の一つで。それこそ、予選にタップダンスもいます。人を楽しませた人が勝ちというのが『Legend』のモットーで。

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--人を楽しませるという部分では、テンダラーのお二人はいかがですか?

白川 ダンスってただ踊るだけでなく、物語とかテーマがあるんでね。衣装も手作りだろうなっていうのが分かるし。そんなんが全部伝わって、すごいなって。
浜本 キッズダンサーも多かったやん。あの子たちの目! 大人に負けない表現力。あの目を見てたら、ああ、なんか、もう悪さしたらあかんなって(笑)。仕事終わったらまじめに家に帰らなあかんなって。すごいまっすぐな目で。朝まで飲んでたらあかんなって思いますわ。
白川 ほんまやね。
浜本 表現力とか、表情。僕らも漫才やっているので表情は大事なんですけど、楽しいダンスはすごく楽しそうやし、曲が変わって雰囲気のあるものになったらそれに合わせてまた表情が変わって。それを子供たちがやるから。その子供たちもすごいし、それを指導されている振付の先生達もすごいんだなって、めっちゃ感動しましたね。
白川 踊りと表情ですね。

--浜本さんは時々舞台でダンスを披露されますが、触発されたりとかは?

浜本 僕はコントの流れで、そのコントのキャラが踊り出して「何してんねん」っていうダンスなので、こういう真剣にダンスをやっている人たちを見ると、申し訳ないなっていう気持ちになります(笑)。
白川 休みの日にO-CATのところで踊ってないの?
浜本 踊ってない。もう42歳なんで(笑)。でも、「ああ、こんなすごいきっちりしたダンスを自分らのコントでめっちゃ急に踊り出したら、めっちゃボケになるな」って。「何、急にすごいもの見せてんねんっていうボケになるな」とか、そんなことは思います。

--ダンスって沸きますよね。
浜本 沸くんですよね。ほんで締まるんですよね、なんか。
白川 みんな好きなんですよね。お笑いを見に来てても、得した感があるんでしょうね。
HIDEBOH 今回は水玉れっぷう隊のアキさんも審査員で来られますしね。

--このダンス大会では、コレオグラファー=振付師にスポットを当てていますよね。

HIDEBOH 『Legend』はダンサーにフューチャーするのではなくて、コレオグラファーにフューチャーするんですよね。アメリカに『アメリカン・ダンスアイドル』っていうダンスオーディション番組があるんですけど、あれってコレオグラファー、 振付した人をちゃんと称えて、こういったものを作る人なんだってフューチャーするものなんです。『Legend』の他にないところも、出演者というよりも振付師をフューチャーする。本選のオープニングではコレオグラファーだけのオープニングシーンを作ります。それはそれですごいですよね。
白川 そのユニットはなかなかできないことですね。
HIDEBOH 当然、見応えはあります。

--この大会も振付を中心に審査されるんですか?

HIDEBOH ただ、この見どころってダンスだけじゃないんですよね。衣装、ストーリー性...お芝居と言えるような表現力もあって。
浜本 そうですよね、例えば5分やったら、5分に起承転結があって、だから見応えがあって。
HIDEBOH 楽しいんですよね。もう一つ、なぜ『Legend』がすごくなるかというと、コレオグラファーの顔を雑誌に出すんですよ。それで日本全国からダンサーを募集して、この人の作品に出たいっていう人が集まって。知らない人同士が50人集まったとしたら、この50人で作品を作りましょうっていう。完全にアメリカのやり方と似ているというか。
浜本 このダンスとこのダンスは別物やけど、一応優越つけなあかんってなるじゃないですか。一応順位をつけなあかんというところの緊張感。これがやっぱり会場全体のやるぞ!っていう空気になっているというか。ほんと一発勝負。普通のダンスショーとかにはない面白さがあるというか。
白川 MCのとき、袖にいてるじゃないですか。そしたら、袖で出てないチームメイトも声を出して応援しているんですよ。見えないところでも一緒になって声出して。
HIDEBOH 一体化して、一つのものを目指すっていう。だから、舞台からハケたからといってお休みじゃなくて、袖からも声を出して一つになる。ずっと一緒になっている。その精神力もすごいですよね。

--最近のダンスシーンはどんな感じなんですか?

HIDEBOH お子さんがすごい時代になりましたね。スーパーキッズが出てきて。お子さんがすごい時代に入ったなという感じはしますね。
白川 ダンスを始める年齢も早なってるんでしょうね。僕らみたいに中学ぐらいから見よう見まねでやるとかじゃなくて。
浜本 俺らの時はビートたけしさんの『ダンス甲子園』。あれでダンスを始める人も多かった。
白川 僕は風見しんごさんですよね~。ブレイクダンスですよ。風見しんご世代です。まねしてましたね。

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--浜本さんのダンスのベースは何になるんですか?

浜本 僕のベースですか? 僕は泉五十四郎(いずみ・いそしろう)先生ですね。NSCの1期生の方を教えていたジャズダンス界の巨匠ですよね。ダウンタウンさんとか、松本さんもコントのキャラでやられてましたが、僕はショーパブで働いてたんですけど、ショーパブ「アランドロン」に教えてに来てたんですよ。
白川 振付は泉先生でしたね。
浜本 だから、僕らはほとんど独学。泉先生もどっちかっていうと感性の方なんですよ。「ワン、エー、ンタターン!」みたいな感じで、それで覚えてしまうから、あんまりきっちりしたカウント言われてもわかんないですね(笑)。曲聴きながら「ンッタターッタター! (1オクターブ上げて)ンッタター、アッォーン!! アッォーン!!や浜本、アッォーン!! ここで手をアッォーン!!や!」って。「曲聴いてみ?アッォーン!!やろ?」って。確かにアッォーン!!なんですよ。それで覚えたんので、独特なんですよ。だから僕は人と踊るのが苦手なんですよ。ソロでチョケてやるぐらいがちょうどいいかなっていう。

--浜本さんは泉五十四郎流と。HIDEBOHさん、いかがですか?

HIDEBOH (笑)いや、感性的なものの方が本当は良しとされますよね。今、問題になっているのはきっちりしすぎて、みんな同じダンスになるんですよ。カウントで全部言うから。だから泉先生の方が合っていると思います(笑)。音でイメージを説明する方がいいんだと思います。
浜本 ただ子供たちに言えるのは、まずきっちり基本をやった方がいい(笑)。
HIDEBOH やった上で(笑)。
浜本 上でね(笑)。

--では、今年の『ALL THAT'S DANCE OSAKA』に期待することは?

白川 また見れるんやっていう楽しみしかないですね(笑)。
浜本 ダンスにその年の流行の曲とかも取り入れるんかな?とか、この曲懐かしいなとか、どんな楽曲で攻めてくるのかなっていうのはありますよね。
白川 全部新しい曲じゃないですもんね。古いのもあって。
HIDEBOH そうです。いろんな曲があって。曲も編集して、最低3、4曲以上つないで。1曲で来る人は絶対いないです。めっちゃくちゃ凝ってるんですよね。
浜本 「あれ?今まで激しかったのに、急にスローになって。また激しくなって」っていう、曲の変わり目とかも楽しいし。
HIDEBOH このイベントのすごいところは、音楽家をつけてオリジナルを作ってくるんですよ。DJと。一つの楽曲になってるんですよね。だからクオリティが上がりすぎて、流行っている曲をただ流すだけだと「そんな程度で来るんだ」みたいな感じになっちゃうんですよね。

--ハードルがどんどん上がっている?

HIDEBOH ハードルは高いですね。
浜本 よう考えたら振付も大変ですよね。どうなんですか、振付を何となくイメージしてから曲をつけるのか、曲を決めてから振付なのか。
HIDEBOH これは人によりますね。曲がないとイメージできないという人もいれば、僕らはタップとかなので、タップを作ってそれに曲をつけてと言いますし。
白川 この振りをしたいから、合う曲はこれやとか。
HIDEBOH そうです。もっと言うと、振りよりも前に、こういうお芝居で、こういうシーンにしたいって感情を先に書き出す人もいて。みんな込み入って作ってますね。

--HIDEBOHさんは去年、『Legend Tokyo Chapter.5』に出場されて4部門、受賞されましたね。

HIDEBOH コレオグラファーで出展させていただいて、シードダンサーということで本選に出させていただいて準優勝で4部門いただいたんですけど、いやいやタップなんで珍しいところで...。
浜本 いや~、タップは見ごたえありますよ。NGKで初めて見たとき圧倒されましたもん。
HIDEBOH この頃はソロでやることが多かったので、『Legend Tokyo Chapter.5』では映画『座頭市』以来の人数だったのかな。76人とかで。
浜本・白川 おお~!

--「希望への生命の音」というオリジナル作品でした。

HIDEBOH 足音が生きる音として、古くはアフリカの、人類が生まれた時代から未来までという作品を作ったんですけど、良かったのは小学1年生くらいから一番上が70代の方がいて。その年齢の幅がね。オーディションさせていただいて。

--テンダラーのお二人はタップへのご興味は?

浜本 めちゃめちゃありますよ! 僕、タップの教室行きましたもん。いっちゃん最初に(海原)やすよ・ともこのやすよが「タップしたい」って言って。ちょうどお芝居をやる機会があったので、ほなタップしようか~って。2週間後には本番やって、2週間練習してやったんですよ。それでタップ面白いなと思って、自分でタップ教室を探して行ったんです。ほなら、先生と生徒さんがおって、生徒さんが長いこと通ってるから、先生と生徒さんの関係性が出来上がってて、「先生、これ、こないだのなんとかやーん!」みたいな感じでしゃべるような。ほんで俺、端っこの方で練習してて。で、4回目ぐらいに行ったときに、その先生がパーッと近寄ってきて、「あの...名前、何とおっしゃる?」と言われて、えー!!!てなって。びっくりして、何じゃコイツ!!って。ほんですぐ辞めました(笑)。15年くらい前の話ですけどね(笑)。
白川 行きたないなぁ、それ(笑)。
浜本 そっからもう行くのやめました。たまたま家から近かったから、行きやすかったんですけど、それでやめちゃって、そっからやってない。そのトラウマがあってタップやってない。また名前聞かれへんのちゃうかと思って。
白川 関係ないし(笑)。
浜本 4回目、5回目でやっと名前聞かれるんちゃうかって。

--では、『ALL THAT'S DANCE OSAKA』に戻しますが、審査員の方の顔ぶれも幅広いですよね。

HIDEBOH KAORIaliveさんは2011年の『Legend TOKYO』で優勝されたチームのコレオグラファーで、RYONRYON.さんは安室奈美恵さんとか倖田來未さんの振付を手がけていて。今はよしもと所属で。後藤ひろひとさん、アキさん、エグスプロージョンさんもいて。
浜本 よしもとらしさがありますよね。大変やと思いますよ、審査員の方も。
白川 本当にねぇ。
浜本 確かに、去年もRYONRYON.さんとか、KAORIaliveさんにお話を伺ったときに、見方がやっぱり違っていて。「あ~なるほど!」と我々素人も納得できるようなことをおっしゃってましたね。
白川 聞いていて勉強になりますね。

--関西という土地柄の特徴はありますか?

HIDEBOH やっぱりよしもとらしさが出ればいいなと思いますね。テンダラーさんもいらっしゃいますし、盛り上がり方とか。ダンスのコンテストって堅くなることが多いんですよね。真剣勝負になりすぎるので。
白川 チョケた感じはやりにくい。
HIDEBOH でも、僕はエンターテイメントになった方がいいと思って。出演者やコレオグラファーは真剣になりすぎるんですよね。
浜本 なるほど。イメージですけど、ダンスのイベントのMCってDJの方がやるイメージがあるんですよ。「ヘ~イ!乗ってるか~い!」じゃないですけど。そういう意味では、一番の適任にはDJ KELLYじゃないかと。
白川 ギャロップの毛利ね。あいつは自分を出しすぎてあかん。
浜本 芸人でDJはKELLYが一番かなと。(笑)。

--MCをされて、去年はどうでしたか?

浜本 思ったのは、会場が緊張感に包まれてるけど、見る側は緊張せずに1組1組楽しんで見ましょうよという空気にできたらいいなと。「皆さん、今日は一日楽しみましょうね」みたいな。ほぐすことに徹していきたいなと思います。それがよしもとらしさだと思います。

--では最後に、お一人ずつメッセージをお願いします。

白川 ダンスに興味ない人も楽しめるので、ぜひこの大会を知ったら見に来てください!楽しめます!
浜本 青田買いじゃないですけど、ここから確実に新たなムーブメントが生まれるんだと思います。やっぱり関西人は言いたいじゃないですか。「私、あの子ら前から知ってるよ」とかって。「ああ、あの子らな、ハイハイ、『Legend』に出てた子やろ? 知ってんねん」とか。言えるので、ぜひ(笑)。
白川 「3年前かな、うんうん」とかな。
浜本 すごいことになる前を目撃してください!
白川 「振付の人、知ってんねん」とか。
浜本 めちゃくちゃ知ったかできるんで。

--(笑)そういうふうにも楽しめると。では最後にHIDEBOHさん、お願いします。

HIDEBOH 本当に日本屈指のダンサーやコレオグラファーが集まってくるので、生で見られるのは貴重です。ただ尖っただけのダンスではなく、エンターテイメントの中にダンスがあるという大会にしたいので、とにかく生で見てほしいです!


『ALL THAT'S DANCE OSAKA』
2016年4月2日(土)開場16:00 開演16:30
会場:大阪国際交流センター 大ホール(大阪市天王寺区上本町8-2-6)

チケット料金
前売 ¥4,000-(税込) 当日 ¥5,000-(税込)
チケットよしもと 0570-550-100
Yコード:502663

注意事項
●ビデオ・カメラまたは携帯電話での撮影禁止。
●5歳以上有料。4歳以下は膝上のみ無料。お席が必要な場合は有料。

【HIDEBOH】【テンダラー】

HIDEBOH&テンダラーがダンスコンテスト『ALL THAT'S DANCE OSAKA ~オールザッツダンス大阪~』を語る!

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世界に発信できるパフォーミング・アーツの発掘をコンセプトに行うダンスコンテスト『ALL THAT'S DANCE OSAKA ~オールザッツダンス大阪~』。あらゆるコレオグラファー(振付師)の才能の可能性を広げようとスタートしたこのダンスコンテストが、2016年4月2日(土)に開催されます!

優勝者には日本屈指のダンス作品コンテスト『Legend Tokyo Chapter.6』作品出展権が授与。それだけに、昨年も白熱のダンスバトルが繰り広げられました。そこで大会プロデューサー&ルール監修を務めるHIDEBOHと、昨年もMCで参加したテンダラーに、『ALL THAT'S DANCE OSAKA ~オールザッツダンス大阪~』について語ってもらいました!

--テンダラーのお二人は昨年もMCで出られて、いかがでしたか?

浜本 圧巻でした。ずっと見ていられるなって。
白川 ダンスに興味ない人でも夢中になって見られるぐらい。完成度高いし。
浜本 全員アマチュアなん?って思いましたね。人数も多くて迫力があるし。白川が言うたように、ダンスに興味ない人でも見ていられる。もう、見て感激して"ああ!"って。1組につき"6ああ!"出ました(笑)。出番前の舞台袖とか、みんな円陣組んだりしてるんですけど、その緊張感もまたすごいんですよ。舞台にめちゃくちゃ賭けてはるんやなって。

--HIDEBOHさんは、審査員としていかがでしたか?

HIDEBOH このイベントはダンスの甲子園なんですよね。テンダラーさんがおっしゃったように完成度が尋常じゃなくて。発表会とか公演をとてつもなく超えている。作品を作られる先生方も、キッズに対して命がけで作っているので。かなりトップを争う作り方をしている、クオリティが非常に高いものなんです。
浜本 審査される人も大変ですね。
HIDEBOH 本来、比べるジャンルじゃないですからね。
浜本 確かに僕ら素人が見てても、「さっきのダンスとこのダンス、全く別物や」って思いますもんね。それに優越つけるって難しいですよね。
HIDEBOH めっちゃ難しいです。
浜本 審査員の方も大変だと思うし、だからこそ選ばれた人はすごいんだなと思いますね。
HIDEBOH モダンダンスとHIPHOPを比べたりしないといけないから。全くジャンルが違うので。どんな形で来てもいいっていうのがこのイベントの特徴の一つで。それこそ、予選にタップダンスもいます。人を楽しませた人が勝ちというのが『Legend』のモットーで。

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--人を楽しませるという部分では、テンダラーのお二人はいかがですか?

白川 ダンスってただ踊るだけでなく、物語とかテーマがあるんでね。衣装も手作りだろうなっていうのが分かるし。そんなんが全部伝わって、すごいなって。
浜本 キッズダンサーも多かったやん。あの子たちの目! 大人に負けない表現力。あの目を見てたら、ああ、なんか、もう悪さしたらあかんなって(笑)。仕事終わったらまじめに家に帰らなあかんなって。すごいまっすぐな目で。朝まで飲んでたらあかんなって思いますわ。
白川 ほんまやね。
浜本 表現力とか、表情。僕らも漫才やっているので表情は大事なんですけど、楽しいダンスはすごく楽しそうやし、曲が変わって雰囲気のあるものになったらそれに合わせてまた表情が変わって。それを子供たちがやるから。その子供たちもすごいし、それを指導されている振付の先生達もすごいんだなって、めっちゃ感動しましたね。
白川 踊りと表情ですね。

--浜本さんは時々舞台でダンスを披露されますが、触発されたりとかは?

浜本 僕はコントの流れで、そのコントのキャラが踊り出して「何してんねん」っていうダンスなので、こういう真剣にダンスをやっている人たちを見ると、申し訳ないなっていう気持ちになります(笑)。
白川 休みの日にO-CATのところで踊ってないの?
浜本 踊ってない。もう42歳なんで(笑)。でも、「ああ、こんなすごいきっちりしたダンスを自分らのコントでめっちゃ急に踊り出したら、めっちゃボケになるな」って。「何、急にすごいもの見せてんねんっていうボケになるな」とか、そんなことは思います。

--ダンスって沸きますよね。
浜本 沸くんですよね。ほんで締まるんですよね、なんか。
白川 みんな好きなんですよね。お笑いを見に来てても、得した感があるんでしょうね。
HIDEBOH 今回は水玉れっぷう隊のアキさんも審査員で来られますしね。

--このダンス大会では、コレオグラファー=振付師にスポットを当てていますよね。

HIDEBOH 『Legend』はダンサーにフューチャーするのではなくて、コレオグラファーにフューチャーするんですよね。アメリカに『アメリカン・ダンスアイドル』っていうダンスオーディション番組があるんですけど、あれってコレオグラファー、 振付した人をちゃんと称えて、こういったものを作る人なんだってフューチャーするものなんです。『Legend』の他にないところも、出演者というよりも振付師をフューチャーする。本選のオープニングではコレオグラファーだけのオープニングシーンを作ります。それはそれですごいですよね。
白川 そのユニットはなかなかできないことですね。
HIDEBOH 当然、見応えはあります。

--この大会も振付を中心に審査されるんですか?

HIDEBOH ただ、この見どころってダンスだけじゃないんですよね。衣装、ストーリー性...お芝居と言えるような表現力もあって。
浜本 そうですよね、例えば5分やったら、5分に起承転結があって、だから見応えがあって。
HIDEBOH 楽しいんですよね。もう一つ、なぜ『Legend』がすごくなるかというと、コレオグラファーの顔を雑誌に出すんですよ。それで日本全国からダンサーを募集して、この人の作品に出たいっていう人が集まって。知らない人同士が50人集まったとしたら、この50人で作品を作りましょうっていう。完全にアメリカのやり方と似ているというか。
浜本 このダンスとこのダンスは別物やけど、一応優越つけなあかんってなるじゃないですか。一応順位をつけなあかんというところの緊張感。これがやっぱり会場全体のやるぞ!っていう空気になっているというか。ほんと一発勝負。普通のダンスショーとかにはない面白さがあるというか。
白川 MCのとき、袖にいてるじゃないですか。そしたら、袖で出てないチームメイトも声を出して応援しているんですよ。見えないところでも一緒になって声出して。
HIDEBOH 一体化して、一つのものを目指すっていう。だから、舞台からハケたからといってお休みじゃなくて、袖からも声を出して一つになる。ずっと一緒になっている。その精神力もすごいですよね。

--最近のダンスシーンはどんな感じなんですか?

HIDEBOH お子さんがすごい時代になりましたね。スーパーキッズが出てきて。お子さんがすごい時代に入ったなという感じはしますね。
白川 ダンスを始める年齢も早なってるんでしょうね。僕らみたいに中学ぐらいから見よう見まねでやるとかじゃなくて。
浜本 俺らの時はビートたけしさんの『ダンス甲子園』。あれでダンスを始める人も多かった。
白川 僕は風見しんごさんですよね~。ブレイクダンスですよ。風見しんご世代です。まねしてましたね。

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--浜本さんのダンスのベースは何になるんですか?

浜本 僕のベースですか? 僕は泉五十四郎(いずみ・いそしろう)先生ですね。NSCの1期生の方を教えていたジャズダンス界の巨匠ですよね。ダウンタウンさんとか、松本さんもコントのキャラでやられてましたが、僕はショーパブで働いてたんですけど、ショーパブ「アランドロン」に教えてに来てたんですよ。
白川 振付は泉先生でしたね。
浜本 だから、僕らはほとんど独学。泉先生もどっちかっていうと感性の方なんですよ。「ワン、エー、ンタターン!」みたいな感じで、それで覚えてしまうから、あんまりきっちりしたカウント言われてもわかんないですね(笑)。曲聴きながら「ンッタターッタター! (1オクターブ上げて)ンッタター、アッォーン!! アッォーン!!や浜本、アッォーン!! ここで手をアッォーン!!や!」って。「曲聴いてみ?アッォーン!!やろ?」って。確かにアッォーン!!なんですよ。それで覚えたんので、独特なんですよ。だから僕は人と踊るのが苦手なんですよ。ソロでチョケてやるぐらいがちょうどいいかなっていう。

--浜本さんは泉五十四郎流と。HIDEBOHさん、いかがですか?

HIDEBOH (笑)いや、感性的なものの方が本当は良しとされますよね。今、問題になっているのはきっちりしすぎて、みんな同じダンスになるんですよ。カウントで全部言うから。だから泉先生の方が合っていると思います(笑)。音でイメージを説明する方がいいんだと思います。
浜本 ただ子供たちに言えるのは、まずきっちり基本をやった方がいい(笑)。
HIDEBOH やった上で(笑)。
浜本 上でね(笑)。

--では、今年の『ALL THAT'S DANCE OSAKA』に期待することは?

白川 また見れるんやっていう楽しみしかないですね(笑)。
浜本 ダンスにその年の流行の曲とかも取り入れるんかな?とか、この曲懐かしいなとか、どんな楽曲で攻めてくるのかなっていうのはありますよね。
白川 全部新しい曲じゃないですもんね。古いのもあって。
HIDEBOH そうです。いろんな曲があって。曲も編集して、最低3、4曲以上つないで。1曲で来る人は絶対いないです。めっちゃくちゃ凝ってるんですよね。
浜本 「あれ?今まで激しかったのに、急にスローになって。また激しくなって」っていう、曲の変わり目とかも楽しいし。
HIDEBOH このイベントのすごいところは、音楽家をつけてオリジナルを作ってくるんですよ。DJと。一つの楽曲になってるんですよね。だからクオリティが上がりすぎて、流行っている曲をただ流すだけだと「そんな程度で来るんだ」みたいな感じになっちゃうんですよね。

--ハードルがどんどん上がっている?

HIDEBOH ハードルは高いですね。
浜本 よう考えたら振付も大変ですよね。どうなんですか、振付を何となくイメージしてから曲をつけるのか、曲を決めてから振付なのか。
HIDEBOH これは人によりますね。曲がないとイメージできないという人もいれば、僕らはタップとかなので、タップを作ってそれに曲をつけてと言いますし。
白川 この振りをしたいから、合う曲はこれやとか。
HIDEBOH そうです。もっと言うと、振りよりも前に、こういうお芝居で、こういうシーンにしたいって感情を先に書き出す人もいて。みんな込み入って作ってますね。

--HIDEBOHさんは去年、『Legend Tokyo Chapter.5』に出場されて4部門、受賞されましたね。

HIDEBOH コレオグラファーで出展させていただいて、シードダンサーということで本選に出させていただいて準優勝で4部門いただいたんですけど、いやいやタップなんで珍しいところで...。
浜本 いや~、タップは見ごたえありますよ。NGKで初めて見たとき圧倒されましたもん。
HIDEBOH この頃はソロでやることが多かったので、『Legend Tokyo Chapter.5』では映画『座頭市』以来の人数だったのかな。76人とかで。
浜本・白川 おお~!

--「希望への生命の音」というオリジナル作品でした。

HIDEBOH 足音が生きる音として、古くはアフリカの、人類が生まれた時代から未来までという作品を作ったんですけど、良かったのは小学1年生くらいから一番上が70代の方がいて。その年齢の幅がね。オーディションさせていただいて。

--テンダラーのお二人はタップへのご興味は?

浜本 めちゃめちゃありますよ! 僕、タップの教室行きましたもん。いっちゃん最初に(海原)やすよ・ともこのやすよが「タップしたい」って言って。ちょうどお芝居をやる機会があったので、ほなタップしようか~って。2週間後には本番やって、2週間練習してやったんですよ。それでタップ面白いなと思って、自分でタップ教室を探して行ったんです。ほなら、先生と生徒さんがおって、生徒さんが長いこと通ってるから、先生と生徒さんの関係性が出来上がってて、「先生、これ、こないだのなんとかやーん!」みたいな感じでしゃべるような。ほんで俺、端っこの方で練習してて。で、4回目ぐらいに行ったときに、その先生がパーッと近寄ってきて、「あの...名前、何とおっしゃる?」と言われて、えー!!!てなって。びっくりして、何じゃコイツ!!って。ほんですぐ辞めました(笑)。15年くらい前の話ですけどね(笑)。
白川 行きたないなぁ、それ(笑)。
浜本 そっからもう行くのやめました。たまたま家から近かったから、行きやすかったんですけど、それでやめちゃって、そっからやってない。そのトラウマがあってタップやってない。また名前聞かれへんのちゃうかと思って。
白川 関係ないし(笑)。
浜本 4回目、5回目でやっと名前聞かれるんちゃうかって。

--では、『ALL THAT'S DANCE OSAKA』に戻しますが、審査員の方の顔ぶれも幅広いですよね。

HIDEBOH KAORIaliveさんは2011年の『Legend TOKYO』で優勝されたチームのコレオグラファーで、RYONRYON.さんは安室奈美恵さんとか倖田來未さんの振付を手がけていて。今はよしもと所属で。後藤ひろひとさん、アキさん、エグスプロージョンさんもいて。
浜本 よしもとらしさがありますよね。大変やと思いますよ、審査員の方も。
白川 本当にねぇ。
浜本 確かに、去年もRYONRYON.さんとか、KAORIaliveさんにお話を伺ったときに、見方がやっぱり違っていて。「あ~なるほど!」と我々素人も納得できるようなことをおっしゃってましたね。
白川 聞いていて勉強になりますね。

--関西という土地柄の特徴はありますか?

HIDEBOH やっぱりよしもとらしさが出ればいいなと思いますね。テンダラーさんもいらっしゃいますし、盛り上がり方とか。ダンスのコンテストって堅くなることが多いんですよね。真剣勝負になりすぎるので。
白川 チョケた感じはやりにくい。
HIDEBOH でも、僕はエンターテイメントになった方がいいと思って。出演者やコレオグラファーは真剣になりすぎるんですよね。
浜本 なるほど。イメージですけど、ダンスのイベントのMCってDJの方がやるイメージがあるんですよ。「ヘ~イ!乗ってるか~い!」じゃないですけど。そういう意味では、一番の適任にはDJ KELLYじゃないかと。
白川 ギャロップの毛利ね。あいつは自分を出しすぎてあかん。
浜本 芸人でDJはKELLYが一番かなと。(笑)。

--MCをされて、去年はどうでしたか?

浜本 思ったのは、会場が緊張感に包まれてるけど、見る側は緊張せずに1組1組楽しんで見ましょうよという空気にできたらいいなと。「皆さん、今日は一日楽しみましょうね」みたいな。ほぐすことに徹していきたいなと思います。それがよしもとらしさだと思います。

--では最後に、お一人ずつメッセージをお願いします。

白川 ダンスに興味ない人も楽しめるので、ぜひこの大会を知ったら見に来てください!楽しめます!
浜本 青田買いじゃないですけど、ここから確実に新たなムーブメントが生まれるんだと思います。やっぱり関西人は言いたいじゃないですか。「私、あの子ら前から知ってるよ」とかって。「ああ、あの子らな、ハイハイ、『Legend』に出てた子やろ? 知ってんねん」とか。言えるので、ぜひ(笑)。
白川 「3年前かな、うんうん」とかな。
浜本 すごいことになる前を目撃してください!
白川 「振付の人、知ってんねん」とか。
浜本 めちゃくちゃ知ったかできるんで。

--(笑)そういうふうにも楽しめると。では最後にHIDEBOHさん、お願いします。

HIDEBOH 本当に日本屈指のダンサーやコレオグラファーが集まってくるので、生で見られるのは貴重です。ただ尖っただけのダンスではなく、エンターテイメントの中にダンスがあるという大会にしたいので、とにかく生で見てほしいです!


『ALL THAT'S DANCE OSAKA』
2016年4月2日(土)開場16:00 開演16:30
会場:大阪国際交流センター 大ホール(大阪市天王寺区上本町8-2-6)

チケット料金
前売 ¥4,000-(税込) 当日 ¥5,000-(税込)
チケットよしもと 0570-550-100
Yコード:502663

注意事項
●ビデオ・カメラまたは携帯電話での撮影禁止。
●5歳以上有料。4歳以下は膝上のみ無料。お席が必要な場合は有料。

【HIDEBOH】【テンダラー】

2016年2月10日 (水)

5月2日、トリオ名にちなんだ日に芸歴20周年記念単独ライブ開催決定!! ニブンノゴ!にインタビュー!

東京よしもとのトリオ芸人の先駆者として存在感を放ってきたニブンノゴ!。今年で芸歴20周年を迎える彼らが、5月2日(日)というトリオ名にちなんだ日に、東京・ルミネtheよしもとにて、『5月2日もニブンノゴ! の日とさせていただきます~芸歴20周年目突入!プレミアム単独ライブ~』を開催することになりました。
今回のライブへの意気込みはもちろんのこと、デビュー当時のこと、上京当時のこと、そして今のニブンノゴ! だからこそできるコントの形など、さまざまに語ってもらいました。
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(向かって左:宮地謙典/中:森本英樹/右:大川知英)
 * * * * *

――ニブンノゴ! さんは今年で、芸歴20周年に突入するんですね。

森本 そうなんです。それで5/2がニブンノゴ! の日ということで、5月2日に単独ライブをすることになりました。単独ライブは年に1回ぐらいのペースでやっていて。直近では昨年の9月にやったんですけど、ルミネtheよしもとという大きな舞台での単独ライブは3年ぶりぐらいになります。

――ニブンノゴ! さんといえば、コントというイメージですね。前回の単独ライブのタイトルも『お待たせしました、コントです』というものでした。やはり、そこへの思い入れがあるのですか?

宮地 ありますね。そこは強くあります。コントしかできないと言った方がいいぐらいに。
森本 僕らはやっぱりコントが軸にあるので、今回もオールコント、オール新ネタで。これまで20年やってきた、今の僕たちが生み出す"コント"ってことになるかなと。
宮地 僕はニブンノゴ! でネタをやるとなったら、やっぱりツッコミがしたいんです。外では相方に見せない顔はいっぱいありますけど、ニブンノゴ! というホームに帰ってきたら、思いっきり、与えられた役目であるツッコミをやりたいし、ボケたくない。それは何故かと言えば、この二人がボケとしてすごい良いものを持っているので。僕は大きい声でツッコミたい。もしも歌声喫茶(註:客がリクエストした曲を客全員で歌う喫茶店)が今でもあったら週4で通ってると思う。そのぐらいに大きい声を出したい(笑)。
森本 ただ、勝手にボケちゃったりすることはあるんですけどね。普段、リーダーはズラはあんまりかぶらないんですよ。でも、ズラをかぶる役になると、お客さんもクスクスしてる。僕と大川がブスという設定でも、ズラをかぶったリーダーがぶち抜けてブスで(笑)、自然にボケちゃってます。
大川 僕らもそれ見て笑っちゃうという。
宮地 ムキムキの女性アスリート的な感じがすごい出ちゃうんだろうね(笑)。僕はふざけてないんですけどね。

――大川さん、コントではやっぱりボケたいんですか?

大川 僕はやっぱり笑わせたいっていうのがあるんで。
森本 フフッ。笑わせたいっていうのなら、漫才でもいいじゃん(笑)。コントにこだわらなくていいじゃん。
大川 コントっていう部分で言うと、キャラになれるっていうとこが大きいですよね。自分たちが作った、どんな変なキャラでもなれる。それがやっていて楽しいところです。今回も衣装とかズラとかかぶって違う人を演じてみたいなぁ。

――今回はオール新ネタということで、どんなネタが見れるんだろうと楽しみです。

森本 僕ら、もうアラフォーですからね。芸人になりたての頃はリーダーがネタを作ってくれて、それを僕たちに見せて三人で揉んで、アドリブを足してっていう作り方だった。ただ、最近はリーダーもネタを書くけど、僕も大川も書くようになってきて。それぞれが書けるっていうのが、いいバランスになっていると思います。若干の違いはあるけど、僕が作ろうがリーダーが作ろうが結局ニブンノゴ!っぽくなるんですよ。なんていうか、溶け込むんですよね。お客さんでも(誰が作っているか)分からないと思います。ただ、大川だけは別ですけど。
大川 僕のネタは休憩です。

――(笑)振り返って、20年前のデビュー当時と今のネタは全然違っていますか?

宮地 ぜんっぜん違いますよ! まずあの頃のネタはものすごくヘタだよね。
大川 もうイヤですよ。恥ずかしいというか。意味もなく、めちゃめちゃ動いてるし(笑)。
宮地 そうそう。フラワーロックぐらいにめちゃくちゃ体が揺れてる(笑)。
森本 止まってられないんだよね。当時の映像見るとひどいよね? 滑舌も悪いし。
宮地 声も出てないしね。友だちの方向ばっかり向いてやってたり。
森本 学園祭的な感じというか。
大川 当時は緊張感とか一切なかった。ただただ楽しかった。
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――当時、地元ではすでにかなりの人気だったと聞いてますが、そこから大阪ではなく、東京へ上京したわけですよね。

森本 偽物の関西弁がイヤだったんです。夏休みの間に1か月だけ大阪行って、関西弁になって帰ってきた友だちとか見てると、「偽物の関西弁ほどダサいものない」みたいな気持ちが強くて。だったらもう標準語にしちゃったほうがいい。それなら東京に行こうと。
宮地 あと、誰かの情報で「東京には芸人が3組しかいない」と。それを信じて行ってみたら「あれ? 結構、芸人いるぞ」と(笑)。しかも、まさかのボキャブラブームで。
森本 東京に来ていきなり衝撃を受けたのが、ネプチューンさん。
宮地 僕らも当時はイケイケの尖がった三人でしたから、すぐに売れるっしょと思ってたんだけど、ネプチューンさんのビデオを見たら鬼のように面白くて、見終わってから三人とも10分ぐらい無言になるという(笑)。
森本 すべてを捨てて東京でてきて、これからやったろうかというヤツらに、ネプチューンさん、見せちゃダメですよ。
大川 こんなに面白いのかと、僕は「だいじょぶだぁ~」以来の衝撃でした。
宮地 ふはははは。
森本 ぜんぜん大丈夫じゃなかったしね(笑)。

――ははは! それにしても大川さんって、本当にずっと面白いですよね。

大川 そうですね。僕は20年経っても、変な考え方とかに染まってないと思います。
森本 うん、いい意味で成長しないですから。こんなに変わらずに成長しない男もいない。
宮地 赤ちゃんで言うところの、早めにパパママ言い出したけど、20歳にしてまだ四つん這いっていう感じ。「早くしゃべれたけど、まだ立てないんかいっ」的な。
森本 まだお箸は使えないですね。
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――では、最後にひと言ずつ、今回の単独ライブに向けての意気込みをお願いします。

宮地 20年目に突入ということで、「本当にこれ、見に来てよかった」と思える単独ライブにするつもりです! 今回は久しぶりにライブまでの時間が結構ある。つまり、じっくり考えて、しっかり練ったネタで臨めるなと思っています。あと、今回は昔、それこそ公園通り劇場とかに僕らを見てたっていう方々にも是非来てもらいたいです! 
森本 確かに。子育てもちょっと落ち着いた頃だと思うので、オレらは変わらないよってとこを見てもらいたい。
宮地 そうそう。ニブンノゴ!の変わらない部分と変わった部分。昔、応援してくれてた方にも来てほしいよね。
森本 うん。今回は久しぶりにルミネtheよしもとということで、大きい舞台で単独ライブができるのが嬉しいですね。でもまぁ、単独ライブはみんなで作るものですから! 特にニブンノゴ! は、お客さんの笑いがあってこそ跳ねるトリオ。楽しんでくれているお客さんの前だともっともっと面白くなるので、そういう環境をまず作りたい。満員のルミネで単独ライブしたいです!
大川 今まではお客さんを楽しませることを一番に考えてたんですけど、今回の単独ライブは、お客さんより僕らが楽しむ、これをモットーに行きたいと思います。
宮地&森本 ............普通かいっ!
森本 なら、トップバッターで行けよ! もぉ~求めたら裏切るよねー。欲しくない時にはくれるのに。
宮地 まわりの芸人から「いや~大川って楽しいわ」とうらやましがられるんですよ。でもそういう時は、僕、必ず言うんです。「みんなは大川という国にたまに遊びに来るからいいけど、住んだら地獄だぞ!」と(笑)。一泊二日の旅行ならいいけど、これが毎日だと大変なんです。
森本 大川国には便利なコンビニとかないからね(笑)。変わったもんしか置いてない店のみ。でも、単独ライブはまさにホームですから。イキイキとやって、大川の魅力も爆発すると思います。委縮したときの彼がいちばん面白くないですから。
宮地 こう見えて、いちばん真面目ですからね(笑)。
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――そんな単独ライブは、5月2日のニブンノゴ!の日ということで。

森本 はい。......実は、リーダーと大川は5月が誕生日月なんですよ。だから、そのお祝いという意味でも、みなさんにぜひ来てほしい!
大川 森本も4月2日ですから。ちょうど単独ライブの一か月前ですね。
宮地 関係ねぇだろ(笑)。でも、来てくれたら楽しませる自信はあるので、みなさん、よろしくお願いします!


【ニブンノゴ!】