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インタビュー

鬼奴、しんじ、クニが『キュートンものまねクリスマス』の見どころを語る!「キュートン男性陣は癒し系のジェントルマンばかりで癒されます」と鬼奴!!

12月17日(土)、東京・新宿文化センター 小ホールにて『キュートン特別講演「キュートンものまねクリスマス」』が開催されます。

キュートンとはキートン、くまだまさし、しんじ、椿鬼奴、アホマイルド坂本、クニによるユニット。今年1月以来となる同ライブでは、キュートンメンバーが誰しもが知っているあの人のものまねを見せたり、新ネタをお披露目したりと、クリスマスらしいスペシャルな内容が予定されています。
11月下旬、インタビュー取材を敢行するために、よしもと本社で会議中のキュートン・メンバーを直撃! も、会議室にいたのは、椿鬼奴、クニ、しんじの3人のみ......。スタッフ曰く、「今日は3人しか来てません」とのこと。なんて自由なユニットなんだ!と驚きつつ、その場にいたお三方に、今回のライブの見どころを訊きました!

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(向かって左から:しんじ/クニ/椿鬼奴)

*  *  *  *  *

――えーっと......今日は鬼奴さん、クニさん、しんじさんだけなんですか?

鬼奴 そうなんです~。申し訳ないんですけど、来られる人が来るというスタイルでして。
クニ これ、僕は良くないことだと思ってますけどね、なんで半分来てないんだよっていう。長年の信頼からというか、緩さというか。
鬼奴 うふふふ......確かに。まぁまぁ、みんな、仕事があるんでしょう。
クニ そうだね。サボってる訳じゃないんですけど、すごく自由な感じです。しんじさんなんて毎回来てるのに、一言も喋らずに帰ることもあるんですよ。提案なんて、10年くらいしてないんじゃないですか。
しんじ ......11年くらい、してないかもしれないね。
鬼奴 11年ねぇ......。ただ、しんじさんが会議を休んだことは一度もありません。
クニ 無遅刻無欠席ですよね? いつもいますけど、会議で話したことはなんにも覚えてないと思います。
しんじ ............(笑いながら頷く)。

――(笑)今回のライブに向けての打ち合わせは、既に何度かされているんですか?

鬼奴 3~4回はやってますかね。
クニ はい。やることは大分決まったので、あとは詰めていくだけですね。
鬼奴 今回の『キュートンものまねクリスマス』は、私たっての希望でやることになったんです。ものまねが好きなので、みんなでやったら楽しいんじゃないかなと思って提案したんですけど、最初は反発もありました。
クニ ものまねのレパートリーを多く持ってる訳じゃないから大丈夫かなぁっていうのがあって。クオリティ低いものまねで、お客さんが怒らないかどうかっていうのが心配だったんですよね。ただ、奴とかキートンさんはクオリティの高いモノマネを持っているので、その辺は信頼してます。ほかのメンバーは全力を尽くしはしますけど......まだちょっと心配ですね。
鬼奴 今回はユニットでやるものまねもありますし、個人でやるものもありますし、私がプロデュースするコーナーもあります。個人でやるものまねは、それぞれまだ隠し持っていて。
クニ 鮮度的に痛むのが早いものまねといいますか、1回笑ったら使い物にならなくなることが多々あるので、みんな「本番を観てろよ」っていう感じで。ライブでの一瞬に懸けてます。
鬼奴 ポスターには今までにやったことのあるものまねを収めたんですけど、この中からいくつか出てくるという感じですよね。全部はやりません。着替えやらなんやら、支度に時間がかかるものはできなんです。私でいうと......カレークックはできないと断言してもいいでしょう! ただ、いつものおなじみのコーナーをやる中にものまね色があるという感じなので、これまでとライブ全体ががらりと変わるということではないです。だから、元々キュートンを知っている方には、"あぁ、出た!"と思いながら観ていただけるんじゃないかなと思っています。
クニ とは言え、クオリティに関してはホントに誇れないっていうか。世の中にあるくだらないものって面白くて素晴らしいじゃないですか。キュートンはそうではなく、くだらないって落胆されるものの中では純度が高いパフォーマンスをしてるって自負してるって感じんです。僕個人の意見は、ですけどね。

――くだらないことに変わりはないけど、賞賛されるタイプのものではないと。

クニ そうです、そうです。キュートンで、僕が目指すところはウ○チですから。スポットライトを浴びられるウ○チになりたいです。

――しんじさんはどうですか?

しんじ 僕ですか? 僕の目指すところは......うーん、そうですね、スポットライトを浴びたゲロですかねぇ。ゲロでもスポットライトは当たるんだぞっていうところを見せたいというか。
鬼奴 ......ウ○チのあとに、ゲロっていう弱めの言葉を選ぶっていう(笑)。
クニ ふふふふ! 質問されたことに困っていたように、しんじんさんってなぁ~~~んにも考えてないんです。
鬼奴 そうですね。たぶん質問してくださらなかったら、ずっと喋らなかったと思いますよ。
しんじ ......考える脳がないんです。
鬼奴 うっ..................ふふふ!
クニ ふははは! しょ~~もないっすねぇ!

――あははは! 鬼奴さんの目指すべきところはどうなんですか?

鬼奴 2人のようなことは全く思っていないので、一緒にしないでいただきたいなと。私はずっと歌手になりたくて。キュートンのディーバとして活動していきたいということもあって、今回ものまねをやりたいなと思ったんですよ。

――じゃあ、今回のオススメの企画を何か、言える範囲で教えてもらえませんか?

鬼奴 言っちゃっていいかな?
クニ はぁ......言っても伝わるかどうか、わからないけどね。
鬼奴 私以外の男性メンバーが猫になって遊ぶっていうコーナーをやります。私は大好きで、本当にかわいいので猫カフェ感覚で癒されると思います。
クニ 僕らが猫になるんですけど、全然楽しくないんですよね。今日の会議で「猫ちゃんをクリスマス仕様にしよう」っていう話になって。奴が「トナカイの角を付けよう」って言い出したんで、「ちょっと待って。そうなると、トナカイの角をつけたおじさん達になっちゃうよね? 猫の要素はなくなっちゃうよね?」って意見したんです。
鬼奴 私は問題ないと思ってます。猫がトナカイの被り物をしているように見えればいいんですから。
クニ いやいや。猫って言っても、ヒゲ描いてにゃーにゃー言ってるおじさんがいるだけなんだよ? それにトナカイの角をつけたら、ただのおじさんでしょ?
鬼奴 それでいいのよ。ちゃんと猫の要素が入っていればいいんだから!
クニ 猫の魂が入っていればいいの?
鬼奴 そうそう! それでいいの!

――(笑)会議って、いつもそんな感じで進んでいくんですか。

鬼奴 そうですね。猫のコーナーはいつも男性陣に嫌がられるんですよね。
クニ あのねぇ......自信がないんですよ(笑)。おじさん達がニャーって言いながらお客さんのところへ行っても喜んでもらっているようには見えないですし、何かを求められている感じにも思えないんですから。
鬼奴 いやいや、もっと自信を持って欲しい。みんな、かわい~~~い猫なんだから! そんなネガティブなことを言ってたら、猫がかわいそう!
クニ 猫背負ってやってる訳じゃねーし!!!
鬼奴 (うつむいて)私はやって欲しいのよ......。ストレスの多い仕事をしている女の子は、きっと喜んでくれるはずです。だって、私はかわいいなっていう目で、みんなの猫を観てるから。
クニ ふっ、かわいいなと思ってる人が目を反らさないでしょ? 毎回、お客さんと目を合わせようとしても、視線がずれるんだよ?
鬼奴 それは......猫アレルギーなのかもしれない。とにかく、猫ちゃんのコーナーはキュートンの今後を担っていくキラーコンテンツだから!
クニ ......っていうんですけど(苦笑)。
鬼奴 5人には全く響かなくて反発されますけど、私は今回もやりたいんです。
クニ 会議では揉めましたけど、手打ちになった理由があって。「膝パットを付けてくれるならやるよ」って言ったんです。

――あぁ、確かに四つん這いですもんね。

クニ はい。膝が痛くなるんで、「ケアしてくれるならいいよ」って。
鬼奴 「まぁ、それならいいでしょう」ということで、みんなの意見を飲みました。

――全員の意見が一致しない企画でもやることはあるんですか?

鬼奴 その辺、キュートンは民主主義なので多数決で決めます。
クニ 個々のコーナーは誰かが無理を言ったことに対して逆らえないパートだったりもするので、そこは理解できないけど手伝おうかってスタンスでやってます。......尖った意味じゃなく、キュートンのメンバーはみんな、無理に売れようとしてないっていうか。もちろん売れることに前向きではあるんですけど、キュートンを続けていくことに重要性を感じているようなところがあるんですよね。もちろん『あらびき団』(TBS系)に出させてもらったりとかいい時もありましたけど、ずっとこのユニットを続けられることのほうが大事な気がします。
鬼奴 キュートンとしては年3回はライブをやりたいんですけど、昨年は1回、今年は2回しかやってないんです。ライブが終わるたびに「もっとやりたいね。またやろうね」って話すんですけど、いつの間にか1年過ぎちゃって、まぁいっかってなるんです。のんびりしてるんですよね、みんな。

――絶対をつくらないからこそ、長い間続けていられるのかもしれないですね。そもそもキュートンというユニットは、どういういきさつで生まれたんですか?

鬼奴 前身のライブがあったとは聞いてます。
クニ キワモノが出る舞台がなかった時に、よしもとの社員さんが「お前ら、どうせ何もすることがないんやろ? やったら、ユニット組んでライブやったら?」って言ってくれて、チャンスをもらったんです。みんな他にすることがなかったんで、稽古場に集まってボール遊びとかするようになって。
しんじ 稽古場が広かったんだよね。
クニ そうそう。で、仲良くなってキュートンになった感じです。だから、同じ志を持つ者が集まった訳ではないんですよね。
鬼奴 私はキートンさんからスカウトしていただいて。以前のコンビで声をかけてくださったんですけど、解散してたので1人ずつ入ったんです。当時は9人いたので"キュートン"というユニット名になったんですけど、結婚したり、実家の中華料理屋さんを継がれたりして6人になりました。以前は、はいじまさん(はいじぃ)もいたんですけどね。

――そうだったんですね。同じ志を持って集まった訳じゃないから、意見が割れることもあると。

鬼奴 そうですね。まぁ、歌手になりたいっていう枠とゲロになりたいっていう枠で重なってるところが、キュートンなんだと思います。
クニ みんなで同じ方向を向いてはいるんですけど、理解できないことは未だにたくさんあるということですね。

――クニさん、アホマイルドを解散されてからもキュートンとしての活動は続けていらっしゃいますよね。それは何か理由があるんですか?

クニ 今、構成作家をメインでやらせてもらってまして。普通ならば、芸人活動は辞めるべきなんですけど、みんなが"そのままでいいんじゃない?"って受け入れてくれたというか。
鬼奴 アホマイルドの2人から解散するって報告を受けたんです。その時「キュートンはどうするの?」って聞いたら、クニは「キュートンを取られたら死んじゃう」って言ったんです。
クニ ......! 忘れてました(笑)。
鬼奴 そう言ったんです!
クニ 僕、キュートンはいろんな意味を含めて、リハビリ施設のようなものだと思っていて。今までの人生、このリハビリ施設ですごく救われたからこそ、ちゃんと生きて来られたのでこれからも続けたかった。だから、他のメンバーが(自分の気持ちを)理解してくれて今も続けられるのはホントにありがたいですね。
鬼奴 今回、クニはさかもっちゃんをフィーチャーした企画の提案もしてますよ。キュートンでは、解散したアホマイルドの2人が一緒にネタをやる姿も見られます。
クニ (笑)。語弊があるかもしれないんですけど、コンビでやっていくことに多少の限界を感じていたんです。今、お互いの立場が変わったことによって、仕事を振り合える仲間になれたというか、お互いフットワークが軽くなりました。

――今日、キュートンのみなさんのインタビューをさせていただくということで、何を伺おうかなと考えていたんです。で、今まで拝観したライブを思い出してみたんですけど、面白かったなぁという楽しい気持ちはじんわり覚えているんです。でも、何をやっていたのかを全く思い出せなかったんです。でも、そこがキュートンの魅力なのかなと。なんだか良くわからないけど面白かったなぁっていうことでいいんじゃないかと思いながら、ここに来たんです。

鬼奴 そう! そうなんです!
クニ 素晴らしい解釈!
しんじ ......!!!(ものすごく大きく頷く)
鬼奴 それ、正しいです。キュートンは観に来られた方の役にやってはいけないと思うんです。タメになったなぁとか、こういう考え方の人がいるんだなぁとか。
クニ 立派だなぁとかね?
鬼奴 そう。そうなったら、私達はおしまいですから。ただただ笑って帰ってもらえるのが、いちばんです。
クニ ただ1つ言いたいのは、キワモノを目指してこうなった訳じゃないっていうこと(笑)。
鬼奴 そうそう。普通のつもりだったのに、なぜかはみ出しちゃったんですよね。キュートンのメンバーって、実はメジャー指向が強いんですよ。みんな、巨人ファンですし。
クニ みんな、アメリカも好きだもんねぇ。

――ははは! 今回のライブも大いに笑って、帰っていただきたいですね。最後に、よしもとニュースセンターを観てくださっている方々に向けて、お1人ずつ意気込みをください!

鬼奴 クリスマスの1週間前の土曜日にライブをやります。何も予定がないなっていう人は、猫に触って癒されて欲しいなと。もしかしたら出会いもあるかもしれませんから、諦めずに人が集まるこのライブに来て欲しいですね。キュートンの男性陣は草食系ジェントルマンばかりで、癒されますから。ぜひいらしてください。
クニ 他に楽しいことがあるんだったら、そっちへ行ってもらってもいいと思います。まぁ、疲れている人がいるなら、我々は受け入れます! お客さんが何を選ぶのかは自由です。僕らは誰も拒みませんので、どなたでも来ていただければと思います。
しんじ ......うーん、そうですねぇ。2016年12月17日を......えぇーーっと......新たな記念日にしましょう!
鬼奴 うふふ......しんじさんとお客さまの記念日?
しんじ はい、そうですねぇ。
クニ 何それ。今、考える時間あったでしょう? ホントにな~んにも考えてないんだから!(笑)
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【しんじ】【椿鬼奴】【クニ】

2016年11月30日 (水)

40周年記念ライブを控える村上ショージへインタビュー!「俺、ライブが好きなんやろうな。だって面白いもん」と笑顔で語る!!

12月11日(日)に大阪・なんばグランド花月で、12月16日(金)に東京・ルミネtheよしもとで芸歴40周年ライブ『売れるまでの下準備、スイッチオン!~押してなかったんや......「うん。」~』を開催する村上ショージがインタビューに応じました。
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まず触れておきたいのが、蛭子能収さんが描いた個性的なライブ告知ポスター。
「せっかく描いてもらったから、蛭子さんに『ありがとう、ポスター』って電話したら、『何? 何?』って言われて。『いや、ポスター描いてくれたやろ?』『誰の? え、どれ?』『俺のや!』『あぁ、描いたっけ?』って言われたんで、『もうええわ! とりあえず電話したからな』って切ったりました。蛭子さん、自分が描いたことを覚えてなかったです」と笑います。

東西ともに豪華なゲストが出演しますが、「仲がいいというか、かわいい後輩に出てもらうことにしました」と話すショージ。「中川家は昔からよく知ってるし、番組も一緒になることが多いんで。次長課長は、河本くんが結婚するまでご飯を食べに行ったりしていました。結婚してからは奥さんがご飯作って待っといたらあかんから、急には誘われへんようになったけどね。そういうところ、気を遣うんですよ、僕(笑)。あと、銀シャリは関西の番組でよく一緒になるし、千鳥は大悟とご飯を食べに行ったり、飲みに行ったりしてる仲なんです。で、雨上がり(決死隊)は(明石家)さんまさんの番組でよく一緒になっていて......130Rは2人で出るのが珍しいみたいやね」と、それぞれの出演者について説明。
先輩の間寛平も出演しますが、「寛平兄さんは、さんまさんを通じての仲。今も『明石家電視台』の収録が始まる前に3人でゴルフをやってるんです。兄さんは忙しいんでスケジュールが空いてないんちゃうかなと思ったんですけど、調整してくれて出てることになりました。マネージャーには『みんな、忙しいんやから無理言うなよ~』言うてるんですけど、たくさん出てくれることになりました」と感謝します。
そんな豪華なゲストたちと一緒に披露する予定となっているのは、ユニットコント。「以前、品川にあった劇場で中川家らとやっていたコントを広げてやろうかなと。出てくれる人らはみんな、臨機応変になんでもアドリブで返してくれる実力を持っているし、言うたこと以上をやってくれるんでどうなるか楽しみです」と期待を寄せます。

娘であるピン芸人・バターぬりえとの親子漫才も、今回の注目ポイント。
「昨日、一緒にご飯食べたんですけど、『こんなネタするから頼むで』って言うたら『はははっ! おもしろいやん』って言われました」と笑顔を見せつつ、「娘はあんまり人の言うこと聞かへんタイプやし、親も親やしねぇ? 柱だけつくって、あとは自由にいろんな枝葉をつけていこうと思ってます」と話します。バターぬりえがショージの娘だと明かした時、驚かれるとともに周囲の芸人からは「よう観たら、芸風似てる!」と言われたそうで、「娘が『似てへんわっ!』って。俺も似てへんと思うてたけど、2人で観てみたら『確かに似てるなぁ』って納得しました」と笑います。
また、新作のピンネタについては「ネタというより、フリートークのように喋る感じになるんやないかなと。大阪と東京で喋ることは変わってくると思います」とのこと。今回のライブではギターの演奏も披露する予定だそうで、「9月に無料のギター教室へ行ってきました。向こうの先生はまさか僕が無料で来るとは思ってなかったみたいで、ビックリしてましたよ(笑)。ギター教室にも通ってるんですけど(取材日は11月上旬)、どれだけできるようになるのか」と不安を口にしつつも、「まぁ、でけへんかったらでけへんかったで、プロに弾いてもらおうかなぁ」とあっけらかんとした様子です。

12月7日(水)には、『浅草キッド』でCDデビューも果たすショージ。同曲の作詞・作曲を務めるビートたけしさんのところへ直々に「この曲を歌わせてもらいたい」とお願いに伺ったところ、笑いながら『好きにしていいよ。バカヤロー』と言ってくれました」と快諾してくれたことを明かします。「来年からは本格的に習おうかなと思うてるんですけどね。将来、ギター漫談でもできたらええなと思っていて。ドゥーン!ばっかり言うてられへんからね!」と、次なる芸に向けても意欲を見せました。

今回のライブタイトルに『売れるまでの下準備、スイッチオン!』とありますが、そもそも売れていなければ40年も続けられないもの。そのことを本人にぶつけると、「いやいや、売れてはないんです」と、やはり否定します。
「周囲の人達のあたたか~い気持ちでやらせていただいているというか、温水プールの中で育てられた部分もあります。"俺はこれでやってきた"という確固たるものを持っているわけでもないですしね」とこれまでに出会った人達に感謝しつつ、「続けて来られたのは人間性的な部分もあるでしょうし、運もあると思います」と分析。今まで計画的に活動してきたことはないと言い切り、「『こんなんやってみます?』って言われたら、やります。失敗は別問題で、ベストを尽くしてもダメやったらしょうがないというつもりで、いろんなことに一生懸命、挑戦してきました」とこれまでの活動を振り返ります。
後輩から、芸についての相談もよく受けるんだとか。「『兄さん、なんで僕らはテレビに出られないんですかねぇ?』って言われるんです。『いやぁ、面白けどなぁ』って言いながらも向き不向きもあるからなぁと思いつつ、僕は『なるようにしかならん』っていつも言うんです。努力することはすごく大事やけど、努力したからといってたくさんのお金が貰える仕事ではないですからね」と言い切ります。
「芸人っていう好き勝手で自由なことを職業としてできて、そんなことをしてお金が貰えるって最高でしょう? 朝早くに起きて毎日、同じ電車に乗って仕事に行ってる人は、そうやって安定したお金を稼いでる。だけど、(1日の使い方としては)ある程度の時間に起きてぼーっとしながら陽が沈むまで観といてもいい訳じゃないですか。そうやっていてもお金は貰えないけど、それはそれで幸せな時間でしょう?」と、それぞれの生き方に価値があると言及。「生き方や考え方はみんな違うんやから、自分が幸せやと思うことをやったほうがいいんです。人間はいつまでも30代、40代を保てるわけはなくて、年輪を重ねていくんやからね。衰えていったときに、自分が幸せやったと思えるかどうかが大事なんじゃないですかね」と語りました。

「ライブは約1ヵ月後に迫ってるんですけど、まだ何もできあがってないんですよ(笑)。東京オリンピックじゃないけど、"ほんまにこれ、間に合うんか?"と思いながら準備してる毎日です」と焦りも見せつつ(※取材は11月上旬)、「でもまぁ、屋根がなかったらなかったで、雨の中でもバレーボールせなあかんぞという気持ちですよね。コケたらコケたで面白いじゃないですか。『あれ、中身なかったなぁ』って言われたら、『誰がやねん!』ってツッコみながら『なぁ? なかったやろ?』って笑えばいい。『あれ、グダグダやったなぁ?』『グダグダやったやろ?』とか言い合えるほうが、後々、面白いですからね」とショージらしいコメントを。
「だから、最初から100%のものを作るんじゃなく、60%くらいのものを本番に持っていって100%にできればいいかなって。蓋を開けてみたら30%しかなくても、それはそれで面白い。僕はそういう生き方をずっとしてきましたから、今回もそうしたい」と、40周年記念ライブも"なるようになる"精神で挑むよう。さらに「舞台は人のせいにでけへん部分が多い。そういう意味でも俺、舞台が好きなんやろうなぁ。だって面白いもん」と、舞台の面白さを噛み締めるように反芻しました。

「大きいライブは、今回が最後になると思う」と話すショージ。豪華ゲストのみならず、舞台という生の空間で生み出されるショージの笑いは、どんな人でも大いに楽しめるはず。思いっきり笑いたいという方は大阪のなんばグランド花月、そして東京のルミネtheよしもとで、40周年ライブをぜひともお楽しみください!

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【村上ショージ】

2016年11月28日 (月)

タケダレコード広島&金沢公演が決定!

バッファロー吾郎・竹若、野性爆弾・くっきー、パンクブーブー佐藤、バッドボーイズ佐田、NONSTYLE石田、永久ゲスト・土肥ポン太のピンネタライブツアー「タケダレコード~我らピンネタ地球防衛軍~5惑星ツアー」大阪、名古屋、福岡公演に続き、広島公演と金沢公演が決定しました!

 同ライブは2014年、竹若、くっきー、佐田の3人が「R-
1ぐらんぷり」出場を目指してライブ「筒子(ピンズ)~R-1の決勝で会いましょう~」を始めたことがきっかけです。

3人の独特なピンネタを一度に観られる面白さと、グッズで作ったソフビ人形が完売するなどで話題に。昨年2015年に佐藤、石田を加え「タケダレコード~輝け!ピンネタ大賞~」として再出発しました。

 広島・金沢公演のチケット一般発売は12月3日から。今後、
メンバーがネタより力を入れているというグッズなどの情報もタケダレコードオフィシャルTwitterに掲載予定です。各地のみなさんぜひこの機会に御来場ください!
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~竹若、くっきー、佐田コメント~
竹若:5人になって空気変わりましたね。すごくやりやすい。
くっきー:飲みに行くのが楽しくなった。各地方で飲みたい。
竹若:ネタもちゃんとやってますよ。みんなで前乗りして、
その土地を散策しながら見つけたご当地ネタを入れたり。
ライブまでにテンション上げてます。
くっきー:なんなら店はよ閉まるから、ライブちょっと巻こうかって。
佐田:ハッキリ言うたな(笑)
竹若:石田とてっちゃん(佐藤)がちゃんとしたネタをやってくれるので、
そこが変化としては大きいですよね。この3人がより好きなネタを
思い切りできるという。
くっきー:いろんな芸人、漫才師、コント師がいて、それぞれ
ブレーンのネタを書く側の人間が集まってるわけじゃないですか。
そんな芸人たちのピンネタってみなさん今日意味あると
思うんですよね。
佐田:川島さんとか哲夫さんとか、ボケの方々と
ご一緒するのはほんとに勉強になります。脳みそを見れるというか。
まだ自分で満足いくネタはできてませんが。
くっきー:いいネタはできてます。「R-1ぐらんぷり」の予選で
全部違うネタでいけるくらいになったらR-1出ます。
まだ、地方によってお客さんの反応が違うんですよね。
どこ行ってもまんべんなく笑ってもらえるネタが作りたいですよねえ。
佐田:誰が言うとんねん(笑)
竹若:全国どこ行ってもいい舞台ができれば、打ち上げでいい食事ができると。
くっきー:ほんまそれ。
佐田:また石田がよう細かく動いてくれるんです(笑)。
くっきー:今後は行ける土地をどんどん増やしていきたいですね。
グッズも前回より充実させて、ゆくゆくは原宿とかに店舗持ちたいですよねえ。
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~石田コメント~
 先輩方からこのライブに誘ってもらって「ぜひお願いします」と即答しました。打ち合わせに行ったら川島さんから「石田客呼ぶやろ」と、すごく正直な御意見をいただきまして(笑)。それでもほんまに嬉しかったですね。ただ打ち合わせの内容が、一番長いのがチラシのデザイン。その次がグッズ。その次が打ち上げ。そこからやっとライブの内容でした(笑)。
 元々ピンネタライブはやってるんですが、正直ありがたいんですけど、ウケやすい環境というか。まったく違うタイプのお笑いをする方々の中でやったらどうなのかなと思って。そしたら、ネタの順番くじ引きなのに、そのあとなぜか「交渉」っていう時間があって。僕、最年少やから無理矢理最後にさせられて。そんで、川島さんのネタのオチで悲鳴が起こって、次が僕の出番とか。もう全部が新鮮です。
 ただ川島さんのネタとか見てたら「やってみたいなあ」と思えてくるんですよね。僕のネタは誰もがなんとなく使いこなせる、小学校中学校くらいの計算式しかやってない。逆に川島さんは大学院だけでやるような専門的な方程式でやってるから、真似しようと思ってもできない。方程式が理解できない。しかも、普段劇場で見てて「大胆な人だな」と思ってたら、ご一緒してみると、照明、音のタイミング1つ1つ繊細がなんですよ。知らなかったなあ。
 竹若さんのピン芸も見たことなかったんですが、竹若さんいつもいろんなことに挑戦してはって。スタート地点から、「なんでこのネタ思いついたんやろ」と思うようなネタばかりですごいです。佐田さんはヤンキーのイメージですけど、すごく実は慎重なところがあったり。ピンになるとまた違うんだなと。このライブでしかわからない一面が見られますね。
 ライブ終わったあとなんて、このすごい面子でお客さんとの触れ合いもしますからね。お見送りしたり、アイドルみたいに列ができたり。ポン太さんが色紙売りに徹したりしててビックリするんですが、すべては早く打ち上げをするためやと思います(笑)。
 もう結構芸歴重ねたんですが、このライブでは久々に後輩の役回りを一生懸命してます(笑)。川島さんと土肥さんの好き嫌いが多くて打ち上げの店選びが大変!
あと、唯一このイベントだけは手売りしてます。そのくらい観て欲しいイベントです。一発勝負なのでスベる可能性もありますし、そんなんもぜひ観て欲しいです。

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●広島公演

2017年2月25(土) よしもと紙屋町劇場(※下記詳細あり)

●金沢公演

2017年3月18日(土) 北國新聞赤羽ホール(※下記詳細あり)

●大阪公演
2017年2月3日(金) 大阪・HEP HALL
●福岡公演
2017年2月4日(土) 福岡・福岡市民会館
●名古屋公演
2017年2月24日(金) 愛知・今池ガスホール



【バッファロー吾郎・竹若】【野性爆弾・くっきー】【パンクブーブー・佐藤】【バッドボーイズ・佐田】【NON STYLE・
石田】【土肥ポン太】

2016年11月15日 (火)

DVD『IPPONグランプリ 15』発売記念! オードリー・若林正恭インタビュー!

「お台場笑おう会」に招待された、大喜利を愛する芸人10名による芸人大喜利王決定戦『IPPONグランプリ』。その、半年に一度行われる『IPPONグランプリ』の2016611日放送回が、番組ではオンエアしきれなかった超もったいない回答を盛り込んだ完全版として1116日(水)にDVD発売されることに。

常連組のバカリズムや千原ジュニアなどの多種多様な"IPPON"が見られるのはもちろん、『IPPONスカウト』優勝者である麒麟・川島明や今野浩喜のほか、サンドウィッチマン・伊達みきおやナイツ・塙宣之など初出場も豪華な顔ぶれの第15回大会。特典映像には一般の方から寄せられた名回答を紹介する『IPPANグランプリ』が収録され、毎回大好評の出演者による副音声は、予選(『IPPONスカウト』)から勝ち上がった初参戦の麒麟・川島と今野浩喜が登場します。

このたび、DVD『IPPONグランプリ 15』が発売されるのを記念して、第15回の優勝者であるオードリーの若林正恭さんに、11月19日(土)にオンエアされる『IPPONグランプリ』の収録直後の余韻も冷めやらぬ中、改めてお話を伺ってきました!
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ーー前回大会で優勝したときの気持ちを改めてお聞かせください。

あのときはもう、問題を考えるのに精一杯で、今何ポイント取ってるのかも考えられないぐらい問題に集中してたので、(優勝が決まって)紙ふぶきがバンバン!ってきたとき、「あっ、そうか。3ポイントか」って思ったぐらい、すごいヘンなところに入っちゃってましたね。なので榎並(アナウンサー)さんとの絡みが雑になっちゃって。そこはずーっと反省してたんで、今日謝れてよかったです(笑)。

ーー『IPPONグランプリ』優勝というのは若林さんにとってどんなことだったんでしょうか。

やっぱり出てるメンバーもすごいですし、松本(人志)さんがチェアマンとして開催されている大会ということで......。僕らは中高生の時、クラス中がダウンタウンさん一色の世代で、僕らの世代では松本さんって本当に大きすぎる存在なので、その松本さんが開催される大会で優勝したっていうことは非常に嬉しいですし、地元の友達も喜んでましたね(笑)。

ーー番組終了後、松本さんと何かお話はされましたか?

いえ、それはなかったんですけど、その後、『ダウンタウンDX』に出させていただいたときに、本番前に初めて松本さんの方から話しかけてくださって。それがめちゃくちゃ嬉しくて、ちょっと本番で肩に力が入りすぎちゃいました(笑)。

ーーその優勝があって、今日はディフェンディングチャンピオンとしての出演になりましたが、出演時の気持ちに変化はありましたか?

いや、そこは特に変わらなくて。始まっちゃうとお題のことしか考えられなくなるんですよ。そういうこともあって、あんまり榎並さんとうまくいってないのかなって(笑)。いや、うまくいってないこともないんですけど、僕の余裕がないのかなと思いますね。でも、そこはあんまり関係ないというか、やり始めちゃったら楽しいんですよね。

ーーじゃあ、前回の優勝のことは特に意識せず?

そうですね。ただ、前回優勝してちょっと悪い意味で気が大きくなってたのか、3問目(のお題)ぐらいから「あれ? これじゃダメなんだっけな?」みたいな、そういうヘンなゾーンに入っちゃって。そういうときもあるんで、やっぱり水物ですよね。

ーー『IPPONグランプリ』という番組の魅力はどういうところだと思いますか?

やっぱり競技になってるので、どうしても負けたくないという気持ちが出てきますし、参加されてるみなさんも他の番組とはまた違った顔とか集中力が見れるんで、どの番組よりもいちばんヒリヒリしていて、そういう意味ではやっぱり楽しいですね。

ーー他のネタ番組とはちょっと違う?

空気感が違いますよね。先輩たちが緊張してる顔ってあんまり見ないので......(笑)。やっぱり特別ですね。

ーー出場期間が空いた時期がありましたけど、そういう時はやっぱり出たいなと思われてたんですか?

大喜利が好きなので、出たいなという気持ちはやっぱりすごくありましたね。
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ーー麒麟の川島さんは、番組収録の数週間前から『IPPONグランプリ』のことが頭から離れなくて、なんでも大喜利で考えてしまって、頭が"大喜利脳"になっていたそうなんですが、若林さんもそういった経験はありますか?

それはすごくありまして、スベることも普段あるので、まぁそのへんはもうしょうがないと思ってやってるんですけど、『ヒルナンデス』でクイズがあって、ボケて答えたときにあんまりウケないと、「あれ、明日の『IPPON』ヤバいんじゃないかなぁ」とか(笑)。全部の番組でダメージがデカいんですよ(笑)。なんか考え込んじゃうときもあるし。あとはまぁ、(『IPPONグランプリ』の)収録直前の番組だと春日へのツッコミがちょっと粗くなったり(笑)。やっぱそのくらい大きい番組ですね。

ーーちなみに、春日さんからは優勝したことについて何か言われましたか?

そういえば......こないだラジオで「(番組を)見てない」って言ってた(笑)ので、今回DVDが発売されたら、自腹でも1枚買って無理矢理カバンにねじ込もうかなと思います(笑)。

ーー(笑)。前回大会で印象に残っている問題や回答はありましたか?

僕、絵がヘタで、絵でなかなか1本取れないんですけど、最後に絵で勝てたのは自分でも意外で、苦手意識があったぶん、嬉しかったですね。

ーー改めて、この人の答えがすごいなとか好みだなとか思った方はいらっしゃいましたか?

伊達(みきお)さんですかね。伊達さんの回答が、今まで見てきたいろんな人の回答とは全く違う角度で入ってきて、言い方とかもすごく新鮮で。やっぱり人によって大喜利って変わるなぁというのはすごく新鮮で勉強になりました。

ーーなんか、優しい感じでしたよね(笑)。

そうですね(笑)。優しくてカッコいいっていう、なんとも言えない......。またぜひ回答を見たいですね。

ーー番組では「採点する難しさ」というのもあると思うんですけど、採点する側の時はどんな気持ちなんですか?

自分が面白いと思ったものでちゃんと押そうという気持ちもあるんですけど、やっぱりその日の流れというか、ノッてる人間のノッてる勢いがあると、言う時とか(答えを)出す時のパワーがあって、そういう時は「あぁ、決勝に行くのってこういう人なんだなぁ」って思わせる何かがありますね。答えのレベル以上に伝わってくるものがあるというか、答えがその人の勢いに乗っかってくるというか。そういう時もあります。

ーーじゃあ、現場の雰囲気というのも大きいんですね。

そうですね、やっぱり調子がいい悪いというのもあるので......。でもそんな中でバカリズムさんとか(千原)ジュニアさんは毎回ものすごい安定して高いレベルのヒットを出してるんで......ホントすごいなぁと思うし、どういうメンタルなのかなぁ(笑)って思いますね。

ーー以前、麒麟の川島さんや今野浩喜さんが「(『IPPONグランプリ』の回答者席の)ボタンを押しても押しても全然ランプがつかない」っておっしゃってたんですけど、そういうことってありますか?

僕も前に出た時に全然つかなくて、そこで筋肉痛になっちゃって、息が切れちゃって、(いざ答えを)出す時に声が出ない(笑)っていうことがあったんで、あんまりコツっていうほどでもないんですけど、つかなくても細かく押すようにしましたね。ドンドン押すと息が切れて酸欠みたいになっちゃいますし、酸素を持ってかれると考えられなくなっちゃうんで。

ーーなるほど。ちなみに、客観的に自分の大喜利を見ることはありますか?

ありますね。ここ4回くらい連続で出させてもらってるんですけど、回を増すごとに松本さんの僕へのコメントが増えてるなっていうのはオンエアで確認してます(笑)。

ーー(笑)。今後、また優勝するには何が必要だと思いますか?

ちょっと今日(の収録)でわかんなくなりましたね(笑)。ヘンなエアポケットみたいなところに3問目ぐらいで入っちゃって。いやぁ~、難しいです! 面白い人も多いですし。前回優勝できたのは、何かのタイミングで歯車がうまく合ったっていう気持ちですね。

優勝しても、まだまだ「余裕がない」という若林さん。そんな若林さんの勇姿を改めて見ることができるDVDはもちろん、11月19日(土)にオンエアされる『IPPONグランプリ』も合わせてお楽しみに!
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2016年11月 8日 (火)

あべこうじ、11月15日に開催するライブに向けて「新しいおしゃべりの見せ方にこだわりたい」と意欲!

11月15日(火)、東京・ルミネtheよしもとにて『あべこうじの「おしゃべりさせていただきます。」』を開催する、あべこうじがインタビューに応じました。
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今年芸歴20周年を迎えるあべですが、今回始めるライブは「20周年だからやるという感じではないんです。なんだったら、20周年というのを削いだかたちにしたい」と明言。「毎年、単独みたいなライブをやっていて、ここ数年はショー的なものを見せるかたちで動いてたんですけど、漫談というか、しゃべりをメインにしたライブをやりたいなと。もういい大人なので、やることを絞った中に自分の良さを出していければいいなと思ってるんです」と語ります。
そもそも"単独ライブ"という言葉に違和感を持っていた様子。「単独ライブ......僕はピンなので、すでに単独じゃないですか。だから、そういう言葉を使うのも、と思って。だったら、ワンマンかなとも思いますけど、それも単独と同じようなことですからね。だから、今回は"ただただ、おしゃべりさせていただきます"っていう感じのライブにします」と説明します。

ここ1年半くらいで、急激に視野が広がったと話すあべ。「『よしニュー』(註:「ひかりTVチャンネル 4K」にて放送中のよしもと芸人と文化人・有識者による大人のためのニューストーク番組)のMCとかをさせてもらうようになったことが大きい。知らないニュースだらけの中、MCとして質問しなければいけない場面のである程度、ニュースをチェックしておかないといけなくなったんです」と話すように、ニュースを知ることによってこれまでとは違ったものの観方ができていたり、感心を持つ情報が増えてきたりと、いろんなことを知る絶好の機会になったそう。ものの観方が変わったことはネタにも深く影響しているそうで、「ニュース的な視点を取り入れることによって、今までとは別のものが生まれてくる。興味あることや面白いなと思うことを、今回のライブでも自分の表現にしていきたい」と意気込みます。

ネタのアイデアについては、「日々の生活の中で、イヤなこととか面白いと思ったことから考えていく。だからネタを考えるために、満員電車に乗り込んでみたりしてますよ」と言いつつ、「お客さんの中にはいろんな年代の方がいるので全員に笑ってもらえるようにしないといけない。その中で、どう崩していくか。自分色にどうやって染めるのか」と話すように、見せ方には並々ならぬこだわりがある様子。「笑ってもらえるフォーマットってあると思うんですけど、そういうのができると捨てちゃって、新たに生まれてくるものを探してしまうんです」と飽くなき探究心を持ち続けています。
新しい見せ方にこだわる姿勢は、今回のライブにも色濃く反映されているよう。
「ネタとトークってありますけど、トークだって結局つくったネタみたいなものじゃないですか。僕はつくったものなのか、つくってないものなのか、みたいに、あやふやなところがいちばん好きなのです。いろんな方向から攻めたいので、今、頭の中にあることをどうやって見せるのか考えているところです」と、この取材を受けた10月末の段階では構想中であることを明かします。まだ考えている最中ということもあって、「どうなるのか不安です」と話すあべ。写真撮影の際、「今回のライブの心境を表してください」とお願いすると、このようなポージングをしてくれました。
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いつも1人でネタづくりに励んでいるそうですが、そんなあべを支えてくれるのは後輩達。「ルミネにいる後輩に喋ってみて、反応を観ながら"これネタとして使えるかな?"と判断することもありますし、ファミレスに来てもらって話すことも。その時は、強引ですけど『俺に合う話ってどういうのがあると思う?』って聞いたりもします」と発言。『R-1ぐらんぷり』で優勝した時に披露したネタは、永井佑一郎のある一言から生まれたものだそうで、「『あべさんがドレミの歌で漫談やったら面白そうじゃないですか?』って言われて。既存のものからネタをつくることはしてなかったんですけど、『俺だったらこうするかな』って言いながらその場で出てきたアイデアがネタになりました。どこにヒントが転がってるか、わからないですよねぇ」としみじみします。
芸人になってからの20年。「今も芸人としていられることは奇跡です」と答えながら「ここに来てようやく、自分の観られ方がわかりました。昔は"これ、あべさんらしいネタですね"とか言われるのがイヤだった。誰でもできることをやっているだけだと思ってたんです。でも、今は僕だからできることに固執していこうと思っています」と言い切ります。

あべといえば話芸はもちろんのこと、MCにも定評あり。芸歴の浅い若手芸人と絡むときも、その芸人の秘める個性を引き出すためにとことん追究して笑いを起こす様は、さすがの一言です。『キングオブコント』の予選では観客をリラックスさせつつ、その場を巧みな話芸で盛り上げる姿が印象的ですが、「僕は発見、感動、新しい体験っていうのがすごく好きなので、『キングオブコント』のMCは得るものが多いんです」と笑顔。「面白い人達のコントを観させてもらえる機会でもあるわけですから、ある意味、楽して面白い場にいさせてもらってるっていうことでもある。だから恩返ししたいというか、"僕がいちばん楽しんでないと、お客さんも楽しめないから盛り上げよう"っていうスタンスでやってます」と語ります。
ライブ中のトークでは、あべの怒濤のツッコミによって若手芸人の思いもよらない面白さや特徴が引き出されて爆笑が起こる瞬間をたびたび目撃しますが、「ネタ以外のところで、この人はこういうところが面白いんですっていうところを出したい。で、それを観ていた人に、"あぁ、この芸人さんはこういいうところに良さが出るんだな"って思ってもらいたいんです」と発言。ここにも、あべらしい笑いに対するストイックさが垣間見えました。

『あべこうじの「おしゃべりさせていただきます。」』は、今後も定期的に開催予定。「敢えてVol.1とはうたってません。新しい発見をこのライブでしていきたいと思ってますので、お客さんには一緒にライブをつくっていって欲しいですね」と来場を呼びかけました。


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【あべこうじ】

千原ジュニア「ぜひ前のめりで参加を」 『THE EMPTY STAGE』初の全国ツアーが来年1月スタート!

「即興」をテーマに、台本も道具もない空っぽのステージ(EMPTY STAGE)を芸人のパフォーマンスだけで埋める、観客参加型のエンターテイメントショー『THE EMPTY STAGE』。
「即興一人喋りショー(ONE-MAN TALK SHOW)」と、アメリカ発のIMPROVISATION(インプロビゼーション)コメディのメソッドを取り込んだ「新ジャンルの即興コントショー(IMPROV SHOW featuring The Second City)」の2部構成で、2014年の初演以来、スケールアップを重ねて来ましたが、来年1月スタートの『THE EMPTY STAGE JAPAN TOUR 2017』では、初の全国ツアーを実施します。


開催地は、島根、石川、長野、宮城、東京、新潟、大阪、静岡の計8箇所!
支配人として、また即興一人喋りショー出演者として、これまで『THE EMPTY STAGE』に関わってきた千原ジュニア(千原兄弟)に、今回のツアーに対する意気込みなどを訊きました。

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※『THE EMPTY STAGE JAPAN TOUR 2017』の最新情報は、公式サイト(http://the-empty-stage.jp/)でご確認ください。


      *      *      *      *


――まず、『THE EMPTY STAGE』とはどんな舞台なのか、改めてご説明いただけますか。


即興芝居と即興の喋りの2つで構成されていて、場所によっては、食事、お酒も楽しめるライブですね。即興やから出る側は、準備できない怖さ、緊張感が大きなポイントとなります。


――今回、初めて全国ツアーを行うわけですが、どんなイメージを持っていますか?


めちゃくちゃ盛り上がるかもしれませんし、見方がわからずに、不完全燃焼みたいなこともありえるかなと。そういう意味ではちょっと怖いですね。ただ、多少お客さんの参加型というか、お客さんが盛り上がっていただくことで、こっちもエンジンかかるし、こっちのエンジンかかれば、お客さんもさらに楽しんでもらえるかなと。


――ジュニアさんは、石川、東京、新潟、大阪の4箇所に出演されますね。


石川、新潟は、なかなか行く機会がないですし、楽しみですね。


――即興一人喋りショーに出演されていますが、ジュニアさんはその場でお客さんからお題をもらって、そのことについてトークするというスタイルですね。前回(8月14日)では、『宇宙人』というお題から話を展開して、バイク事故の話まで改めて聞くことができましたが、ここでも「これを話そう」みたいな準備をしているわけではないんですね。


まっさらの状態ですね。お客さんの感じを見ながら喋っていって、結局自分の思いもつかなかったところに着地するみたいなところがあります。


――お客さんからお題をもらって話すこのスタイルは、ジュニアさんが最初に始めて、他の出演者にも広がっていったとお聞きしました。


あ、そうなんですか? それはよしもとの説明不足ですね(笑)。手ぶらで舞台に出て、トークをするって聞いたんで、そうなのかなって思ってやったんですけど。実は他のみんなが、何を喋ったり、どういうシステムでやっているのか、全く知らないんです。最初はもっと入り組んでいて、お客さんからテーマを10個いただいて、この単語全部入れてトークして、オチをつけるっていう落語の三題噺の10個版みたいなのをやっていて、それはなかなか大変でした。


――今回の全国ツアーも、Q&A形式でいくわけですね。


今後どうしようかなというのはあって、ステージに立ってからシステム自体を決めるくらい、それくらい即興になるかも知れないですね。温度がわからないですし、どういうものを楽しんでいただけるんでしょうかね。


――ピースの綾部さんなどは、ジュニアさんに感化されて、Q&A形式にしたそうですよ。綾部さんと言えば、来年、アメリカで挑戦すると発表されていますが、何か思うことはありますか?


これ(即興一人喋りショー)もスタンダップコメディですからね。ツッコミが不在という意味では、共通する部分もあるでしょうし、向こうでやるにあたっては、これを経験しているのとしていないのでは、違うんじゃないでしょうか。


――ジュニアさん自身は、海外で挑戦したいという気持ちを持ったことはないんですか?


ないですね。


――陣内智則さんのロサンゼルス公演に密着したテレビ番組では、ナレーションを務めていましたが、そこは客観視していたと。


「すごいなあ、大変やろうなあ」とは思いますけど、わざわざ鉄下駄を履いて100m走るみたいなことよりは、一番いい運動靴で100m走りたいですね。


――日本で日本語がわかるお客さんを相手にということですね。


海外で、海外に住んでいる日本人に向けてということならまだあれですけど、もし海外でやれって言われたら、英語覚えてっていうことにはならないと思います。日本語でやって、同時通訳でイヤホンつけてもらうか何かでしょうね。

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――話を戻して、今回の即興コントで、気になるメンバーはいらっしゃいますか?


(バッファロー吾郎)竹若が即興コントの中心になってやっているということなので、間違いないんじゃないですか。(初出演の)サバンナ八木は、作られたコントよりも、即興コントの方が、爆発力、瞬発力が出て向いているかも知れませんね。


――即興一人喋りショーでは、たむらけんじさんも同じく初出演です。


どうですかね。経営者のセミナーみたいになるんですかね。


――かもしれませんね(笑)。ちなみに、即興一人喋りショーのトリを飾るのは、静岡での千原せいじさんです。


静岡によう行っているらしいですね。番組なのか何なのか、えらい静岡に詳しいです。僕が結婚した時の食事会も静岡で開いてくれましたからね。


――ジュニアさんは、即興コントのチームに参加したいとは思われないんですか?


みんなでやる分には、楽しそうやなとは思います。


――例えば、どんなメンバーでやりたいとか?


もちろん竹若とか。同期で、僕が15歳でよしもと入った時にいろいろ教えてくれたのが竹若ですからね。あとは水玉れっぷう隊のケンとかも、2丁目劇場(心斎橋筋2丁目劇場)で一緒にやってましたし。普段、仕事で絡まない若手の子ともいろいろ刺激になるだろうから、機会があったらやりたいですね。

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――最後に、今回の全国ツアーで初めて『THE EMPTY STAGE』に足を運ぶ方も多いと思いますので、そんなことを踏まえてメッセージをお願いします。


お客さん次第で、内容が大きく変わってくる貴重なお笑いライブなので、その辺も楽しんでいただきたいです。ぜひ前のめりで、参加していただけたら、その角度が強ければ強いほど楽しめると思います。


――前のめりという意味では、即興一人喋りショーでのお題の準備をして来るのもありですね。


そうですね。会場に来る道中なんかで、「こんなん聞いてやろうかな」とかと考えてくれるのもいいですね。


【千原ジュニア】

2016年11月 1日 (火)

井下好井「ルミネの近くにいるならぜひ来てください!」明日2日、コンビ結成10周年記念単独ライブを開催! 破格の漫才CD発売も!!

明日11月2日(水)、東京・ルミネtheよしもとにて『井下好井 10th Anniversary Live「THE 井下好井」』を開催する井下好井。

今年で結成10周年を迎えた2人にとって、ルミネtheよしもとで単独ライブを行うのは今回が初めてのこと。1年目から10年目までに披露してきた中から厳選した漫才、さらに新ネタ、コーナーなどアニバーサリーにふさわしい、盛りだくさんの単独ライブとなりそうです。
今年はNetflixドラマ『火花』での好演でも注目された好井ですが、コンビとしての活動も大切にしており、今年はこれまで3回の単独ライブも開催してきました。とにかく漫才に対して熱い思いを持っている2人。インタビュー中の発言には、ルミネでの単独への並々ならぬ気合いがほとばしりました。

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(向かって左:好井まさお/右:井下昌城)

*  *  *  *  *

――単独ライブの開催が差し迫っていますね(註:インタビューは10月下旬)

好井 今は最終調整をしてる段階で。今回の単独ライブでは1年目から今までのネタをダーッとやるんで、どんなんやってたかなと昔のネタ帳を観てみたんです。動画があんまり残ってなくてメモを観ながら憶えてるネタを中心に選んでいったんですけど、なかなか......。練習せんでもいけるかなと思ってたんですけど、記憶的に難航中です。

――憶えている憶えていない以外に、何か選ぶ基準はあるんですか。

好井 その年ウケてたもの、ですよね。勝負するときにやるんはこれかなっていう」
井下 そういうのを2人で話し合って。
好井 1年目から10年目までのネタから7~8本やろうと思ってるんですけど、劇場の本公演でやってる漫才もあるんで、"それやとお客さんも観てるしなぁ、どうしようかな"とかいろいろ悩みました。ネタも、時期によって変わってきているというか。今は僕が喋るネタが多いんですけど、昔は井下と半々くらいで喋ってたから1時間くらいで2人の立ち位置が変わっていくんですよ。やから、ウケへんのちゃうかなと。3年目と4年目のつなぎが特に変で、(4年目になると)無理してたキャラがぱたりとなくなってました。

――無理するっていうのは?

好井 嘘のネタってあるじゃないですか。例えばタバコを吸ってないのに、「タバコ辞められへんわ」から始まるネタとか。今回やろうとしてる中に、ある食材をずっと言うてまうっていうネタがあって。初めてテレビにガッツリ出させてもらった漫才なんですけど......ちょっとハズいんですよ。
井下 そうなんですよねぇ。当時つくっている段階でもそういうことを思ってたんですけど、改めてやるとなったら余計恥ずかしくて。あと、僕らの事情もいろいろと変わっていて、好井が結婚して子供も生まれたからできひんネタもあったりして。
好井 1本やりたい漫才は、娘が生まれたらこんな感じで育ててこういう名前をつけようっていうヤツで。でも、実際の名前はちゃうし、双子やしあかんなって。そういうのってやったら変ですかね?

――注釈があるのならいいのかもしれないですね。例えばオープニングVTRとかで「過去のネタもあります」と説明してしまうとか、そこにどうしてもやりたい理由があればいいんじゃないですか?

井下 ただ、僕はツッコみにくいんですよ。もう違う名前つけてるやんってなるし。
好井 僕も娘に嘘をつきたくない。人を笑かすために嘘をついて......そんな汚い金でミルク飲ますんかってなるじゃ......。

――じゃあ、やめましょう!(笑)意外とベストネタライブって難しいですね。

井下 ほんまに難しいです。
好井 楽やと思ってましたけど、そうじゃなかったですね。これええやんって思ったアリネタは改良したくなりますし......。まぁ、ネタは結構やるつもりで、集中力の切れにくい20~30分の漫才を3ブロックで見せていこうかなと。あとはVTR、コーナーもやります。で、Tシャツをつくったりするのはやめようと。
井下 (笑)。
好井 スタッフさんから「グッズつくりましょう」って言われた瞬間、2人とも「いや、いいです」って即座に断りました。僕らのTシャツなんかいらんでしょう? あぁ、でもグッズというか、単独ライブ限定のCDは出します。50分くらいの聞いて楽しめる漫才が入っていて。最近のネタが多いんですけど。
井下 昔のネタも結構入ってますね。
好井 2人で聞く漫才としてベストなものをチョイスしました。税込1000円で、100枚限定です。これ、いろいろ選ぶんがしんどかったんで、絶対に買って欲しい。マジで買って欲しいです! 生半可な気持ちで出すものじゃないんで。
井下 もちろん、単独ライブは本当に来て欲しいです!
好井 うん、かなり気合い入ってます。......今日は僕、今まで又吉さん(ピース)とファッションのイベントに行ってたんです。そこですごく憧れてるデザイナーの方とお会いできて「今から飯行こうか」ってなったんですけど、取材に遅刻して印象悪く書かれるかもしれんと思って久々に10分前に着きました。

――遅刻したからといって、印象悪く書くことはないですけど......(笑)。ともあれ、単独ライブにはたくさんの方に来て欲しいですよね。

好井 来て欲しいです。僕らの良さっていうのは、無名やけどしっかりウケるところやと思うんです。

――それ、自分で言っちゃいますか。

井下 ふははは!
好井 テレビはもちろん、ルミネとかの劇場で僕らのことを知らんお客さんの前でも笑いが取れることを想定してネタをつくってるんです。そこは唯一、コンビで目線が合っているところ。2人とも将来NGKで漫才をやって飯を食っていきたいっていう目標がありますし、僕らの漫才はフラッと来たお客さんでも笑ってもらえるはずです。もちろんお笑いなので、お気に召さない可能性はあります。けど、独創的なマヂカルラブリーさんよりはウケるはずです!......ふふふ、大好きなんですけどね、マヂラブさん。

――自分達のことを知らないお客さんも笑えるネタをつくっているということですけど、その4年目以降、ネタに関して無理がなくなったというのもその辺を意識してのことなんですか?

好井 そうかもしれないですね。僕、中川家さんとか、華大さん(博多華丸・大吉)、阪巨さん(オール阪神・巨人)とかが劇場にいらっしゃったら、絶対観に行くんですよ。めちゃくちゃ面白いでしょう?
井下 僕もテンダラーさんとか、大阪で長く漫才師として活躍されてる方々が好きです。
好井 変わってるか変わってないかでいうと、僕は普通の人間やなって日々思うんです。けど、芸人という職業を選んでいる時点でちょっと変なヤツじゃないですか。変わったことを無理にせんでも変わった方向になるやろうなって思うようになって、今回もそういう視点で選んだら、それぞれの年に残ったネタばっかり選ぶ結果になりました。まぁ、後半は人の悪口を言うネタばかりですけどね。

――昨年11月にルミネで開催された『ネタ仕分イベント~博多大吉が後輩芸人のネタを観て仕分をするのをスペシャルゲストが温かく見守る会~』で、M-1グランプリでの勝負ネタについて大吉さんが「コンテスト向きではない。けど、このネタで進めなかったからといって、ここで腐るか腐らないかはあなたたち次第。テレビで売れようとするなら、きちんと選択したほうがいい。いいネタはほかにあるはず」と言われていたのが印象的でした。(註:ライブレポート=http://news.yoshimoto.co.jp/2015/12/entry41182.php)

好井 あぁ、言われましたねぇ。あのときは「そうかぁ~」って......。目の前のお客さんを笑かすことが多いから、戦いどころでそっちに寄ってしまうんだなと。もっと先のことを考えなあかんなと思いましたよね。中川家さんとか華大さんとかって、テレビがどうとか舞台がどうとかじゃないし、こうやったら面白いとかこんなんやったらウケるとかじゃなくて、「聞いてくださいよ」っていう視点から漫才を生み出している。そこに到達するまでには、全然ウケへんとか苦渋を舐めてきたはずやと思うんです。先輩方はほんまに面白いから、今32歳の僕が何を言うたら面白いんやろ?とかも考えたりして。......昨日も朝まで、作家と井下と3人でそういうことを話してたんですよ。で、僕らの漫才は怒っていろいろと訝しそうに言ってる僕を井下が遠巻きで観てるっていう感じがウケてるってことは、それが僕らの自然なんやろなって思ったんです。
井下 面白いかどうかは僕ら、そんなに離れてないんですよ。
好井 うん。お互い「何言うてんねん、こいつ」みたいな感情はないです。感覚が似てるからこそ、あかんやろなっていうネタも大体わかるから、無駄なネタ合わせはしなくなりました。井下に提案するまでに、4つくらい検問があって。今回、新ネタも3~4本はやろうと思ってるんですけど、井下に出すまでに20本くらいボツにしてます。

――10年一緒にやってきたからこそできたサイクルなんですね。振り返ってみると、どんな10年でしたか?

井下 東京に住んで10年。上京してからずーーーっと芸人なんですよ。住み始めたとき、まさかこんなに続けられると思ってなかった。あっという間でしたね。
好井 有り難いことに、バイトで"これくらい稼ぐのはしんどいな"って思う金額くらいは稼げるようになって......。ただ、こんな楽しい仕事が一生続けられるとは思ってない。そんな幸せな時代が長く続く訳がないと思ってるんです。もちろん続けられたら最高ですけど、今は芸人を続けられてるっていう有り難い時間を謳歌しようと思ってます。......まぁ、もっと忙しくなりたいから、やっぱり売れたいですけどね。

――賞レースへの参加権利もまだあると思うんですけど、先の『キングオブコント2016』で少し先輩のライスさんが優勝したっていうのは、お2人にとっても刺激になったんじゃないですか?

好井 ほんまに良かったですよねぇ。2人とも好きな先輩やし、2人ともめちゃくちゃ面白い。見習わなあかんところがいっぱいある。面白い人はやるべきことをちゃんとしてる。ちゃんとしてたら、ああいう感じになるんやなと。やから、僕もちゃんとしようと思いました。
井下 ライスさんはず~~~っと同じようにコントをやっていたんで、僕らも積み重ねていくしかないんかなと。いいときも悪いときも我慢しながらやっていくしかないんやなって思いました。
好井 あとねぇ、今回を最後に単独ライブはもうやらないと思います。

――えっ!? 新ネタライブみたいなものも、もうやらないんですか?

好井 そうですね。ルミネとか沼津(沼津ラクーンよしもと劇場)とか幕張(よしもと幕張イオンモール劇場)の本公演で、新ネタは試していくと思います。ネタをいっぱいつくったから来てっていうライブは、もういいのかなと。僕は怠慢やからネタをつくる口実として単独ライブをやってたんですけど、そういう目標がなくてもネタをつくれる人間になれた気がするんです。今まで単独ライブがないときも週4回くらいファミレスに行ってネタつくってましたし、絶対にやらないということではないけど、ルミネで単独をやらせてもらえるなら今回が最後でもいいのかなと思ってます。

――井下さん、それでいいんですか?

井下 僕がやりたいって思っていても、ネタをつくってるのは好井なんで。......ふふふ、頭おかしいでしょ? ネタもつくってないのに単独だけやりたいっていうなんて。
好井 そんなこと言い出したら、マジでキレます!(笑)まぁ、今後も月に1~3本くらいは新ネタをおろすと思いますよ。

――先ほど井下さんは「こんなに長く続けられるとは思ってなかった」と、好井さんは「こんなに幸せな時間は長続きしない」と言ってましたけど、最終的な目標はNGKの通常公演に出られるような漫才師になりたい訳ですよね。

好井 そうですね。NGKに出てる方々はゴリゴリのスターばかり。そこへ立つためにも、どのみち1回はスターにならないといけないんです。そのためには『火花』もそうでしたけど、なんでも挑戦しようと思ってます。それもまた、NGKへの道です。僕、70歳くらいになったとき、(劇場出番後の)16時くらいに迎えに来た孫と一緒にオムライスを食って帰るような生活がしたいんですよ。昔、NGKの近くでそういう光景を観たんです。さっきまで舞台に出てた落語家さんがちっちゃいお嬢ちゃんと喫茶店に入っていって......この時間に仕事終わるねや。俺もそうなりたいなって。
井下 ふふふ......だいぶ先ですけどね。
好井 芸歴50周年の頃にはNGKと祇園花月を行って来いで、へとへとになってて......「おじいちゃん、ろれつ回ってないよ」って孫に言われる。そういう生活ができたら最高です。

――芸歴50年をそんなふうに迎えるためにも、この10年間のネタをどんなふうに今回の単独ライブで見せるのか、注目ですね。

好井 とにかく多くの人に観に来て欲しいです。これ読んでくれた人も、明日19時くらいにルミネの近くにおるなら来て欲しいなぁ。置きチケっていう魔法の言葉があるんで、「好井で置きチケ」「井下で置きチケ」って伝えてもらえれば、当日200円も安くなりますから。とにかくなんでもいいから来てください。途中から入ってきても全く問題ないので。
井下 はい。ぜひ観に来てください!



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【井下好井】

2016年10月28日 (金)

11月16日(水)『IPPONグランプリ15』DVD発売記念! 歴代最高(?)の副音声担当、麒麟・川島明×今野浩喜対談!

「お台場笑おう会」に招待された、大喜利を愛する芸人10名による芸人大喜利王決定戦『IPPONグランプリ』。チェアマンである松本人志のもと、5人ずつABのブロックに分かれてリーグ戦を行い、それぞれのブロックで勝ち抜いた2名により決勝戦が行われます。その、半年に一度行われる『IPPONグランプリ』の2016611日放送回が、番組ではオンエアしきれなかった超もったいない回答を盛り込んだ完全版として1116日にDVD発売されることに。

常連組のバカリズムや千原ジュニアなどの多種多様な"IPPON"が見られるのはもちろん、『IPPONスカウト』優勝者である麒麟・川島明や今野浩喜のほか、サンドウィッチマン・伊達みきおやナイツ・塙宣之など初出場も豪華な顔ぶれの第15回大会。特典映像には一般の方から寄せられた名回答を紹介する『IPPANグランプリ』を収録。また、毎回大好評の出演者による副音声は、予選(『IPPONスカウト』)から勝ち上がった初参戦の麒麟・川島と今野浩喜が登場します。

そこで今回は、川島&今野による副音声収録現場に直撃! 今だから語れる初出演時の気持ちや『IPPONスカウト』との違い、『IPPONスカウト』の思い出など、若干『IPPONスカウト』愛の強い(笑)2人によるトークは爆笑の連続で、収録は快調に進みます。オンエアが怖くて見られず、この日番組を初めて見たという今野さんが、チェアマン・松本人志の言葉に一喜一憂するさまも微笑ましく、あっという間に収録は終了。

副音声収録を終えたばかりのお2人に、『IPPONグランプリ』についてお話を伺いました。
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ーー改めて収録を振り返ってみて、いかがでしたか?

今野 意外と松本さんが見てくれてるんだなって......。

川島 ビビりすぎやって、ホンマに(笑)。今野さん、嬉しそうにしてましたね~。

今野 そうなんですよ~。やっぱり、会わないじゃないですか、松本さんって。だから意外と松本さんを目の前にしても緊張しないんですよ、いまだに実感がなくて。目の前にしても画面を通して見てるぐらいの感じの人なんですよ、今でも。その人がねぇ、(自分を)ほめてるっていうのが......

川島 (爆笑)。ほめてくれてますよ、いつも。悪口言うわけないじゃないですか。

今野 ホントに嬉しかったですね~(しみじみ)。

ーー川島さんは?

川島 (副音声収録の時は)今野さんのお守りしてる感じでしたね。「大丈夫や」って言うて、なぐさめて。そしたら「今オレのことほめてるから黙っててください」とか言われて。でも結構自分のところ以外あんまり見てなかった(笑)ですね、(副音声を)しゃべってて。

今野 自画自賛もして......っていうか、あそこで言わないと誰にも知られないわけじゃないですか、『IPPONスカウト』のすごさ! 言わないとわからないですからね。

川島 歴史をちゃんと伝えないとね。

今野 『IPPONスカウト』というものを知らない人もいるかもしれないじゃないですか。

川島 『スカウト』を広めるためにね。

今野 この2人がなんでここにいるのか、っていうことをやっぱちゃんと言いたいですよ。

川島 まぁね、ないもんね、この世に、映像が。口伝えで言っていかんと。

今野 (笑)。

ーー初出演の時の心理状態ってどんなものだったんですか?

今野 自分が緊張するのはわかるんですけど、意外とみんな緊張してるんだなっていうのが不思議でしたね。「君たち結構出てるんじゃないの?」って。

川島 "君たち"(笑)。そうですね、やっぱり(本番前の)日常の生活がおかしなってる感じはありましたね。『スカウト』までは楽しかったんですけど、『スカウト』で勝ちを意識した瞬間からですね、なんか様子がおかしなったのは。で、『スカウト』の前の段階からずっと大喜利を考えてるから、ホントに頭が「大喜利脳」になってたというか......心からうまく笑えない日が長かったですね。

ーーじゃあ、本番が終わってホッとした部分があった?

川島 そうですね、ホントに、決勝行けませんでした、Aブロックの決勝進出者は大吉!ってなった瞬間にほわっとなった感じというか。そこでやっとなんか、人間に戻った感じがしましたね(笑)。悔しかったけど、ちょっとホッとしたというか、「もうしばらく大喜利考えんでいいんや」って。(今野に)本番前、サウナ行ってたんやんなぁ? それは異常やわ。

今野 僕は本番前に、ふだんやらない行動をしてしまったんですよね。やっぱりスポーツ選手とかって、(ウォーミング)アップとかするじゃないですか。とにかく汗をかいた方がいいんじゃないかって思って。

川島 違う(笑)。あれは体ほぐしてるんですよ。

今野 だからサウナに行って、結局ボーッとしてしまうっていう。ムダに汗かきやすい体質になって。

ーーじゃあ、次回出演するときは絶対にサウナには行かない?

今野 前の日ですね、行くとしたら。

川島 行くな、もう。

ーー番組を改めて見返して、印象的なシーンはありましたか?

川島 いやもうやっぱ......今野さんの(ボタンのランプの)つかなさ?

今野 (笑)。

川島 改めて見ると、あれめちゃくちゃオモロいですね。あれを今野さんと見てるのがオモロかった(笑)。オンエアでも見たけど、気づかなかったもんね。

今野 これを解説しますとですね......

川島 「オレは左利きやのに右で押してたからつかないんや」と思って左で押し直すっていう......(笑)。めっちゃオモロかったですよ、何やってもつかへんし。(ボタンの押し方が)遅いもん。絶対こう(と言いながら押し方をやってみせて)やって。誰のマネしてんの?

今野 いや、オレ考えたんですよ。指でやるっていうことはですよ、脳からの指令が遅いじゃないですか。ここ(手首)だったら、指より反応が早いじゃないですか。だから手首で押すようにして。

川島 え、でも指2本使ってこんなん(と言いながら2本の指で交互に素早くボタンを押す動作をして)もできるよ?

今野 ......そんなのやってんですか? え、これでやってんの、みんな?......でも、『スカウト』はこれでやってきたんで。

川島 マジで、『スカウト』は誰でも押せたんですよ。取り合いにならなかったんですよ、みんな平和で。誰も答えが出ないときもあったじゃないですか(笑)、「誰か押してよ!」と思うときが。これ(『IPPONグランプリ』)は違う競技ですって。でもそのつかないのが面白かったですね~、右利き左利き変えてやってみたり、疲れて泣いてる寄りのカットがあったりして。あれはやっぱり、本編見た後あそこだけ見てもおもしろいんじゃないですかね。

今野 オレたぶん何回もストレッチしてると思いますよ、あの中で。ホントにもう、(腕が)パンパンで。

川島 (笑)。

ーーほぐしてたはずですよね?

川島 ねぇ? サウナ行ってんのに。

今野 だから、もしサウナ行ってなかったらヤバかったかもしれない。肉離れ起こしてたかも(笑)。

ーー今野さんはどこが印象的でしたか?

今野 なんだろ? 好きだったのは、単純に伊達さんの答えがずっと好きだったんですよ。「ヤバいヤバい、オレ審査員として失格だ」と思いながらも無条件で(ボタンを)押してしまうっていう。

川島 ファンなんや。

今野 「早く伊達さん答えろ」みたいな。

川島 わかるわかる。

今野 とにかく伊達さんにハマってしまいましたね。(採点が)甘くなっちゃいがちだったんで、そこは気をつけてました。純粋に答えの面白さで採点しようと思って。それとは関係ない話なんですけど、ホントに、自分が押してないせいで9点になってしまった時の気まずさすごいんですよ。

川島 (笑)。ほんま悪いなぁ、あれ。「おまえ空気読んでない」みたいになるし。

今野 わかってないやつ、みたいな。

川島 バレたらどうしよう、みたいに思うよね。

今野 裏でスタッフは見てるんじゃないか、みたいな。

川島 まぁ、わかるっちゃわかると思うよ、誰が押してないかは。

ーー気まずさに耐えかねて押してしまったり?

川島 いや、それはおかしいでしょ。

今野 最後残りひとつになったとき、オレが押したところを隣の人に見られたらどうしようとかは思いました。「こいつ、折れたな」みたいな。

川島 「空気読んだな」って? 確かにあれは気まずかったなぁ。だからそういう審査員の方の緊張もありますね。だってほんまはもう、全部の答えが面白いですもん。全員面白いのに選ぶっていうのがなかなか......。そこはもう一個違う緊張がありました。先輩ばっかりやし。

ーー逆にまったくランプがつかないときなんかは、押してあげたいなとか思うんですか?

川島 いやでも、3個つくより0の方が絶対オモロいじゃないですか。自分が押したことによって1ついてしまうことの方が怖いです、それは。「誰や1つけたん。いいねん、今は」みたいな(笑)。

今野 わかります。0で合ってた、っていうね。

ーー改めて「この人やっぱりすごいな」って思った人はいますか?

川島 僕は秋山がそれこそプライベートから大好きなんで。あいつがしゃべると笑ってしまうんですよ。「フリップいらんのちゃうかなぁ。もう顔でやった方がいいんちゃう?」って思うくらい面白かったし、「このタイミングでようそれ出すなぁ!」っていうのもあって、スゴイなと。すごくよかったですね。笑ってもうたなぁ。

ーー大吉さんも秋山さんの回答には勇気づけられてましたもんね(笑)。

川島 ねぇ! いやでも、スゴイですね、あの緊張感の中でもブレないのは。

ーーこのお2人での副音声はレアだなと思うんですけど、お2人はもともと交流はあったんですか?

川島 以前、NHKの『7人のコント侍』っていう番組で一緒のメンバーやったんで、結構その間の2~3カ月は頻繁にコントを一緒に撮ったりしていて、常にみんな一緒なんで、そんときに飲みに行ったりしてましたね。今野さんは(基本)飲みに行かないから、「みんなで」って言わないと来ないなぁと思って、「みんなで行こう」って言ったんですよ。で、みんなで行こうって言ってんのに、今野さんだけ「自分の車で行く」とか言い出して。

今野 それは普通じゃないですか(笑)。

川島 いやなんか、「飲む気もないな、この人」って。しかも県外から来てるし、なんかおっきいクツみたいな車に乗ってたんですよ。

今野 (笑)。

川島 オレ国産で見たことなかったんですよ、あんな車。オレはタクシーで移動してたんですけど、後ろからでっかいクツがついて来て......(笑)。マリオみたいにクツから顔だけ出てるみたいになってて、「あれ? クツついて来てる。......あ、あれ今野さんや!」ってなって。ほんで、オレの大好きな居酒屋に行ってんのにひとりだけ立て膝ついて、ほっそいタバコ吸うて。「どんだけ目立ちたいねん!」と思って。料理来てんのにタバコに火つけて、「いや、食べます食べます」って。なんなん!?

今野 いやぁ、おいしかったですね。

川島 いや、(できたては)もっとおいしかったんですよ! (火を)消すでしょ普通。怪奇な人でしたよ、ホントに。ずーっとカッコつけてる。

今野 『7人のコント侍』のときは、川島さんが真面目な人でよかったなって思いました。他の人はたいがいセリフも覚えてこなかったから、川島さんがいないとどうにもなんなかったなと思いましたね。

川島 ヤバい集団でしたよね。いや、アンタがいちばんヤバかったんや。和を乱してた。

今野 乱してない(笑)!

ーー今日の副音声トークも弾んでたなと思うんですけど。

川島 確かに、過去の共演がなかったら何話していいかわからんかったでしょうね。

今野 やってて、過去の副音声の中ではいちばんよかったなって思いましたね。

川島 いやいや(笑)。え、全部聞いたん? 今までの全部、副音声も!?

今野 DVDいただいたじゃないですか、全部。「これで勉強しろ」みたいな感じで。

川島 まぁまぁ、「見といてよ」って感じでね。

今野 だから全部見て、「(『スカウト』で)優勝したら副音声に出るんだな」とか思ってましたよ。

川島 あ、じゃあ副音声の仕事が舞い込むことはわかってたん?

今野 いや、違います。今までは優勝した人と『スカウト』から上がってきた人が2人でやってたから、僕は(『スカウトで』)優勝はしてないから、若林さんと川島さんなのかなって思ってました。

川島 もしくは若林さんと今野さん?

今野 オレはないと思いました。

川島 (笑)。えらい謙遜しますね、そこ。『スカウト』のときあんなにエラそうやのに。

今野 やっぱりよしもとさんのDVDなんで。

川島 ヤなこと言うな(笑)。そんな権力ないやろ。

ーー今回は2人とも『スカウト』からの人が副音声と言うことで。

今野 そうですね、結果いちばんハネた副音声になったなと思いました。

川島 (笑)。書いといてもらおう。「全部の中で歴代最高の副音声でした」って。

今野 だいたい(今までのDVDは)「初めまして」から始まって、だんだんなんですよ。今回そこがなかったから、初速が早かったです。

川島 これはじゃあ、過去最高の、本編を超えた......

今野 いちばんよかった副音声です。

川島 どっちが副音声や、っていう話ですよね。

今野 確かに。もう副音声とは......

川島 言ってもらいたくないですね(笑)。

と、最後は完全に自画自賛(笑)のお2人でしたが、確かに副音声だけでもかなり聞き応えのある内容になっていることは間違いありませんので、DVDの発売をお楽しみに!
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【麒麟】【川島明】

2016年10月21日 (金)

神保町花月×幻冬舎文庫ライトノベル舞台企画第2弾が11月2日より上演!! 初主演のラフレクラン、普段とは違う自分達を見せると意気込む!

神保町花月×幻冬舎文庫ライトノベル舞台企画の第2弾となる舞台『片見里、二代目坊主と草食系男子の不器用リベンジ』が、11月2日(水)から5日(土)まで、東京・神保町花月にて上演されます。

本公演は、小野寺史宣さんの原作を舞台化したもの。父の遺骨を引き取るために、地元へ戻って来た谷田一時が、若くして実家の住職となった合コン好きの同級生・村岡徳弥と再会したことによって、巻き起こる爽快でちょっと泣けるピュア・ストーリー。今作で、西村は主人公・谷田一時を、きょんは一時の同級生で公務員を辞めて政治家を志す堀川丈章を演じます。

このたび、神保町花月初主演を果たす2人に、インタビューを行いました。

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(向かって左:西村真二/右:きょん)

*  *  *  *  *

――台本を読んでの感想をまず訊かせてください。

西村 本来参加するはずじゃなかった主人公が、ひょんなことから同窓会に参加したことによって、ある事件の謎を解いていくことになるんですけど、"あぁ、そうなるんだ!"っていう意外性のある物語で。
きょん 読む前はほんわかしたお話なのかなと思ってたんですけど、ミステリー的な部分もあってむちゃくちゃ面白かったです。

――西村さんは主人公の一時を、きょんさんは一時の同級生・丈章を演じますが、それぞれの印象は?

西村 僕とは正反対。一時はすげぇ草食男子で、社交性がないからあまり人と目を合わせられない陰なキャラクターなんです。僕は超肉食で、人とも目を観て話すお喋り大好きなヤツだから、演じるのはすごく大変だなと思っていて。急には本番できないと思うので、稽古からちょっと心を閉ざした感じでやってます。
きょん それを言うなら、僕こそ正反対ですよ。公務員を辞めて政治家を目指す役なので自分とは全然似てないですし、これまでやっていた役のようにボケられる部分がなかなかない役なんです。まだ稽古中なのではっきりとしたキャラクターは掴めてないんですけど、本番はきちんとしたものをお見せできるように頑張ります。とにかく、普段のきょんはいません!
西村 っていうか、きょんは出ません!
きょん いや、出ます(笑)。あれ? もしかしてきょんさん出てないじゃない?って言うくらい、違いを見せられる役です。
西村 そういう意味では、僕もそうですね。今まで観に来てくださった方の中には、きょんはこういう役で西村はこういう役だっていうイメージがあると思うんですけど、そこをお互い覆します。特に、僕はボケるとかツッコむとかっていうキャラクターじゃないんで、とにかく上手いお芝居を見せたいですね。

――原作者の小野寺さんとお話しする機会があったそうですね。

西村 稽古の中で「あんな感じでやってるんですけど、どうですか?」って訊いたら、「いいキャラ作りだと思います」って言ってくださいました。演出の山下さんは僕の意図を組んでくれるので、キャラ作りというよりも語句の強め方だったり、間の置き方だったり、細かい指導をしてくださるんです。で、役に関してはある意味、役に浸るというか酔いしれるくらいでやったほうがいいと思っていて。僕、昔から映画とかドラマを観るのが好きで、大学の4年間、TSUTAYAでバイトしながら700~800タイトルの映画を観たんです。だから、今まで観た映画とか登場人物をイメージしながら模写しているところもあります。
きょん 僕は声のトーンとかをちょっとだけ意識してるだけなんですけど(と、なぜか前のめりになる)。
西村 俳優のトーンで喋るな! ボケろ!
きょん (無視して)今まではボケの役が多かったんですけど、今回は表情とか声のトーンが大事なのかなと。きょんはちょっと声のトーンが高いので。
西村 きょんはどんな演技をやっても、コントっぽくなっちゃうんです。今回もそうで、みんな笑ってますから。政治家役ということで、自分の中で変なイメージを作り上げちゃってるんですよね。
きょん まだ台本観ながらやってるから、そうなってるだけだから! きょんって、役に入ると強いって知ってます?

――............いやぁ、知らないっすねぇ。

きょん 入ったら強いんです! 今回はきょんじゃない。本名の富士田恭兵でやっちゃうかも。
西村 じゃあ、マネージャーに名前変えますって言う?
きょん そういうことじゃない。僕らしいキャラクターは封印して、政治家のきょん、つまり富士田恭兵を見せるってこと!
西村 はいはーい、もうオッケーでーす。
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――軽くあしらわれましたね(笑)。稽古の雰囲気はどうですか?

きょん 賑やかな感じですね。正直、みなさん、演技がすごく上手。そいつどいつがこの中で一番の後輩になるんですけど、神保町花月では主演もやっていますし、しゃかりきさんもボーイ(フレンド)さんも度々出られている。久しぶりに出る僕らは、自分達のできることを頑張るだけです。あと、三秋さんとは初めてご一緒するので、稽古を通して仲良くなっていきたいですね。
西村 三秋さん、いい匂いがするんですよ。ほかにも女の子のピン芸人もいるんですけど、全然違います。稽古は大変ですけど、三秋さんの存在に毎回、癒されてます。きったねぇ雑草の中の、一輪の花ですね。
きょん 女の子だったら、児玉ちゃんもいるけど?
西村 児玉さんはねぇ......いいニオイはあんまりしないです!
きょん ふはは! そんなことないだろ!

――ちなみに学生時代、憧れのマドンナ的存在の女の子っていました?

西村 中学生のとき、マドンナと付き合ってましたよ。1つ上の先輩で、僕が中2の時に中3で。その子、野球が好きで、野球部の練習場の隣りに通学路があったんですけど、僕がブルペンでピッチングの練習をしてる時に「頑張ってね」って話しかけられて。お互い、名前は知ってたんで、そこから金網越しに練習を観てくれるようになって付き合うことに......。って言っても、一緒に帰ったりするくらいでしたけど。
きょん はぁ~、つまんねぇ! いいなぁ~~~!!!
西村 ふっ、お前とは人生が違うんだよ。
きょん そんなことない。僕は憧れられた存在でしたからね。中学生の卒業式は、制服のボタンが全部なくなりました。
西村 1人の子が全部持っていったんでしょ?
きょん 全部、違う子! バレー部、バドミントン部......。大学時代のあだ名も王子でした。金髪で、今よりシュッとしてて。「きょんは喋んなきゃいいのにねぇ」って言われてたんだよ。本当だって、本当に!......本当なんだよなぁ。
西村 信じられない。
きょん 嘘はついてませんから!
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――今回の役どころもそういう人気者の要素は必要でしょうから、ぜひとも活かしてください。

西村 今回演じるのは、マジで楽しみなんですよ。それに、作品として演技面白かったって言われたい。笑って面白かったというより、インタレスティングな面白さを観てもらいたいです。
きょん いつもとは違うきょんが観られますから! これ、約束ね! だから、観に来てくださぁーーーーい!......ここ、"声、大きめ"って書いといてください。
西村 声大きめ→スベった、でお願いします。

――わかりました(笑)。

きょん 初主演なので、本当にたくさんの方に観に来て欲しいんですよ。全公演、満席にしたいです! いろんな人が興味持ってくれたら嬉しいですし、一度観に来てくれた方もリピートしてくれたら嬉しいです!
西村 そうですね。ぜひ観に来てください!


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【ラフレクラン】

2016年10月14日 (金)

努力をしない男・熊谷がついに本気を出す! ガリットチュウによる20周年記念ライブ『ベストオブクソベストinルミネ』が12月11日に開催!

12月11日(日)、東京・ルミネtheよしもとにて20周年を記念した単独ライブ『ベストオブクソベストinルミネ』を開催するガリットチュウが、囲み取材に応じました。
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NSC東京2期生としてキャリアをスタートさせたガリットチュウも、今年で芸歴21年目。これまでの道のりについてを「ぎゅっとしたら芸歴3日」と形容する福島に対して、熊谷は「こんなにやってるのかなと思いました」とふわっとコメント。あまりの内容のなさに自ら「がははは!」と大笑いしながら、「思い描いていたものとは違ったというか。だから、こんなに続けているのがビックリなんです」と補足します。
芸人になった当初は「すぐに売れて、毎日テレビに出てスターになっていると思っていた」と話す熊谷。「母ちゃんと約束したんですよ。家が貧乏なんで、俺が30歳で売れてなかったら辞めて面倒看るよって。でも、それから9年経ってまだ続けてます。母ちゃんはもう諦めてるんだと思います」と笑います。
一方、「売れずに微妙なラインでずっとやってこれたよって、20年前の自分に言いたい」と言う福島。『エンタの神様』(日本テレビ系)や『細かすぎて伝わらないモノマネ選手権』(フジテレビ系)などバラエティ番組での活躍が目覚ましい時期に結婚した奥様からは「結婚詐欺にあったみたい」と言われているそう。「この間も『えっ、私、騙されてる?』って言ってたので、『大丈夫、大丈夫。まだ助走期間だから』って答えました」と飄々と語ります。
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この20年間には、さまざまなな紆余曲折が。
「あれ、いつだったかなぁ」と首を傾げる熊谷が印象に残っている思い出として挙げたのは、解散未遂騒動。「ルミネでアドリブコントみたいなのをやるイベントに出ていて。俺が乗り気じゃなかったのがいけないんですよ。楽屋にいたら、福島が思いっきりガンっ!って頭を殴ってきて。首がぐんと縮むくらい超痛かったんで、追いかけていって何発か殴り返したんです。けど、全然効かなくて、もみ合いになってお互い、揃いの衣装を破ってしまった。(怪力の福島に)手ぇ出されたら解散だと思ってたから、これで終わったなと思った」と回想。幸い、その翌日から数日コンビでのラジオ出演があり、「そのことを話して、笑いにしたら(怒りを)浄化できました」と危機を乗り越えたことを明かします。

また、芸歴15年目にして初めてメールを交換したという2人。「電話番号は知ってたんですけど、文字が残るのが嫌で交換してなかったんです」と説明する熊谷は、先輩であるブラックマヨネーズがお互いの良さを活かすためにコンビ間でのコミュニケーションを蜜に取っていることを知り、「あんなに個々でも面白いブラマヨさんですら話し合いしているんだから、僕らもしないと。1人でドリブルしてるだけではダメだなと思った」と気持ちを改めたと言います。そして、年の初めにスターバックスで「これからどうする?」と2人で話し合ったことを機に2人の溝がなくなり、福島の家へ熊谷が遊びに行くようにもなったんだそう。福島は「今では子どもも、すっかり熊谷になついてます」と話します。

それまでの2人に相容れない距離があったのは確か。その原因の1つとして、「ネタは僕が全部書いてるんですけど、書いて(台本を)渡した瞬間に『ダメだ!』って毎回突き返されてたんです」と話す福島。「自分は一切書かないのに。ネタ帳なんて、20年間で3ページくらいしか使ってないですよ? で、僕が『細かすぎた~』で優勝したら手のひらを返したように接して来て......。本当に努力を一切しない。今まで努力したことなんて一度もないんですよ。なのに、『ダメだ!』って言ってきて......」と、蓄積した不満が止まらない福島。まさかの熊谷のクズっぷりに、取材陣は大笑いです。
「いやっ、いやいやぁ~~」と申し訳なさそうに濁す熊谷は「努力をしないというか、ストリートファイトはしてました。あと、目に見える努力はしてます」と弁解。努力の1つとして、7月から自身のインスタグラム(https://www.instagram.com/garichu.kuma/)で毎日「おもしろノート」を更新しているのですが、福島は「サボってるときがある。1日だけならまだわかるけど、3日連続で手を抜いているときがありますよ」と笑いながらも厳しく指摘。昨年には体を鍛えて細マッチョになった熊谷ですが、体を見せてもらうと既にお腹がぽっこり......。ストレスや寂しさから飲めなかったお酒が飲めるようになり、毎日飲むようになったからだそうですが、「中に筋肉はあるから。うん。中にはあるから大丈夫」と、すぐに元に戻せると言い張ります。
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福島の発言によって次々と明らかになる、熊谷のダメっぷり。芸人になってから一切、努力をしたことがないという熊谷ですが、最近ネタについて思いを改める出来事があったそうです。
「この前、ルミネでショートネタのイベントがあって。シソンヌ、チョコプラ(チョコレートプラネット)とかネタで勢いのある人達がたくさん出ていたので、僕ら2人とも"まぁ、ウケてもなぁ。勝負事は頑張らなくてもいいかな"という感じだったんです」と発言。「でも、いざ出たらめちゃくちゃ受けて僕、優勝したんです。若手がどんどん出てくると、"若いお客さんは若手の芸人しか興味ないだろう"とか言い訳を作ってしまいがちですけど、本当はそういうのって関係ないんですよね。ネタにちゃんと向き合っていかないといけないなとわかりました」と、芸歴21年目にしてネタの重要性にようやく気付いたと言います。福島曰く、面倒くさがり屋の熊谷は基本、ライブをやりたがらないらしいのですが、「そんな熊谷がやる気になっているのが、今回の20周年記念ライブ。ついに動き出すんですよ!」と嬉しそうに語ります。
2人にとっても大事なライブとなる今回は、新作の漫才やコントに加えて、これまでのコントや福島による「クソモノマネ」ベスト10の発表など盛りだくさんの内容になるそう。「目に見える努力をしている」と言い切る熊谷による「90日間チャレンジ」なる企画も披露される予定で、理想が高いという熊谷の「嫁探し企画でもしようかなぁ」と展望する福島でした。
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ようやく足並みが揃い、一丸となってネタへと向き合い始めたガリットチュウ。ここ数年、『キングオブコント』にも参戦していなかった2人ですが、「いいネタができたら出たいなと思っている」と発言。「もう一度、一発当てたい」(熊谷)「一瞬でもいいから、光を浴びたい」(福島)と、今後についても意気揚々と語ります。
「ルミネというすごい舞台での単独。稽古もがんばって、努力してパッションを見せたい」など何度も熱い言葉を発する熊谷を観ながら、「ずっと嘘くさいんだよなぁ」と呟く福島。記者からも「本当に努力しようと思ってます? ちょっと不信感が......」と疑いの目を向けられた熊谷は「がはははは!」と大笑いしながら、「100か0を狙いたい」と返答。「どういう意味ですか?」と再び問われてると、「80点は狙わないということです! 0点か100点を狙っていきたい」と強調。その発言に笑う福島は、「ホームランを打ちに行くということですね」と優しくフォローしました。

今年の初めに発売された『おもしろカルタ』の第1弾は、すぐさま完売。さらに第2弾も発売と、お笑いフリークの心を掴んで離さないガリットチュウは、記念すべき20周年ライブでどんなネタ、どんな姿を見せてくれるのでしょうか。そして、熊谷は本当に努力して、今回の単独ライブへ万全の体制で挑めるのでしょうか? ぜひとも劇場で目撃してください!
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【ガリットチュウ】